
Googleアナリティクス個人認定資格とは?難易度や勉強方法をGAIQを受験した筆者が解説
Webサイトのアクセス解析ツールとして、個人から企業まで幅広いユーザーに利用されているGA4(旧Google アナリティクス)。仕事で使用している人でも、全ての機能を使いこなせてはいないはずです。
自分がどの程度GA4の知識があるか確かめるのであれば、「Google アナリティクス個人認定資格(GAIQ)」に挑戦してみると良いです。資格取得の過程でよりその機能について学習することもできますし、これまで把握していなかった知識を得ることもできるでしょう。
本記事では、Google アナリティクス個人認定資格(GA4版)とはどんな試験なのかを、実際に受験してみた筆者が解説しています。GAIQの難易度や勉強方法、取得するメリットも紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)とは?

Googleアナリティクス個人認定資格(GAIQ)は、GA4(Google Analytics 4)の知識とスキルを証明するGoogle公式の認定資格です。「Google Analytics Individual Qualification」の略で、「ジーエーアイキュー」と呼ばれています。2024年7月現在は、旧バージョンのユニバーサルアナリティクス(UA)から、新しいGA4に対応した試験内容に変更されています。
GAIQの最大の魅力は、完全無料で受験できることです。Googleアカウントさえあれば、年齢制限もなく誰でもいつでも受験可能。仕事でGA4を使い始めた人や、独学でアクセス解析を学んでいる人にとって、自分の知識レベルを客観的に測れる絶好の機会といえるでしょう。
GAIQはGA4の知識を証明するGoogle公式資格
GAIQは、GA4の基本的な概念から実践的な活用方法まで、幅広い知識が問われる試験です。具体的には、データ収集の仕組み、各種レポートの見方、カスタム設定の方法、Google広告との連携など、実務で必要になる知識を体系的に学べます。
試験は全50問の4択問題で構成され、制限時間は75分。80%以上(40問以上)の正解で合格となります。問題はランダムに出題されるため、同じ試験を受けても毎回異なる問題に挑戦することになるでしょう。
受験料は完全無料!再受験も無料
GAIQの受験に必要なのはGoogleアカウントのみ。受験料は完全無料で、特定の試験日もありません。思い立ったその日にすぐ受験できる手軽さが、多くの人に支持されている理由の一つです。
万が一不合格になっても、24時間経過すれば再受験可能。回数制限もないため、納得いくまで何度でもチャレンジできます。この気軽さが、初心者にとって大きな安心材料になっているのではないでしょうか。
資格の有効期限は12か月・再受験で継続可能

GAIQの認定証には12か月の有効期限が設定されています。期限を過ぎると自動的に資格が失効し、認定証も期限切れの表示に変わってしまいます。継続的に資格を保有したい場合は、12か月ごとに再受験して合格する必要があるでしょう。
認定証はGoogleからメールで送付され、Web上で確認できます。有効期限が明記されているため、カレンダーに登録しておくと更新時期を忘れずに済みますよ。この定期的な更新システムにより、常に最新の知識を保持していることを証明できる仕組みになっています。
GAIQの難易度は?実際に受験してみた正直な感想

GAIQの難易度は、一般的に「比較的緩い」とされています。実際に受験してみた感想としては、GA4の基礎知識があれば十分合格可能なレベルです。ただし、専門用語や独特な日本語翻訳に慣れていないと、思わぬ落とし穴にはまる可能性があります。
筆者自身、GA4をある程度使い慣れていたにも関わらず、一部の問題で迷うことがありました。とくに、微妙なニュアンスの違いを問う問題や、実際の操作画面と異なる表現が使われている問題には注意が必要でしょう。
合格率は70-80%|基礎知識があれば合格可能【体験談】

GAIQの合格率は公式には発表されていませんが、受験の手軽さや4択問題という形式から推定すると、70-80%程度と考えられます。普段からGA4を触っている人であれば、それほど苦労せずに合格できるレベルです。
実際に受験してみて感じたのは、問題の出題傾向が基礎的なものに集中していることです。高度な設定方法や複雑な分析手法よりも、GA4の基本的な概念や用語、一般的な操作方法を理解していれば対応できる問題が大半を占めていました。
実際に感じた難しさ:専門用語と日本語翻訳の微妙さに注意
受験時に最も注意が必要だと感じたのは、専門用語の理解と日本語翻訳の微妙なニュアンスです。GA4は海外発のツールのため、日本語版の表現が時として分かりにくい場合があります。
例えば、「セッション」「ユーザー」「イベント」といった基本用語の定義を正確に理解していないと、似たような選択肢の中から正解を選ぶのが困難になります。また、実際のGA4画面で使われている表現と、試験問題の表現が微妙に異なるケースもあるため、柔軟な読解力が求められるでしょう。
不合格でも24時間後に再受験可能
GAIQの大きなメリットの一つが、失敗を恐れずに挑戦できる環境が整っていることです。万が一不合格になっても、24時間待てば再受験可能。回数制限もないため、心理的なプレッシャーを感じることなく受験できます。
この仕組みのおかげで、「とりあえず受けてみる」という軽い気持ちで挑戦できるのではないでしょうか。初回受験で問題の傾向を把握し、2回目以降で本格的に合格を狙うという戦略も有効です。無料だからこそ、積極的にチャレンジしてみることをおすすめします。
GAIQ合格に必要な勉強時間は?筆者が実践した効率的な学習法

