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OpenAIの動画生成AI「Sora」とは?何ができる?使い方や注意点を解説

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Soraとは、OpenAIが開発したテキストや画像から自動的に動画を作成する動画生成AIです。

SoraはChatGPTの技術を活用しており、従来の動画制作では時間とコストがかかっていたプロモーション動画や教材動画を、わずか数分で作成できるようになりました。手軽に使えるため様々な業界で導入されているSoraですが、「実際にどんな動画が作れるのか」「どのように使えばいいのか」とSoraについて分からない点が多い方もいるはずです。

本記事では、Soraの基本機能から具体的な使い方、活用事例まで詳しく解説します。実際に使ってみた感想もお伝えするので、Soraの詳細が気になっている人はぜひ参考にしてください。

目次

OpenAIの「Sora(ソラ)」とは

公式サイト:Sora

Soraとは、ChatGPTを開発したOpenAI社が発表した動画生成AIです。プロンプト(テキスト)や画像を元に、最大20秒の動画を作成できます。

Soraは2024年2月に発表され、同年12月には一般公開が始まりました。従来の動画制作には、専門知識や高価な機材が必要でしたが、Soraを使えば準備不要で誰でも簡単に高品質な動画作成が可能です。

ChatGPTの技術を応用した動画生成AI

Soraは、OpenAIが開発したChatGPTと同じ基盤技術を活用した動画生成AIです。自然言語処理の技術を応用することで、複雑なプロンプトでも正確に理解し、ユーザーの意図に沿った動画生成を可能にしています。

Soraの最大の特徴は、物理法則を理解した現実的な動画生成が可能なことです。例えば、「雨が降る街を歩く女性」というプロンプトを入力すると、雨粒の動きや水たまりの反射、衣服の濡れ方まで自然に表現された動画が生成されます。従来の動画生成AIでは難しかったリアルな描写が可能になっており、よりリアルで細かい映像が作れるようになっています。

日本でSoraはいつから使える?

Soraは、2024年12月10日から日本を含む世界各国で利用可能になりました。ただし、サービス開始当初は利用者数の制限があり、一時的にアクセスが困難な状況が発生することもありました。

2025年7月現在、Soraは日本国内でも安定して利用できるようになっており、多くのユーザーが問題なくアクセス・動画生成を行えています。また、OpenAI公式サイトでは最新の提供状況や機能アップデートが随時発表されているため、必要に応じて確認しておくと安心です。

OpenAIのSoraの機能とできることを解説!

Soraでは、テキストからの動画生成はもちろん、画像や既存動画を元にした新しい動画作成、さらにAIを用いた高度な編集機能まで利用できます。ここでは、Soraの機能とできることについて詳しく解説します。

動画の生成

Soraで生成される動画は最大20秒、解像度は1080pまで対応しており、商用利用にも十分な品質を実現しています。

動画生成方法は、「テキストから動画を生成(Text-to-Video)」「画像から動画を生成(Image-to-Video)」「動画から動画を生成(Video-to-Video)」の3つの方法から選択でき、目的に応じた柔軟な映像表現が可能です。以下では、それぞれの機能の詳細を詳しく解説します。

テキストから動画を生成(Text-to-Video)

Soraのメイン機能である「Text-To-Video」は、テキストプロンプトを入力するだけで動画を生成できる機能です。日本語にも対応しており、「夕焼けの海辺を歩く犬」や「雪が降る森の中を走る車」など、シンプルな文章から自然な映像を作成できます。

時間帯や季節、対象物の動きなども細かく指定でき、シーンの雰囲気を的確に再現可能です。さらに、カメラワークを「上空からのドローン撮影」にしたり、色味を「モノクロ」や「レトロ調」に変更したりとイメージを動画にそのまま反映できます。

画像から動画を生成(Image-to-Video)

「Image-to-Video」は、アップロードした画像から動画を生成します。例えば、商品の写真から商品が回転する動画や、風景写真から雲が流れる動画を作成できます。

また、動画生成時にプロンプトを設定できるので、会社のロゴから動的なロゴアニメーションを作成したり、商品画像からプロモーション動画を制作したりする際にも使えます。

動画から新しい動画を生成(Video-to-Video)

