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テレビ離れが深刻化?データから見る原因とテレビ広告の今後とは
2021/08/31

テレビ離れ高度経済成長期から、テレビは国民的メディアとして広く親しまれ、世相への絶大な影響力を誇っていました。ところが現在、インターネットやスマートフォンの普及とともに、「テレビ離れ」が随所で指摘されるようになり、テレビの今後を憂う声も多く聞かれます。

生活のなかでテレビを一切視聴しない若年層も増えていることから、「もはやテレビに広告媒体としての可能性は残されていない」とった意見もしばしば見受けられます。

実際のところ、「テレビ離れ」はどのくらい深刻化しているでしょうか。この記事では、テレビ視聴にまつわる各種データからテレビ離れの原因を読み取り、テレビ広告の今後について考察していきます。

目次

データから見るテレビ離れの原因

まずは現在、「テレビがどの程度視聴されているか」をデータから見ていきましょう。

NHKが5年ごとに行っている「国民生活時間調査」の2020年版では、平日の1日のうち、いずれかの時間帯にテレビを見る国民の割合は「79%」であり、5年前の「85%」から6ポイント減少しています。

年齢別に見ると、60代以上はほぼ同水準を維持しているのに対し、10代から40代にかけてはすべて10ポイント以上落ち込んでいます。もっとも下落幅が大きかったのは「16~19歳」のハイティーン層であり、24ポイント(71%→47%)と顕著です。

次いで、10~15歳が22ポイント減少(78%→56%)、20代は18ポイント減少(69%→51%)と、10~20代においては「ほぼ半数がテレビを見ていない」現状が明らかになりました。
(参照:NHK放送文化研究所「世論調査」内PDF資料「2020年 国民生活時間調査」、p.17

若年層における著しいテレビ離れは、どのような原因から起きているのでしょう。以下では、異なる角度からのデータをもとに、具体的な要因について考察していきます。

ネット利用率が増加するほど、テレビ離れは深刻に

テレビ離れの原因として考えられるのが、スマートフォンの普及と、それに伴うネットコンテンツ利用の低年齢化です。

先の調査において減少幅の大きかった10代から20代にかけては、インターネットの利用率がテレビの利用率を大きく上回っています。もっとも大きな差がつくのは16~19歳であり、テレビの47%に対し、ネットは80%という高い数値を記録しました。20代では22ポイント差(テレビ51%、ネット73%)であり、30代で利用率はほぼ同率(テレビ63%、ネット62%)。40代以降はテレビとネットが逆転し、以降は年齢が上がるほどその差が広がっていきます。
(参照:前掲サイト同資料、p.20

さらに、NHKが2018年に行った調査にもとづく報告書では、ネット利用率がテレビを大幅に上回る「16~29歳」の世代において、それ以上の年代に比べ「平均1時間以上」もスマートフォンの利用時間が長いことが示されています。日曜日の利用内容を見ると、男性の場合には「SNS」「動画」「ゲーム」にそれぞれ1時間弱を割いており、女性の場合は「SNS」に2時間弱、「動画」に1時間弱を割いている状況です。

シーン別の利用状況を見ると、スマートフォンは通勤通学や眠る前の時間など、「行動の合間」を埋めるように利用されていることがわかります。スマートフォンを閲覧することが習慣化され、またコンテンツとしてもゲームや漫画アプリなど、「一定間隔でのアクセスを促すシステム」が定着していることから、ことあるごとにスマートフォンをチェックする状況が生み出されているといえるでしょう。
(参照:NHK放送文化研究所「若年層のスマートフォンによるメディア利用行動と利用意識」)

個人の嗜好に合わせたコンテンツの登場

上述のように、「テレビ離れ」は「インターネットおよびスマートフォンの普及」によって引き起こされている面が多分にあります。言い換えれば、「若者にとっては、テレビ番組よりもネットコンテンツの方が魅力的に映っている」ということになるでしょう。

ネット上のコンテンツが魅力的な理由として、「ニーズに合わせて多種多様なものが用意されている」点が挙げられます。動画や音楽のサブスクリプションや、YouTubeのチャンネル登録など、個々のユーザーが「好きなものだけを選べる」ようなサービスが数多く用意されているのです。

一方、テレビ業界において、長きにわたって番組制作の指標とされてきたのは「全世帯視聴率」です。「あらゆる世代でどれだけ数字が取れるか」を重視する結果、人口の多い50代以上をメインターゲットとする戦略に傾かざるをえなかった面があるでしょう。

スマートフォンで閲覧可能なコンテンツが無数に存在する現在、自身をターゲットとしていないテレビ番組を視聴するよりも、「自分が面白いと思えるものを選ぶ」というスタイルが浸透してきているのだと考えられます。

テレビ広告とWeb広告の立場が逆転?

