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Play to Earn(P2E)とは?おすすめのNFTゲームで稼ぐ

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現在、仮想空間関連の市場が拡大し、「メタバース」が次世代のキーワードとなるなかで、新たなビジネスチャンスが多方面で開拓されています。

メタバースをめぐる顕著な動向として、「一般の個人にも、趣味や特技を活かして稼ぐチャンスが広がりつつある」ことが挙げられます。とりわけ現在では、「NFT」関連のマーケットが急速に拡大しており、趣味などを通じて大きな利益をあげる個人がメディアで取り沙汰されるケースも増えてきました。

NFTマーケットのなかでも、オンラインゲームを通じた収益モデルとして、「Play to Earn」というスタイルが注目されています。これからは「ゲームを遊びながら稼ぐ」というモデルが、一般の個人にまで浸透していくことも十分に考えられるでしょう。

この記事では、Play to Earnの概要と、基本的な始め方を解説したうえで、おすすめのNFTゲームを紹介していきます。

Play to Earn(P2E)とは

ゲームをする女性

Play to Earn(P2E)とは、日本語で「稼ぐために遊ぶ」ことを意味しています。オンラインゲームをプレイし、ゲーム内のアイテムや報酬を「暗号資産」として取引することで収益を得るモデルが一般的です。

P2Eの対象となるゲームには、多くの場合NFT(Non-Fungible Token:非代替性トークン)と呼ばれる技術が用いられています。NFTとはいわば「鑑定書付きのデジタルデータ」であり、仮想通貨にも用いられる「ブロックチェーン」を応用した技術です。偽造・複製を困難にすることにより、そのデータが「オリジナル」であることを証明しながら、所有権を明示することが可能となります。

(なお、NFTについてはこちらの記事でも詳しく解説しておりますので、あわせてご参照ください。)

このNFTの技術を通じて、これまで複製のリスクが避けられなかったデジタルデータにも、「資産」としての性格を与えられるようになりました。現在ではデジタルアートをはじめとする作品が投資対象として注目されており、ゲーム内のアイテムなどもマーケットで活発に取引されています。

まとめると、NFTゲームにおいては、それぞれのアイテムやキャラクターが「現実の価値を有する資産」として取引されることになります。プレイヤーがゲーム内で資産を取引することで、収益をあげる形がPlay to Earnの典型的なモデルです。

なお、DappRadarの発表によれば、2022年第1四半期におけるブロックチェーン型ゲームのプレイ量は前年同期に比べて2,000%拡大しています。さらに、2022年第1四半期における市場への投資額は25億ドルに上っており、今後さらなる進展が予想されています。

(参照:DappRadar  “DappRadar x BGA Games Report – Q1 2022”

P2EとRMTの違い

個人がゲームを通じて稼ぐ方法として、従来はゲーム内アイテムなどを現実の金銭と取引するRMT(リアルマネートレーディング)といった形態が見られました。しかし、RMTは国内のオンラインゲームにおいて多くの場合禁じられており、RMTを行ったユーザーに対しては規約違反によるアカウント停止といった処分が下されることも珍しくありません。

基本的に、RMTはゲーム内の「データ」を現実の通貨で売買するというモデルであり、ゲームシステムと現実における取引のシステムは切り離されていたといえます。この点で、プレイヤー間の現金取引は運営側の管理の外に及んでしまい、トラブルに発展するリスクを回避しえない面がありました。

一方、P2Eに用いられるNFTゲームにおいては、ゲーム内のデータそのものが資産として扱われており、プレイヤーはゲームシステムの一環として取引を行うことになります。言い換えれば、プレイヤーはアイテムやゲーム内通貨などのデータを「ゲームと現実を横断する資産」として所有できるのです。

NFTゲームの始め方

NFTゲームにおいて用いられる通貨は、多くの場合イーサリアムをベースとしていますが、現状のところ日本では未上場の仮想通貨が用いられているゲームも少なくありません。ゲーム内で取引を行うためには、あらかじめゲームで用いる仮想通貨を取引するための準備をしておく必要があります。

基本的な準備として必要なのは、仮想通貨の口座となる「仮想通貨取引所」への登録と、決済手段としての「ウォレット」の用意です。仮想通貨取引所の例としては「Coincheck(コインチェック)」や「bitFlyer(ビットフライヤー)」などが挙げられますが、必ず「その取引所が利用したい仮想通貨に対応しているか」を確認したうえで登録を行いましょう。