「Video-to-Video」は、既存の動画を元にして新しい動画を生成する機能です。

例えば、アップロードした実写動画をアニメ調に変換したり、昼間の動画を夜間のシーンに変更したりできます。一つの動画から複数のバリエーションを簡単に作成できるため、A/Bテストや多言語展開時の動画制作に役立ちます。

動画編集・構成機能

Soraには、動画生成だけでなく、生成した映像を自在に調整・組み合わせる編集・構成機能も搭載されています。

動画編集・構成機能を使えば、短い動画の再編集や複数の映像素材の統合、繰り返し再生に最適化された動画の制作まで、初心者でも簡単に映像作品を仕上げられるようになります。

動画編集・構成機能でできることは以下の通りです。

  • リミックス
    動画内のオブジェクトを自由に入れ替えたり、削除したり、変換したりする
    例:宇宙船を削除して「ジャングル」を追加/図書館を「宇宙船」に変換

  • リカット
    ベストな瞬間を抽出して、前後のシーンを自然に拡張する
    例:ジャンプの瞬間を中心に、滑らかな助走と着地の動きを追加

  • ブレンド
    2本の動画をスムーズにつなぎ、1本の映像に統合する
    例:キャラクターの登場シーンとアクションシーンを一体化させる

  • ループ
    動画を違和感なく繰り返す構成に最適化する
    例:花、火、階段、波の動画を自然なループにする

それぞれの機能の詳細について見ていきましょう。

リミックス

リミックスは、生成された動画内の特定のオブジェクトを別のものに変換する機能です。例えば、「車を自転車に変更」「晴天を雨天に変更」といった部分的な修正が可能です。

AIが必要な部分のみを自動で検出して変更するため、作業の手間が大幅に軽減されます。また、背景を変えたり、登場人物の服装を変えたりすることも可能なので、目的やシーンに合わせた柔軟な編集が行えます。

リミックスの使い方

  1. 動画生成後、編集画面で「リミックス」を選択する
  2. プロンプトに置き換えたい対象を入力する
  3. AIが自動で必要な部分を検出し、変更を適用

再カット

再カットは、生成された動画の前後に新しいシーンを追加する機能です。

例えば、5秒の「人物がジャンプするシーン」の動画に対して、ジャンプ後の着地〜歩き出す動作を加えて15秒に拡張し、自然な一連の動きを表現できます。AIによって、導入・展開・余韻などを自然に加えられるので、短い動画でもストーリー性のある構成に仕上げられます。

再カットの使い方

  1. 動画生成後、編集画面で「再カット」を選択する
  2. タイムラインで不要なシーンをカットする
  3. 編集した動画の前後にカードを挿入し、追加したいシーンの内容を英語で入力
  4. 編集完了後、「作成」をクリックして新しい動画を生成

ブレンド

ブレンドは、2つの動画同士をうまくつなげて一つにまとめる機能です。

映像の雰囲気やタイミングをAIが調整してくれるので、自然な流れの映像が簡単に作れます。ブレンド機能は、異なる商品紹介動画を一つのプロモーション動画にまとめたり、季節の変化を表現した動画を作成したりする際に活用できます。

ブレンドの使い方

  1. 動画生成後、編集画面で「ブレンド」を選択する
  2. ビデオを追加し、映像の切り替えタイミングと滑らかさを調整
  3. 設定が完了したら、「ブレンド」を選択し動画生成を行う

ループ

ループは、動画の始まりと終わりを違和感なく繋げ、繰り返し再生しても映像の途切れを感じさせないようにする機能です。一定時間で動画が終わっても、滑らかに最初のシーンへと戻るため、再生中に中断された印象を与えません。

たとえば、「波が寄せては返す海辺」「風に揺れる木々」「燃える焚き火」など、自然の動きをループ化できます。文字やロゴのアニメーションの動きも調整可能なので、イベント会場での背景動画、展示ディスプレイで繰り返し再生される映像が求められる時に適しています。

