
PhotoDirectorの使い方!基本操作からAI機能、保存できない時の対処法まで解説
PhotoDirectorとは、AI技術を搭載した高機能な写真編集ソフトです。 明るさや色の調整といった基本的な編集のほか、AIによる高度な補正や画像生成機能が使えて、初心者でも簡単にプロ並みの編集ができます。
写真の補正からデザインまでを1本で完結できることが特徴で、これまで複数のソフトを使い分けていた方や編集作業を効率化したい方におすすめのツールです。
本記事では、PhotoDirectorの基本操作やAI機能の使い方、スマホ版で行う画像編集について解説します。各ステップを画像付きで分かりやすくお伝えするので、PhotoDirectorの使い方を知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
目次
PhotoDirectorとは?

PhotoDirectorとは、動画編集ソフト「PowerDirector」でお馴染みのサイバーリンク社が提供する、AI技術を搭載した写真編集ソフトです。
PhotoDirectorは、基本的な写真編集(明るさや色の調整)はもちろん、AIを使った高度な補正、レイヤーを使った合成・デザイン、さらには写真の一部を動かすアニメーション機能など、写真編集に必要な機能をすべて搭載。一つのツールで賄えることで、ビジネスシーンでも選ばれています。
PhotoDirectorの特徴
PhotoDirectorの特徴は、「写真管理(現像)」「デザイン(合成)」「AI補正」という3つの異なる分野の機能を、1本のソフトにバランス良く統合している点です。
通常、現像はLightroom、合成はPhotoshopといった形で目的別に専門ソフトを使い分けることが多いですが、PhotoDirectorであればソフトを切り替えることなく、現像からデザインワークまでを完了できます。
実際に、PhotoDirectorを使って写真の明るさ調整を試してみると、そのままレイヤー機能でテキストを追加したり、AIで背景を削除したりすることができました。

無料版と有料版の違い
PhotoDirectorの無料版と有料版の違いは、使える機能の範囲と使用期限の有無です。
無料版でも基本的な機能は試せますが、AI機能など高度な機能を使うとロゴ(透かし)が入ったり、書き出しが制限されたりします。登録から30日が経過すると無料体験期間が終了し、主要な編集機能がロックされてしまうので、継続して使うには有料版に加入する必要があります。
また、有料版には、常に最新のAI機能や素材が使えるサブスクリプション版、購入時点の機能のみを使える一括払いの買い切り版が用意されています。
PhotoDirectorの各プランの詳細は以下の通りです。
プラン名 | 永続版 | 永続コンボ版 | PhotoDirector 365 | Director Suite 365 |
---|---|---|---|---|
価格(税込) | ¥9,800 (買い切り) |
¥19,980 (買い切り) |
¥7,480/年 (セール時 ¥5,200) |
¥16,980/年 (セール時 ¥12,700) |
クラウドストレージ | 25GB/年 | 50GB/年 | 50GB | 100GB |
同時編集機能 | 写真編集のみ | 写真+動画編集 | 写真編集+AI生成 | 写真+動画+音声編集 |
主な機能 | ・基本的な写真補正 ・AI美肌/色調整 ・背景除去 |
・PhotoDirector+PowerDirector ・AI補正&動画編集 |
・永続版の全機能 ・AI画像生成/AI顔入替え ・毎月AIクレジット100付与 |
・Pro全機能+AudioDirector/ColorDirector ・毎月AIクレジット200付与 ・商用・チーム利用に最適 |
特徴 | シンプルに写真編集を楽しめる入門プラン | 写真も動画も両方編集できる高コスパプラン | 最新AI機能をフル活用できる人気プラン | すべての編集ソフトを統合した最上位プラン |
PhotoDirectorの最新AI機能や、Getty Images / Shutterstock のロイヤリティフリー素材を使いたい場合は、サブスクリプション版がおすすめです。買い切り版の場合、ストックフォトや最新AIアップデート特典が含まれておらず、購入した時点のバージョンを永続的に使うことになります。
【準備編】PhotoDirectorを使い始める前の3ステップ

PhotoDirectorは、公式サイトからソフトをダウンロードすることで始められます。ここでは、ダウンロードから目的別のモード選びまでを3ステップで分かりやすく解説します。
ステップ1:PhotoDirectorをダウンロード・インストールする
まずは、公式サイトからPhotoDirectorをダウンロードします。 CyberLinkメンバーであれば、ダウンロードやその後の製品管理がスムーズなので、事前に登録しておくと良いです。

ダウンロードしたファイルをクリックすると、すぐにインストールが開始されます。インストールが完了したら、「今すぐ開始」をクリックしましょう。

ステップ2:無料版と有料版どちらを使うか決める
ソフトを起動させたら、無料体験版として開始するか、購入したライセンスキーを入力して有料版(365など)としてアクティベートするかを選びます。

