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セールスライティングの型「PAS法」とは?例文やコツを紹介

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PAS法は、Problem・Agitation・Solutionの3ステップで、読みやすく伝わる文章が作れるライティングの型です。

しかし、コツや失敗しやすいポイントを知っておかないと、PAS法を使ってもユーザーの心にアプローチできない可能性があります。

そこで、この記事ではPAS法の各ステップや注意点、ほかのフレームワークとの違いを具体例を交えながら紹介します。魅力的なセールスライティングを始めたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

目次

セールスライティングの型「PAS法」とは?

PAS法とは、セールスライティングに有効なライティングフレームワークの1つです。

「Problem(問題)・Agitation(煽り)・Solution(解決)」という3つの構成の頭文字を取ったもので、この構成に当てはめれば、初心者でもユーザーの心に響く文章が書けます。

PAS法を活用すると、問題提起によってユーザーの共感を呼び、煽りで「なんとかしなければ」といった焦りや恐怖といった感情を引き出します。

そして解決法を提示し、ユーザーの「行動したい!」という自然な感情の発生を促すのです。

セールスライティング初心者でも、PAS法に当てはめれば簡単に伝わる文章が書けるようになります。ぜひ実践してみてください。

セールスライティングの型「PAS法」の構成要素

PAS法は次の3ステップで構成されています。

  • Problem(問題):ユーザーの問題を提起する
  • Agitation(煽り):問題を放置した際の悪影響を煽る
  • Solution(解決):解決方法を提示する

ここではそれぞれのステップについて紹介します。参考にしてみてください。

Problem(問題提起)

Problem(問題提起)は、ユーザーへの問題提起を行うステップです。ユーザーが現在抱えている問題を具体的に言語化し、共感を引き出しましょう。

エピソードを用いて、ユーザーが問題をイメージしやすいようにするのも、効果的です。

構成 意味 具体例
Problem(問題) ユーザーの問題を提起する 毎月の家計が上手に管理できず、毎月赤字で悩んではいませんか?

Agitation(煽り)

Agitation(煽り)のステップでは、未来に起こりうる悪い結果を提示して、ユーザーの不安を煽ります。

「問題を放置して、いやな目に遭ったらどうしよう」といったネガティブな感情を与えることで、一刻も早くなんとかしなければいけないと焦りを引き出すのが狙いです。

構成 意味 具体例
Agitation(煽り) 問題を放置した際の悪影響を煽る このままだと家計がさらに悪化、教育資金や老後の資金が不足し、生活に困るかもしれません。

Solution(解決策提示)

最後に、Solution(解決策提示)で解決策を提示します。

問題に気づき、ネガティブな感情を抱えているユーザーに今すぐ実践できる解決策を提示することで、ユーザーの行動を喚起します。

構成 意味 具体例
Solution(解決) 解決方法を提示する この家計管理アプリを使えば、収入と支出を簡単に管理でき、家計の無駄を見つけ出せます!

PAS法が多くのマーケターや営業担当に使われる理由

PAS法は、シンプルで使いやすい構成のため、多くのマーケターや営業担当に活用されています。

PAS法が多くの人に使われている理由は、次の通りです。

  • 構成に悩まずライティングを効率化できる
  • 感情に訴えやすくセールスに活用できる
  • ブログ、広告、SNS、営業資料などさまざまなシーンで使える

それぞれくわしくみていきましょう。

理由①:構成に悩むことなくライティングを効率化できる

PAS法では、「問題→煽り→解決」という型がすでに定まっています。そのため、「どんな構成で伝えれば効果的か」悩むことなく、ライティングを効率化することができます。

たとえば、商品の魅力を伝えたい場合、伝え方の構成を知らずにいると、相手の共感を得られず、行動にまでつながらないかもしれません。結局何が言いたいのかわからない、と相手に思われてしまう可能性もあるでしょう。

しかし、PAS法に当てはめれば、相手に共感してもらうのも容易です。構成通りに話せば、商品の魅力といった、相手に伝えたいことも明確に伝えられるため、聞いている側が理解しやすいという特徴もあります。

相手に確実に届けたいメッセージがあるのなら、積極的にPAS法を活用しましょう。

理由②:感情に訴えやすくセールスに活用できる

PAS法は、ユーザーが抱える問題を取り上げ、不安を煽り、解決方法を提示するという構造になっています。感情に訴えられたユーザーは行動しやすくなるため、セールスライティングに活用しやすいのが特徴です。