ループの使い方

  1. 動画生成後、編集画面で「ループ」を選択する
  2. ループしたいシーンを選択する
  3. ループタイプを選択し、「ループ」をクリックして動画生成を行う

画像(静止画)の生成

Soraは動画だけでなく、高品質な静止画も生成できます。動画制作の準備段階でのイメージ確認や、動画から切り出した静止画の活用が可能です。

生成される画像は最大2048×2048ピクセルの高解像度で、印刷物にも使用できる品質です。動画とセットで静止画も必要な場合、一つのツールで完結できるため、制作効率が大幅に向上します。

高度なシミュレーション

Soraでは、液体の流れ、煙の動き、衣服の揺れなど、物理法則に基づいた高度なシミュレーションが可能です。

従来は実際の撮影や3DCG制作が必要だった映像が、テキストプロンプトだけで生成できるようになるため、制作コストを大幅に削減することができます。また、AIによってリアルな動きや質感を再現できるので、製品デモンストレーション動画や科学教育動画を作りたい際にも役立ちます。

ストーリーボード機能

Soraのストーリーボード機能は、動画の構成を視覚的に設計・編集できるツールです。動画全体をシーンごとのカードとして分割し、それぞれのシーンにストーリー案や演出メモ、キャラクターの動作などを自由に入力するだけでAIが自動で動画を生成・調整します。

カードの順序はドラッグ&ドロップで変更できたり、解像度・画角・尺などの動画設定も自由にカスタマイズできたりします。カード設定後は、「作成」ボタンを押すだけで1つの動画として自動的に結合されるので、企画から映像化までをスムーズに一貫して行うことが可能です。

ストーリーボードの使い方

  1. プロンプト右下にある「ストーリーボード」をクリック
    (生成済みの動画の場合は、「ストーリーを編集」をクリック)
  2. タイムライン上の任意の位置にカーソルを合わせてキャプションカードを追加
  3. カード内に再現したい内容を入力
  4. ドラッグ&ドロップでシーン間の距離を調整し、自然な流れになるよう配置
  5. カードの内容とタイミングを確認したら「作成」をクリックする

スタイルプリセット機能

ストーリーボード内では、動画全体のトーンや雰囲気を簡単に統一できるスタイルプリセット機能も使えます。スタイルプリセットでは、バルーンワールドやピクセルアート風など、あらかじめテンプレートが用意されており、選択して「作成する」をクリックするだけで一貫したビジュアルの動画を生成できます。

また、独自のプリセットの設定もできるので、自社ブランドやプロジェクトの世界観を反映した動画を生成することも可能です。

プリセットの追加方法

  1. ストーリーボード画面にアクセス
  2. 画面下部にある「プリセット」をクリック
  3. 「管理」をクリック
  4. 「+」ボタンを選択し、スタイル名や映像効果などを入力して「保存」を押す

OpenAIのSoraの料金プランは?無料で利用できる?

Soraの動画生成を利用するためには、OpenAIの有料プランへの加入が必要です。加入しているプランによって、生成できる秒数や解像度、画像生成の上限などが異なるので、目的に応じたプラン選びが大切です。

プラン名 無料プラン ChatGPT Plus ChatGPT Pro
月額料金 無料 20ドル 200ドル
動画生成 × 無制限 無制限
画像生成 × 無制限 無制限
特徴 画像生成は最大3枚まで/日 10秒間のビデオ生成可
最大720pの解像度
20秒間のビデオ生成可
最大1080pの解像度
動画の
ダウンロード
× 透かしあり 透かしなし

ChatGPTの無料プランでもSora自体にアクセスはできますが、動画生成機能・動画のダウンロード・編集機能は利用できません。また、画像生成も1日最大3枚までと制限されており、コンテンツ制作には不向きな仕様となっています。

既にChatGPTの有料プランに加入している場合は、追加料金なしでSoraの動画・画像生成機能が利用可能です。Sora自体には、個別課金による追加機能が設けられていないため、ChatGPTのプランをアップグレードするだけで各機能が使えるようになります。

