最先端のWebマーケティングを発信するメディア

最先端のWebマーケティングを発信するメディア

Bing Video Creatorとは?使い方や商用利用の可否・プロンプト例を徹底解説

投稿日:
SHARE
FacebookTwitterLineHatenaShare

Bing Video Creatorは、Microsoftが提供するAI動画生成ツールで、テキストで指示するだけで短い動画を簡単に作成できます。

初心者でもスマホやブラウザからすぐに使えて、商品紹介や教育動画、SNS用ショート動画、ニュース風映像など、個人クリエイターから企業まで幅広く活用できます。

この記事では、Bing Video Creatorの基本的な使い方だけでなく、すぐに使えるプロンプト例や、商用利用の可否、著作権上の注意点まで解説します。プロモーション動画を実際に作った感想もご紹介するので、SNS投稿やビジネス向け動画制作を考えている方はぜひ参考にしてみてください。

Bing Video Creatorとは?

出典:Bing Video Creator

Bing Video Creatorは、簡単な文章を入力するだけでAIが自動で動画を生成してくれる、Microsoftの新サービスです。Bing Video Creatorの生成モデルには、OpenAI社が開発した動画生成AI「Sora」が使われており、テキストで指示するだけで創造性あふれる映像を誰でも簡単に作成できます。

利用方法は、Bingのスマホアプリまたはブラウザ上からアクセスするだけで良く、特別なソフトをインストールする必要はありません。現在は、縦横比9:16、生成秒数は5秒と短めですが、速度は「高速生成」であれば無料で使えるため、ちょっとした動画をすぐに作りたい場合に便利です。

Bing Video Creatorでできること

Bing Video Creatorを使えば、文章で指示するだけで以下のような動画を自動で生成できます。

  • テキストからの動画生成
    「楽しそうに公園を駆け回るゴールデンレトリバー、明るい日差しのアニメスタイルで」のように、具体的な情景やスタイルを指示するだけで、イメージに合った短い動画が生成されます。

  • 動画の雰囲気やスタイルの指定
    「ノスタルジック」「コミカル」といった雰囲気や、「水彩画風」「ピクセルアート風」などのアートスタイルを指定し、動画のトーンをコントロールできます。

  • 現実にはない非現実的な空想上のシーンの作成
    現実での撮影が不可能な、「宇宙空間に浮かぶ巨大な寿司」「お菓子の家が立ち並ぶ街並み」といった世界をそのまま動画にすることが可能です。

  • SNSやビジネス向けのショート動画制作
    生成される動画は縦長のフォーマットが中心のため、TikTok、Instagramリール、YouTubeショートといったSNSプラットフォームに最適です。

Bing Video Creatorの料金プラン

Bing Video Creatorは、無料で利用可能です。ただし、動画が完成するまでの速度に応じて「高速」「標準」の2つのモードが用意されています。

「高速」モードは、アカウントごとに10回分利用できます。無料のブーストを10回分使い切ると、自動的に「標準生成」モードに切り替わります。標準モードでは、動画の完成までに1時間以上かかりますが、回数制限なく無料で利用可能です。

「1時間も生成を待っていられない」「すぐに動画を完成させたい」という場合は、Bingの検索などで貯まる「Microsoft Rewards」のポイントと引き換えることで、追加の高速生成を実行できます。

Bing Video Creatorの使い方

ここでは、Bingモバイルアプリを使ったBing Video Creatorの使い方をご紹介します。パソコンでBing Video Creatorを使いたい場合は、公式サイトからアクセス可能です。

  1. Bingモバイルアプリをインストールする
  2. 「動画クリエイター」を選択する
  3. 作りたい動画のテーマを日本語で入力する
  4. 生成された動画をカメラロールに保存する

では早速、ひとつずつみていきましょう。

➀Bingモバイルアプリをインストールする

出典:Bing Video Creator

まずは、お使いのスマートフォンで「Bingモバイルアプリ」をインストールします。アプリのインストールができたら、アプリを開いてサインインします。アカウントがない場合は、無料で新規作成できます。

➁「動画クリエイター」を選択する

出典:Bing Video Creator

ホーム画面に「動画クリエイター」という項目があるのでタップします。Bing Video Creatorはここから操作可能です。

➂作りたい動画のテーマを日本語で入力する

出典:Bing Video Creator

画面中央にテキストボックスが表示されます。ここに、あなたが作りたい動画のイメージを日本語で入力します。「誰が」「どこで」「何をしているか」を具体的に記述するのがコツです。(例:未来都市の夜景を背景に、ネオンがきらめく空中道路を自動運転車が滑らかに走行する)

プロンプト入力後、「作成」ボタンを押すと、AIによる動画生成が始まります。高速モードにしている場合、数十秒~数分で動画が完成します。

出典:Bing Video Creator

➃生成された動画をカメラロールに保存する

出典:Bing Video Creator

生成された動画をタップすると、プレビュー画面が表示されます。カメラロールに直接保存したい場合は、ダウンロードボタンをタップするだけで、自動で端末に保存されます。編集したい場合は「編集」ボタンを押して、テキストやスタイルの微調整が可能です。

