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マーケティングリソースマネジメント(MRM)とは?メリットや実践方法を解説

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マーケティングリソースマネジメント(MRM)とは、マーケティング活動に必要な予算・時間・人材・資源を適切に管理し、費用対効果を最大化する手法のことです。

Web広告やSNS、コンテンツマーケティングなど施策が多様化する中で、どこにリソースを投入すべきか判断に迷うことはありませんか。MRMを実践すれば、データに基づいて効果的な施策を見極め、無駄なコストを削減しながら成果を伸ばせます。

本記事では、マーケティング業務に携わる初心者の方に向けて、MRMの基本的な概念からメリット、実践方法までをわかりやすく解説します。失敗しないためのポイントやおすすめのMRMシステムも紹介しています。限られたリソースで最大の成果を出したい方は、ぜひ参考にしてください。

目次

マーケティングリソースマネジメント(MRM)とは?

マーケティングリソースマネジメント(MRM)とは何かを調べるイメージ

マーケティングリソースマネジメント(MRM)とは、マーケティング活動に必要なリソースを適切に管理し、費用対効果を最大化する手法のことです。限られた予算や人員の中で、どの施策にどれだけのリソースを投入すべきかを明確にし、マーケティング全体のROI(投資対効果)を高めます。

単なるコスト削減ではなく、効果的な施策に集中投資することで成果を最大化する点がポイントです。実施した施策の結果を分析し、成功パターンを見つけ出して次の戦略に活かすことで、マーケティングの精度を継続的に向上させられます。

MRMの定義をわかりやすく解説

MRMを一言で表すなら「マーケティングのリソース配分を最適化する管理手法」です。WebサイトやSNS、広告など複数の施策を実施する際、それぞれにかけた費用と得られた成果を可視化します。データに基づいて効果の高い施策を見極め、予算や人員を適切に振り分けることで、無駄を省きながら成果を伸ばせます。

たとえば、月100万円の予算でリスティング広告とSNS広告を運用している場合を考えてみましょう。MRMを実践すると、リスティング広告のコンバージョン単価が5,000円、SNS広告が8,000円だと判明したとします。この結果をもとに、効果の高いリスティング広告への予算配分を増やし、SNS広告は縮小または改善するといった判断が可能です。

MRMが管理する4つのリソース

MRMで管理するリソースは、大きく分けて4つあります。「予算」「時間」「人材」「資源(ツールや素材)」です。これらを総合的に管理することで、マーケティング活動全体の効率が格段に向上します。

それぞれのリソースは相互に関連しています。予算を増やせば外部パートナーに依頼できますが、その分コストがかかります。社内で対応すれば予算は抑えられますが、時間と人材が必要です。MRMでは、この4つのバランスを取りながら、最も効果的な配分を見つけ出すことが求められます。

MRMとMRMシステムの違い

MRMは「マーケティングリソースを管理する考え方や手法」を指し、MRMシステムは「その実践を支援するツールやソフトウェア」を指します。MRMの概念を理解していれば、ExcelやGoogleスプレッドシートでも実践可能です。

一方、MRMシステムを導入すると、データの集計や可視化、スケジュール管理などが自動化され、より効率的に運用できます。施策の規模が大きくなったり、複数のチームで管理する必要が出てきたりした際に、システム導入を検討すると良いでしょう。まずはMRMの考え方を理解し、手動で実践してみることをおすすめします。

MRMが注目される背景と重要性

MRMが注目される背景を調べるイメージ

近年、マーケティング施策の選択肢が爆発的に増えています。Web広告だけでもリスティング、ディスプレイ、SNS、動画など多岐にわたり、それぞれ異なる特性を持っています。限られたリソースの中で、どこに投資すべきかの判断が難しくなっているのが現状です。

MRMが注目される理由は、この複雑化したマーケティング環境において「データに基づいた意思決定」を可能にするからです。感覚や経験だけに頼らず、数字で効果を測定し、客観的にリソース配分を決められます。競合が増え、顧客獲得コストが上昇し続ける中、MRMは企業の競争力を左右する重要な手法となっています。

マーケティング施策の多様化と複雑化

デジタル技術の進化により、マーケティング施策は年々増え続けています。従来の新聞広告やテレビCMに加え、SEO対策、コンテンツマーケティング、インフルエンサー施策、ウェビナーなど、選択肢は無数です。それぞれの施策で使用するツールや媒体も異なり、管理が煩雑になりがちです。

複数の施策を同時に進める場合、どの施策がどれだけ成果に貢献しているのか把握できなくなるリスクがあります。MRMを導入すれば、施策ごとの費用対効果を可視化し、全体を俯瞰しながら判断できるようになります。多様化する施策を整理し、効率的に運用するためにMRMは欠かせません。