OpenAIのSoraの始め方

Soraを初めて使う人向けに、まずはアカウント作成方法を紹介します。

  1. Soraの公式サイトにアクセス
  2. アカウント新規作成
  3. プランをアップグレード

始め方の手順を3ステップに分けて解説していきます。

①Soraの公式サイトにアクセス

Sora公式サイト」にアクセスし、右上に表示される「Log in」ボタンをクリックしましょう。

②アカウント新規作成

アカウントを持っていない場合は、「無料でサインアップ」を選択し、「Google」「Microsoft」「Apple」との連携又はメールアドレスによる会員登録を行います。

メールアドレスを選択した場合は、「氏名」「生年月日」を入力し、規約に問題がなければ「続行」をクリックしましょう。なお、ChatGPTは親の同意があれば13歳から利用できますが、Soraは18歳以上でないと使えません。

③プランをアップグレード

無料版では、画像生成のみ1日3枚までと制限があります。 Soraで動画生成を行いたい場合は、ChatGPT PlusまたはProプランへのアップグレードが必要です。アップグレードするためには、右上のプロフィールアイコンから「My Plan」を選択してください。

MyPlanを選択すると、現在のプラン情報とアップグレードの選択肢が表示されます。希望のプラン(PlusまたはPro)を選択し、クレジットカード情報を入力して支払いを完了しましょう。

決済が完了すると、すぐにSoraの動画生成機能が利用できるようになります。

OpenAIのSoraの使い方

ここでは、Soraの基本的な使い方を手順に沿って解説します。

  1. プロンプトの入力
  2. 生成の実行
  3. 生成した動画の確認・調整
  4. 動画のダウンロード

では早速、一つずつ見ていきましょう。

①プロンプトの入力

まずは、テキストボックス内の「タイプ」を「ビデオ」に設定し、プロンプトを入力します。「カフェでコーヒーを飲む女性、温かい午後の光」のように、シーンの詳細を含めることで、より具体的な動画が生成されます。

プロンプトを入力したら、動画の長さ、解像度、アスペクト比を選択します。SNS投稿用なら縦型、プレゼン用なら横型を選択しましょう。

既存の画像・動画から新たな動画を生成したい場合は、「+」からファイルをアップロードできます。

設定可能な項目一覧

  • ➀生成タイプ「画像or動画」
  • ➁画面比率
  • ➂解像度
  • ➃動画の秒数
  • ➄同時生成数
  • ➅プリセット(動画の雰囲気の指定)
  • ➆ストーリーボードへのアクセス

②生成の実行

入力が完了したら、「↑」ボタンで生成を実行します。生成中は、右上に進行状況が表示され、進捗を確認できます。生成中の動画は、「My media(私のメディア)」でも確認可能です。

生成が終わると、右上のアイコンが鈴マークに変わるので、該当する動画をクリックして生成結果のページにアクセスしてください。

③生成した動画の確認・調整

数分待つと、同時生成数で指定した本数の動画が自動で生成されます。今回は「4つ生成」を選択したので、4つの異なるパターンの動画が表示されました。

生成された動画を確認し、必要に応じて「リミックス」や「リカット」機能で細かい調整を行います。

一つの動画を選択し、個別に編集することも可能です。満足できない場合は、「編集プロンプト」からプロンプトを修正して再生成を行いましょう。

④動画のダウンロード

作成した動画は、右上にある「ダウンロード」ボタンからダウンロードできます。保存形式は、「GIF」「MP4」です。保存後は、自分の好きなプラットフォームで動画を公開してみてください。

また、「ダウンロード」の隣にある「共有ボタン」では、生成した動画を他のユーザーに公開するためのリンクを発行できます。

「リンクをコピーして共有する」を選択すると、Soraのギャラリー機能(Explorer)を通じて他の人にも動画を見てもらうことが可能です。ただし、共有を有効にすると誰でも閲覧可能になるため、個人情報や機密情報が含まれていないか事前に確認してから公開しましょう。

Soraのビジネスシーンにおける活用事例

ここでは、ビジネスシーンにおけるSoraの活用事例をご紹介します。

  • プロモーション動画の制作
  • 教材・eラーニング動画の作成
  • 社内トレーニング用動画の制作
  • SNS向けショート動画の制作
  • プレゼン資料に組み込む説明動画