動画を再生成したい場合は「再生成」を選択してください。InstagramやX(旧Twitter)に直接投稿したい場合は「共有」をタップすれば、アプリからスムーズに投稿できます。

Bing Video Creatorを使ってプロモーション動画を作成してみた

Bing Video Creatorの実力を確かめるため、架空のカフェ「Midori Cafe」の新商品「抹茶バスクチーズケーキ」のプロモーション動画を実際に作成してみました。

出典:Bing Video Creator

まず、プロンプトとして「抹茶バスクチーズケーキが白い皿の上でゆっくりと回転する。湯気の立つコーヒーカップが隣に置かれている。温かみのある照明で、居心地の良いカフェの雰囲気。背景は少しぼかす。」と入力します。

待つこと約1分。以下の動画が完成しました。(テロップはCanvaで追加)

生成された動画は、想像以上に高品質でした。ケーキのしっとりとした質感がリアルに表現されており、背景のボケ感やコーヒーの湯気の立ち方も絶妙です。

手直しはほとんど不要で、最後に「新発売 Midori Cafe」というシンプルなテロップをCanvaで追加しただけ。所要時間はわずか5分ほどで、SNS投稿などでも使えそうな動画が完成しました。

すぐに使える!Bing Video Creatorのプロンプト例

イメージ通りの動画を作るには、AIへの指示文(プロンプト)が大切です。ここでは、様々なシーンですぐに使えるプロンプトのテンプレートをご紹介します。

商品紹介に使えるプロンプト例

プロンプト例

    新発売のオーガニックハンドクリーム。白いテーブルの上に置かれ、その隣にはラベンダーの花が添えられている。柔らかい自然光が差し込む、清潔感のあるクローズアップ映像。

商品紹介動画で使う場合は、商品の質感や魅力を細部まで視覚的に際立たせることが重要です。自然光の表現やラベンダーの添え物など細かな演出を加えることで、商品のナチュラルさや高級感、安心感を伝えられます。

こうした工夫によって視聴者の購買意欲を引き出しやすく、印象に残るプロモーション動画を作成できます。

教育向け・AI解説のプロンプト例

プロンプト例

  • 輝く電子回路が脳のシナプスのようにつながっていくCGアニメーション。データが光の粒子となって回路を駆け巡る様子。背景は濃い青色で、サイバーで知的な雰囲気。

教育や技術解説の動画で使う場合は、複雑な内容を視覚的にわかりやすく伝えることがポイントです。未来的で知的なイメージを演出すると、専門的なテーマでも視聴者の理解を助け、興味を引きやすくなります。

光の粒子の動きと濃い青の背景を組み合わせれば、情報の流れや仕組みを直感的に伝えることも可能です。

TikTok用・短尺動画のプロンプト例

プロンプト例

  • 東京・渋谷のスクランブル交差点を、大勢の人々が早送りで歩いている。ネオンが輝く夜。スタイリッシュで都会的な雰囲気のタイムラプス映像。

SNSの短尺動画で使う場合は、視聴者の注意を短時間で引きつけるために、動きが速くテンポの良い映像が効果的です。都会的でスタイリッシュな雰囲気を出すことで、トレンド感や若々しさを演出しやすくなります。

ネオンの輝きやタイムラプス効果は映像の動きを強調し、拡散されやすい動画に仕上がります。

観光地紹介のプロンプト例

プロンプト例

  • 京都・嵐山の竹林の道を、着物姿の女性がゆっくりと歩いている。木漏れ日が地面に揺れる、穏やかで美しいドローン映像風。

観光PR動画で使う場合は、地域の美しさや文化的な魅力を丁寧に伝えることが大切です。自然光や伝統的な衣装を織り交ぜると、視聴者に現地の雰囲気をリアルに感じさせられます。

また、ドローン映像風の広がりを持たせることで臨場感が増し、視聴者の旅行意欲を高める効果が期待できます。

ニュース風動画のプロンプト例

プロンプト例

  • 地球儀がゆっくりと回転するCG映像。背景には世界の株価を示すティッカーが流れている。信頼感のある、青を基調としたニュース番組のオープニング風。

ニュースや経済情報の動画で使う場合は、視聴者に信頼感や専門性を印象付けると良いです。地球儀の回転はグローバルな視点を示し、リアルタイムのティッカー表示は情報の新鮮さや正確さを強調します。

青を基調とした色彩と動きのあるCG映像を組み合わせれば、視聴者の関心を引きつけながら、堅実でプロフェッショナルな印象を与えることも可能です。

スライド形式のプロンプト例

プロンプト例

  • 白い背景に、重要なキーワード「デジタルトランスフォーメーション」が黒いゴシック体の文字で表示され、次にシンプルなアイコンが表示される。クリーンで分かりやすいビジネスプレゼンテーションのスライド。

