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新聞広告について

新聞広告は効果がないと言わせない!マーケティングにおける6つのメリットを解説

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新聞広告は、インターネット広告の需要が高くなりつつある現代でも一定の需要を誇っています。それゆえ、古い手法と切り捨てるにはあまりにも軽率です。

本記事では、新聞広告の主な種類や、強みとメリットはもちろん、注意点をわかりやすく解説しています。新聞広告で効果を最大限に発揮させる使い方や、デザインに関するポイントも紹介しているので、気になっている人はぜひ参考にしてください。

新聞広告とは

のイメージ

新聞広告とは、名前の通り新聞上に掲載される広告のことです。新聞に挟まれている折込チラシや拡販誌は含みません。

新聞紙の一面を使った広告から、一部の身に掲載されるもの、画像付きや文字だけのものなど掲載の仕方は様々です。なお、誰でも新聞広告に掲載できるわけではありません。厳しい審査に通過した広告のみ掲載されるため、信頼性が非常に高いと言われています。

新聞の発行部数

日本新聞協会が公表する「新聞の発行部数と世帯数の推移」によると、新聞の発行部数は2024年だけで26,616,578部にも及びます。単純に365日で割ると、1日当たり約72,922部発行されている計算になります。

数だけ見れば、不特定多数の人に一斉に広告の内容を届けるには十分使える媒体であることがわかるでしょう。

新聞広告の費用

新聞広告の費用は、新聞会社や広告を出す場所、サイズなどによってバラバラです。1番安いもので十数万円程度から、全国紙の全面広告では数千万円まで、新聞広告の費用には非常に幅があります。

費用の内訳としては「掲載紙(全国紙/地方紙)×サイズ×色(モノクロ/カラー)」の組み合わせとなります。目的・対象エリア・予算に応じて最小限のコストで最大の効果を狙うなら、「どの新聞に」「どのくらいの大きさで」「モノクロかカラーか」を明確にすることが大切です。

新聞広告の主な種類

新聞広告の主な種類のイメージ

新聞広告にはさまざまな種類が存在します。広告を出す際は、それぞれの目的に応じ、適切に使い分けることが必要です。以下は、主な新聞広告枠の名称をまとめたものです。

  • 営業広告
  • 記事広告
  • 意見広告
  • 三行広告(案内広告)
  • 社告
  • 謝罪広告

それぞれについて簡単に解説していきます。

営業広告

営業広告は、商品やサービスを打ち出す販売促進を目的とした新聞広告です。

広告枠も大きく目立ちやすい分、反響に期待が持てます。画像掲載も相まって企業認知にもつながりやすいことが特徴です。

記事広告

記事広告は、新聞記事のようなテキスト主体の広告のことです。

広告主が自ら原稿を作るのではなく、新聞会社に依頼して作成するものとなります。そのため、第三者視点で記載されるため、読者の共感を得られやすく訴求が強いことが最大のウリです。

意見広告

意見広告は、商品やサービスのアピール目的ではありません。社会問題や制度など大衆に対して意見を主張するための広告枠となります。紙面1ページもしくは見開きで掲載されるので、インパクトが強く目に留まりやすいのがメリットです。

有名な事例を挙げると、美容ブランド「LUX(ユニリーバ・ジャパン)」の採用広告です。2020年3月6日、日本経済新聞朝刊の意見広告枠に表示された「採用の履歴書から顔写真をなくします。」というインパクトのある文字は、X(旧Twitter)でもバズるほどの反響がありました。

企業の社会的スタンスを示す手法として、近年はブランド戦略やSDGs施策とも結びついて注目が高まっています。

▶参照:日経 マーケティングポータル

三行広告(案内広告)

三行広告(案内広告)は、名前の通り3行分のテキストで情報を掲載する広告です。主に求人や映画の宣伝などで利用されるケースが多いです。文字数が限られているので、少ない情報で訴求できるようなものであれば利用可能となります。