一つずつ見ていきましょう。

プロモーション動画の制作

Soraを使えば、商品紹介や店舗案内などのプロモーション動画を作成できます。例えば、建設前の物件の完成予想図をもとに動画を作成したり、天候に左右されずに屋外シーンを表現したりすることが可能です。

イメージ通りの世界観を構築できるため、「ユニコーンが飛んでいるピンクの空」「宇宙で人が会話している場面」など、実写では実現が難しいシチュエーションも映像化できます。限られた予算や時間でも、高品質なビジュアルコンテンツを手軽に制作できる点が、多くの業種で注目されています。

教材・eラーニング動画の作成

目に見えない仕組みや難しい理論を映像化できることから、教育分野でもSoraの活用が広がっています。例えば、医学の授業では「血液が血管を流れる様子」や「ウイルスが細胞に入り込む流れ」といった、実際の映像では再現が難しい内容もSoraでわかりやすく動画化できます。

これまで同じような動画を作るには高額な3DCGソフトや専門スキルが必要でしたが、Soraを使えば誰でも短時間で、しかも低コストで制作できるのが魅力です。

社内トレーニング用動画の制作

Soraは、企業内の教育・研修コンテンツの制作にも活用できます。例えば製造業では、「機械に巻き込まれる危険性」「火災時の初期対応」「正しい保護具の着用方法」など、実際には再現が困難または危険を伴う内容でも、安全かつリアルに表現した動画を作成できます。

また、テキストやナレーションを切り替えるだけで多言語対応ができるため、外国人労働者向けのマニュアル動画としても有効です。従来であれば、言語ごとに撮影や編集を分ける必要がありましたが、Soraを使えば1つのテンプレートから複数言語版を簡単に生成できます。

SNS向けショート動画の制作

Soraを活用すれば、TikTokやInstagramなどSNSで使えるショート動画を簡単に作れます。

例えば、ファッションブランドでは季節ごとのコーディネート提案動画のほか、「春の桜並木でのデート風スタイル」「夏のビーチでのリゾートコーデ」など、シーンに合わせて多様なスタイリングを紹介する映像を制作できます。

プロンプトを入力するだけで雰囲気のある背景や天候、動きまで自動で再現されるため、ブランドイメージに合うコンテンツをすぐに用意できることは大きな強みです。流行の変化にも素早く対応できるので、リアルタイムマーケティングにも活用しやすいでしょう。

プレゼン資料に組み込む説明動画

Soraを使えば、図表だけでは伝わりにくい複雑な資料も、動画にすることで直感的に理解できる内容へと変えられます。業務フローやサービスの仕組みなど、抽象的な構造もアニメーションで視覚化でき、印象に残るプレゼン資料作りが可能です。

また、「現在の業務プロセスをステップごとに分かりやすく見せる」「改善後の効果をビフォー・アフター形式で表現する」といった構成もすぐに取り入れられます。撮影やナレーションの準備がいらずコストを抑えられるため、少ないリソースで説得力のある資料を用意できます。

OpenAIのSoraでPR動画を作ってみた!

実際にSoraを使って、架空のインテリアメーカーのプロモーション動画を制作してみました。今回の目的は、ブランドイメージに合った世界観を短時間で形にし、SNSや店頭スクリーン用の10秒動画を作成することです。

まずは、ストーリーボードで「木の温もりを感じるリビングルーム」「差し込む朝の光」「観葉植物とアートフレーム」といった具体的な構成を、キャプションカードに入力します。

カスタムプリセットでイメージしている色味やカメラワーク、質感等を登録し、作成を開始します。

実際に出来上がった動画は以下の通りです。プロンプトを具体的に入力したため、イメージに近い動画が完成しました。AI感もなく、そのまま広告素材として活用できるレベルに仕上がっています。

従来の動画制作では撮影費用だけで30万円以上、編集作業に1週間程度かかっていましたが、Soraでは5分程度の生成時間で簡単に10秒のプロモーション動画を完成させることができました。

機材もスタッフも不要でPC上で完結するため、作業の効率性は圧倒的です。

OpenAIのSoraと他の動画生成AIを比較!

