
SNSと相性のよいアニメーション広告はどう作る?その効果もおさらい!
今、世界中でアニメーション広告が注目されています。日本でももちろん同様で、SNSで度々拡散されてバズっているのも見られます。
動画広告が市場で有効と見なされていることが前提ですが、アニメの場合、シンプルな構成で伝えたいことが伝わりやすくなるため、プロモーションに採用している企業は規模を問わず少なくありません。
広告ではないですが、Googleのロゴがその日を象徴するアニメに変わる「Doodle」もつい見入ってしまうという方も多いのではないでしょうか。ストーリー性をプラスすることで、印象は深まるものなのです。
目次
動画広告の成長とアニメーションの需要

株式会社サイバーエージェントと株式会社デジタルインファクトが共同で行った国内動画広告の市場動向調査によると、2019年12月時点で同年の動画広告市場は前年比141%の2,592億円に達する見通しで成長していると発表されており、2020年は3,289億円、2023年には5,065億円に達する見込みであると続けられています。
同データによると、スマートフォン動画広告の需要は前年比147%、動画広告市場全体の89%を占めるほど拡大しているそうで、つまりはスマートフォンと動画広告の親和性も見てとれます。
スマートフォンは最早生活に欠かせない必需品で肌身離さず持ち歩くという人も多いので、動画広告を閲覧するシチュエーションというと、電車、会社、学校内など、音声を消さなくてはいけない場面もあると思います。
その環境でもきちんと意図を伝えられるアニメーション広告が注目され続けているというのは自然なことといえるでしょう。
また、動画を一から作成しようとした場合、出演者のキャスティング、撮影、編集が必要で、内部でのリソースが不足しているのであれば外部から担当者をアサインする必要があり、完成までに時間も労力もコストもかかります。
もちろん有効なアニメーション広告を作るためにも様々な工夫やスキルが要されるので、簡単に上手くいくわけではないですが、少なくとも前述の環境で動画広告を作るよりはコストカットが見込めるでしょう。
アニメーション広告を活用するメリット・デメリット

時代に合わせてアニメーション広告のニーズが増えてきているとしても、もちろんアニメーション広告であればなんでもいいわけではありません。広告はいつも、望んでいない人の目にも触れる可能性があるため、どのような手法を用いたとしてもリスクと隣りあわせにあるということを念頭に置くようにしましょう。
メリット
伝えたいことがスムーズに伝わる
前項でも触れましたが、アニメーションは人物を撮影した動画と比較すると、出演者のイメージや表情、端に映り込みしてしまった物陰といった情報量が少なくなるため、伝えたいことをスムーズに伝えることができます。
出演者のイメージに左右されない
「コマーシャル外の情報の影響を受けない」という点を膨らませると、たとえば出演者がなにかしらのスキャンダルを起こしてしまった場合、広告のストーリーとは無関係に視聴者に不快感を与えてしまう可能性がありますが、アニメーションの場合はその心配をしなくてすむというのも挙げられます。
無音でも成立する
先述のとおり、スマホユーザーは動画広告を外出先などで閲覧する可能性があります。アニメーションの場合、無音でも作品として成立しやすいので、マナーモードでの視聴でもプロモーションとしての効果を発揮できる可能性が高いです。
多言語展開できる
動画広告を多言語展開する場合、その言語を話せる出演者をアサインする、あるいは吹替してもらう必要がありますが、アニメーションであれば言葉を使わずに動きでストーリーを伝えることができるので、新たに編集せずにそのまま他国のマーケットにアプローチも可能です。
コスパがよい
インパクトのあるイラストであれば、静止画をスライドで見せるだけでも人の目に止まることがあります。もちろん高い作画スキルやCG技術などを駆使して作成するのも有効であり素敵ですが、コストを抑えたい場合は製作者の人件費などを極力かけずに作成することもできます。
web媒体との親和性が高い
アニメーション広告は老若男女に受け入れられやすいため、SNSなどで、より拡散されやすいです。感動的なストーリーに仕上げることができたら、バズることもあるかもしれません。アニメファンは世界中に一定数存在するので、もし著名なアニメ作品監督を起用することができたら、その波及力は計り知れません。
デメリット
ブランディングの邪魔になる
先ほど、出演者のイメージに左右されないことをメリットとして挙げましたが、逆に、今まで築いてきたイメージと異なるタッチのアニメーション広告を公開すると、視聴者やブランドファンに違和感を与えることになってしまうので、どういったものを作るかは綿密に計画を立てるようにしましょう。
リアリティに欠ける
イラストを使うため、どうしても人物を撮影した動画広告よりもリアリティは薄れてしまうでしょう。ただ、それがインパクトとして記憶に残ることもあるので、広告の目的を明確にし、アニメーション作品で効果を発揮できるのかどうか事前に見極めるのがよいでしょう。
内容によっては時間やコストがかかる
アニメーション広告であればどんな内容でも短時間、低コストで作成できるわけではありません。シナリオやキャラクターの数、イラストのタッチ、製作者の人数などによっては、時間もコストも撮影動画よりかかることもありえます。内容度外視で短時間、低コストに仕上げたいからアニメーション広告にする、というような決め方はおすすめできません。
「VYOND(ビヨンド)」など、アニメーション広告を気軽に作成できる動画制作ツールも存在しているので、適宜必要に応じて活用するとよいでしょう。
効果的なアニメーション広告とは

