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AI動画の作り方!「Gemini」を使った生成方法とプロンプト例を初心者向けに解説

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SNSで目にする機会も増えたAI動画。リアルでは表現できない動画が作れると話題になってはいるものの、「難しそう」「何から始めればいいのか分からない」と感じている方も多いはずです。

AI動画の作り方は、基本的にプロンプトに指示するだけ。コツをつかめば、初心者でも驚くほど簡単に高品質な動画を作ることができます。

この記事では、AI動画の作り方やプロンプトの精度を高めるコツ、よくある困りごとについて解説します。「画像から動画生成」「テキストから動画生成」のそれぞれの手順を解説しているので、これからAI動画に挑戦したい方は必見です。

【準備編】AI動画作成を始める前の2ステップ

AI動画作成を行う際は、「目的と動画イメージを明確にすること」「目的に合った最適なAIツールを選ぶこと」が不可欠です。

以下では、初心者でも迷わず進めるように、動画制作の方向性を定めるコツと用途に合ったAI動画作成ツールの選び方を分かりやすく解説します。

①目的と動画イメージを明確にする

AI動画作成を始める際は、「何のために、どのような動画を作りたいのか」を具体的にしましょう。AIは非常に優秀ですが、指示が曖昧では意図しない結果が生まれてしまいます。

まず、以下の2つの軸で考えを整理してみましょう。

  • AI動画作成の目的(なぜ作るのか?)
    誰に、何を伝え、どんな行動を促したいのかを明確にします。
    使用媒体:SNSの投稿用、ウェブサイトのメインビジュアル、広告素材など
    ターゲット:誰に見てほしいのか(例:20代の女性、BtoB企業のマーケティング担当者)
    ゴール:商品の認知度向上、ウェブサイトへの誘導、ブランドイメージの向上など

  • AI動画のイメージ(何を作るのか?)
    目的が定まったら、動画の具体的な内容を言葉にしていきます。以下で決めた要素が、AIに与える「プロンプト」の土台となります。
    登場要素:誰が、または何が登場するのか(例:サングラスをかけた猫、未来的な都市を走る車)
    画風・雰囲気:どんなテイストの動画にしたいか(例:実写のようなフォトリアルな映像、ジブリ風のアニメーション、サイバーパンクな世界観)
    カメラワーク:どのような視点で撮影するか(例:ドローンで上空から撮影したような広大な映像、被写体にグッと寄ったクローズアップ)

②AI動画作成に使用するAIツールを選ぶ

目的とイメージが固まったら、イメージを実現するための最適なAIツールを選びます。AI動画作成ツールは数多く存在し、それぞれに特徴、価格、得意な表現が異なります。

ツールの選定では、主に以下の3つのポイントを考慮すると良いでしょう。

  • 品質と機能
    ・求めているクオリティ(実写レベル、アニメ調など)を実現できるか
    ・動画の長さや解像度は十分か
    ・テキストだけでなく画像からの生成など、必要な機能があるか

  • 操作性
    ・インターフェースは直感的で分かりやすいか
    ・日本語の指示(プロンプト)に高い精度で対応しているか
    ・初心者向けのチュートリアルやサポートは充実しているか

  • コスト
    ・料金体系は予算に合っているか(月額制、従量課金制など)
    ・無料トライアルや低価格のプランで試すことができるか

無料で使えるおすすめの動画生成AIはこちらの記事でご紹介しています。

【基本】AI動画の作り方|画像を動かす一番簡単な方法

今回は、Geminiに搭載されている「Veo3」を使ったAI動画の作り方をご紹介します。

AI動画の作り方は、「既存の画像を動かす方法」「プロンプトで1からAI動画を作る方法」の2パターンが存在します。まずは初心者でも取り組みやすい「既存の画像を動かす方法」にチャレンジしてみましょう。

以下では、具体的な4つのステップに沿ってAI動画の作り方を詳しく解説します。

  1. 元になる画像をアップロードする
  2. 動きを指示するプロンプトを入力する
  3. 生成ボタンを押して動画の完成を待つ
  4. 生成された動画をダウンロードする

