最先端のWebマーケティングを発信するメディア

最先端のWebマーケティングを発信するメディア
ペルソナとは?意味からマーケティングでの戦略、設定まで解説

ペルソナとは?意味からマーケティングでの戦略、設定まで解説

最終更新日:
SHARE
FacebookTwitterLineHatenaShare

マーケティング業務に携わっている方であれば、一度は「ペルソナ」というワードを目にしたことがあるのではないでしょうか。
ペルソナとは、商品やサービスの販売対象として設定される架空の人物像を指します。ペルソナを用意することは、商品開発やマーケティングを行ううえで欠かせない戦略の一つといっても過言ではありません。
そこで本記事では、ペルソナについて基本概要中心に、おさえておきたいポイントを網羅的に取り上げ解説します。ぜひ、参考にしてみてください。

ペルソナとは?起源や意味、“ターゲット”との違い

ペルソナとは?起源や意味、“ターゲット”との違い

ペルソナ(persona)とは、もともとギリシャの古典劇に出演する役者が被っていた「仮面」を指す言葉でした。現在では、“役を演じる”部分が転じ、心理学だと人間の外的側面、マーケティングにおいては商品・サービスに対する顧客像を示す言葉として用いられています。
とりわけ、後者で馴染みのある概念です。冒頭でもお伝えした通り、販促するのにもっともふさわしい人物を、架空であれ(思い浮かべるなどして)設定します。
決められた細かい属性や特性は、その後進行するプロジェクトに良くも悪くも強い影響をもたらす傾向にあります。そのため、重要視される方も少なくありません。

混同しやすい言葉「ターゲット」とは何が違う?

ペルソナと混同しやすい言葉に「ターゲット」がありますが、確かに重ねて認識できる部分は多いと考えます。
両者の違いは端的に述べると設定範囲です。ターゲットが広く浅く、ペルソナは狭く深いと捉えてもらえるといいでしょう。後者だとより絞られるイメージですね。
具体例を挙げると、ターゲットの場合は「30代のサラリーマン」、ペルソナの場合は、「証券会社の営業部係長を務める36歳の男性」といったところでしょうか。
商品やサービスにもよるため、一概にいえませんが、住んでいる都道府県や市区町村、家族構成に加えて休日の過ごし方などプライベートな情報まで設定するケースも、ペルソナでは見られます。

ペルソナマーケティングについて

ペルソナマーケティングについて

ペルソナ活用し、販売計画および戦略を立てることをペルソナマーケティングと呼びます。設定した人物像を基に販売計画を練るという点ではターゲットマーケティングと同様の性質を持ちますが、顧客対象となる人物像の設定範囲が前述の通りペルソナの方がより絞られ具体性を帯びるため、目指すビジョンはより明確化されます。プロジェクトの方向性に迷いが出た時にも有効です。設定したペルソナを見直すことで軌道修正もしやすく、当初の方針とのブレやズレも比較的容易に調節できるでしょう。

ペルソナマーケティングが有効である理由

たとえば商品のターゲットを20〜30代の女性と設定していた場合、多くの人に商品やサービスを手に取ってもらえる一方で、20代と30代の女性の両方のニーズを満たさなければならないという側面もあります。ひとくちに20代といっても、20歳と29歳では考え方、価値観、ライフスタイルは大きく変わるでしょう。そこに30代も加われば、考慮すべきポイントは一層増えていきます。両方の世代の需要を満たそうとすれば、どこかで矛盾あるいは破綻が起きる可能性も否めません。結果、中途半端な製品になる恐れは十分に考えられます。
他方、ペルソナマーケティングの場合、対象が狭まるとはいえ、特定の層のニーズを満たすことは、そう難しくはないでしょう。
ずばり対象を28歳の女性といった具合にピンポイントに設定した場合、悩みや不安も同様に絞りやすくなるはずです。仮に日中はコールセンターで働いている設定を追加すれば、仕事中は、「基本座ったまま」「電話で声を出し続けている」などの要素まで付与できます。その状況から想定し得る、彼女が欲しいモノは何か。
そうこう思考を巡らすなかで、作るべき商品や施すべきサービスが見えてくることになるでしょう。
したがって、ペルソナマーケティングの有用性については、上記踏まえ頷くことができると思います。

ペルソナ設定によって生まれるさまざまなメリット

ペルソナ設定によって生まれるさまざまなメリット

ペルソナを設定することで得られるメリットはさまざまです。
繰り返しますが、商品開発などの方針がより具体的になることがまず挙げられます。
また、担当者間で解像度の高い情報を共有できる点も同様にプラスの要素だと考えます。これに関しては特に大事です。プロジェクトを進めるにあたって、各部門で顧客像に齟齬が生まれてしまっては、途中あらためてイメージの擦り合わせを行う場面が必要になるでしょう。そうやって余分に時間が取られることは、各人の士気にまで悪影響を及ぼしかねません。そうした事態を避けるためにも明確な顧客像を描くことが大切です。つまり、ペルソナ設定にはスムーズな協力体制を築ける性質が備わっているといえます。

