
CLOVA Noteがサービス終了?アップロードできない原因や安全性についても解説
ビジネスや学習の場面で、議事録やメモを取るのが間に合わずに困った経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。そんなお悩みを解消してくれるサービスとして人気の「CLOVA Note」ですが、現在は段階的にサービス終了が進んでいます。
本記事では、CLOVA Noteとはどのようなサービスなのか、そしてサービス終了の経緯や代替サービスについて紹介します。
また、既存ユーザーに向けて始め方・使い方・安全性、ファイルをアップロードできない原因などについても解説していますので、最後までご覧ください。
目次
CLOVA Noteとは

CLOVA Note(クローバーノート)とは、AIが文字起こしする音声記録管理サービスです。LINE WORKS株式会社が運営しています。
2022年5月24日にβ(ベータ)版としてリリースされ、正式名称は「CLOVA Note β」ですが、一般的には「CLOVA Note」と呼ばれています。
録音した会話を自動でテキスト変換できるため、議事録やインタビュー記事の作成に役立ちます。また、スマホアプリを利用すれば、録音から文字起こしまでをワンストップで行うことも可能です。
利用時間

CLOVA Noteの利用時間は最大600分/月です。内訳は以下のとおりです。
- 毎月300分の利用時間を提供
- 「サービス向上のための音声データ収集の同意について」に同意すると+300分
CLOVA Noteにおける利用時間とは、アップロードした音声ファイルを文字起こしできる時間のことです。60分のインタビュー音声をテキストに変換した場合、利用時間が60分消費されます。
利用時間の残りに関しては、「アカウント設定」で確認可能です。
また、CLOVA Noteの利用時間は毎月更新されます。
対応言語
CLOVA Noteの対応言語は以下のとおりです。
- 日本語
- 英語
- 韓国語
- 中国語(簡体字)
- 中国語(繁体字)
日本語だけでなく、幅広い言語で利用可能です。
対応ファイル

CLOVA Noteにアップロードできる音声ファイルの種類は以下のとおりです。
- m4a
- mp3
- aac
- amr
- wav
お手持ちの音声ファイルの種類がわからない方は、プロパティでご確認ください。
また、任意にはなりますが、外部サービスを利用して音声ファイルを変換することも可能です。音声ファイルの種類がCLOVA Noteにアップロードできないものの場合、セキュリティや安全性を精査したうえで活用をご検討ください。
ファイルサイズ
CLOVA Noteが対応しているファイルサイズは300MBまでです。
長時間の録音や高音質で録音した音声ファイルの場合、ファイルサイズが300MBを超えてしまうことがあります。300MBを超える場合は、音声ファイルを分割するか、音質を下げて圧縮する等の対処が必要です。
なお、ファイルサイズが大きすぎてアップロードできない場合は、「ファイルサイズが上限を超えています」といったエラーメッセージが表示されます。
変換可能時間
CLOVA Noteの変換可能時間は180分です。つまり、録音時間が180分までの音声データであれば、1度のアップロードで文字起こしできます。
また、CLOVA Noteのスマホアプリで利用する場合、180分を超えると自動的に録音が終了し、そのまま文字起こしへと進みます。
CLOVA Noteのサービス終了について

2022年5月より提供されてきたCLOVA Noteは、2024年11月下旬に正式リリースを迎え、製品名を「LINE WORKS AiNote」に変更してサービスを継続することになりました。
その後、以下のスケジュールでサービスの移行・終了が進められています。
- 2024年11月21日: 正式版「LINE WORKS AiNote」フリープラン リリース
- 2025年2月4日: CLOVA Noteの新規アカウントの開設を終了、データ移行サービス開始
- 2025年4月10日: 正式版「LINE WORKS AiNote」有料プラン リリース
- 2025年7月末: CLOVA Noteのデータ移行を含むすべてのサービスを終了予定
利用できない機能
2025年2月4日より、CLOVA Noteの機能が一部制限され、以下の機能が利用できなくなっています。
- 新規加入(CLOVA Noteへの新規加入を停止)
- 新しいノートの作成(録音、ファイルのアップロードともに使用不可)
既存のノートの閲覧・編集は2025年7月末まで可能ですが、新しいノートの作成はできません。
CLOVA Noteの始め方

CLOVA Noteは、2025年2月4日より新規アカウントの開設を終了しているため、現在は新規登録できません。参考として記載します。
- スマホアプリ「LINE CLOVA Note」をダウンロード
- LINEアカウントとの連携でログイン
- 認証作業を実施
- 利用規約への同意
- 関心のある分野を選択
- セットアップ完了
パソコン版のCLOVA Noteに関しても、「サービスサイトにアクセス」から「LINEアカウントでログイン」という流れは同様です。
CLOVA Noteの使い方

2025年2月4日より新しいノートの作成(録音、ファイルのアップロード)は使用不可のためご注意ください。
既存ユーザー向けに、CLOVA Noteの使い方を解説します。
ノートの作成

実際に声を記録する「音声録音」と「音声ファイルをアップロード」の2種類の方法でノートを作成できます。録音の場合、録音終了ボタンをタップすれば、自動的に文字起こしが開始します。
ただし、現在ではサービス終了に伴い利用できません。
編集