では早速、一つずつ見ていきましょう。

①元になる画像をアップロードする

はじめに、AI動画の元となる画像を用意します。イラストや撮影した風景写真、製品の画像など、どんなものでも構いません。高画質で動かしたい対象がはっきりと写っているものがおすすめです。

画像がない場合は、AIで画像生成して素材を集めることもおすすめです。

画像の追加方法

  1. Geminiの画面下部にあるプロンプト入力欄に移動
  2. 入力欄の左側にある「写真を追加」をクリック
  3. PCに保存されている動画化したい画像ファイル(JPG、PNGなど)を選択

アップロードが完了すると、入力欄に画像のプレビューが表示されます。これでAIに画像を読み込ませる準備ができました。

➁動きを指示するプロンプトを入力する

次に、アップロードした画像にどのような動きを加えたいかを、テキスト(プロンプト)でAIに指示します。

何を指示すればいいか分からない場合は、以下のプロンプトをコピー&ペーストしてみてください。

プロンプト例

  • 人物の写真:女性の髪と服がそよ風で優しく揺れる。彼女はゆっくりとまばたきし、柔らかく微笑む
  • 風景の写真:雲が空をゆっくりと流れ、木々がざわめき、水面がさざ波を立てる
  • 料理の写真:熱いコーヒーから湯気が優しく立ち上り、空気中で渦を巻く
  • イラスト:キャラクターの目がキラキラと輝き、マントが風でドラマチックにはためく

上記のプロンプトのように、具体的でシンプルな動きを指示することでイメージ通りのAI動画を作成できます。

➂生成ボタンを押して動画の完成を待つ

プロンプトの入力が終わったら、いよいよ生成を開始します。入力欄の右側にある送信ボタンをクリックしてください。クリックすると、Veo3が画像の解析とプロンプトの解釈を始め、動画の生成処理に入ります。処理中は「動画を生成しています…」といったメッセージが表示されます。

動画の複雑さにもよりますが、数十秒〜2分程度で動画が完成するので少し待ちましょう。

➃生成された動画をダウンロードする

生成が完了すると、チャット画面に動画のプレビューが表示されます。再生ボタンを押して、イメージ通りに動いているか確認してみましょう。

動画が気に入ったら、プレビューウィンドウの右上にあるダウンロードボタンをクリックします。生成された動画がMP4形式のファイルとして、お使いのPCに保存されます。

生成されたAI動画がイメージと違う場合は、プロンプトの内容を少し変えて再度生成を試してみてください。試行錯誤を繰り返すことで、理想に近いAI動画が完成します。

【実践】AI動画の作り方|テキストから動画を生成する手順

画像からの生成に慣れたら、「テキストからのAI動画生成」に挑戦しましょう。文章で指示するだけで、世の中に存在しない完全オリジナルの映像を生み出せます。

一見難しそうに思えるかもしれませんが、これから解説する5つのステップに沿って進めれば、誰でも頭の中のイメージを映像化できます。

  1. 作りたい動画のシナリオ(情景・人物・動き)を決める
  2. シナリオをプロンプトに変換する
  3. ネガティブプロンプトで余計な要素を排除する
  4. 実際に生成を行う
  5. 再生成&ダウンロード

手順に沿って解説します。

①作りたい動画のシナリオ(情景・人物・動き)を決める

高品質な動画を作るためには、AIに指示を出す前に「どんな動画を作りたいか」を具体的に思い描くことが大切です。

この「シナリオ作り」が、生成されるAI動画のクオリティを左右します。まずは、以下の要素に分解して、アイデアを整理してみましょう。

  • 主題(誰が/何が)
    ・一人の宇宙飛行士
    ・空飛ぶスケートボードに乗った少年
    ・黄金の毛並みを持つ賢そうな犬

  • 情景(どこで)
    ・静寂に包まれた月面
    ・ネオンきらめく未来の東京・渋谷
    ・アンティーク家具に囲まれた書斎

  • 動き(何をする)
    ・ゆっくりと地球を眺めている
    ・高層ビルの間を猛スピードで滑走する
    ・暖炉の前で暖まっている

  • 画風(どんな風に)
    ・超高精細な実写映画風
    ・水彩画のような淡いタッチ
    ・80年代のレトロなアニメ風

➁シナリオをプロンプトに変換する

シナリオが固まったら、AIに指示を出すためのプロンプトに変換します。ポイントは、先ほど整理した要素を具体的かつ簡潔な文章で繋ぎ合わせることです。

どのように文章を組み立てればよいか分からない場合は、以下のテンプレートに沿って、各要素に合う単語で埋めてみてください。

  • 【基本テンプレート】
    [画風]、[主題]の[動き]、[情景]、[カメラワーク]、[追加のディテール]

