自分でできるMEO対策のやり方!具体的な方法をやさしく解説
MEOとは「Map Engine Optimization(地図エンジン最適化)」の略称で、Googleマップを利用したユーザー獲得施策のことです。「ローカルSEO」と呼ばれることもあります。単に「SEO」というとWebサイトを運営している方全般に必要とされる考え方ですが、「MEO」は特に、実店舗を経営しているビジネスオーナーにとって重要なものです。たとえば飲食店であれば、グルメポータルサイトに登録するよりも優先度は高いといえるでしょう。
基本的なMEO対策なら、インターネットにそれほどくわしくない方でも十分実行できる内容です。必要な情報を適切に入力していくだけで対応できるため、未実施のビジネスオーナーはぜひ、この記事を読みながらMEO対策をはじめてみてください。
目次
MEOは「Googleビジネスプロフィール」を利用して行う
MEOを実施する際には「Googleビジネスプロフィール(旧 Googleマイビジネス)」というGoogleのサービスを利用します。Googleで何らかの店舗を検索したとき、以下の画像のように検索結果の一番上に地図情報と一緒に表示されるのがGoogleビジネスプロフィールです。
一般の検索情報よりも上に表示され、店舗名・ユーザーの評価・営業時間・メニュー画像などさまざまな情報が表示されます。情報量の多さによりユーザーに興味を持たせ、アクションしてもらいやすいことなどが大きな特徴です。
※MEOについては以下の記事でくわしく解説しています。
>MEOのアルゴリズム攻略法とは?重要な観点も含めて徹底解説!<
基本的なMEO対策は自分でできる
「インターネットにくわしくないし、自分でGoogleのサービスを使いこなせるだろうか……」と不安になる方もいるかもしれませんが、基本的なMEO対策であれば、手順に則って行うことで誰にでも実施することができます。まずは店舗を経営する方自身がMEO対策に取り組んでみることで、新たな視点を獲得できるでしょう。
自分でMEO対策をするメリット
ビジネスオーナーが自分でMEO対策に取り組むことの主なメリットには、次のようなものがあります。
・情報や施策をスピーディーに反映させることができる ・MEOに関する生きた知識が身につく ・費用を節約できる |
それぞれ解説していきます。
情報や施策をスピーディーに反映させることができる
実店舗に来店しようとしているユーザーにとって、「どれだけリアルな情報が提供されているか」は重要な判断材料になります。経営者がGoogleビジネスプロフィールを管理していれば、営業状況に変化があった際でもすぐに情報を反映可能させることができるでしょう。スピード感のある情報更新は、ユーザーに期待とのギャップを感じさせてしまうリスクを軽減させることにつながります。
また、施策をすぐに展開できることもメリットです。自分のタイミングで施策を展開して効果を検証でき、結果を見ながら元の状態に戻したり、新たな施策を展開したりする作業もスムーズです。業者の事情に左右されないので、さまざまな施策を試すのに余計な時間がかかることもありません。
MEOに関する生きた知識が身につく
MEOを知らないまま対策を業者に依頼してしまうと、業者のいうことを鵜呑みにせざるを得ないでしょう。そのため、仮に悪質な業者を選んでしまった場合、素直に従っているのに結果はついてこないという悲惨な状態に陥りかねません。
まずは自分の力でMEO対策に取り組んでみれば、誰かのアドバイスやブログ、動画では学べない生きた知識が身につきます。自分の体験から得た情報はどんな教材よりも説得力があるでしょう。
最終的に業者に依頼することになったとしても、提案された内容を自分の知識をもとに検討できるようになります。そうなれば、双方の知識をかけあわせて相乗効果を生み出すことも可能になるかもしれません。
費用を節約できる
自分でMEO対策をすれば、業者に依頼する際にかかる費用を節約することができます。「MEO対策に興味はあるけど最初から大きな費用をかけるのは怖い」というケースにおいては、この点が大きなメリットになるでしょう。
Googleビジネスプロフィールへの登録にも費用はかからないため、自分でやればMEO対策は無料からはじめられます。浮いた費用はほかの事業に充てることもできますし、いつか業者に依頼する際の費用に充てることもできるでしょう。
自分でMEO対策をするデメリット
専門業者のサポート受けずに自分でMEO対策をする場合、以下のようなデメリットが考えられます。
・手間がかかる ・施策の方向性に迷う可能性がある |
デメリットに悩まされた場合は、人手とアドバイザーの側面から業者の必要性を検討するとよいでしょう。
手間がかかる
これから自分でMEO対策をはじめようという場合、タスクの増加は避けられません。頻繁に最新情報を反映させたり、口コミに返信したりといった施策に、ある程度の時間や労力を費やす必要があるでしょう。
それ以外の業務がおろそかになっては本末転倒なので、自分でMEO対策をすることによる手間はあらかじめ想定しておきましょう。
施策の方向性に迷う可能性がある