ブログやSNSの画像、YouTubeサムネイルなどを作りたい場合、PhotoDirector 365が断然おすすめです。PhotoDirector 365であれば、高品質な写真素材が揃うGetty Imagesを追加料金なしで無制限に使えます。
ステップ3:自分の目的に合ったモードを選ぶ
PhotoDirectorは、調整、レイヤー編集、AI機能などを一括操作できる「フルモード」とAIツールをワンクリックで使える「エクスプレスモード」の2種類の使い方があります。
フルモードを使いたい場合、「どの方法で作成しますか?」の下にある各ツールをクリックすれば、フルモードにアクセスできます。


エクスプレスモードは、AIツールボックスなどにある各ツールをクリックすれば、その場で直接AIによる補正やエフェクトを使えます。


初心者の方は、まずはエクスプレスモードでPhotoDirectorの操作感に慣れていくと良いです。
【基本編】PhotoDirectorの使い方
初心者の方は、PhotoDirectorの基本的な使い方である「写真を読み込んで、補正して、保存する」手順をマスターしておきましょう。
以下では、「フルモード」を基準に基本操作を画像付きで解説します。
①PhotoDirectorを起動して写真を読み込む
PhotoDirectorを起動したら、「クイック操作」をクリックしてフルモードにします。

画面上部にある「ライブラリー」タブを選び、画面左下にある「読み込み」ボタンをクリックして写真やフォルダを選択するか、PCのフォルダから直接写真をドラッグ&ドロップします。
➁写真を補正する
編集したい写真を選んだら、画面上部の「調整」タブに切り替えます。

左側に並んだパネルから、まずは以下の基本的な調整を試してみましょう。
- ホワイトバランス:スポイトツールで写真の中の白やグレーの部分をクリックすると、自動で自然な色合いに補正されます。
- 色調:露光量やコントラストを調整して、画像の明るさなどを調整します。
- 彩度:彩度を調整すれば、色あせた部分だけを鮮やかにできます。
➂ガイド編集で画像編集を行う
オブジェクト除去やぼかし、文字入れといった編集作業は、「ガイド編集」から行えます。

試しに、「AI置き換え」でパソコンを花瓶に変えてみました。ブラシでオブジェクトを選択し、置き換えたい内容を入力するだけで自動で編集されます。

また、「クイック」では画像に合った補正方法を、自動で分析し提案してくれます。自分で細かく設定する手間がかからないので、画像を素早く仕上げたい際に便利です。
➃編集した写真を保存・書き出しする
編集が完了したら、写真を画像ファイルとして保存します。PNG、JPG、TIFのいずれかの形式で保存したい場合は、左上にある「書き出し」をクリックすれば、パソコン上の指定したフォルダに保存されます。

PhotoDirector上に保存したい場合は、「ファイル→PhotoDirectorに書き出し」から操作ができます。
【実践編】PhotoDirectorのAI機能の使い方

基本操作に慣れたら、PhotoDirectorのAI機能を使って画像処理やアニメーション化をしてみましょう。PhotoDirectorのAI機能は、「生成AIスタジオ」から操作できます。
背景を削除・変更する
「ポートレイト/ファッション→AI人物背景」では、AIが自動で人物や被写体を認識し、背景だけを綺麗にくり抜いてくれます。そのまま透明な背景(PNG)として保存したり、別の背景画像と合成したりできます。

「今すぐ開始」をクリックすれば、上記画像のように人物のみが切り抜かれた状態になります。後は、好きな背景を選択して生成するだけで、背景が置き換わります。
不要な人物や物を消す(オブジェクト除去)
「AI画像処理→削除」では、写真に写り込んでしまった不要な人物や電線を消せます。使い方は、消したい部分をブラシでなぞって「適用」を押すだけです。

このように、消去したいオブジェクトを選択すれば、AIが周囲の背景を解析して自然に塗りつぶしてくれます。
AIで商品画像を生成する
オンラインショップに使う商品画像が欲しい場合、「ビジネス向け→AI商品背景」を使えば、商品を引き立てる魅力的な背景を自動で生成してくれます。

「カスタム」では、プロンプトを通してオリジナル背景を生成することも可能です。商品ごとにテイストを変えられるので、ブランドイメージに合わせた背景を作り出せます。
テキスト+レイアウトで画像生成する
「画像生成→テキスト+レイアウト」では、テキストでの指示に加え、「どこに何を配置するか」というレイアウトも指定して画像生成を行えます。

まず、オブジェクトを選択してイメージを説明欄に記入したら、ドラッグ&ドロップでボックスを追加します。次に、画像全体の背景や雰囲気を、画面下のプロンプト欄に入力しましょう。(例:晴れた日の公園で子供が散歩している)
最後に、生成する画像のスタイルを選んで「生成」をクリックすれば、AI画像が完成します。
【応用編】PhotoDirectorを使ってスマホで画像編集をする

