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SaaS・PaaS・IaaS・MaaSとは?変革するビジネス界を生き抜くための基礎知識
2020/11/10


見慣れない言葉が日々生まれてくるビジネス業界。そのなかでもSaaS・PaaS・IaaS・MaaSといった一連のワードはとりわけ区別が難しいのではないでしょうか。
とはいえ業務の主戦場が「クラウド上」へと移されていくなか、クラウドサービスの基本的な分類であるSaaS・PaaS・IaaSの違いは理解しておきたいところです。三つの特性を知り、状況に合ったクラウドサービスを導入していくことで、業務効率化やコスト削減が期待できるでしょう。

一方のMaaSは、多様な交通手段とエリア情報をシームレスにつなぎ、モビリティ分野の利便性を大幅に向上させうるコンセプトとして注目を集めています。トヨタやソフトバンクといった巨大企業による取り組みが進められており、今後の街づくりに大きな影響をもたらすと考えられています。

この記事では、ビジネスの新時代を担うであろう「SaaS・PaaS・IaaS・MaaS」について詳しく解説し、それぞれの違いや具体例を紹介していきます。

目次

SaaS・PaaS・IaaSはクラウドサービスの三形態

今回取り上げる言葉には、いずれも“aaS”のという形が共通しています。これは“as a Service”を略した形であり、直訳すると「サービスとしての●●」という意味です。これだけでは意味が判然としません。
「サービスとして何かを利用する」というのは「自社で何かを所有して利用する」ということの対概念として捉えられています。すなわち、「自社で設備・環境を所有するのではなく、事業者から提供されるサービスを利用する」という形態を指しているのです。

SaaS・PaaS・IaaSの三つは、いずれも事業者の提供する「クラウドサービス」の一形態です。サーバーやストレージ、データベース、アプリケーションソフトなど、従来自社で用意してきた設備や環境をクラウド上のサービスに置き換えることで、開発や維持にかかるコストや手間を省きながら、効率的な業務システムの構築を目的としています。
SaaS・PaaS・IaaSは、「どこまでを事業者サービスで済ませ、どこから自社で管理するか」という段階によって区別されます。大まかにいえば、サービスでまかなわれる部分がもっとも多いのがSaaSであり、反対に自社管理の範囲がもっとも大きいのがIaaSです。
まずはこの三つのクラウドサービスの形態について、それぞれ詳しく見ていきましょう。

SaaSとは

SaaS(サース:Software as a Service)は、「サービスとしてのソフトウェア」を意味しています。ソフトウェアをPCなどのデバイスにインストールするのではなく、「事業者が用意したソフトウェアをクラウド上で利用する」という形態を指しており、Gmailやスプレッドシートなど、身近に利用されているクラウド上のアプリケーションもSaaSのうちに含まれます。PCやスマートフォンを利用していれば、普段からSaaSに分類されるアプリに触れることも多いでしょう。

SaaSの具体例

SaaSの代表例として、メールソフトをインストールすることなく送受信やデータ管理ができる「Gmail」が挙げられます。「Dropbox」をはじめとするオンラインストレージや、「Microsoft Office 365」などのグループウェア、「Talknote」や「Slack」といったチャットツールなど、SaaSに分類されるサービスは現在広く普及しています。その他、顧客管理ソフトの「Salesforce」などもSaaSの一種です。

SaaSのメリット・デメリット

SaaSのメリットとして、やはり導入の手間や費用が少ないことが挙げられます。事業者の提供するアプリケーションを利用する形ですので、プログラミングなどの専門知識は必要ありません。組織内での共有システムをすぐに構築できることが、SaaSの最大の利点だといえるでしょう。
一方、デメリットとしては「カスタマイズ性の低さ」が挙げられます。既存のアプリケーションを用いるため、業務形態や環境に完全にマッチした形で利用できるとは限りません。
とはいえ基本的な社内連絡やファイル共有、データ管理が目的であれば、必要十分な機能を揃えているアプリも多く、業務効率化に活用できる多様なサービスが提供されています。

PaaSとは

PaaS(パース:Platform as a Service)は、「サービスとしてのプラットフォーム」を意味しています。ここでの「プラットフォーム」は「アプリケーションを開発するための環境」を指しており、SaaSが「クラウド上のアプリを使えばOK」という形だったのに対し、PaaSは「アプリを動かすプログラムやデータベースまでを自身で開発する」という形です。サーバーやストレージなどの「ITインフラ」や、開発に必要な各種ソフトウェアなどは事業者が用意するサービスを利用しつつ、プログラミングによって自社に必要なアプリケーションを開発していく形態です。

