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コンテンツSEOとは?効果を高める対策とメリット・事例を解説

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検索エンジンから自社サイトへ訪問者を呼び込み、集客につなげる手法として、コンテンツSEOに注目する企業が増えています。

しかし「本当に効果があるのか」「従来のSEOと何が違うのか」といった疑問を抱える方も多いのではないでしょうか。

この記事では、コンテンツSEOとは何かをはじめ、そのメリットやデメリット、コンテンツマーケティングとの違い、そして成果を出すための具体的な進め方まで、わかりやすく解説します。

集客に悩む中小企業や、BtoB企業のWeb担当者の方など、実践的なヒントが知りたいという方におすすめの内容です。

目次

コンテンツSEOとは?

コンテンツSEOとは、検索エンジン経由で見込み顧客を集客するために、オウンドメディアやブログなどで価値あるコンテンツを継続的に発信する施策です。特に、ユーザーの潜在ニーズに応える情報を提供することで、検索結果の上位表示を目指します。

このとき重要なのは、単に文章を書くのではなく、「ユーザーにとって有益であること」と「検索エンジンに評価される構造であること」の両立です。

つまり、ユーザーと検索エンジンの両方から信頼されるコンテンツをつくること。これこそが、コンテンツSEOの基本的な考え方です。

コンテンツマーケティングとの違い

「コンテンツSEO」と「コンテンツマーケティング」は言葉が似ているため、混同されがちです。ですが、両者は目的とアプローチ方法に明確な違いがあります。

コンテンツマーケティングは、ユーザーにとって有益な情報を提供し、企業やブランドへの共感や信頼を育むことを通じて、最終的に購買や問い合わせにつなげる戦略です。発信手段はWebサイトだけに限らず、SNS、メルマガ、動画など多岐にわたります。

一方のコンテンツSEOは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンからの流入を目的として、検索ニーズに応じたコンテンツを制作・最適化する施策です。

つまり、コンテンツSEOは、検索流入に特化した「コンテンツマーケティングのいち手法」として位置づけられます。

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コンテンツSEOが注目される理由とSEO対策の歴史

近年、SEO対策において「コンテンツSEO」の重要性が大きく高まっています。では、なぜ今この手法が注目されているのでしょうか。

その背景には、検索エンジンの進化や、SEO対策の方向性の変化があります。このセクションでは、過去から現在に至るSEOの歴史を振り返りながら、コンテンツSEOが主流となった理由を解説していきます。

ブラックハットSEOからホワイトハットSEOの時代へ

かつてのSEO対策は、検索エンジンのアルゴリズムをいかに攻略するかに焦点が当てられていました。中でも主流だったのが、「ブラックハットSEO」と呼ばれる不正的・機械的な手法です。

代表的なブラックハットSEOの例として、以下のようなものが挙げられます。

  • 不自然な被リンクの大量設置
  • 他サイトのコピーコンテンツの使用
  • キーワードを過剰に詰め込んだ文章(ワードサラダ)
  • 隠しテキストや隠しリンクの埋め込み

これらの施策は、ユーザーにとって価値のない情報であることから、Googleは「パンダアップデート」や「ペンギンアップデート」などのアルゴリズム改良を通じて、ブラックハットSEOを排除する方針を打ち出しました。

その結果、評価されるようになったのが、ユーザーに有益な情報を提供する高品質なコンテンツや、信頼性の高い著者による発信です。こうした正当な手法は「ホワイトハットSEO」と呼ばれ、SEO対策はテクニック重視からコンテンツ重視へと大きく転換していきました。

検索エンジンの技術向上により質の良い情報を求めている

コンテンツSEOが重要視されるようになった背景には、検索エンジンの技術的な進化があります。かつてはGoogleが日本語をうまく理解できないと言われていましたが、現在では文脈や表現のニュアンスまで読み取れるようになってきました。

こうした自然言語処理技術の進化により、検索エンジンはユーザーの検索意図をより的確に把握できるようになっています。その結果として、ただキーワードを含むだけのページよりも、検索意図と内容が一致し、構成もわかりやすいコンテンツが高く評価されるようになりました。こうしたコンテンツは、ユーザー満足度の向上にもつながります。

そのため、コンテンツ制作においては、単なるキーワードの羅列ではなく、ユーザーが求めている情報に対して本質的な価値を提供することが、これまで以上に求められています。

何を言うかではなく誰が言うかに焦点が当たり始めている

コンテンツSEOにおいては、発信内容の質だけでなく、「誰がその情報を発信しているか」も重要な評価軸になっています。これは特に、ユーザーの立場から見た信頼性に大きく関わるポイントです。

たとえば、ある商品やサービスについて、実際に利用した経験のある人や、業界に精通した専門家が発信する情報の方が、そうでない運営者による内容よりも信頼を得やすい傾向にあります。