動画生成AI市場ではOpenAIが開発した「Sora」以外にも、魅力的なAIツールが多数存在します。ここでは、Sora、Runway Gen-2、Pika Labs、Stable Video Diffusionの4つの主要な動画生成AIを比較し、それぞれの特徴や活用シーンを解説します。

サービス名 Sora Runway Gen-2 Pika Labs Stable Video Diffusion
月額料金 20ドル~ 12ドル~ 10ドル~ 20ドル~
最大動画時間
(最大)
20秒 16秒 4秒 4秒
解像度 1080p 720p 1080p 1024×576
主な特徴 リアルな動きと高精度な表現に対応 動画生成と編集が一括で可能 アニメ・キャラの動きに強い 自由に使えるオープンソース

Soraは、物理法則を理解したリアルな描写と、最大20秒まで対応する長尺の動画生成が大きな強みです。一方で、競合のRunway Gen-2は多彩な編集機能を備えており、動画制作者でも使いやすいツールです。Pika Labsはアニメーション表現が得意で、ゲーム制作やVTuberコンテンツなどエンタメ分野でも幅広く使えます。

Pika Labsはアニメやキャラクター表現が強く、短尺でも高品質な映像を生成します。Stable Video Diffusionは、誰でも無料で使えるオープンソースの動画生成AIです。ソースコードが公開されているため、使い方を自由に変えたり、自分の目的に合わせてカスタマイズしたりできます。

画質や再現性を求めるならSora、編集機能を重視するならRunway Gen-2やStable Video Diffusion、アニメ調の表現を重視するならPika Labsが適しているでしょう。機能・品質・使い勝手のバランスの良さではSoraが最もおすすめですが、用途や予算に合わせて適切なサービスを選ぶことが大切です。

OpenAIのSoraは商用利用が可能!著作権はどうなる?

Soraは商用利用が可能です。ChatGPT PlusまたはChatGPT Proプランに加入している限り、Soraで生成した動画を商用目的で使用できます。

商用利用については、OpenAIの利用規約で以下のように明示されています。

お客様とOpenAIの間において、適用法令で認められる範囲で、お客様は、(a)インプットの所有権限は保持し、(b)アウトプットについての権利を有するものとします。当社はアウトプットに関する権利、権原、及び利益がある場合、これらすべての権限をお客様に譲渡します。
引用:利用規約|OpenAI

要約すると、生成されたコンテンツ(アウトプット)の権利はユーザーに帰属するということです。そのため、著作権に関してもユーザーが自由に使用・公開・収益化できる権利を持つと解釈できます。

ただし、違法コンテンツ、有害コンテンツ、他者の権利を侵害するコンテンツの生成は禁止されているので、法律やモラルを守って使うことが大切です。

OpenAIのSoraを使う際の注意点

Soraを実際に使用する際は、AI特有の不自然なディテールが発生する可能性や著作権・肖像権に関する制限といった注意点を理解しておくと良いです。ここでは、Soraを活用する前に確認しておきたい3つの注意点について詳しく解説します。

AI特有の不自然なディテールになる場合がある

Soraは高品質な動画を生成できますが、細部において不自然な表現が生じる場合があります。例えば、手を振る動作において指の本数が変化したり、水の流れが物理法則に反する動きになったりします。

商用利用時は、不自然な動作がブランドイメージに影響を与える可能性があるため、生成後の品質確認を徹底しましょう。また、プロンプトの細かい調整によって徐々に生成精度が改善されていくので、何度か生成を繰り返し、それでも改善されない場合は動画編集ソフトなどで手直しを加えると良いです。

著作物や人物画像のアップロードはできない

Soraでは、著作権で保護された画像や、他者の肖像が含まれる画像のアップロードは制限されています。これは、プライバシー保護や著作権侵害を防ぐための措置です。

具体的には、以下のような画像はアップロードできません。

  • 他者の顔が識別できる写真
  • 有名人の画像
  • 他社の商標やロゴが含まれる画像
  • 著作権で保護された芸術作品や写真
  • 暴力・ヘイト表現・性的描写など不適切な内容を含む画像

画像を使って動画生成をする場合は、オリジナルの画像素材を使用するか、著作権フリーの素材を活用しなければいけません。何を使用してよいのか確認しておきたい場合は、OpenAI公式のプライバシーポリシーを見ておくと良いです。