GAIQの合格に必要な勉強時間は、受験者のGA4に対する予備知識によって大きく異なります。重要なのは、ただ時間をかけるだけでなく、効率的な学習方法を実践することです。Google公式の学習コンテンツを軸に、実際のGA4操作と組み合わせることで、短時間でも確実に合格レベルに到達できます。
初心者なら10-15時間・経験者は5-8時間が現実的な目安
完全な初心者であれば10-15時間程度、ある程度GA4を触ったことがある経験者なら5-8時間程度が現実的な勉強時間の目安となります。
GA4を全く触ったことがない初心者の場合、基本概念の理解から始める必要があります。「セッション」「ページビュー」「イベント」などの基本用語の定義、各レポートの見方、設定方法など、幅広い知識を身につけるために、できる限り余裕をもって時間を確保しておきましょう。
すでにGA4を業務で使っている経験者なら、5-8時間程度で十分合格可能です。既存の知識を体系化し、曖昧だった部分を明確にすることに集中すれば、効率的に合格レベルに到達できるはずです。
筆者は5時間でギリギリ合格|経験者の勉強方法実録
筆者の場合、実務でGA4を使っていたため、約5時間の学習でギリギリ合格ラインに乗りました。ただし、「ギリギリ」という表現が示すとおり、決して余裕の合格ではありません。
学習内容は、Google公式学習コースの受講(約3時間)、確認問題の復習(約1時間)、弱点分野の追加学習とネット上にある過去問題の反復(約1時間)という構成です。経験者だからといって油断せず、しっかりと準備することの重要性を実感した体験でした。
初心者向け:1週間学習スケジュール
初心者の方におすすめの学習スケジュールをご紹介します。無理のないペースで1週間かけて合格を目指すプランです。
- 1-2日目:Google公式学習コースで基礎理解(4時間33分)
- 3-4日目:実際にGA4を触りながら復習・操作に慣れる
- 5-6日目:確認問題の復習と弱点補強
- 7日目:本試験受験・見事合格
このスケジュールの特徴は、座学と実践のバランスを重視していることです。単に知識を詰め込むだけでなく、実際のGA4画面を操作することで、理解を深められるでしょう。
1-2日目:Google公式学習コースで基礎理解(4時間33分)
最初の2日間は、Google公式の学習コースを集中的に受講。平均学習時間は4時間33分と比較的短時間ですが、GA4の全体像を把握するには十分な内容です。
各章の確認問題にも必ず取り組み、理解度をチェックしながら進めることが重要です。分からない部分があれば、何度でも読み返して確実に理解してください。
3-4日目:実際にGA4を触りながら復習・操作に慣れる
3-4日目は、学習した内容を実際のGA4画面で確認します。デモアカウントを使って、レポートの見方や基本的な操作方法を実践的に学びましょう。
座学で学んだ知識と実際の画面操作を結びつけることで、試験問題でも迷うことなく正解を選べるようになります。とくに、用語の意味と実際の機能の関係性を意識して操作することが大切です。
5-6日目:確認問題の復習と弱点補強
試験前の2日間は、学習コースの確認問題を繰り返し解きます。間違えた問題については、なぜその答えが正解なのかを徹底的に理解するまで復習しましょう。
また、自分の弱点分野を特定し、該当部分の学習コンテンツを再度確認することも重要です。曖昧な理解のまま試験に臨むと、思わぬ失点につながる可能性があります。
7日目:本試験受験・見事合格
最終日はいよいよ本試験です。これまでの学習で十分な準備ができていれば、落ち着いて受験すれば合格できるでしょう。
試験時間は75分と十分な時間があるため、慌てずに一問ずつ丁寧に解答してください。分からない問題があっても、これまでの学習を思い出しながら最良の選択肢を選びましょう。
GAIQの勉強方法は?合格者が推奨する最短ルート