この流れを決定づけた一因として、2016年に問題となった「WELQ騒動」が挙げられます。医療系コンテンツにおいて根拠のない情報や薬機法違反の記述が多数確認されたことで、Googleは特にYMYL(Your Money or Your Life)分野において、情報の正確性・発信者の信頼性を重視するようになりました。

現在では、E-E-A-T(Experience、Expertise、Authoritativeness、Trust)という観点から、コンテンツの価値が判断されるようになっています。「誰が言っているか」は、「何を言っているか」と同じくらい、もしくはそれ以上に重要になっているのです。

※ウェルク(WELQ)騒動とは、キュレーションサイト「ウェルク」が、医学的に根拠のない情報や薬機法に違反する内容を掲載し、大きな問題となった騒動

そもそも質が良いコンテンツとは何か?

コンテンツSEOにおいて、質の高いコンテンツを提供することは最も重要な要素のひとつです。では、具体的に「質が良いコンテンツ」とはどのようなものを指すのでしょうか。

この問いに対するひとつの手がかりとなるのが、Googleが公表している「検索品質評価ガイドライン」です。ガイドラインでは、ユーザーの疑問や課題に的確に応える情報であること、そして中高生レベルでも理解できるような明確で整理された文章であることが重視されています。

また、情報の正確性と信頼性も不可欠です。信頼できる情報源に基づいて書かれているか、専門的な知見に裏付けられているかが評価のポイントとなります。

さらに注意すべきなのは、時間の経過とともに情報が古くなってしまうリスクです。コンテンツの定期的な更新や、情報の鮮度維持といったメンテナンスも、質の高さを保つ上で欠かせません。

最終的には、その情報がユーザーの意思決定や行動にポジティブな影響を与えるかどうか。こうした要素を丁寧に組み込むことが、Googleにもユーザーにも評価される「良質なコンテンツ」につながります。

Googleファーストとユーザーファーストの違いと共通点

コンテンツSEOを成功させるためには、「Googleファースト」と「ユーザーファースト」という2つの視点の違いと、その共通点を正しく理解することが重要です。

まず、Googleファーストとは、検索エンジンに最適化されたコンテンツを目指す考え方です。具体的には、キーワードの適切な配置、メタ情報の最適化、内部リンク構造、モバイル対応など、検索エンジンがクロール・評価しやすい環境を整えることが目的です。

一方のユーザーファーストは、読者の興味や課題に寄り添った情報提供を重視します。読みやすい構成やデザイン、納得感のある内容、実際の行動に役立つ情報があるかどうかが、ユーザー視点での評価基準となります。

そしてコンテンツSEOでは、最終的にはこの両者の視点をバランスよく統合することが求められます。なぜなら、ユーザーの検索意図に応えた質の高いコンテンツは、結果的にGoogleにも高く評価される傾向にあるからです。

たとえば、ユーザーが実際に検索するキーワードを自然に文章に含めることで、「このページにはあなたが知りたい情報がある」と伝えることができます。こうした工夫が、ユーザーファーストとGoogleファーストの「重なる部分」なのです。

重要なのは、検索エンジンの評価を意識しすぎるあまり、ユーザー体験を犠牲にしないこと。逆に、ユーザーに寄りすぎて検索に引っかからないコンテンツでも意味がありません。この2つの視点を両立させることが、コンテンツSEOの成功を左右します。

コンテンツSEOがもたらす5つのメリット

コンテンツSEOは、ただ検索エンジンの上位に表示されること以外にも、対策することのメリットがあります。ここでは、コンテンツSEOがもたらすメリットの中でも特に重要な5つについてご紹介します。

これらを理解し、活用することで、コンテンツSEOの価値は最大限に発揮されます。そして、ビジネスを活性化させてくれるはずです。

長期的な顧客獲得につながる

コンテンツSEOでは、ユーザーのニーズや課題に応える質の高い情報を提供することで、訪問者からの信頼を獲得できます。この信頼関係は、短期的な成果に留まらず、継続的な関係性へと発展していきます。

また、広告やキャンペーンのように一過性で終わる施策と異なり、コンテンツは蓄積されて資産となり、時間が経つほどに効果を発揮する点も大きな特徴です。

このように、コンテンツSEOは一時的な集客手段ではなく、長期的な顧客接点を生み出し、持続的な成長を促す仕組みとして機能します。検索ユーザーに価値ある情報を提供し続けることで、結果として安定したビジネス基盤を築くことができるのです。

長期的に見ればコストパフォーマンスが高い

コンテンツSEOは、短期的な成果を求める施策とは異なり、長期的に取り組むことで高いコストパフォーマンスを発揮する手法です。

検索順位は通常、すぐに上位表示されるわけではなく、時間をかけて徐々に評価が高まっていきます。そのため、運用の初期段階では目立った成果が出にくいこともありますが、一度上位に定着すれば、広告費をかけずに安定した流入が継続的に得られます。