限られた予算で最大の成果を求められる時代

多くの企業では、マーケティング予算が潤沢にあるわけではありません。限られた予算の中で、いかに高い成果を出すかが求められています。無駄な施策に予算を使い続けると、本来投資すべき施策にリソースが回らなくなります。

MRMを実践すると、効果の低い施策を早期に見極め、予算を効果的な施策にシフトできます。たとえば、月50万円かけている展示会出展のコンバージョン単価が高すぎる場合、その予算をオウンドメディアやリスティング広告に振り分けることで、全体の成果を向上させられるでしょう。予算の最適化は、企業の成長に直結します。

データドリブンな意思決定の必要性

マーケティングの世界では「なんとなく良さそう」といった感覚的な判断ではなく、データに基づいた意思決定が求められています。とくににBtoBマーケティングでは、リードの獲得から商談、受注までのプロセスが長く、各段階でのデータ分析が不可欠です。

MRMはデータドリブンな意思決定を支える基盤となります。施策ごとの数値を記録し、比較することで、どの施策が効果的だったのか明確になります。チーム全体で共通の指標を見ながら議論できるため、主観的な意見に左右されず、客観的に最適な戦略を選択できるはずです。

MRMの3つのメリット

MRMのメリットのイメージ

MRMを導入することで得られるメリットは大きく3つあります。費用対効果の最大化、施策精度の向上、そしてチームでの客観的な判断です。これらのメリットは相互に関連し合い、マーケティング活動全体の質を高めます。

それぞれのメリットを具体的に理解することで、MRMがなぜ重要なのかがより明確になります。自社のマーケティング活動にMRMを取り入れる際の判断材料としてください。

費用対効果を最大化できる

MRM最大のメリットは、マーケティング全体の費用対効果を最大化できる点です。各施策にかけた費用と得られた成果を数値で把握し、効果の高い施策に予算を集中させられます。効果の低い施策は縮小または中止することで、無駄なコストを削減できます。

具体例を挙げると、あるBtoB企業がオウンドメディア、リスティング広告、展示会の3施策を実施していたとします。それぞれの予算とコンバージョン数が以下だった場合、どうでしょうか。

  • オウンドメディア:予算500万円、コンバージョン100件(CV単価5万円)
  • リスティング広告:予算250万円、コンバージョン60件(CV単価4.16万円)
  • 展示会:予算100万円、コンバージョン10件(CV単価10万円)

この場合、リスティング広告のCV単価が最も低く効率的です。展示会への予算を減らし、リスティング広告に再配分することで、全体のコンバージョン数を増やせるでしょう。このように、データに基づいた予算配分の最適化がMRMの強みです。

施策の精度が向上する

MRMでは施策の結果だけでなく、プロセスも評価します。効果が出た施策について「なぜ成功したのか」を分析し、ターゲット層、配信タイミング、クリエイティブ、訴求内容などの成功パターンを抽出します。このパターンを次の施策に活かすことで、精度を高められます。

たとえば、SNS広告で高いエンゲージメントを獲得できた投稿があったとします。その投稿のターゲット属性、配信時間帯、画像の種類、キャッチコピーの傾向を分析すれば、次回の広告クリエイティブ制作に活かせます。PDCAサイクルを回すたびに、施策の質が向上していくのがMRMの特徴です。

チームで客観的な判断ができる

複数のメンバーでマーケティングを行う場合、意見が対立することがあります。「この施策を続けるべきか」「予算を増やすべきか」といった判断を、感覚や立場で決めてしまうと、チーム内に不満が残るかもしれません。

MRMを実践していれば、データという共通の指標をもとに議論できます。施策の継続・撤退、リソースの増減といった意思決定を客観的に行えるため、チーム全体が納得して業務に取り組めます。透明性の高いマネジメントは、チームワークの向上にもつながるはずです。

MRMの実践方法を4ステップで解説

MRMを実践するイメージ

MRMを実際に始めるには、4つのステップを踏むと効果的です。マーケティングプロセスの整理から始め、戦略立案、KPI設定、そしてPDCAサイクルの継続という流れです。最初から完璧を目指す必要はありません。まずは小さく始めて、徐々に精度を高めていきましょう。

  • Step1:マーケティングプロセスを3段階に分ける
  • Step2:施策ごとの戦略を立案する
  • Step3:共通KPIと個別KPIを設定する
  • Step4:PDCAサイクルを継続的に回す