ユーザー目線に近づけることのメリットも当然といえば当然ですが、無視できません。
設定ユーザーに憑依するかのごとく生活や思考に入り込めば、より細かい視点が手に入ります。これはとことん意識しなければなかなかたどり着けない境地です。ペルソナを突き詰めれば、求めるものだけでなく、それが欲しくなるタイミング、時間帯までも察知できるようになるかもしれません。マーケターのスキル、才覚が開眼する契機としてペルソナ設定が寄与する可能性は十分に考えられます。

同じく、実際の購買層について把握できる力もペルソナ設定をきっかけに芽生えることがあります。
ペルソナ設定はただ闇雲に細かければいいわけではありません。データの裏付けなどを通じ商品との相性を図るなど、並行してリサーチに注力することも必要です。イメージと実際のユーザー属性や行動の乖離が大きく、施策が全く刺さらないケースは思いのほかよく見受けられます。イメージを磨くこと自体は確かに重要ですが、実際の声やデータなくして勝ち戦には持ち込めません。裏を返せば、それらをうまく参照する(習慣化する)ことでマーケティングスキルは向上し、成果にもつながりやくなるでしょう。その事実にペルソナ設定が気づかせてくれることは往々にしてあります。

ペルソナの設定方法

ペルソナの設定方法

ペルソナを設定する際、まずはその人物を形成するのに必要だと思われる項目を洗い出しましょう。
具体的には、氏名、年齢、性別、学歴、職業、年収、移住地、家屋構成などが挙げられます。
いくつかピックアップすると、“氏名”に関しては、マーケティング戦略にあまり関係ないと思われがちですが、いわば記号としてあった方がプロジェクトを進めるうえで何かと便利です。職業については役職や勤続年数を加えてもいいかもしれません。
年収は大事な要素です。購入単価のアップを目論むならそれなりの額を設定することになります。居住地に関しては、気候の影響や地産地消について考えるきっかけが生まれるでしょう。あわせて賃貸か持ち家か住居形態を決めておくこともおすすめします。
家族構成に関しては既婚か未婚かだけでなく、同居している家族の年齢や性別まで用意しておくと、浮上するニーズもまた違ってくるはずです。

その他趣味や日課などパーソナルなデータについても、その人の行動パターンを探るのに有効だと考えます。普段から利用しているSNSサービスや閲覧しているブログ、読んでいる雑誌や視聴している番組なども、特にメディアを発信する場合は、設定しておくと大いに参考になるでしょう。

設定する際の注意点

ペルソナを設定する際の注意点として筆頭に挙げられるのが、思い込みや先入観を持ちすぎないことです。先述した通り、実際に購入してくれる方が担当者のイメージと大きく離れてしまうケースは少なくありません。
精度が高く、信頼性のあるペルソナを作成するためにもやはり、SNSのチェックや時にインタビューやアンケートを行うなどして、情報収集、リサーチに励んだ方がいいでしょう。
そのうえで、必要な情報に絞ることも大切です。取得したデータが大量に及んだ場合、そこから取捨選択することもまた、ペルソナ設定に含まれます。
加えて、プロジェクト関係者全員がイメージしやすい人物であることも大事です。つい複雑になりがちですが、ペルソナに対して皆同じ印象を持てることが、その先にあるゴール(コンバージョンなど)への近道を形成します。
これらを実現すべく、一旦あらゆる属性や特性がぶら下がった状態から最大公約数的にその人物の核となる部分を抽出していく作業が必要です。

ペルソナを的確に設定し、ニーズに応えるサービスを作ろう!

ペルソナを的確に設定し、ニーズに応えるサービスを作ろう!

ユーザーの価値観やライフスタイルが多様化している現代において、マーケティングを成功させるにはニーズをしっかりと把握する必要があります。そこで必要なのが的確なペルソナ設定です。
顧客が望む商品は何か。ターゲットへのアプローチだけでは絞り切れなかった購買層をどうすれば取り込めるか。
いずれもペルソナ設定がカギを握ります。顧客へただ目を向けるだけでなく、当事者の立場から行動原理を科学することが、マーケティング戦略においては肝要です。うまくハマれば、その先には素晴らしいサービスの創出が待っているでしょう。

SHARE
FacebookTwitterLineHatenaShare

この記事を書いた人

いまい
サイト運営歴15年以上。立ち上げたサイトは数知れず。SEO、メルマガ、広告、YouTube、手あたり次第が過ぎて、何も身になってないことに最近気づく。もう少しだけ、Web業界にしがみついていたい。

UPDATE 更新情報

  • ALL
  • ARTICLE
  • MOVIE
  • FEATURE
  • DOCUMENT