GAIQの合格を目指すなら、Google公式の学習コンテンツを活用するのが最も効率的です。常に最新の情報が反映されており、試験内容とも完全に連動しているため、他の教材は基本的に不要でしょう。
重要なのは、単に学習コンテンツを読むだけでなく、実際のGA4操作と組み合わせることです。理論と実践の両方をバランス良く学ぶことで、短期間でも確実に合格レベルに到達できます。
Google公式スキルショップが最強

GAIQの学習には、Google公式の「スキルショップ」が提供する無料学習コンテンツを活用しましょう。このコンテンツは、試験問題を作成している同じチームが監修しているため、試験対策として最も信頼できる教材です。
学習コンテンツは常に最新のGA4仕様に更新されており、新機能が追加されるたびに内容も改訂されています。書籍や外部サイトの情報は古くなりがちですが、公式コンテンツなら常に正確で最新の情報を学べるでしょう。
GA4のデモ環境で実際の操作体験が合格のカギ

スキルショップの学習コンテンツには、GA4のデモ環境が用意されています。実際のGA4画面を操作しながら学習できるため、理論だけでなく実践的なスキルも同時に身につけられます。
デモ環境での操作体験は、試験問題を解く際の大きなアドバンテージになります。画面レイアウトや操作手順を体で覚えることで、問題文を読んだだけで正解を判断できるようになるでしょう。
ネット上にある過去問題の反復も最適
GAIQの出題問題は、実際にはそれほど多くのバリエーションがありません。何度か受験してみると分かりますが、同じような問題が繰り返し出題されることが多いのです。そのため、ネット上で公開されている過去問題や予想問題を繰り返し解くことで、効率的に合格レベルに到達できます。
ただし、過去問題を活用する際は情報の鮮度に注意が必要です。UAからGA4への移行に伴い、2023年以前の問題は現在の試験内容と大きく異なります。必ず「GA4対応」と明記されている最新の過去問題を選んで学習しましょう。
答えを暗記するのではなく、なぜその選択肢が正解なのかを理解することが重要です。
書籍購入は無駄・ネット情報収集がベスト【体験談】
筆者の経験から言えば、GAIQの学習に書籍を購入する必要はありません。GA4は頻繁にアップデートされるため、書籍の情報はすぐに古くなってしまうからです。
現在ではUAからGA4への移行が完了しているため、UA時代の問題集や参考書は全く役に立ちません。最新の情報を効率的に収集するなら、Google公式のコンテンツと信頼できるWebサイトの情報を組み合わせるのが最も効果的です。
GAIQの受験手順

GAIQの受験は、すべてオンラインで完結します。特別なソフトウェアのインストールも不要で、Webブラウザがあれば誰でも簡単に受験可能です。受験の流れは非常にシンプルで、Googleアカウントにログインしてから試験開始まで、わずか数分で完了します。
ただし、試験開始後は中断できないため、75分間集中できる環境を事前に整えておくことが重要です。途中でブラウザを閉じてしまうと、自動的に不合格となってしまうので注意が必要でしょう。
スキルショップへの登録から受験まで4ステップ

GAIQの受験手順は、以下の4ステップで完了します。初回受験時でも、慣れれば3-5分程度で試験開始まで進めるでしょう。
- Step1:「スキルショップ」でGoogleアカウントにサインイン
- Step2:「Googleアナリティクス認定資格」を選択
- Step3:「登録」ボタンをクリックし専用ページに遷移
- Step4:「テストを開始」をクリックして受験スタート
重要なポイントは、一度「テストを開始」をクリックすると、途中で中断できないことです。トイレ休憩や電話対応などで席を離れる必要がある場合は、事前に済ませておきましょう。
試験画面の実際・75分50問で80%以上正解が合格条件
試験が開始されると、画面上部に残り時間が表示されます。全50問を75分で解答する必要がありますが、1問あたり約1分30秒の時間があるため、慌てる必要はありません。
各問題は4択形式で、正解を1つ選択して「次へ」ボタンをクリックします。前の問題に戻ることはできないため、慎重に選択してから進みましょう。80%以上(40問以上)の正解で合格となります。
認定証の受け取りから有効期限管理まで【体験談】
試験終了と同時に結果が表示され、合格していればその場で認定証の確認が可能です。正式な認定証は、受験に使用したGoogleアカウントのメールアドレスに送付されるます。
認定証には発行日と有効期限(12か月後)が明記されています。筆者は合格と同時にカレンダーに更新予定日を登録し、資格の失効を防ぐようにしています。有効期限前にメールでも通知が届きますが、継続的に資格を保有したい場合はカレンダーなどでの管理がおすすめです。
GAIQ取得のメリットは?実際に感じた価値とは