また、コンテンツは一度公開すれば止めるという概念がないため、継続的な積み上げによってその価値をさらに高めていくことができます。このように、時間を味方につけて運用することで、投資対効果を最大化できるのが、コンテンツSEOの大きな魅力です。

企業のブランディングにつながる

コンテンツSEOは、単なる集客手法にとどまらず、企業のブランディングにも大きく寄与します。特定のテーマで検索上位を維持することで、ユーザーに「その分野の専門情報が得られる信頼性の高いサイト」として認識されるようになります。

さらに、専門性の高い情報を定期的に発信・更新していくことで、ユーザーの定期的な訪問にも繋げられます。こうしてユーザーの情報源としての地位を確立することで、その市場で優位性を持つことにも期待できるでしょう。

このように継続的な情報提供を通じてユーザーの信頼を得ることは、ブランド力の向上に直結します。中長期的には、市場における競争優位性の確立にもつながるため、コンテンツSEOはブランディング戦略の中核としても活用できます。

SNSや他のマーケティングに繋げられる

コンテンツSEOは、検索エンジンからの流入を得るだけでなく、他のマーケティング施策とも高い親和性を持っています。

たとえば、有益な情報を含んだ記事は、SNS上でユーザーによってシェアされやすくなり、自然な形での認知拡大につながります。また、質の高いコンテンツはメールマーケティングやセールス資料など、他チャネルへの再利用も可能です。

このようにコンテンツSEOは、単独の施策にとどまらず、SNS・メルマガ・営業支援といった多様なマーケティング活動を下支えする「コンテンツ基盤」としても機能します。結果として、マーケティング全体の成果向上や顧客との接点強化に寄与するなど、企業の成長を広く後押しする力を持っています。

見込み顧客の育成(リードナーチャリング)が自動でできる

リードナーチャリングとは、見込み顧客(リード)の購買意欲を高め、受注や商談へとつなげるためのマーケティング活動のひとつです。コンテンツSEOはそういった顧客の育成にも効果を発揮します。

例えば、普通の腕時計を使用しているユーザーが、「時計なんて時間が確認できればいいのでは?」とスマートウォッチに興味がない状態で、インターネット上にある記事を読み始めたとします。ですが、健康管理機能や、決済機能など今まで知らなかった豊富な機能があることを知り、いつも使っている腕時計よりも有用だと感じれば「自分も使ってみたい」、「購入したい」という気持ちに変化させることができるかもしれません。

コンテンツSEOは、顧客の心理ステップに応じたコンテンツを制作することで顧客との関係性を深めながら、顧客の育成まで自動で行えるのです。

コンテンツSEOを行う3つの注意点・デメリット

コンテンツSEOは多くのメリットをもたらす施策ですが、すべてが順風満帆に進むわけではありません。取り組む前に、あらかじめ把握しておくべき注意点やデメリットも存在します。

ここでは、コンテンツSEOを継続的に運用していくうえで特に重要な3つの課題について解説します。

コンテンツの制作に時間と労力がかかる

コンテンツSEOでは、ユーザーの課題を的確に解決する高品質な記事を継続的に制作することが基本です。そのため、単に文章を書くのではなく、入念な準備と丁寧な編集作業が求められます。

まず、検索キーワードやユーザーの検索意図を調査し、競合コンテンツの分析を行ったうえで、論理的な構成を設計する必要があります。さらに、文章の執筆、情報の裏付け、編集、校正といった工程を経て、ようやく公開に至ります。

これら一連の作業は、時間やスキルを要するため、特にリソースが限られている中小企業や個人運営では負担になることも少なくありません。

コンテンツSEOは「一度で終わる施策」ではなく、継続的な制作体制の構築が必要となるため、手間や時間の投資を前提に取り組むことが重要です。

成果が出るまでに時間がかかる

コンテンツSEOは、記事を公開したからといってすぐに検索順位が上がり、成果が得られる施策ではありません。むしろ、成果が現れるまでには一定の時間がかかることを前提にして取り組む必要があります。

その理由のひとつは、Googleがコンテンツの内容や品質を評価するまでに時間を要するためです。記事はまず検索エンジンにインデックスされ、その後、検索結果内での位置づけが徐々に定まっていきます。この過程には数週間から数カ月かかることも珍しくありません。