各ステップを順番に実施することで、MRMの仕組みが自然と構築されます。初心者の方でも取り組みやすいよう、具体的に解説していきます。

Step1:マーケティングプロセスを3段階に分ける

BtoBマーケティングでは、顧客の検討段階に応じて施策を分類すると管理しやすくなります。「リードジェネレーション(見込み客の獲得)」「リードナーチャリング(見込み客の育成)」「リードクオリフィケーション(有望顧客の選別)」の3段階です。この分類により、各プロセスごとにリソース配分を最適化できます。

たとえば、リードジェネレーションにリソースを集中しすぎると、獲得した見込み客を育成する段階で手が回らなくなります。3つのプロセスをバランス良く管理することで、マーケティング全体が機能するようになります。まずは自社の施策がどのプロセスに該当するのか整理してみてください。

Step2:施策ごとの戦略を立案する

プロセスごとにリソース配分を決めたら、各施策の戦略を立てます。ターゲットとなる顧客像(ペルソナ)を明確にし、どのような情報を、どのタイミングで、どのチャネルで届けるかを設計します。カスタマージャーニーマップを作成すると、顧客の行動に沿った施策を計画しやすくなります。

戦略を立てる際は、3C分析やSWOT分析といったフレームワークを活用すると整理しやすいです。競合他社の動向や自社の強み・弱みを把握したうえで、効果的な施策を選択しましょう。戦略が明確になれば、リソースをどこに投入すべきかの判断もしやすくなります。

Step3:共通KPIと個別KPIを設定する

施策の効果を測定するため、KPI(重要業績評価指標)を設定します。すべての施策で共通して測定する指標と、施策ごとに個別で測定する指標の2種類を用意すると便利です。

共通KPIは「商談獲得数」や「受注数」など、個別KPIは「PV数」「資料ダウンロード数」「名刺獲得数」などが考えられます。

共通KPIを設定することで、異なる施策同士を比較しやすくなります。個別KPIは各施策の改善点を見つけるために役立ちます。両方を組み合わせることで、マーケティング全体と個別施策の両方を適切に管理できるでしょう。

Step4:PDCAサイクルを継続的に回す

MRMは一度設定して終わりではありません。定期的に施策の効果を振り返り、リソース配分が適切かどうかを確認します。

効果が出ている施策には追加投資を検討し、効果が低い施策は改善または撤退を判断します。このPDCAサイクルを継続することで、マーケティングの精度が向上していきます。

振り返りの頻度は、月次または四半期ごとが一般的です。あまり短期間で判断すると、十分なデータが集まらず誤った結論を出してしまうかもしれません。逆に長すぎると、効果のない施策に無駄なリソースを使い続けることになります。自社の施策サイクルに合わせて、適切なタイミングで見直しを行いましょう。

失敗しないためのMRM実践のポイント

MRM実践のポイントをまとめるイメージ

MRMを導入する際、いくつかの注意点があります。適切なKPI設定、アプローチ方法の記録、そして定期的な見直しです。これらのポイントを押さえておくことで、MRMの効果を最大限に引き出せます。

  • 適切なKPIを設定する
  • 施策のアプローチ方法を記録する
  • 定期的な見直しと改善を行う

失敗例として多いのは、数値だけで判断してしまうケースです。施策の背景やプロセスも含めて総合的に評価することが、MRM成功の鍵となります。

適切なKPIを設定する

KPI設定を誤ると、MRM全体が機能しなくなります。施策の目的に合った指標を選ぶことが重要です。たとえば、認知拡大を目的としたコンテンツマーケティングで「即座の受注数」をKPIにしても、正しく評価できません。

KPI設定で迷ったら、最終的なゴール(受注や売上)から逆算して考えてみてください。そのゴールに至るまでのプロセスで、どの指標を追うべきかが見えてきます。また、施策を始める前にKPIを決めておくことで、途中でブレることなく評価できるでしょう。

施策のアプローチ方法を記録する

MRMでは、結果だけでなくプロセスも重要です。どのようなクリエイティブを使ったか、どのターゲット層に配信したか、どのタイミングで実施したかなど、施策の詳細を記録しておくと良いです。成功した施策のパターンを抽出するためには、この記録が欠かせません。

記録を残しておけば、効果が出なかった施策についても原因を分析できます。施策自体に問題があったのか、アプローチ方法に問題があったのかを切り分けられるため、次回の改善に活かせます。ExcelやNotionなどのツールを使って、施策ごとに詳細をまとめておくと便利です。

定期的な見直しと改善を行う

MRMは継続的な取り組みです。一度リソース配分を決めたら終わりではなく、定期的に見直して最適化していく必要があります。市場環境や競合の動向は常に変化するため、効果的だった施策が突然効果を失うこともあります。