PaaSの具体例

PythonやJavaをはじめとするプログラミング言語で開発したアプリケーションを、Googleのインフラ上で運用できる「Google Apps Engine」や、アプリケーションの設計・開発をめぐるさまざまな機能を備えた「Microsoft Azure」などがPaaSの代表例です。
「Amazon Web Service(AWS)」の一部サービス、たとえばサーバー不要でプログラム実行環境が提供される「AWS Lambda」なども、導入事例の多いサービスです。

PaaSのメリット・デメリット

プログラミングに集中しながら、サーバーやストレージといった設備をクラウドで代替できることがPaaSのメリットです。開発に必要な環境の一式が提供されるため、環境構築に必要な手間やコストを省くことが可能です。
デメリットとして、料金が従量制のサービスの場合、運用方法をあらかじめ十分検討しておかないと、かえってコストが高くついてしまうケースも考えられます。また、開発環境の自由度は高くないため、プログラミング言語をはじめ「サービスが対応している仕様」を入念に確認しておかなければ、思わぬ形で開発が頓挫するリスクもあるでしょう。導入にあたって相応の知識や見通しが必要な点が、PaaSを採用する際の注意点です。

IaaS とは

IaaS(イアース:Infrastructure as a Service)は、「サービスとしてのインフラ」を意味し、仮想サーバーや仮想マシン(VM)をはじめとする「ITインフラ」を、クラウド上で構築・運用できるサービスです。ファイアウォールやVPNといったネットワーク構築の自由度や、OSやハードウェアの選択肢の広さが特徴です。

IaaSの具体例

簡明なインターフェイス上で仮想マシンを運用できる「Google Compute Engine」や、AWS上でさまざまなスペックに対応した仮想サーバーを展開できる「Amazon EC2(Elastic Compute Cloud)」など、クラウドコンピューティングを可能とするサービスが現在拡充されています。
GoogleもAmazonも、パッケージングされたサービスを利用するというよりは、ストレージやOSなどをオンデマンドに選択していく、という形でサービスを提供しています。

IaaSのメリット・デメリット

IaaSのメリットは、なんといっても開発環境の自由度です。仮想サーバーを柔軟に展開できることにより、要件に合わせたシステムの開発が可能となります。また、自社サーバーを採用する際には「障害への対応」や「メンテナンス」について考慮する必要があります。そうしたリスクから自由に開発を行えることもIaaSの長所です。
デメリットとしては、導入や運用において高い専門知識が必要となることが挙げられます。開発担当者の技量を把握し、導入からその後の管理まで明確な見通しを立てておくことが必須です。

SaaS・PaaS・IaaSの目的別の使い分け

業務形態や導入目的により、どのクラウドサービスを選択すべきなのかは異なります。基本的には「導入・運用コスト」と、「環境構築の自由度」とを天秤にかけながら、目的にかなうサービスを選択していくことになるでしょう。
導入の手間やコストが少ないSaaSは、前提知識がなくとも操作可能であるため、一般的な情報共有や簡易的なデータ管理であれば、費用対効果の高い形で導入・運用が可能です。SaaSにはとりわけ多様なサービスが展開されているので、業務に合ったアプリも選びやすい環境が整っています。
業務において独自のアプリケーションシステムなどが必要となる場合には、PaaSとIaaSのいずれかを選択します。基本的には、プログラミングのみが必要な際にはPaaS、OSや対応言語など、インフラ面での自由度が必要な際にはIaaSを選択する形です。
PaaSに分類されるサービスの内容を見比べ、開発環境の仕様に問題がないのであれば、コスト面からもPaaSを導入するのが望ましいでしょう。しかし、サービスの利用数が多くなる場合には、オンデマンドなIaaSのサービスから必要なものだけピックアップする、という形の方が費用を抑えられるケースもあります。
開発環境にどの程度の柔軟性・自由度を求めるかによって適した形態は変わってきますので、「最終的な運用イメージ」を明確にして選択していく必要があるでしょう。

MaaS とは

ICTの分野で流通する「SaaS・PaaS・IaaS」といった言葉から派生する形で、主に自動車などモビリティ分野において「MaaS(マース:Mobility as a Service)」という言葉が広まっています。直訳した場合、「サービスとしての移動手段」という意味を表します。
国土交通省の「国土交通政策研究所」による定義を見てみると、MaaSとは“ICT を活用して交通をクラウド化し、公共交通か否か、またその運営主体にかかわらず、マイカー以外のすべての交通手段によるモビリティ(移動)を 1 つのサービスとしてとらえ、シームレスにつなぐ新たな「移動」の概念”と説明されています。概していえば、「さまざまな交通手段の垣根をなくすことで、移動における利便性を向上させたサービス」ということになるでしょう。
(引用元:国土交通省・国土交通政策研究所「MaaS (モビリティ・アズ・ア・サービス)について」