例として、仕事のやり方や時間術に悩んでいる人に、このままでは同僚たちに差を付けられ、ビジネスで成功できず、万年平社員でいることになるかもしれないと、問題を提示したとします。

そこで、解決策として「この本に書かれている時間術を実践すれば、ビジネスで成功できる」「方法を実践すれば同僚たちに差をつけ、昇進・独立のチャンスも舞い込んでくる」と、一冊の本を紹介すれば、手に取りやすくなるでしょう。

PAS法は購入に繋げるための動機作りが得意なので、セールスでも大いに活躍できるのです。

理由③:ブログ・広告・SNS・営業資料など汎用性が高い

PAS法は「問題・煽り・解決」といったシンプルな構造のため、さまざまな場面で使える汎用性の高いライティングフレームワークです。ブログや広告、営業資料に至るまで、幅広い場面で活用できます。

それぞれの場面ごとに、対象としたいターゲットの世代や特徴、セールスを行う場所など、さまざまな部分で違いがあります。しかし、解消したい悩みを持っている点は共通しているため、PAS法の構造を使うと、どのターゲットでも惹きつけることができるのです。

汎用性が高いPAS法は、多くのマーケターや営業担当に好まれています。マーケティング施策を行う上で必ず押さえておきたいライティングフレームワークなので、ぜひ覚えて使ってみてください。

PAS法とPREP法・SDS法との違い

PAS法とPREP法、SDS法はそれぞれ、ユーザーの心にメッセージを届けるフレームワークという点で共通しています。しかし目的や使用する場面に大きな違いがあります。

それぞれのフレームワークの違いは以下の通りです。

フレームワーク ステップ 目的 向いている場所
PAS法 問題 → 煽り → 解決 感情に訴え、行動を促す LP・広告文・SNS・DMなど
PREP法 結論 → 理由 → 具体例 → 再結論 論理的に納得させる プレゼン・会議・レポート・論文など
SDS法 要点 → 補足 → 要点 簡潔に理解させる スピーチ・PR文・短い記事など

具体的には、以下のように活用します。

【ロボット掃除機の宣伝・説明のシチュエーション】

フレームワーク 文章例
PAS法 毎日掃除がしたいけど、時間がなくて後回し…気づけば部屋の隅にほこりが!
そのまま放置していると、アレルギーやダニの原因になり、家族の健康を脅かすかもしれません。
そこでおすすめなのが、ロボット掃除機!
ロボット掃除機があれば、仕事中やお出かけ中など、家を留守にしている間でも自動で部屋がピカピカになります。
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家事の負担を減らしたい人にこそ、ロボット掃除機がおすすめです。
SDS法 ロボット掃除機で、いつでも自動で綺麗な暮らし。
忙しくても、ボタン一つで、外出中に掃除が完了します。
現代の家事は、ロボットにお任せ!

使用するシチュエーションに合わせて、それぞれの方法を使い分けるようにしましょう。

セールスライティングの型「PAS法」の注意点と課題

PAS法はユーザーの感情に訴えかけたいときに便利なライティングフレームワークですが、知っておきたい注意点と課題も存在します。注意点を知らずに使用してしまうと、PAS法によってユーザーに不信感を抱かれる可能性もあるので注意が必要です。

特に知っておきたい注意点は以下の3つです。

  • 行き過ぎたAgitationは不信感に繋がる
  • 誠実さが重要なビジネスとはミスマッチする可能性がある
  • 誇大広告や虚偽広告に繋がるリスクがある

それぞれの注意点と課題について解説します。参考にしてみてください。

①行き過ぎたAgitationは不信感に繋がる

Agitationのフェーズではユーザーの不安を煽る必要がありますが、行き過ぎたAgitationは不信感につながってしまうので注意しなければいけません。

たとえば「○○を使わないと絶対に後悔する、人生損しますよ」とまで言ってしまうと、ユーザーは嘘くさいと感じてしまうでしょう。

また「みんな使っているのに、あなただけこのまま使わなくていいんですか?時代遅れですよ」のような、脅迫的な言い方も不信感につながるので注意が必要です。

不信感を抱かせないためには、相手の気持ちを理解したうえで、「こんなことが起きるかもしれません」と、事実だけを伝えるようにします。Agitationは煽りすぎず、相手の気持ちに寄り添った言い方を心がけるようにしてください。