見直しの際は、チーム全体でミーティングを開き、データを共有しながら議論すると良いでしょう。現場の感覚とデータを照らし合わせることで、より精度の高い判断ができます。PDCAサイクルを習慣化し、マーケティングを進化させ続けることがMRM成功の秘訣です。

MRMシステムの導入を検討すべきタイミング

MRMシステムの導入を検討すべきタイミングを計るイメージ

MRMの概念を理解し、手動で実践できるようになったら、次はシステム導入を検討するタイミングです。ExcelやGoogleスプレッドシートでの管理が限界を感じ始めたら、専用のMRMシステムが効果を発揮します。

以下の3つのケースに当てはまる場合は、システム導入を検討する価値があります。

  • 複数の施策を同時並行で進めている場合
  • リソース配分の判断に迷いが生じている場合
  • チーム全体で情報共有が必要な場合

すべての企業にシステムが必要なわけではありません。自社の状況に応じて、導入の必要性を判断してください。

複数の施策を同時並行で進めている場合

5つ以上の施策を同時に進めている場合、手動でのリソース管理が煩雑になります。各施策の進捗状況、予算の使用状況、効果測定の結果をExcelで管理していると、更新漏れやミスが発生しやすくなります。

MRMシステムを導入すると、データの集計や可視化が自動化されます。ダッシュボードで全体を一目で把握でき、リアルタイムで状況を確認できるため、迅速な意思決定が可能です。複数の施策を効率的に管理したい場合は、システム導入を検討してみてください。

リソース配分の判断に迷いが生じている場合

「この施策に予算を追加すべきか」「別の施策に切り替えるべきか」といった判断に迷うことが増えたら、データの可視化が不十分な可能性があります。MRMシステムを使えば、過去のデータをもとにシミュレーションを行い、予算配分の最適解を見つけやすくなります。

システムによっては、AI機能を搭載しているものもあります。過去の成果データをもとに、最適なリソース配分を提案してくれるため、判断の精度が向上します。データドリブンな意思決定をより高いレベルで実現したい場合に有効です。

チーム全体で情報共有が必要な場合

複数のメンバーやチームでマーケティングを行っている場合、情報の共有が課題になります。Excelファイルをメールで共有していると、最新版がどれか分からなくなったり、更新のタイミングがずれたりすることがあります。

MRMシステムはクラウドベースのものが多く、チーム全員がリアルタイムで同じ情報を見られます。誰かが更新した内容が即座に反映されるため、情報の齟齬が生じません。社内外のメンバーと円滑にコミュニケーションを取りながらプロジェクトを進めたい場合に便利です。

おすすめのMRMシステム4選

おすすめMRMシステムを確認するイメージ

MRMシステムを導入する際、選択肢は多岐にわたります。ここでは、代表的な4つのシステムを紹介します。それぞれ特徴が異なるため、自社の課題や目的に合ったものを選びましょう。

システムの機能や使い勝手は実際に試してみないと分からない部分もあります。多くのシステムで無料トライアルが用意されているので、導入前に試用することをおすすめします。

HCL Unica:マーケティング機能を統合

HCL Unicaは、マーケティングに必要な機能を統合したプラットフォームです。HCL Campaign、HCL Interact、HCL Planの3つの主要機能を備えており、キャンペーン管理からリソース管理まで一元化できます。

HCL Campaignではダイレクトメールの改善やターゲット設定を最適化し、顧客獲得コストを削減します。HCL Interactはウェブサイトやメール、SMSなど複数のチャネルで顧客とのコミュニケーションを最適化します。

HCL Planではキャンペーンの計画・予算編成・リソース管理を統合し、リアルタイムでデータ分析を行えます。大規模なマーケティングプロジェクトを管理したい企業に向いています。

▶公式:HCL Unica

Sitecore MRM:組織でのキャンペーン作成に特化

Sitecore MRMは、チームでのコラボレーションを重視したシステムです。メンバーごとに最適な機能を割り当てたり、社内外での作業を合理化したりできます。組織全体でキャンペーンを作成する際に力を発揮します。

マーケティングカレンダー機能では、メタデータを活用して効率的にコンテンツ制作を計画できます。注釈や確認機能を備えた共同作業ツールにより、複数のメンバーが同時に作業しても混乱しません。Sitecore Experience Platformと組み合わせることで、顧客体験の最適化まで実現できるでしょう。

▶公式:Sitecore MRM

Adobe Campaign:電子メールマーケティングに強み

Adobe Campaignは、顧客データを活用したパーソナライズされたメールマーケティングに強みを持つシステムです。多くのマーケティングチャネルと組み合わせて使用でき、電子メールの自動化や詳細なレポート作成が可能です。