はじめてのMEO対策を専門業者に依頼しない場合、手探りでのスタートになるでしょう。もちろん自身の経験から学べることも少なくありませんが、行き詰まった際にも、自身のわずかな経験やリサーチした情報をもとに判断しなければならないということは認識しておく必要があります。
Googleビジネスプロフィールに登録する方法
先述のとおり、MEO対策を行うにあたってはまずGoogleビジネスプロフィールに登録する必要があります。登録は以下のページから行えます。
「今すぐ管理」もしくは「管理を開始」をクリックし、ビジネス情報の入力画面へ進みます。
ビジネス名・ビジネスの種類・ビジネスのカテゴリ・電話番号・住所・WebサイトのURL・メニューの内容など、登録に必要な情報が数ステップに分けて聞かれるため、画面の表示に合わせて適切な情報を入力していきましょう。ここで入力した情報は、あとから自由に編集可能です。
ユーザーのレビュー(口コミ)を受け取るには「メッセージを追加する」の項目で、「メッセージを有効にする」をONにしておく必要があります。受け取りたくない特別な理由が無い限り、こちらはONにしておきましょう。
MEO対策の具体的なやり方
多くのユーザーを獲得するためには、Googleビジネスプロフィールの登録が完了しただけで放置してはいけません。複数の施策を展開することによって、ユーザーやGoogleからの評価を上げていく必要があります。
MEO対策に有効な施策には次のようなものが挙げられます。
・対策ワードを設定する ・情報を新しく正確に保つ ・投稿機能を積極的に活用する ・口コミを促進する ・画像を充実させる ・WebサイトやSNSと情報を揃える ・口コミに返信する |
対策キーワードを設定する
対策キーワードとは、たとえば「武蔵野市 パンケーキ」や「江戸川区 整体」のようなものです。MEO対策では、Googleマップにおいて特定のキーワードで検索された場合に、自店舗のGoogleビジネスプロフィールが上位に表示されることを目指していきます。そのため、最初の段階で上位表示を狙うキーワードを設定するようにしましょう。
対策キーワードを選ぶにあたっては、「自店舗に適しているかどうか」「需要があるかどうか」「売上につながりそうかどうか」「ライバルの数が多すぎないかどうか」といった複合的な視点が必要です。現状を正しく分析し、適切なキーワードを設定しましょう。
情報を新しく正確に保つ
ビジネスプロフィールに登録した情報はいつでも編集が可能です。ユーザーが常に正しい情報を得られるよう、営業状況に変化があった際にはすぐに最新情報に更新するようにしましょう。あわせて、情報を正確に保つことも重要です。営業時間や住所、電話番号といった情報の誤りは混乱を招く可能性があります。
たとえば「掲載されている番号が間違っていて、電話がつながらない」「以前は24時間営業だったものが、現在では22時閉店になっている」など、掲載情報と実状とのギャップはユーザー離れにつながります。
投稿機能を積極的に活用する
Googleビジネスプロフィールでは、ビジネスオーナー側からユーザーに向かってテキストと画像で情報を発信できる「投稿機能」が利用可能です。日替わりメニューや新メニューの紹介、キャンペーン情報の提供など、どのような情報を発信するかは経営者次第ですが、積極的に情報を発信することでユーザーからの信頼が高まったり、Google内部でビジネスプロフィールの評価が高まり検索結果で上位に表示されやすくなったりします。
口コミを促進する
Googleからの評価を得て検索結果の上位に表示させやすくするには、ほかにも「ユーザーレビュー(口コミ)を多数獲得する」という方法があります。Googleビジネスプロフィールでは、ユーザーが店舗を5段階の星(☆)を付けて評価できるほか、口コミを残してより詳細な感想を投稿することが可能です。
獲得している星の平均得点と口コミは誰でも自由に閲覧できるため、よい評価はGoogleの評価を上げるだけでなく、ユーザーの来店を後押しする大きな材料にもなります。
口コミを書いてもらえるかどうかはユーザー次第ではありますが、店舗で接客する際に評価してもらえるようお願いするなど、店舗側からある程度アクションすることは可能です。ただし「口コミを投稿したら500円OFF」などの特典を用意することはGoogleビジネスプロフィールの規約上禁止されています。
画像を充実させる
見た目が重要な商品を扱っている場合は、Googleビジネスプロフィール内の画像を充実させることも大切です。ビジュアルで興味を惹くことができるのはもちろん、文字の情報を補強する効果もあるので、画像を掲載してはじめてイメージが湧くという人もいるかもしれません。
とりわけ飲食店の場合、商品画像やメニュー画像はユーザー獲得に大きな力を発揮するでしょう。文字の情報しか掲載されていない飲食店は、来店候補に選んでもらうのすら至難の業です。
ただし、テキトーに撮影した写真を使用するとかえって評価を落としてしまう可能性もあります。どういう画像があれば「行ってみたい!」と思えるのか、ユーザーの立場に立って写真を選んでいきましょう。自分だけの意見では不安なのであれば、周囲の人や実際のユーザーに意見を求めてみてもいいかもしれません。
以下のような写真撮影ガイドを活用するのもオススメです。
(関連サイト:「写真の撮り方ガイド飲食店編-日本政策金融公庫」)
WebサイトやSNSと情報を揃える