  • 【テンプレート活用例】
    映画風、賢いゴールデンレトリバーがアンティーク家具のある居心地の良い書斎で暖炉の前に温まっている、クローズアップショット、詳細な毛並み

➂ネガティブプロンプトで余計な要素を排除する

ネガティブプロンプトとは、AIに「入れてほしくない要素」を明示的に伝えるための指示です。プロンプトを指定しても、AIは意図しない生成を行うことがあるので、あらかじめ不要な要素は除外しておきましょう。

  • 【使い方】
    プロンプトの最後に、改行などを挟んでからNegative:[排除したい要素]と追記。

  • 【使用例】
    Negative:ぼやけ、崩れた手、文字、透かしロゴ

➃実際に生成を行う

プロンプトが完成したら、実際に生成を行います。手順は「画像から動画を作る方法」と同様で、プロンプト入力欄にテキストを打ち込むだけです。

画像は追加せず、プロンプトのみを入力したら送信ボタンを押して生成を開始しましょう。

⑤再生成&ダウンロード

生成されたAI動画がイメージと違う場合は、納得がいくまで再生成しましょう。

AIによる生成は、ある種のランダム性を含んでいるため、同じプロンプトでも実行するたびに少しずつ違う結果が生まれます。もし「この構図が気に入ったから、少しだけ修正したい」という場合、一部のキーワードだけを変更したり、ネガティブプロンプトを追加したりして調整すると良いです。

イメージ通りの動画ができたら、右上のダウンロードボタンからパソコンに保存します。

今回、実際に生成した動画は以下の通りです。

「映画風、賢いゴールデンレトリバーがアンティーク家具のある居心地の良い書斎で暖炉の前に温まっている、クローズアップショット、詳細な毛並み」と入力して生成された動画

【応用編】AI動画のプロンプトの精度を高めるコツ

AI動画のプロンプトの精度を高めるためには、5W1Hで情報を明確にしたり、数値を指定したりすると良いです。以下では、押さえておくべきコツについてお伝えします。

「誰が・どこで・何をする」を5W1Hで明確にする

漠然とした指示ではなく、物語を語るように具体的な情報を与えることが、高品質な動画への一番の近道です。そのために役立つのが、ニュース記事などでも使われる「5W1H」のフレームワークです。

プロンプトには、「誰が・どこで・何をする」+αの情報を具体的に盛り込みましょう。詳細を明示することで、AIが映像の文脈をより深く理解しやすくなります。

プロンプト改善例

  • 変更前:猫が走っている
  • 変更後: 一匹の黒猫が、月明かりの下、屋根の上を、鋭い目つきで素早く走っている。

画風やカメラワークを指定する

画風やカメラワークは、動画の雰囲気や見え方を左右する大切な要素です。プロンプトに、構図やカメラの動きなどの情報を付け加えることで、イメージ通りのAI動画に近づきます。

以下に、覚えておくと非常に便利なキーワードの例を挙げます。これらをプロンプトに付け加えるだけで、動画の印象やクオリティが高まるでしょう。

  • 【画風・雰囲気のキーワード例】
    リアリティ:写真のようにリアル、非常に細かく描写、超高精細な映像
    映画風:映画のような雰囲気、壮大な構図・画面、ドラマチックな照明
    アニメ風:ジブリ風のタッチ、新海誠風の映像美、アニメのキービジュアル風
    アート風:水彩画風、油絵風、アール・ヌーヴォー風
    レトロ調:1980年代の映画風、ビンテージ写真風、古典的なカラー映画風