基本操作はドラッグ&ドロップで行えるため、直感的に作業を進められます。顧客情報の可視化機能により、キャンペーンの変更にも即座に対応できる設計です。過去のキャンペーンデータが統合されているため、顧客の興味関心を細かく分析できます。

モバイル端末からも進捗確認ができるので、外出先でも安心です。無料トライアルがあるので、まずは試してみてください。

▶公式:Adobe Campaign

Wrike:タスク管理機能が充実

Wrikeは国内で約1,000社に導入されている人気のMRMシステムです。クラウドサービスの特徴を活かし、SlackやSalesforceといったツールと連携できます。社内だけでなく外部パートナーとの進捗管理やコミュニケーションも円滑に行えます。

タスク管理機能が充実しており、かんばん方式やガントチャート方式で視覚的に進捗を確認できます。かんばん方式ではタスクをドラッグ&ドロップで移動させるだけなので簡単です。ガントチャート方式では納期とタスクの関係を俯瞰でき、スケジュール管理がしやすくなります。

プロジェクトを横断して管理できるため、複数案件を抱えていても混乱しません。よく使うプロジェクトはテンプレート化できるので、時間の節約にもなります。

▶公式:Wrike

MRMシステムの選び方3つのポイント

MRMシステムの選び方のイメージ

MRMシステムを選ぶ際、機能の豊富さだけで判断してはいけません。自社の課題を解決できるか、導入後のサポートは充実しているか、実際に使いやすいかといった点も重要です。

以下の3つのポイントを押さえて、慎重に選びましょう。

  • 現在の課題を明確にする
  • 導入後のサポート体制を確認する
  • 無料体験を活用して操作性を試す

システム選びに失敗すると、導入コストが無駄になるだけでなく、現場の混乱を招く恐れがあります。

現在の課題を明確にする

システム選びで最も重要なのは、自社の課題を明確にすることです。「リソース管理が煩雑」「チーム間の情報共有がうまくいかない」「データの可視化が不十分」など、具体的な課題を洗い出してください。

課題が明確になれば、必要な機能も見えてきます。たとえば、タスク管理に課題があるならWrike、メールマーケティングを強化したいならAdobe Campaignといった具合です。すべての機能を備えたシステムは高額になりがちなので、必要な機能に絞って選ぶとコストを抑えられます。

導入後のサポート体制を確認する

MRMシステムは海外製品が多いため、導入後のサポート体制は必ず確認しておきましょう。日本語でのサポートがあるか、問い合わせに迅速に対応してくれるか、トレーニングプログラムは用意されているかなどをチェックします。

サポートが不十分だと、トラブルが発生した際に解決までに時間がかかります。システムを使いこなせないまま放置され、結局以前の方法に戻ってしまうケースも少なくありません。導入前にサポート内容を詳しく確認し、不安な点は質問しておくと良いです。

無料体験を活用して操作性を試す

多くのMRMシステムは無料トライアル期間を設けています。実際に使ってみないと、操作性や使い勝手は分かりません。Adobe CampaignやWrikeなどは無料体験が可能なので、導入前に必ず試してください。

無料体験では、実際の業務フローに沿って操作してみることが大切です。データの入力、レポートの作成、チームメンバーとの共有など、日常的に使う機能を一通り試してみてください。現場のメンバーにも触ってもらい、使いやすさを確認しておくと良いです。複数のシステムを比較検討することで、自社に最適なものが見えてきます。

まとめ|MRMで費用対効果を最大化しよう

MRMで費用対効果を最大化するイメージ

マーケティングリソースマネジメント(MRM)は、限られたリソースを最適に配分し、マーケティング全体の成果を最大化する手法です。複雑化するマーケティング環境の中で、データに基づいた意思決定を可能にします。

MRMを実践すると、費用対効果の向上、施策精度の改善、チームでの客観的な判断といったメリットが得られます。まずはマーケティングプロセスを整理し、KPIを設定してPDCAサイクルを回すことから始めてみてください。手動での管理が限界を感じたら、MRMシステムの導入を検討するのもありです。。

初心者の方でも、段階的に取り組めば必ずマーケティングの質を向上させられます。自社の課題に合わせてMRMを導入し、費用対効果を最大化していきましょう。

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この記事を書いた人

RYUICHI ARAI
神奈川県出身。いきなりフリーランスとしてキャリアをスタートさせ、スポーツ関連の記事を執筆。過去にはHIPHOPライターとしても活動。ライター 以外にもコンテンツ制作や編集などの仕事も行う。趣味はフィールドワーク。

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