PhotoDirectorはスマホアプリも提供されています。パソコン版同様、AI補正などの各機能が搭載されており、仕上がりもパソコン版に劣りません。操作も簡単なので、より手軽に編集作業を行いたい方におすすめです。
画像をイラスト化する方法
スマホアプリ版PhotoDirectorで画像をイラスト化したい場合は、「AIアート」から操作できます。

使い方は、画像を読み込ませて好みのスタイルを選択し、生成するだけです。今回は、男性の写真を「壁画リアル」スタイルで生成してみました。結果は以下の通りです。

後ろの人物や小物まで、細かく反映されたAIイラストができあがりました。
画像をAIを使って編集する方法
ホーム画面にある「編集」をタップすれば、AIを使った画像編集が行えます。PhotoDirectorのスマホアプリ版でも、背景除去やAIライト調整、AI置き換えといった各機能が使えるので、スマホで手軽に編集を完結させたい方におすすめです。

今回は、AI背景入れ替えを試してみました。画像を読み込ませると、人物だけが切り抜かれて様々な背景を合わせられます。

切り抜いたオブジェクトに合わせて影も生成されるので、違和感なく仕上げられます。編集画面では、PhotoDirectorのパソコン版同様に、クイック操作でエフェクトを追加することも可能です。
画像から動画を生成する方法
PhotoDirectorのスマホアプリでは、画像から動画を生成することも可能です。
まずは、ホーム画面から「画像から動画を生成」をタップしましょう。次に、動かしたい人物の写真を用意し、写真を読み込みます。テンプレートを使って決まった動きを選択することもできますが、今回は「カスタム」から独自の指示を出してみます。

実際に、「男性が爆笑する様子」と指示を出してみた結果は以下の通りです。
男の人だけでなく、背景の人物にもしっかりと動きが加えられており、イメージ以上のAI動画ができあがりました。また、PhotoDirectorでは、動画をアニメ化したり、実写の動画をアニメスタイルに変換したりすることも可能です。
PhotoDirectorでよくある困りごと

ここでは、PhotoDirectorで起こりがちな困りごとと解決方法について解説します。
- PhotoDirectorで生成した画像が保存できない
- 画像を編集したいが動作が重い・フリーズする
- PhotoDirectorのロゴが入ってしまう
一つずつくわしく解説します。
PhotoDirectorで生成した画像が保存できない
写真が保存できない・書き出しできない場合、「無料版の機能制限」「保存方法を間違えている」「PCのストレージ不足」のいずれかが考えられます。
それぞれの解決方法は以下の通りです。
無料版の機能制限
無料版で「背景除去」などのAI機能や有料テンプレートを使うと、書き出しが制限されます。保存するためには有料版にアップグレードする必要があります。保存方法を間違えている
PhotoDirector内での保存を行っている可能性があります。画像として保存したい場合は、メニューから「書き出し」または「名前を付けて保存」を選択してください。PCのストレージ不足
PCの空き容量が不足していると保存できません。不要なファイルを削除して容量を確保してください。
画像を編集したいが動作が重い・フリーズする
動作が重い・フリーズする場合、PCのスペック不足が考えられます。以下の対策を試してみてください。
- PhotoDirector以外のソフト(特にブラウザなど)をすべて閉じる。
- 一度に大量の高解像度写真やRAWデータを読み込まず、編集する分だけ読み込む。
- ソフトを起動し直し、常に最新版にアップデートする。
それでも解決しない場合は、PCのメモリ増設などを行うのがおすすめです。
PhotoDirectorのロゴが入ってしまう
編集中にPhotoDirectorのロゴが入るのは、不具合ではなく無料版による機能制限です。無料版では、有料素材やテンプレートの使用に制限があり、制限がある機能を使用するとロゴが入ってしまいます。
ロゴなしでAI機能などをフル活用したい場合は、有料プランへの加入が必要なので、利用目的に合わせて検討してみてください。
まとめ
PhotoDirectorを使えば、基本的な写真の補正からAIを使った画像編集まで、一つのツールで完結できます。スマホアプリ版も用意されており、PC版とほぼ同等のAI機能が使えるので、場所を選ばず作業したい方にもぴったりです。
特に、以下の項目に当てはまる方は、PhotoDirectorがおすすめです。
- 複数のソフトを使い分けるのが面倒な方
- 素材探しから文字入れまで行いたい方
- 写真編集の知識がなく、AI機能を使った補正をしたい方
- AIアート化やAI動画生成など動画編集機能も使いたい方
- スマホを使ってプロ並みの画像編集を行いたい方
PhotoDirectorには、30日間の無料体験版が用意されているので、気軽に試すことができます。 無料版ではAI機能の書き出しにロゴが入るなどの制限があるため、ビジネスシーンで導入したい場合などは、有料版の導入も検討しながら性能を確認してみてください。
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