GAIQを取得することで得られるメリットは、単なる資格の取得以上の価値があります。筆者自身、資格取得を通じてGA4の知識が体系化され、実務での自信も大幅に向上しました。また、クライアントや同僚からの信頼度も明らかに上がったと感じています。
とくに、デジタルマーケティング分野での転職や独立を考えている人にとって、GAIQは自分のスキルを客観的に証明できる重要なツールになるでしょう。無料で取得できる資格としては、非常にコストパフォーマンスが高いと言えます。
履歴書・職務経歴書に堂々と記載可能
GAIQはGoogle公式の認定資格のため、履歴書や職務経歴書に堂々と記載できます。「Googleアナリティクス個人認定資格取得」という表記により、GA4の基本的な知識とスキルを有していることを客観的に証明可能です。
デジタルマーケティングやWeb分析の分野では、GA4のスキルは必須となっています。資格があることで、面接官に対してスキルレベルを分かりやすく伝えられるでしょう。とくに、未経験からこの分野に挑戦する人にとっては、大きなアドバンテージになります。
デジタルマーケティング転職での差別化効果を実感
実際の転職活動では、同程度のスキルを持つ候補者が複数いる場合、資格の有無が決め手になることがあります。GAIQを取得していることで、「学習意欲がある人材」「体系的な知識を持つ人材」として評価されやすくなるでしょう。
また、面接では「GAIQを取得した理由」「学習過程で苦労した点」などの具体的な体験談を話すことで、人柄や学習姿勢もアピールできます。資格そのものの価値に加え、取得プロセスでの経験も武器になるのです。
GA4の体系的知識習得・実務での自信につながる
GAIQの学習過程では、GA4の機能を網羅的かつ体系的に学ぶことになります。普段の業務では特定の機能しか使わない人も多いですが、資格取得により全体像を把握できるでしょう。
この体系的な知識は、実務での応用力向上につながります。新しい分析課題に直面した際も、「GA4のどの機能を使えば解決できるか」を判断しやすくなり、より効率的な分析が可能になります。
クライアントや上司への信頼度アップに確実に効果あり
名刺やメールの署名に「Googleアナリティクス個人認定資格取得」と記載することで、専門性をアピールできます。とくに、コンサルタントやフリーランスとして活動する人にとって、クライアントの信頼獲得は非常に重要でしょう。
Google公式の認定資格という権威性により、初回の商談や提案の際の説得力が向上します。「この人に任せれば安心」という印象を与えやすくなり、受注率の向上にもつながる可能性があります。
GAIQ合格後にやるべきこと

GAIQ合格は、GA4マスターへの第一歩に過ぎません。本当の価値は、取得した知識を実際の業務や分析に活用することで生まれます。筆者は合格後、実際のサイト分析に積極的に取り組み、理論と実践のギャップを埋める努力を続けています。
また、GA4は単体で完結するツールではありません。Google広告、Google Tag Manager、Looker Studioなど、関連するツールとの連携により、より高度な分析が可能になります。GAIQをきっかけに、デジタルマーケティング全体のスキル向上を目指すことが重要でしょう。
実際のサイト分析で経験値を積み実践力向上
GAIQ合格後は、実際のWebサイトを使った分析経験を積むことが重要です。自分のブログやサイトがなくても、友人や知人のサイト分析を手伝ったり、練習用のサンプルサイトを活用したりする方法があります。
実際の分析では、教科書通りにいかない場面も多くあります。データの読み方、改善施策の立案、効果測定の方法など、実践を通じて身につく スキルは非常に貴重です。座学で得た知識を実際の課題解決に活用することで、真の実力が身につくでしょう。
他のGoogle認定資格との組み合わせで専門性を強化
GAIQを足がかりに、他のGoogle認定資格の取得にもチャレンジしてみましょう。Google広告認定資格、Google Tag Manager認定資格など、関連する資格を組み合わせることで、より高い専門性を証明できます。
とくに、Google広告認定資格とGAIQの組み合わせは、デジタルマーケティング分野では非常に価値が高いとされています。広告運用とアクセス解析の両方に精通していることを示せるため、転職や独立の際の強力な武器になるはずです。
まとめ:GAIQは初心者こそ挑戦すべき価値ある資格

GAIQは、デジタルマーケティングの世界への入り口として最適な資格です。無料で受験でき、失敗を恐れずに何度でもチャレンジできる環境が整っているため、初心者にとって理想的な学習機会といえるでしょう。
筆者の体験を通じて感じたのは、資格取得の過程で得られる知識と自信が、想像以上に価値があることです。GA4の基本的な知識はもちろん、体系的な学習方法や継続的なスキルアップの重要性も同時に学べます。現在GA4を使い始めたばかりの人、独学でアクセス解析を学んでいる人は、ぜひGAIQに挑戦してみてください。きっと、その価値を実感できるはずです。
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