電車やバスといった公共交通機関の運転状況、タクシーの運行状況と、エリアの施設情報やイベント情報を一元的に利用できるプラットフォームにより、人の移動を効率的に導いていく新しいサービスのあり方として、現在国土交通省をはじめとする官庁や地方自治体、またトヨタをはじめとする大手企業によって推進されています。

MaaSの具体例:トヨタの取り組み

MaaSに対する代表的な取り組み事例として、トヨタ自動車によるさまざまな施策を挙げることができます。モビリティサービス専用となるEV車両の開発や、ソフトバンクやウーバー社(Uber Technologies, Inc.)とのパートナーシップ締結など、現在MaaSを具体化していくための体制が整備されており、業界を率先していく構えです。
(参照:トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト「2018年度の振り返り モビリティカンパニーに向けたチャレンジ | IR関連動画 | グローバルニュースルーム」

2018年にはソフトバンクとの共同出資により新会社「MONET Technologies(モネ テクノロジーズ)」を設立し、IoT技術と自動運転技術を組み合わせた事業を展開していく見通しです。移動手段と医療・福祉、飲食といったサービスをつなぐことで、地域活性化や社会問題の解決への活用が期待されています
さらに2020年には、Amazon社傘下のAWS社(Amazon Web Services, Inc.)との業務提携を行い、AWSの提供するITインフラをモビリティ事業に活用していく見通しを示しています。
(参照:トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト「トヨタとAWS、トヨタのモビリティサービス・プラットフォームにおける業務提携を締結 | コーポレート | グローバルニュースルーム」

誕生しているMaaSアプリ

トヨタはMaaSのコンセプトを具体化する施策の一環として、「my route(マイルート)」というアプリケーションを展開しています。複数の交通手段を組み合わせたルート検索や、チケットの予約・支払い、イベント情報や観光情報のチェックを一つのアプリで実行できるシステムです。
公共交通機関やタクシー、高速バス事業者、レンタカーやレンタサイクル業者といった「移動手段」に関わる分野はもちろん、エリア情報や施設情報を提供する観光業者や、決済サービスを提供する事業者とも連携し、目的に合わせたロスのない移動を実現すべくサービスを拡充しています。2019年11月に福岡エリアと北九州エリアにて試験的に導入がなされ、現在は水俣エリアや横浜エリアにも提供地域を広げている状況です。

SaaS・PaaS・IaaS・MaaSの共通点と違い

回取り上げたSaaS・PaaS・IaaS・MaaSの四つに共通しているポイントは、設備や環境を「所有」するのではなく、「サービスとして」利用していくというコンセプトです。コストのかかる「所有」と「管理」という形態から、必要に応じた「サービスの利用」へと移行していく傾向は、IT業界やモビリティ業界に限ったものではありません。音楽やファッション業界におけるサブスクリプションサービスなど、「用意されたフォーマット上から、その都度必要なものを取り入れていく」という価値観は目下、社会に浸透しつつあるといえるでしょう。
こうした背景から、今後のビジネスにおいてはとりわけ「必要なもの」を見極める力が重要となっていくと考えられます。クラウドサービスの三形態であるSaaS・PaaS・IaaSのいずれかを選ぶ際にも、業務に照らして「どのようなアプリケーションが必要か」という観点から導入するサービスを決定していく必要があります。
三つの違いは「どれだけ自身の手で開発を手掛けるか」というところにあり、導入の手間やコスト、開発の自由度という面を考慮しながら、目的に対して必要なサービスをピックアップしていくのです。

MaaSは上記三つと分野は違えど、「固定的ではなく、柔軟にサービスを選択できる環境を用意しよう」というコンセプトにおいては共通しています。サービス利用者はより包括的な目線から、「どれを選択するか」を考えることができるのであり、やはりそこには「必要に応じて最適なものを選ぶ」という構造があるといえるでしょう。
固定的な環境に定住するのではなく、目的のため柔軟に飛び石を渡っていくようなモデルが、今後のビジネスにおける「常識」になるのかもしれません。

(本文・鹿嶋祥馬)

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