  • 【カメラワークのキーワード例】
    ショットサイズ:接写、ミディアム、ロング
    カメラアングル:あおり、俯瞰、目線の高さ
    カメラの動き:ドローン撮影、パン撮影、追跡撮影

具体的な数値を指定して動きをコントロールする

プロンプトに具体的な数値を入れることで、動きのニュアンスを細かく調整でき、イメージ通りのAI動画を作成しやすくなります。

例えば、猫が遊んでいるAI動画を作りたい場合、「3匹の猫が遊んでいる」と具体的な数を指定すると、AIが正確な動きや群れの大きさを反映しやすくなります。動きの調整がうまくいかない際は、数値を変えて何度か試してみてください。

無料プランが向いている人

  • たくさんの鳥が飛んでいる
    →200羽の鳥の群れが飛んでいる
  • 車が速く走る
    →スポーツカーが時速240kmで走る

AI動画作成でよくある困りごと

ここでは、AI動画作成で直面しがちな困りごとの解決方法を解説します。

AI動画生成時は、時としてユーザーの意図とは違う結果を生み出したり、エラーが出たりすることもあります。AIの特性上、ある程度は避けられないものですが、適切な対処法を知っておくとトラブルをスムーズに解決できるので、困った時の参考にしてみてください。

イメージと全然違うAI動画ができるのはなぜ?

AI動画がイメージと大きく異なる場合、最も多い原因はプロンプトの具体性が不足していることや、AIの解釈とのズレです。抽象的な表現はAIが正確に理解しづらいため、詳細な情報を盛り込むと良いです。

例えば、「誰が」「どこで」「何をしているか」を明確にし、画風やカメラアングルなどを追加すると、AIの解釈精度が向上します。また、特定の単語がAIに誤解を与えることもあるため、言い換えや具体的な描写への言い換えも効果的です。

エラーが出て生成できない場合の解決方法は?

AI動画生成時にエラーが発生する原因としては、大きく分けて「安全ポリシーへの抵触」と「プロンプトの複雑さ」があります。

安全ポリシーに抵触すると、暴力的・差別的・性的などの不適切な内容を含む可能性があると判断され、生成がブロックされます。そのため、刺激的な単語は避け、より中立的で穏やかな表現に言い換えることが大切です。

また、複雑で矛盾した指示が多いプロンプトはAIが処理しきれずエラーになることがありますので、シンプルな指示から始めて徐々に要素を追加する方法がおすすめです。

生成したAI動画の著作権や商用利用の可否は?

AI動画の著作権や商用利用ができるかどうかは、使っているツールの利用規約によって異なります。多くのツールでは、生成した動画の権利はユーザーにあるとされていますが、使った画像・音声・人物などの素材や、AIが学習したデータによっては、第三者の権利を侵害する可能性もあるので注意が必要です。

まとめ:AI動画作成は最初の1本を作るところから始まる

AI動画作成は難しそうに見えても、「目的とイメージを明確にする」「自分に合ったツールを選ぶ」「基本から少しずつ進める」という3つのステップを踏めば、誰でも取り組むことができます。

作り方としては、画像をもとに動画を生成する方法であれば、画像の時点である程度イメージを実現できているので、動画が作りやすく初心者に最適です。まずはここからスタートし、操作に慣れたらテキストのみでの動画生成にチャレンジしてみましょう。理想に近い動画を作るためには、プロンプトの精度も大切です。5W1Hで構造を整えたり、画風・カメラワーク・動きに数値を加えたりすることで、AIに意図がより伝わりやすくなるので、具体的な言葉を意識して表現すると良いです。

エラーや思い通りにいかない動画ができることもありますが、それも貴重な学びのプロセスです。何度か再生成を試す中で、精度は確実に上がっていきます。

最初から完璧を求める必要はありません。まずは1本、実際に作ってみることが、AI動画作成を「自分のもの」にする一番の近道なので、気軽な気持ちでチャレンジしてみてください。

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この記事を書いた人

やまたに
SEOマーケティング会社でライターとして勤務したのち、サングローブに入社。唯一得意なライティングで人生を乗り切ってきた。

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