既存ノートの文字起こし内容を編集する機能です。ペンのマークをタップし、修正したいテキストを選択して変更できます。
検索

文字起こし内容から特定のキーワードを抽出する機能です。虫眼鏡のマークをタップし、検索窓にキーワードを入力すると、該当箇所が装飾されます。
割合

音声データの話者を識別し、話した分量がどれくらいかをデータで確認できます。円グラフのマークをタップすると「出席者の会話占有率」が表示されます。
共有

ノートを共有する機能です。矢印マークをタップしてリンクを作成できます。
共有リンクとパスワードがあれば誰でもノートにアクセスできるため、情報漏洩のリスクが生まれてしまいます。ノートを共有する際は音声データの話者に許可を取ってからにしましょう。
再生バー(シークバー)

音声データと文字起こし箇所を紐づける機能です。画面下部の再生バーをタップすることで、その地点に該当する文字起こし箇所が装飾されます。
その他

縦の三点リーダーには、音声データのダウンロードやフォントサイズの変更など、細かな調整機能が用意されています。
CLOVA Noteの安全性・セキュリティ

CLOVA Noteの安全性・セキュリティに関して過度な心配は不要と思われます。その根拠は以下のとおりです。
- LINE WORKS株式会社が運営
- 音声データの収集及び保存にはユーザーの同意が必要
- 音声データは最新のセキュリティ設備がある国内データセンターに保管
- 音声データと顧客データの紐づけは不可能
- 音声データは会話の全体像をぼかすため分割して保存
「サービスの品質向上を目的としたユーザーデータの取得」に同意しない限り、音声データが収集・保存されることはありません。
高度なセキュリティ対策が施されており、正しい使用方法を守れば情報漏洩のリスクは非常に低いといえます。
CLOVA Noteでファイルをアップロードできない原因

CLOVA Noteは音声ファイルをアップロードして文字起こしを行うサービスですが、ファイルをアップロードできない場合があります。
ファイルの形式やサイズの制限、使用している端末の違い、またはサービス移行に関連した制限など、さまざまな要因が影響している可能性が高いです。
主な原因は以下のとおりです。
- ファイルの種類・サイズの制限
- 端末(デバイス)の違いによるエラー
- サービス移行に伴うアップロード制限
それぞれの原因について詳しく解説します。
ファイルの種類・サイズの制限
CLOVA Noteにアップロードできるファイルには以下の制限があります。
ファイルの種類
- m4a
- mp3
- aac
- wav
- amr
ファイルサイズ・時間
- 300MB以下
- 180分以内
大きい音声データはアップロードできないためご注意ください。
端末(デバイス)の違いによるエラー
アップロードした端末とは異なる端末からアクセスすると、エラーが表示される場合があります。
サービス移行に伴うアップロード制限
LINE WORKS AiNoteへの移行に伴い、以下の状況でアップロードができない場合があります。
- LINE WORKS AiNoteへの移行が完了している場合
- データ移行の完了状況によってアップロードに影響が出る場合
先述のとおり、CLOVA Noteは2025年2月4日より新しいノートの作成(録音、ファイルのアップロード)の利用ができなくなり、2025年7月末で完全終了予定です。
文字起こしが必要な方は、後継サービス「LINE WORKS AiNote」や他の代替サービスをご利用ください。
CLOVA Noteの料金プラン

CLOVA Noteに料金プランは存在せず、完全無料で利用できます。
有料版がないため、利用時間を課金で延長・追加することはできません。600分以上の文字起こしが必要な場合は、月をまたいで利用するか、他のサービスを併用する必要があります。
2025年7月末でサービス終了予定のため、新たな有料プランの提供はありません。より多くの利用時間が必要な方は、後継サービスの「LINE WORKS AiNote」や他の文字起こしサービスへの移行を検討してください。
CLOVA Noteの代替サービス

CLOVA Noteのサービス終了により、新しいAI音声認識サービスを利用したい方は、これから紹介する代替アプリの導入を検討してみてください。
自分に合ったサービスを見つけるには、「どのくらいの頻度で使うのか」「どんな機能が必要か」「予算に合っているか」「情報の扱いは安全か」などのポイントを踏まえて選ぶことが大切です。
ここからは、CLOVA Noteユーザーにおすすめの代替サービスをご紹介します。
1. LINE WORKS AiNote
「LINE WORKS AiNote」は、CLOVA Noteの正式な後継サービスです。フリープランと有料プランの両方を提供しており、既存のCLOVA Noteユーザーは2025年7月末までデータを移行して利用できます。
LINE WORKSを既に利用している企業や、日本語での文字起こしを重視するユーザーにおすすめです。また、日本語、英語、韓国語、中国語(簡体・繁体)に対応しています。
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2. Notta
「Notta」は、Notta株式会社が運営するAI音声認識サービスです。スマホやPCでのリアルタイム文字起こしに対応しており、音声ファイルや動画ファイルのアップロードにも対応しています。
ZoomやGoogle MeetなどのWeb会議にBotを参加させることができ、自動で録画と文字起こしを行ってくれます。
無料プランでは月120分まで利用可能です。有料プランではより多くの利用時間と追加機能を利用することができます。
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CLOVA Noteのまとめ

CLOVA Noteは2022年5月からサービス提供を開始したAI文字起こしサービスです。
しかし、2025年2月4日に新規登録と新規ノート作成を停止し、2025年7月末をもって全サービスが終了します。既存ユーザーは現在、閲覧と編集のみ可能な状況です。
CLOVA Noteは技術の進歩とともに役割を終えますが、新しいサービス「LINE WORKS AiNote」を提供しています。
既存ユーザーの方は、2025年7月末までに必要なデータのバックアップまたは移行を完了し、自分に合った代替サービスを選択して効率的な文字起こしを継続しましょう。
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