今まで話題になった作品を考えると、「ハイクオリティーであること」「ストーリーが印象に残ること」が共通点として挙げられるのではないでしょうか。人の感動を呼び起こすにはストーリーが重要ですが、アニメーションの場合、そのイラストの質や見せ方も深く関わってくるはずです。
2019年度企業別好感度TOP10には、アニメ『ONE PIECE』のキャラクターが現代の高校生活を送るという日清食品(カップヌードル)の「HUNGRY DAYS」シリーズのアニメーション広告もランクインしています。日清食品ではアニメ映画『天気の子』とのコラボCMも放送され、そちらも話題になりました。
「HUNGRY DAYS」シリーズCMにおいても『天気の子』とのコラボCMにおいても、直接的にカップヌードルはプロモーションされていません。キャラクターがそれぞれ勉強の合間、ランチの時間にあくまでも自然な流れでそれを食べるだけなので、押し売りされている印象を受けずにスムーズに受け入れられるコマーシャルといえるでしょう。
また、その商品(カップヌードル)のある生活をポジティブに具体的に描くことで、なんとなく好意的に捉えてもらえるという効果もあります。つまり、アニメーション広告は、商品、サービスの認知度上昇というよりも、イメージアップを狙って戦略した方がいいかもしれません。
gif広告も有効

前項で話題になりやすいアニメーション広告の条件として「ハイクオリティーであること」を挙げましたが、色数を増やしたり作品時間を長くしたりすると、どうしても容量が重くなってしまい、視聴者の反応がネット環境に依存する部分も出てきてしまいます。
最近はSNSで人気のクリエイターにマンガを描いてもらってPRとして発信する企業も増えていますが、たとえばマンガであればgif化することも可能です。gifであれば動画よりも容量が軽くなるので、Wi-Fi接続の弱い地下鉄や通信速度が低速化された場合においても動画よりスキップされにくくなるでしょう。
日本最大のgifプラットフォーム「GIFMAGAZINE」のユーザー層は10代後半~30代前半が大半だというので、特に若年層をターゲットにした商品やサービスをプロモーションするときに向いていそうです。gifは多くのSNSで適用されているので、拡散もされやすいでしょう。
アニメーション広告を作る予算や労力を割けないという企業は、まずgif広告から試してみてもいいかもしれません。無料で作成できるツールも存在するので、テスト運用するにしてもハードルが低いといえますよ。
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