ビジネスや教育の説明動画で使う場合は、重要なポイントを強調しつつ関連アイコンを活用して情報を整理すると良いです。シンプルかつ洗練されたデザインは、情報をすっきり伝え、プレゼンの説得力を向上させます。

さらに、スムーズなアニメーション効果を加えることで視覚的なリズムが生まれ、飽きずに見てもらいやすくなります。

トレンド解説向けプロンプト例

プロンプト例

  • 90年代風のファッションに身を包んだ若者たちが、カラフルな壁の前でポーズをとっている。少し色褪せたフィルム写真のような質感で、レトロでポップな雰囲気。

ファッションやカルチャーのトレンド紹介で使う場合は、懐かしさと現代性を組み合わせた映像表現が効果的です。フィルムの色褪せた質感がノスタルジーを呼び起こし、カラフルな背景がポップで明るい印象を与えます。

こうした映像は視聴者の感情に働きかけ、幅広い年代に親しみやすく、共感を呼びやすいコンテンツとなります。

Bing Video Creatorは商用利用できる?

Bing Video Creatorについては、商用利用に関する明確な記載は規約上ありません。

ただし、プライバシーポリシーなどには「生成されたコンテンツの所有権はユーザーにある」と示されているため、一般的には商用利用が可能と解釈できます。

マイクロソフトは、お客様がオンライン サービスに提供、投稿、入力、送信、またはオンライン サービスから受信するプロンプト、作成物、カスタマイズ、指示、その他のコンテンツ(フィードバックおよび提案を含む)の所有権を主張しません。

引用:Bing Image Creator および Bing Video Creator の利用規約

要約すると、生成した動画や画像の権利はユーザーにあげるよということです。利用者が責任をもって活用する限り、幅広い用途で使えるので商用利用も可能と考えられるでしょう。

学習元の著作権には要注意

所有権は利用者に帰属し、商用利用も可能と解釈できますが、利用は完全に自己責任です。規約では、生成画像が第三者の著作権や商標権などを侵害しないことは保証されていません。

Microsoft は、オンライン サービスによって作成された資料が、お客様が使用するコンテンツのその後の使用において第三者の権利 (著作権、商標、プライバシー権、パブリシティ権、名誉毀損権など) を侵害しないことを保証または表明しません。オンライン サービスのコンテンツは、倫理規定および適用法に従い、第三者の権利を遵守して使用する必要があります。また、お客様は、オンライン サービスの利用に起因または関連するあらゆる請求、損失、費用(弁護士費用を含む)について、Microsoft、その関連会社、従業員、およびその他の代理人を免責し、補償することに同意するものとします。

引用:Bing Image Creator および Bing Video Creator の利用規約

もし生成した画像の使用によって権利侵害などのトラブルが発生した場合、その責任はすべて利用者が負うことになります。Microsoftは一切の責任を負わず、利用者の行為でMicrosoftが損害を被った場合は、利用者が補償する義務まで定められています。

企業のロゴや販売目的の商品デザインなど、権利関係が重要になる用途はリスクが高いので、生成したコンテンツの利用は慎重に判断すると良いでしょう。

Bing Video Creatorの今後のアップデート予想

現在の動画生成は最大5秒の短いクリップに限られていますが、Soraの技術進化に伴い、将来的にはより長尺の動画生成や、複雑で一貫性のあるストーリー描写が可能になると予測されます。また、標準モードではより長い生成時間にも対応していくでしょう。

現状はプロンプトから一から動画を生成するのが基本ですが、アップロードした動画や画像をもとにAIが編集やスタイル変換を行う「Video-to-Video」のような機能の追加も期待されています。MicrosoftはAIへの投資を加速させているので、Bing Video Creatorの機能拡充も早期に実現される可能性が高いです。

Bing Video Creatorまとめ

本記事では、Microsoftの新しいAI動画生成機能「Bing Video Creator」について、その概要から具体的な使い方、プロンプト例、商用利用の注意点まで解説しました。

  • Microsoftの動画編集ツール「Clipchamp」の新機能
  • OpenAIの「Sora」ベース技術を搭載
  • 簡単な日本語の指示文で高品質な動画を自動生成
  • 無料で利用でき、ロゴなしで書き出し可能
  • 作成した動画の著作権はユーザーに帰属

動画制作のハードルを劇的に下げ、誰もがクリエイターになれる可能性を秘めたBing Video Creator。これまで動画活用を諦めていた方も、この記事を参考に、ぜひ最初の一本を作成してみてはいかがでしょうか。SNS投稿やビジネスのプロモーションに、新たな可能性が広がるはずです。

SHARE
FacebookTwitterLineHatenaShare

この記事を書いた人

やまたに
SEOマーケティング会社でライターとして勤務したのち、サングローブに入社。唯一得意なライティングで人生を乗り切ってきた。

UPDATE 更新情報

  • ALL
  • ARTICLE
  • MOVIE
  • FEATURE
  • DOCUMENT