NFT関連のウォレットとしては、「MetaMask(メタマスク)」を推奨しているゲームが多く見られます。もちろんトラブルを避けるためには、ゲーム側の仕様と取引所・ウォレット側の仕様をよく確認したうえで登録を進めることが重要です。

NFTゲームで稼ぐ方法

ゲーム画面

NFTゲームを通じた稼ぎ方はさまざまですが、概ね「ゲームそのものの報酬で稼ぐ」モデルと、「ゲーム内の資産取引で稼ぐ」モデルに分けられます。以下では簡単に、それぞれの概要について解説します。

ゲーム内の報酬で稼ぐ

多くのNFTゲームでは、ミッションや条件をクリアすることでゲーム内通貨やアイテムなどの報酬を獲得できる仕組みが採用されています。

イベントで入賞したり、対戦で優秀な成績を収めたりと、ゲームの種類によって報酬の条件はさまざまです。もちろん報酬の内容も多岐にわたり、高値で取引される貴重なアイテムなど、直接売買の対象にできる報酬が用意されていることもあります。

あるいは、ゲーム内において「自分でアイテムを発行できる」「土地の運用ができる」など、「権利」の形で受け取れる報酬もあります。こうした権利により、他のプレイヤーから貸出手数料や利用料を得るといった収益モデルを構築できるケースも少なくありません。

このように、現実さながらの多様なビジネスモデルを築ける点が、NFTゲームの大きな魅力でもあるでしょう。

ゲーム内のアイテムを作成・販売する

ゲーム内で獲得したアイテムや、育成したキャラクターなどのNFTを取引する方法も、P2Eにおける主な稼ぎ方です。

取引の対象となるNFTはゲームによって異なり、たとえばカードゲームであれば、希少性の高いカードを売却することで収益を得られるでしょう。あるいはプレイヤーがゲーム内空間を自由に行動・探索できるオープンワールド型のゲームであれば、作成したアバターを販売したり、さらにゲーム内でオリジナルのミニゲームを作成して販売したりと、実にさまざまなモデルがあります。

収集やカスタマイズ、育成など、自身にとって興味がもてるゲームシステムを選ぶことで、楽しみながら収益化を図ることができるでしょう。

おすすめのNFTゲーム

ゲームプレイ

NFTゲームにはさまざまな種類がありますが、ゲームシステムそのものが資産取引と密接に結びついていることから、稼ぎやすいジャンルには一定の傾向が見られます。

たとえばアイテムなどを創出するオープンワールド型や、交換を主軸とするトレーディングゲーム型、キャラクターを成長させる育成型などがP2Eにおいて人気のジャンルです。

以下では実際に、P2Eのシーンで人気を博しているゲームや、今後の市場拡大が期待されるゲームを紹介していきます。

The Sandbox(ザ・サンドボックス)

The Sandboxは、メタバース空間内でキャラクターを自由に操作するオープンワールド型のNFTゲームです。世界的な人気を誇る『Minecraft(マインクラフト)』に通じるシステムであり、自身の土地に建物を築いたり、オリジナルのキャラクターやゲームを作成したりと、さまざまな楽しみ方ができます。

ゲーム内で用いられる通貨「SAND」は、実際の仮想通貨としても取引されています。作成したキャラクターやゲームはNFTマーケットプレイスで取引でき、SANDを通じた売買が可能です。

さらに、同ゲームの大きな特徴として「土地の運用」という要素が挙げられます。ゲームをプレイするには「LAND」と呼ばれる土地を購入・レンタルする必要があるため、一度手に入れたLANDを他のプレイヤーに貸し出すことで、不動産収入を得るという稼ぎ方も実践されているのです。

つまりThe Sandboxにおける主な稼ぎ方としては、「作成したキャラクターやアイテム、ゲームの販売」と、「LANDの貸し出し」という方向性が挙げられます。

Crypto Spells(クリプト・スペルズ)

Crypto Spellsは、日本発のNFTカードゲームです。多くのカードゲームと同じように、集めたカードでデッキを組み、オンライン対戦などを楽しむシステムが採用されています。

主な収益化の方法は、やはりレアなカードの売買です。カードのレアリティに応じて最大発行枚数が決まっており、高レアリティのカードはNFTマーケットにおいて高値で取引されています。