②誠実さが重要なビジネスとはミスマッチになる可能性がある

PAS法では感情を揺さぶって不安を煽る必要があるので、誠実さが重要になるビジネスとは、相性が悪い可能性があります。具体的には、医療・教育・士業の分野とは相性が悪いです。

たとえば医療系の分野で、ユーザーに「病気かもしれません」「放っておくと手遅れになる」と、原因もわからないうちに不安を煽るのは、信頼を失うきっかけになってしまうでしょう。

誠実さが重要なビジネスでは、信頼できるデータを提示し、中立的な立場で物事を伝えることが大切です。

医療系の分野で言うと、論文や実際の治療データを示したうえで、不安を煽るのではなく、「気になる症状は病院で相談してみましょう」と、信頼できる医療機関へつなげるのがおすすめです。

また、誠実さが重要なビジネスシーンでは、PREP法など、論理的に物事を解説できるフレームワークのほうが使いやすくなります。

③誇大広告や虚偽広告に繋がるリスクがある

PAS法のAgitationやSolutionの部分を強調しすぎると、誇大広告や虚偽広告につながるリスクがあります。

たとえば、効果や実績を事実以上に見せる誇大広告は、景品表示法違反の優良誤認表示に該当します。

(例)
「100%のユーザーが効果を実感!」
「医師も全員推奨しています!」

また、ユーザーの興味を惹くために虚偽の情報を提示して広告を打ち出すのもNGです。

(例)
「この商品だけが絶対に○○を解決できます」
「絶対に治ります!」

特に法的根拠が必要な医療分野、美容分野などは法的リスクも発生するので注意しなければいけません。

ユーザーの感情を揺さぶりたいからといって、必要以上の誇大表現はしないよう心がけましょう。

セールスライティングの型「PAS法」で営業効果をより高めるポイント

PAS法は、そのままでも簡単に使えるライティングフレームワークではありますが、営業効果をより高めるポイントを知っておけば、より効果的なライティングができるようになります。

PAS法を使う際のポイントとして、ここでは以下の3点について説明します。

  • ユーザーが抱える問題の解像度を高める
  • 具体的で自分事と思える解決策を提示する
  • 限定感や緊急性を持たせて今すぐの行動を促す

それぞれのポイントについてくわしく解説するので、PAS法を使いこなすための参考にしてみてください。

ポイント①:ユーザーが抱える問題の解像度を高める

ユーザーが抱える問題の解像度を高め、共感してもらうことで、ユーザーは興味を持ってくれるようになります。ユーザーが抱える問題の解像度を高めるポイントは、次の3点です。

  • 問題は具体的な言葉で提示する
  • どんな痛みを抱えているかを強調する

どんな問題なのか、どのように不安なのかを明確にし、ユーザーに「こんな悩み、ありますよね?」と問いかけるように書くのがコツです。上記のポイントを押さえたNG例とOK例を見てみましょう。

NG例 OK例
「痩せたいですよね」 「食事に気を使っているのに、なかなか痩せない…そんな悩みを抱えていませんか?」

問題を提起した後は、一度ユーザーに共感する言葉を挟むことで、よりいっそうユーザーは問題を自分事と捉えやすくなります。

ユーザーの気持ちを具体的な言葉にするだけで、問題の解像度がさらに深みを増します。

ポイント②:具体的で自分事と思える解決策を提示する

解決策を提示する際は、具体的で、自分事と思える内容にするのが大切です。

PAS法は感情に訴えるフレームワークですが、自分に関係ない問題だと判断すれば、離脱されてしまいます。そのため、自分に関係のある問題と解決策だと思ってもらうことが重要です。

自分事と思える解決策を提示するコツは次の3つです。

  • 具体的なベネフィットを提示する(例:どんなに仕事が忙しくても、部屋をピカピカに保てます!)
  • 行動を明確に提示(例:まずは下のリンクをクリックして、30秒で資料請求!)
  • 解決策に根拠を持たせる(例:実際にお試しした90%の共働き家庭が、ロボット掃除機を導入してよかったと言っています!)