▶参照:Sora プライバシーポリシー

生成クレジット未使用分は翌月に繰り越されない

Soraでは、毎月付与される生成クレジットは、月ごとにリセットされる仕組みになっています。つまり、使いきれなかった未使用分は翌月に自動で繰り越されず、失効してしまうため注意が必要です。

せっかく有料プランに加入しているのであれば、無駄なく使い切るために、毎月の利用スケジュールや生成したいコンテンツの計画を事前に立てておくことをおすすめします。クレジットの節約をしたい場合は、「クレジットの使用制限設定をかける」「480pの低解像度で生成する」などで過剰消費を防げます。

OpenAIのSoraに関するよくある質問

ここでは、OpenAIのSoraに関するよくある質問についてお答えします。

  • Soraのプロンプトは日本語対応していますか?
  • Soraにスマホアプリはありますか?
  • Soraで動画生成する際のコツはありますか?

それぞれ分かりやすく解説します。

Soraのプロンプトは日本語対応していますか?

Soraは日本語のプロンプトに対応しています。「桜が舞う公園で犬と散歩する女性」「雨の日の東京駅前を歩く人々」など、自然な日本語で動画の内容を指定できます。

ただし、Soraの訓練データは英語中心であるため、より高精度な動画生成を求める場合は、英語でプロンプト入力をすると良いです。

Soraにスマホアプリはありますか?

現在、Soraの専用アプリは提供されていません。Soraをスマートフォンで使いたい場合は、SafariやChromeなどのモバイルブラウザからSoraにアクセスする必要があります。

スマホでのSoraの使い方は、以下のとおりです。

ブラウザ上でSoraにアクセスしたら、メニューバー真ん中の生成ボタンをタップします。すると、プロンプト入力ページに移動するので、「ビデオ」を選択して好きな指示を出します。

パソコン版と同様、4本の動画が生成されます。ダウンロードしたい場合は、該当する動画をタップし、右上の「…」→「ダウンロード」を選択すれば、動画又はGIFの形式でダウンロード可能です。

Soraで動画生成する際のコツはありますか?

Soraで動画生成する際のコツは、プロンプトを細かく設定することです。

例えば、犬を生成する場合は、白いポメラニアン、ハスキー犬の親子と具体的に設定してください。短い動画であっても、色彩やカメラアングル、時間帯、動画全体の雰囲気など具体的な指示を出すことで、イメージに近い動画を生成できます。

Soraでプロンプトを入力する際のコツ

  • 具体的な対象を明記する(例:「猫」ではなく「黒い長毛の子猫」)
  • 動作を入れる(例:「歩いている」「寝そべっている」など)
  • 時間帯や光の状況を記述する(例:「夕暮れ」「朝日が差し込む部屋」など)
  • カメラアングルを指定する(例:「俯瞰」「クローズアップ」など)
  • 雰囲気・感情を加える(例:「穏やかな」「幻想的な」など)

OpenAIのSoraまとめ

OpenAIのSoraは、テキストや画像から手軽に動画を作ることができるAIツールです。これまで時間や費用がかかっていた動画制作も、Soraを使えば誰でも短時間で始めることができ、SNS投稿や商品紹介、教育用の動画など、いろいろな場面で役立ちます。

日本語にも対応しており、プロンプトの工夫次第で幅広い用途に活用できるため、まずは短い動画や社内向けの資料など、簡単な動画生成から試してみると良いです。商用利用も可能で、利用規約を守れば映像制作や広告、Webマーケティングにも安心して取り入れられます。ただし、不自然な動きや著作権・肖像権に関する注意点を理解し、品質チェック等を徹底することが大切です。

今後ますます進化が期待されるSoraは、工夫しながら使うことでアイデアを形にしたり、仕事の効率を上げたりする手助けになります。動画制作をもっと身近で簡単なものにしてくれるSoraを、ぜひ活用してみましょう。

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この記事を書いた人

やまたに
SEOマーケティング会社でライターとして勤務したのち、サングローブに入社。唯一得意なライティングで人生を乗り切ってきた。

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