株式会社電通が毎年発表している資料「日本の広告費」によれば、2020年におけるテレビメディアの広告費は、ここ10年間ではじめて1.7兆円を下回りました。一方で、インターネットの広告費は年々上昇傾向にあり、2019年にテレビ広告を超え、2020年は2.2兆円と最高値を記録しています。
(参照:電通「日本の広告費 - ナレッジ&データ」)

さらに、産経新聞の発表によれば、2020年度における民放キー局5社の売上高はいずれも減少しており、とくに割合の大きな「スポット広告」の収入は、各局とも前年度から10%以上も下落しているとのことです。
(参照:産経ニュース「在京民放キー局決算 コロナで広告収入低調、全社で売り上げ減」)

とはいえ依然としてテレビメディアの利用時間は長く、先の「国民生活時間調査」においては、国民全体で「1日平均3時間1分」がテレビ視聴に充てられているというデータが示されています。動画を除くネット閲覧が「44分」、動画閲覧が「24分」というデータを見ても、テレビがなお「国民的メディア」であることには変わりがないといえるでしょう。

続いてはテレビ広告の今後について考察すべく、Web広告に比べた場合のテレビ広告の強みについて検証していきます。

Web広告の強み:精緻なビッグデータ分析

Web広告の強みは、アクセス解析によりユーザーの属性や興味関心を事細かに分析できる点にあります。ユーザーの行動をフォローしながら、「どんなユーザーがどこから流入し、どのような商品に興味を示したか」など、属性ごとの施策効果まで精緻に検証できるため、フィードバックが得やすく、効率的にPDCAを回していけることが特長です。

ユーザー側に表示される広告内容にも、閲覧履歴などをもとに最適化された情報が提供されるため、個々のユーザーが抱えるニーズに合致しやすくなります。さらに、SNSや動画コンテンツ、ニュースメディアなど、利用者層を鑑みながら出稿先を決定でき、的確なターゲティングにもとづく施策が可能です。

課金方式はさまざまですが、視聴回数や広告にリアクションがなされた回数などをベースに料金が決定される方式が多く、費用対効果を高めやすいのも長所といえるでしょう。

テレビ広告の強み:マスへの訴求効果

テレビ広告におけるターゲティングは、主として「番組内容から想定される視聴者層に訴求する」という形になります。精緻なユーザー分析はできませんので、「具体的な商品情報を特定のターゲット層に届ける」という点ではWeb広告に及ばないでしょう。

とはいえ、テレビが最大規模のメディアであることには変わりなく、「大まかな企業イメージを幅広く浸透させる」ことには適しているといえます。また「テレビに広告を出している」という事実そのものが、企業としての信用度を高めることにもつながり、ブランディング効果も期待できるでしょう。

テレビ広告の今後は

テレビメディアにおいては、これまで「株式会社ビデオリサーチ」の視聴率調査をベースに広告施策が打ち出されてきました。従来、視聴率調査はネットに比べて得られる情報の幅が小さいことが弱点とされていましたが、今後はさらに、多くの切り口を組み合わせたプロファイリングが可能となっていく見込みです。

たとえば、ビデオリサーチ社は新たに「es XMP(クロスメディアパネル)」というサービスを開始しています。「es XMP」は、個別のユーザーから得られる多角的な情報(シングルソースデータ)を大量に取得し、企業などに提供するサービスであり、広告施策への活用が期待されています。

「es XMP」で提供されるデータは、ソフトバンク株式会社が募集する調査モニターのテレビの視聴履歴や、スマートフォンやパソコンでのWeb閲覧履歴、アプリの利用状況など、複合的なプロファイリングを可能とする情報です。これにより、「この番組を見ている人は、このようなサービスに関心がある」といった分析が可能となり、企業はWeb広告・テレビ広告の両方を選択肢に含めつつ、ターゲットに合わせた方法で出稿先や方法を決定できるようになると考えられます。

さらに、「株式会社インテージ」もこれと同種のサービスとして「i-SSP(インテージシングルソースパネル)」を展開しています。こちらも、テレビ視聴のほかパソコン・スマートフォンにおけるWeb検索・閲覧、購買データなどを組み合わせたプロファイリングが可能です。

こうした動向を鑑みると、今後はWeb広告とテレビ広告の垣根を越えたマーケティングが可能になっていくと考えられるでしょう。「ネットだけ」「テレビだけ」という形ではなく、どちらの可能性も考慮しながら、状況に合わせて施策効果の高い手法を取り入れることがスタンダードになっていくかもしれません。

まとめ

「テレビ離れ」が加速し、広告規模で見てもネットがテレビを上回る時代となった現在、もはやテレビ広告は「唯一無二の手段」ではなくなっています。広告の費用対効果や、ターゲティングの正確さといった点では、Web広告の優位性は揺るぎないものといえるでしょう。

しかし、若年層で利用率の顕著な落ち込みがあるとはいっても、依然としてテレビが国民的メディアであることには変わりがありません。幅広い層へのブランディング効果は、テレビ広告にしかない強みです。

新たなユーザープロファイリングの手法として、テレビ視聴やネット閲覧、購買に関するデータなどを総合して提供するサービスも登場しています。こうしたデータは今後、テレビ広告の施策はもちろん、番組の企画・制作にも活用されていくでしょう。

番組制作や広告施策におけるターゲティングが適性化されることで、テレビは新たな可能性を切り開くことができるかもしれません。斜陽のメディアとして取り上げられることの多いテレビですが、広告媒体として発展する余地を大いに残しており、今後の展開にも期待が持てる状況だといえそうです。


(本文・鹿嶋祥馬)

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