多くは新聞の紙面下部や専用欄に掲載され、個人・法人問わず小規模な告知に活用されています。掲載費用が比較的安く、短期募集や地域密着型の告知に適しているでしょう。

社告

社告は、商品・サービスの販売目的ではなく、企業が関係者や社会全体に向けて重要な情報を正式に伝えるための広告です。商品リコール・回収情報、株主への案内、人事異動、経営者の訃報などが掲載されます。内容は事実を淡々と伝えるものが一般的で、装飾や宣伝的表現は基本的に使われません。

たとえば、大手メーカーが製品不具合を報告する際や、上場企業が代表取締役の交代を伝える際などに掲載され、企業の透明性や社会的責任を示す手段としても機能しています。

謝罪広告

謝罪広告も、販売目的ではありません。企業が不祥事や社会的問題を起こした際に、関係者や社会に向けて正式に謝罪するための広告枠として利用されます。 自発的に掲載する場合もあれば、裁判所命令や示談条件など、法的義務に則って掲載を求められるケースもあります。

新聞の紙面全面や目立つ位置に掲載されることが多く、企業としての反省の姿勢や社会的責任を示す意図があります。内容は事実経緯・原因・謝罪文・再発防止策などで構成され、装飾なしで厳粛な文面で統一されます。

新聞広告の強みや6つのメリット

新聞広告の強みやメリットのイメージ

新聞広告は古いと言われますが、実はまだまだ需要があります。その理由は、以下のような強みやメリットがあるからです。

  • 情報の信頼性が高い
  • ブランディング効果が高い
  • 高齢者や富裕者層をターゲティングしやすい
  • 不特定多数の人に見てもらえる
  • エリアマーケティングにも利用できる
  • インパクトのある広告を掲載できる

新聞広告を利用するメリットについて、もう少し解説していきます。

情報の信頼性が高い

先述でも少し記載しましたが、新聞広告は各媒体ごとに審査ルールが決められており、審査をクリアした原稿のみが掲載されます。新聞は公共性・社会性の高いメディアとして位置づけられているため、誤解を招く表現や過剰な演出は避ける必要があり、使用できる語句や言い回しも制限されている場合もあります。

その分、「しっかりした企業が正しく伝えている」という印象を与えやすく、企業の誠実さや安心感につながります。新聞という媒体に掲載されているだけで、テレビCM並みの信頼性を得られることもあるでしょう。

ブランディング効果が高い

新聞は堅実で信頼性の高い媒体とされており、その紙面に広告を掲載することで企業やブランドのイメージも引き上げられやすくなります。とくに全面広告やカラー広告などは強く印象に残りやすく、企業の理念や世界観を伝える場としても効果的です。

一度の出稿で直接的な反響がなかったとしても、「信頼できる企業」として認知されるきっかけをつくれるのは、新聞広告ならではの強みと言えます。

高齢者や富裕者層をターゲティングしやすい

新聞の主な購読層は中高年や高齢者層であり、とくに年齢層が高い読者に対して安定的にリーチできます。また、新聞を購読している人は世帯収入が比較的高めで、資産を保有している傾向が強いというデータもあります。

そのため、金融・医療・不動産・高級品などの分野では、ターゲット層との相性が良く、販促の第一歩として活用されることが多いです。

不特定多数の人に見てもらえる

新聞は日々広範囲に配布されるマスメディアであり、特定の属性に絞らず広く情報を届けるのに適しています。興味・関心に関係なく目にする可能性があるため、潜在層や想定外の層にリーチできるのも魅力の1つです。

一面や見開きのような大きな広告は自然と目に留まりやすく、「こんな商品あるんだ」「こんな会社あったんだ」と気づいてもらえるきっかけになるでしょう。

エリアマーケティングにも利用できる

全国紙でも「関東版」「関西版」などのエリア限定で広告を掲載できる場合があり、地方紙ではさらに地域に密着した広告展開が可能です。エリアごとの商圏特性に応じて情報を届けられるのは、新聞ならではの活用法です。