さらに、対戦や大会の報酬として、仮想通貨としても取引されるゲーム内通貨「MCHコイン」を獲得することができます。カードの売買だけでなく、ゲームのスキルを高めることも収益化につながるのです。

その他、上級者向けの稼ぎ方として、「オリジナルカードの発行」という手段も挙げられます。大会の賞品などに設定される「カード発行権」を手に入れれば、ゲーム内で使用・取引可能なカードを自身で作成することができます。作成したカードがユーザー間で取引されるごとに、発行者には手数料が支払われる仕組みです。

なお、ゲーム内通貨は同シリーズのRPG「My Crypto Heroes(マイクリプトヒーローズ)」と共通のものであり、ゲーム内アイテムにも一定の互換性があります。こちらはキャラクターやアイテムを取引することで収益化するモデルが一般的です。

Kryptomon(クリプトモン)

Kryptomonは、「たまごっち」や「ポケモン」に見られる育成の要素を取り入れたNFTゲームです。育成するモンスターはランダムにパラメーターが設定され、完全にオリジナルのキャラクターとなるため、それぞれのモンスターが一点物としての価値を帯びます。

ゲームシステムとしては、餌付けやトレーニングを通じてモンスターのステータスを向上させたり、モンスターを交配させて新しいモンスターを生み出したりといった楽しみ方が可能です。

2022年5月現在ではサービスが完全に展開されておらず、主な稼ぎ方としてはマーケットプレイスにおけるモンスターや卵の売買に留まっています。今後は段階的にゲームシステムが拡大していく見込みであり、対戦や3Dマップの展開などにより楽しみ方・稼ぎ方も増えていくことが予想されます。注目度の高さから、投資の意味で先行的に遊び始めているユーザーも多いようです。

さらに、ゲーム内通貨の「KMON」は2022年5月に仮想通貨取引所「Bybit(バイビット)」に上場し、暗号資産としてより大きなマーケットで取引できるようになりました。このことからも、今後いっそうゲーム内の取引が活性化していくと考えられるでしょう。

(参照:Kryptomon Companyのプレスリリース|PR TIMES「話題沸騰のNFTゲームクリプトモン、KMONトークンをバイビットに上場」

NFTゲームを始める際の注意点

NFTゲームは「遊び」であると同時に、「資産運用」としての側面をもちます。こうした性質から、プレイするうえでは金銭的なトラブルやリスクに対して十分備えておくことが大切です。

まず、「ゲーム内の資産価値は常に変動しうる」ことを念頭に置く必要があるでしょう。仮想通貨そのものの為替変動や、ゲームの仕様変更にともなう人気アイテムの変化など、NFTの資産価値は流動的になる傾向にあります。

さらに、NFTゲームを通じて得た収入は課税対象となる点にも注意しておきましょう。確定申告の際など、ゲーム内での稼ぎ方によって所得区分が変わる可能性もあるので、「どのようにいくら稼いだか」をしっかりと確認しておく必要があります。

加えて、法律面についても留意しておくことが望ましいでしょう。現状、NFTゲームに関する法整備や法解釈は定まっていない面もあり、ガチャ形式でのアイテム販売が賭博罪に該当する可能性なども議論されています。新しい技術の普及にともない、これから法制面が整備されていくことも考えられるため、暗号資産や仮想空間に関連する法改正には注意を向けておくことが求められます。

その他、NFTゲーム業界は発展段階にあり、ゲームによっては情報が出回っていないことも少なくありません。なかには不正な手段により他のユーザーから資産を得ようとするケースも見られるため、取引の信頼性について慎重に判断していくことが重要です。

まだまだ発展の余地を残しているNFTゲームは、「一般の個人が楽しみながら稼ぐ」という夢物語を現実にする可能性を秘めています。とはいえ大きなチャンスと同時に、資産を管理・運用するにあたっては常に自己責任がともないます。プレイに際しては、正確な情報収集と冷静な判断を欠かさないようにしたいところです。

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この記事を書いた人

鹿嶋 祥馬
大学で経済学と哲学を専攻し、高校の公民科講師を経てWEB業界へ。CMSのライティングを300件ほど手掛けたのち、第一子が生まれる直前にフリーへ転身。赤子を背負いながらのライティングに挑む。

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