解決策を提示する際は、なんだか良さそう、便利そうなどの漠然とした感情ではなく、自分にこそ必要な商品・サービスであると思ってもらうことが大切です。Solutionのフェーズを作成する際に意識してみてください。

ポイント③:限定感や緊急性を持たせて今すぐの行動を促す

限定感や緊急性を持たせ、今すぐ行動するよう促すのは、PAS法をはじめとする多くのライティングフレームワークで重要なポイントです。

行動してもらいたいとき、比較・検討の時間が発生すると、購入意思が減ってしまう可能性があります。あとから「やっぱりいらないかも」「こっちのほうがいいかも」と、購入を諦めるケースが多いのです。

しかし、今買わないと損するかもしれないと感じると、ユーザーは今すぐ行動しなければいけないように感じます。その結果、比較や検討の時間を取らず、すぐに行動に移してくれるようになるのです。

「本日限定のセール」「先着100名様限定」「1時間以内に購入で50%ポイント還元」などの文句は、ユーザーの心を惹きつけます。ライティングの際に意識してみましょう。

よくあるPAS法の失敗例とNGパターン

初心者でも使いやすく、ユーザーの行動を促しやすいPAS法ですが、使い方を誤ってしまうと思うような効果を得られなくなる場合があります。ここでは、よくあるPAS法の失敗例とNGパターンを紹介します。

  • 商品やサービスの説明から入ってしまう
  • 提示する問題がニッチすぎる
  • 問題と解決策の繋がりに納得感が薄い

上記3点の失敗例について解説するので、PAS法を使う前の参考にしてみてください。

失敗例①:商品やサービスの説明から入ってしまう

PAS法を使うときに、最初から商品・サービスの説明をしてしまうと、ユーザーの興味を惹きにくくなってしまいます。

PAS法では、ユーザーに問題提起をし、興味を持ってもらわなければいけません。しかし商品やサービスを最初に示してしまうと、商品を押し付けられているように感じてしまい、ユーザーは興味を持ってくれません。それ以上、コンテンツを見ないという選択をする可能性もあります。

そのため、最初はPAS法の構成を忠実に守り、問題提起から始めるようにしましょう。

その後に「この商品なら、あなたの問題が解決できます」と伝えるのが効果的です。具体的なNG例とOK例を比較してみましょう。

種類 文章例 ポイント
NG例 この最新型掃除機は吸引力がパワフルで、コードレスのため邪魔になりません。ぜひお試しください! 商品の特徴だけを説明。読者の悩みに触れていないため、共感が薄い。
OK例 掃除機をかけてもかけてもとれない部屋の隅のゴミ…。掃除機をかけなおそうにも、いちいちコードをつなげるのは面倒ですよね。しかし、汚れたままではお客様も招きづらく困ってしまいます。そんなときにおすすめなのが、こちらの最新型掃除機です! 読者の悩み・状況を描写 → 共感 → 商品の解決策提示。ストーリー性がある。

最初に問題提起と共感をするだけで、ユーザーの感情を動かしやすくなるので、PAS法の構成を守るようしっかり意識してください。

失敗例②:提示する問題がニッチすぎる

PAS法に限らず、さまざまなライティングフレームワークにおいて、提示する問題がニッチすぎて失敗してしまう、というのは少なくありません。

そもそも、セールスは確率論です。母数の少ない市場であれば、最終的な売り上げは小さくなります。

全体の1割が買ってくれる場合、1万人いれば1,000件の売上ですが、100人であれば1件の売り上げにしかならないのです。そのため、提示する問題は、解像度は高めつつも、市場規模は小さくし過ぎないようにしましょう。

たとえば「ロボット掃除機を分解して、隅々まできれいにしたいですよね」と言われるより、「毎日のお掃除で使っているロボット掃除機、なるべくきれいに保ちたいですよね」と言われたほうが、多くのユーザーに刺さります。

問題提示の際は、鋭くありつつも間口の広い問いかけを意識するようにしてください。

失敗例③:問題と解決策の繋がりに納得感が薄い

問題と解決策のつながりに納得感のない文章は、ユーザーの行動につながりません。なぜこの解決策が選ばれるのかが理解できないと、ユーザーの思考が止まってしまい、離脱につながるからです。