たとえば地域イベントの告知や、店舗型ビジネスの集客などにも向いており、テレビやWebよりもコストを抑えながらターゲットへピンポイントでアプローチできます。

インパクトのある広告を掲載できる

新聞広告は、全面や見開きでドンと掲載できるため、他の媒体に比べて圧倒的な「面の大きさ」が活かせます。文字情報だけでなく、写真やビジュアル、レイアウトの工夫次第で読者の目を引くインパクトを演出できます。

とくに話題性のあるキャンペーンや、社会的なメッセージを伝える意見広告との相性も良く、SNSなどで拡散される可能性も高まります。

新聞広告に関する注意点

新聞広告の注意点のイメージ

新聞広告のメリットがわかったところで、覚えておきたい注意点も紹介します。

  • 効果測定が難しい
  • 細かいターゲティングができない
  • 若年層には情報が届きにくい
  • コストが割高になりやすい

新聞広告を成功させるためには、必ず注意点を把握し、どうカバーすべきなのかを考えましょう。

効果測定が難しい

新聞広告は、クリック数やコンバージョン数などが把握できるWeb広告とは異なり、明確な反響データを取得しにくいメディアです。広告の効果は、電話件数や来店数の増減などから間接的に判断することが一般的です。

どの要素が反応につながったのかが把握しづらいため、効果測定には工夫が求められます。専用電話番号やQRコードを掲載するなど、可能な範囲でデータを取得できる仕掛けを用意しておくと良いでしょう。

細かいターゲティングができない

新聞は幅広い層に届けられるマスメディアであるため、性別・年齢・興味関心などを細かく絞り込んで配信することができません。届けたい相手を明確にしたうえで、内容や表現を工夫することが大切です。

特定のエリアや年齢層に近づけたい場合は、媒体ごとの読者傾向を調べたうえで、紙面の掲載面や地域別の版を選んで出稿すると効果的です。

若年層には情報が届きにくい

新聞の主な購読者は中高年層であり、若年層に向けて情報を届けるにはやや不向きです。とくに10代〜30代の新聞購読率は減少しており、新聞単体でリーチするのは難しくなっています。

若年層をターゲットにしたい場合は、SNSや動画広告など、デジタルメディアと組み合わせた設計を考えることが重要です。新聞広告は信頼性の担保として使い、他の媒体で補完してください。

コストが割高になりやすい

新聞広告は、全国紙の全面広告やカラー広告などになると、出稿費用が数百万円〜数千万円に達することもあります。初めて広告を出す企業にとっては、コスト負担が大きく感じられるかもしれません。

一方で、新聞広告には信頼性やブランドイメージの向上といった数値化しにくい効果もあります。短期的な売上だけでなく、中長期的な認知や企業価値の向上を狙う場合に適した選択肢と言えるでしょう。

新聞広告で成果を出すための効果的な使い方

新聞広告の効果的な使い方のイメージ

新聞広告で成果を出すための効果的な使い方を4つ紹介します。

  • 目的に適した広告枠を選ぶ
  • キャッチコピーと視線導線を意識する
  • その他の媒体の広告も一緒に打ち出す
  • SNSやプレスリリースで拡散する

どれも重要なポイントなので覚えておいて損はありません。それぞれについて見ていきましょう。

目的に適した広告枠を選ぶ

成果を出すためには、広告枠の選定が最も重要です。新聞広告には、全面広告や記事広告、三行広告など複数の形式があり、伝えたい内容やターゲットに応じて選ぶ必要があります。

たとえば企業ブランディングには見開きや一面などのインパクト重視の広告枠、採用や告知には三行広告や案内広告が適しています。目的と広告内容がかみ合わないと、反応率が大きく下がってしまいます。広告出稿前に、目的の明確化と枠の相性を確認してください。

キャッチコピーと視線導線を意識する

読まれる広告にするには、キャッチコピーと視線の流れを意識した紙面設計が欠かせません。限られたスペースで情報を伝えるため、最初の見出しで関心を引く工夫が必要だからです。

視線は左上から右下に流れる傾向があるため、写真や図版、リード文の配置も重要です。読者がストレスなく情報を読み進められる設計を意識しましょう。広告の内容と構成が一致していれば、伝達力が大きく高まります。