もし店舗のWebサイトやTwitterなどのSNSを運用しているなら、Googleビジネスプロフィールも含め、すべての媒体で掲載している情報を統一する必要があります。媒体によって情報にズレが生じている状況は、来店を検討しているユーザーを混乱させてしまいますし、Googleからの評価も下げてしまいます。
営業時間や価格などの数値はもちろん、メニューの表記もバラつきが無い方が望ましいとされています。たとえば「チャーハン」と「炒飯」など、同一のものを指している場合でも、可能な限り表記はひとつに揃えましょう。
口コミに返信する
書き込まれた口コミにビジネスオーナー側から返信することは、ユーザーの信頼を得るうえで効果的です。こまめに返信していれば、ユーザーにしっかりと向き合っている店舗だということを伝えられるでしょう。
一方で、返信の内容にも注意が必要です。口コミには好意的なものもあれば、批判的なものもあるでしょう。口コミの内容によってあからさまに対応を変えていると、ユーザーから「この店舗は都合のよい意見しか受けつけないのか」と思われてしまう可能性があります。悪質な誹謗中傷は例外ですが、基本的にはどんな口コミに対しても誠実な対応を意識するのがよいでしょう。
自分でMEO対策する場合の注意点
自分でMEO対策をする場合は、視野が狭くなってしまわないように注意しなければなりません。あらかじめ押さえておくべき注意点は以下の3つです。
・対策キーワードを決める前に検索結果を分析する ・Googleガイドラインから外れないようにする ・負担が大きいのであれば専門業者への依頼も視野に入れる |
見落としがちなポイントもあるので確認しておきましょう。
対策キーワードを設定する前に検索結果を分析する
MEO対策において、対策キーワードを設定することが重要だというのは先述したとおりです。対策キーワードを設定するにあたっては、検索結果の事前分析が欠かせません。分析が不十分なままキーワードを選定してしまうと、いくら施策を展開しても効果につながらないという事態も起こり得ます。
まずは、自店舗が属する地域名の検索結果を確認し、どんなワードとの組み合わせで検索されているのかを分析します。これは、対策キーワードに需要がないワードを設定してしまわないためです。いくら自店舗にあっていても需要がなければ売上にはつながりません。
あわせて、検索数が多ければ多いほどライバルが増えて上位表示が難しくなることも覚えておかなくてはなりません。検索数の多いキーワードを選べばよいという訳ではなく、バランスが大切です。
地域名とほかのワードの組み合わせのなかから、「需要」「自店舗とのマッチ度」「ライバルの強さ」といった観点で適切な対策キーワードを選定していきましょう。
Googleガイドラインから外れないようにする
MEO対策を行っていくうえでは、Googleのガイドラインを守るようにしましょう。「Google に掲載するローカル ビジネス情報のガイドライン」には、ビジネスプロフィールを活用するうえで以下の条件を満たす必要があると記載されています。
・禁止コンテンツを使用しない。 ・業務内容を正確に反映する。 ・この記事のポリシーを遵守する。 |
上記の条件を満たしていないビジネスプロフィールは、停止や削除に追い込まれてしまう可能性があると記載されています。違法行為は当然ダメですが、そうでなくともガイドラインから外れていないか常に意識しておく必要があるでしょう。
負担が大きいのであれば専門業者への依頼も視野に入れる
MEO対策は決して楽なものではありません。はじめは問題なくても、さまざまな事情によって負担に感じるようになることもあるでしょう。
店舗業務に影響を与えてくるなど、負担が大きいと感じた場合は専門業者に依頼することも検討してください。MEO対策に追われた結果、本来の業務がおろそかになってしまったり、体調を崩したりするのは避けたいものです。
MEO対策で見込み顧客を来店に導く
Googleビジネスプロフィールを使ったMEO対策は、情報を更新し続けるのが多少手間ではありますが基本無料で利用でき、実店舗への来店者数を増やしやすい施策のひとつです。
店舗を探すときに「東京 ラーメン」など「地域名+店舗のジャンル」で検索するユーザーは、「●●エリアで○○店はどんなものがあるかな?」と興味を持っている段階だと考えられます。先の例であれば既に「東京のラーメン屋に行こうかな」と考えている状態ですので、検索範囲で満足できそうな店舗が見つかれば、そこを訪れる可能性が高いのです。
検索結果が1位だからといって必ずしもユーザーに選ばれるとは限りませんが、露出の機会が増えることでより多くのユーザーに認知され、興味を持たれやすくなります。せっかく興味を持たれても、情報が少ないとユーザーが求めているような店舗かどうかの判断がつかず、選択肢から外されてしまいます。しつこいようですが、情報の充実度と更新頻度は高いほうが望ましいでしょう。
企業がWebサイトやSNSを運用することは一般的になってきました。同様にMEOにも取り組み、インターネットとリアルの店舗をつなぐユーザーフレンドリーなサービスを構築することが求められています。
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