具体的なOK例とNG例を比較してみましょう。

種類 文章例 ポイント
OK例 夕方になると毎日、夕飯の献立に頭を悩ませていませんか?忙しい毎日の中では、レシピを考える時間や、買い物の時間を捻出するのも一苦労。だけど、家族の栄養はきちんと考えたいですよね。そんなあなたにおすすめなのが、3日分の献立と食材が届く、ミールキットです!家族の好みはしっかり反映させつつ、毎日ちゃんとしたご飯が作れるようになりますよ! 読者の悩み・状況を具体的に描写 → 共感 → 商品の解決策提示。ストーリー性がある。
NG例 忙しくて、レシピを探すのも面倒。子どもたちは偏食で、メニューのバリエーションも増えない…。今のあなたは、毎日の夕飯づくりに疲れていませんか?そんなあなたにおすすめなのが、1日分の栄養が取れるゼリーです! 商品の特徴だけを伝える形で共感・具体性が弱い。読者がストーリーとしてイメージしづらい。

NG例では、問題に対して解決策が合っておらず、共感できないどころか、ユーザーからの反感も買いかねない文章になっています。一方のOK例では、問題提起の段階でユーザーの心をつかみ、ユーザーの悩みにマッチした解決策を適切に紹介できています。

PAS法を使う際は、問題と解決策の関係性をしっかり確認するようにしましょう。

セールスライティングの型「PAS法」の文章テンプレート

PAS法は、さまざまな場面で活用できる汎用性の高いライティングフレームワークです。構造も簡単なので、初心者でも書きやすく、手軽に効果の高いセールスライティングができるようになります。

PAS法の基本テンプレートとフォーマットは次の通りです。

構成 フォーマット・例文
Problem(問題) 「○○で困ってはいませんか?」
「○○が気になっているはずです」
「長年放置した換気扇の汚れ、気になってはいるものの、なかなか手を付けられずにいませんか?」
Agitate(煽り) 「このままだと取り返しのつかない事態になるかもしれません!」
「このまま放置しておくと、火災のリスクが上昇したり、健康被害や害虫発生のリスクが高まったりと、さまざまな問題が発生してしまいます!」
Solution(解決) 「○○ならその問題を解決できます!」
「このお掃除サービスに依頼すれば、たった1日で数十年分の頑固な汚れも、根こそぎ取り除いてもらえます!」

フォーマットに当てはめるだけで簡単にライティングができます。次のようなシチュエーションでも活用可能です。

  • ブログ記事(例:悩み解決型の記事)
  • SNS・広告文(例:ダイエットや転職など)
  • 営業トークや商談
  • 求人原稿やLP

具体例として、営業トークや商談への活かし方を紹介します。

営業トークや商談への活かし方

営業トークや商談といったビジネスの現場でも、PAS法は活躍します。PAS法を活用した話し方の例は以下の通りです。

PAS法のステップ 例文
Problem(問題) 手作業の多い作業に、効率性の悪さを感じてはいませんか?
Agitate(煽り) このままでは人的ミスが発生し続け、業務の遅れやコスト増といった問題は避けられません。会社の成長にも悪影響を及ぼすでしょう
Solution(解決) 当社の業務効率ツールを使えば、手作業の負担がぐっと減り、効率的な業務が進められるようになります

大事なのは、相手が何に困っているのかを明確にし、問題点を提示して関心を引くことです。問題点が的を射ていなければ、その後の話も聞いてもらえないので、注意しましょう。

セールスライティングの型「PAS法」を活用して営業効果を高めよう

ライティングフレームワークにはさまざまな種類がありますが、その中でもPAS法は、汎用性の高いフレームワークです。初心者からプロのマーケターまで、幅広く使うことができ、どんな場面でもユーザーの行動を後押しできるフレームワークとして活用できます。

便利なPAS法ですが、使うコツを知っていれば、更にユーザーの行動を後押しする文章にブラッシュアップできるので、ぜひコツを抑えて書いてみてください。また失敗例も知っておくと、PAS法を利用して失敗する恐れがなくなります。

汎用性の高いPAS法ですが、説明が複雑な場合や、比較検討が必要なケースでは活用に向かない場合もあります。活用できる場面を見極めて、PAS法を使ってみましょう。ユーザーの心を動かす伝わる文章作りを、ぜひ始めてみてください。

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この記事を書いた人

ひじかた
業界紙報道記者の経験を経て、サングローブに入社。入社前は省庁に常駐し、取材・執筆に携わっていた。

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