その他の媒体の広告も一緒に打ち出す

新聞広告単体で完結させず、他媒体と組み合わせることで効果を最大化できます。たとえば同時期にWeb広告やチラシなどを展開することで、広告内容の接触回数を増やせます。

異なる媒体で繰り返し情報が届くことで、認知の定着や行動のきっかけにつながります。新聞広告で信頼感を担保し、他媒体での誘導や刈り取りを狙う組み合わせが理想です。相乗効果を意識して施策を設計してみましょう。

SNSやプレスリリースで拡散する

新聞広告は掲載後の「拡散設計」も重要です。SNSやプレスリリースと連動させることで、読んでいない層にも広告内容を届けることができます。

たとえば新聞に出した意見広告やキャンペーンを、公式X(旧Twitter)で投稿し反響を促すことで、二次拡散が生まれやすくなります。掲載内容をデジタルでも展開することは、情報の到達範囲と信頼性を両立する方法として有効です。

新聞広告におけるデザインのポイント

新聞広告におけるデザインのポイントのイメージ

新聞広告は他の広告手段と比べて、誠実さを意識したデザインが求められます。そのため、慣れないうちは苦戦するデザイナーが少なくありません。最低限、以下のポイントは抑えておきましょう。

  • 広告枠のサイズは厳守
  • モノクロとカラーを選べる
  • キャッチコピーが1番大事
  • フォントは明朝体以外がおすすめ

それぞれのポイントについて解説していきます。

広告枠のサイズは厳守

新聞広告では、規定の広告サイズを守ることが絶対条件です。段数や紙面位置によってサイズが厳密に決まっており、規定を外れると掲載不可になる場合があります。

無理なレイアウトやはみ出しのある原稿は、再入稿や追加費用の原因になります。枠が全て埋まっている場合は、審査落ちにもなりかねません。事前に媒体資料やガイドラインを確認し、デザインを進めてください。入稿前のサイズチェックも忘れないようにしましょう。

モノクロとカラーを選べる

新聞広告は、モノクロ・カラーどちらでも出稿できます。モノクロは低コストかつ引き締まった印象を与え、カラーは訴求力や視認性を高めたい場合に有効です。

商品の写真やビジュアル訴求が中心の広告ではカラーが適しています。情報重視や社告・謝罪広告など、誠実な印象を出したい場合はモノクロのほうが好まれます。目的に応じて最適な表現を選んでください。

キャッチコピーが1番大事

新聞広告は、一瞬で読者の目を引くキャッチコピーが非常に重要です。とくに大きな広告ほど、最初の一文で読むかどうかが決まります。

誰に何を伝えたいのかを明確にし、できるだけシンプルで力のある言葉を選んでください。文字数を減らすよりも、意味を研ぎ澄ませる意識が大切です。伝わる言葉づかいを心がけましょう。

フォントは明朝体以外がおすすめ

新聞紙面は全体的に明朝体が多いため、広告にも明朝体を使うと他の記事と同化して目立ちません。差別化を図るならゴシック体や可読性の高い書体を選んでください。

デザイン性を重視しすぎると読みにくくなるため、視認性と可読性のバランスが大切です。行間・字間にも配慮し、読みやすく整った紙面づくりを意識すると良いでしょう。

まとめ:新聞広告は「信頼」を届けるマーケティング手段

新聞広告でマーケティングを行うイメージ

新聞広告は、即効性よりも「信頼」や「誠実さ」を伝えるのに優れた広告媒体です。発信する情報に対して読者の受け止め方が慎重な今の時代において、あえて新聞を使うことには意味があります。

ターゲットや目的に合わせて、Web広告やSNSなど他の媒体と組み合わせることで、より効果的なマーケティングが実現できます。情報を広く・深く・正しく届けたいとき、新聞広告は今なお強力な選択肢となるでしょう。

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この記事を書いた人

小佐
不動産業界メディアの編集長を5年以上務めたのち、現在はWeb系ジャンルで執筆中。別途アウトドア記事の経験もあり。速筆&高品質(自称)をモットーにのらりくらり生きてます。オフは旅行とお酒を楽しみに自堕落生活。

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