さらに、一度検索順位が上がったとしても、常に競合他社との入れ替わりがあるため、安定した成果を維持するには継続的な改善やリライトも不可欠です。

こうした特性から、コンテンツSEOは「短期施策」ではなく、中長期的な視点で効果を育てていく取り組みであると認識することが大切です。

専門知識がないと成果が出にくい

コンテンツSEOでは、取り扱うテーマによっては高い専門知識が求められるケースがあります。特に医療・法律・金融といった分野では、内容の正確性が極めて重要であり、曖昧な情報や誤解を招く表現はユーザーの信頼を損ねるだけでなく、実害をもたらすリスクすらあります。

これらのジャンルは「YMYL(Your Money or Your Life)」に該当し、Googleも評価基準を厳しく設定しています。そのため、検索上位を目指すには、信頼できる情報源を活用した上で、専門家の監修や資格を有するライターによる執筆が欠かせません。

こうした領域では、一般的なテーマと比べて制作のハードルが高くなる点をあらかじめ理解しておくことが重要です。適切な知識・体制がないまま取り組むと、コンテンツSEOの効果が得られないどころか、かえって企業の信用を損なうリスクにもつながります。

コンテンツSEOに取り組む際の流れ~5STEP~

コンテンツSEOには、制作にかかる労力や即効性の低さなど、避けては通れない課題もあります。しかし、それでも中長期的な視点で見れば、ビジネスの成長を支える有効なマーケティング手法であることに変わりはありません。

特に、あらかじめ制作プロセスを理解し、どこにリソースを集中させるべきかを見極めることで、負担やリスクを最小限に抑えることが可能になります。

ここでは、コンテンツSEOを進める際に押さえておきたい基本の5ステップについて解説します。以下の流れを参考にしながら、着実に運用体制を整えていきましょう。

1.コンテンツSEOを行う目的を明確にする

コンテンツSEOを始める前に、まずは「何のために取り組むのか」という目的を明らかにしておくことが重要です。目的が不明確なままでは、どのようなテーマでコンテンツを作成すべきか、どんな成果を目指すのかといった判断が曖昧になり、効果的な施策を打つことができません。

目的としては、「自社サービスの認知拡大」「問い合わせ件数の増加」「自社サイトへの継続的なアクセス獲得」などが代表的です。どれを重視するかによって、選定すべきキーワードや制作するコンテンツの内容も変わってきます。

成果の最大化を目指すうえでも、まずは施策の方向性を決める「目的設定」を最初のステップとして丁寧に行いましょう。

2.ターゲットとなるKW・ペルソナを設定する

目的が明確になったら、次に取り組むべきは「どのような検索キーワードでコンテンツを届けるのか」「その情報を誰に届けたいのか」を整理することです。

まずは、Googleや各種キーワードツールなどを活用し、自社の商品やサービスに関連するキーワードを洗い出します。このとき、単に検索ボリュームの多い言葉を選ぶのではなく、目的に合致した検索意図を持つキーワードを選ぶことが重要です。

あわせて、そのキーワードで検索するユーザーの人物像(ペルソナ)も設定しておきましょう。年齢、職業、抱えている課題やニーズなどをできるだけ具体的に言語化することで、読み手に届くコンテンツを作成しやすくなります。

キーワードとペルソナのすり合わせができていないと、内容がずれた記事になってしまい、上位表示されてもコンバージョンに結びつかないケースが生じやすくなります。コンテンツの設計において、リストアップと方向性の明確化は欠かせないステップです。

3.コンテンツを制作し公開する

ターゲットキーワードとペルソナが定まったら、いよいよコンテンツの制作に移ります。ここでは、ユーザーの検索意図を正確に捉え、必要な情報を過不足なく届けることが求められます。

まずは、見出し構成や情報の流れを整理し、検索者の理解を妨げない論理的な構成を設計しましょう。導入文で読者の関心を引き、本文では課題解決や意思決定に役立つ内容を丁寧に伝えることが重要です。

執筆時には、文章の分かりやすさだけでなく、視覚的な読みやすさにも配慮しましょう。図表や箇条書き、画像などを適切に挿入することで、直感的に理解しやすいコンテンツになります。また、検索エンジンへの配慮として、タイトルタグ・ディスクリプション・見出しタグなどのHTML構造も最適化しておくことが望ましいです。

作成が完了したら、CMSなどを通じて公開し、ユーザーがアクセスできる状態にします。コンテンツは「作って終わり」ではなく、後工程へつなぐための起点となる重要なアウトプットです。

4.公開したコンテンツの効果測定を行う

コンテンツを公開したら、効果を測定します。コンテンツの効果測定には、訪問者数やページ滞在時間、直帰率、コンバージョン数など、様々な指標が存在します。

これらのデータを分析することで、コンテンツが目的とする成果を達成しているかを判断できます。たとえば、多くの訪問者がコンテンツを読んでいるが、サイトをすぐに離れてしまう場合、内容の改善が必要かもしれません。

また、当然ながら検索エンジンで検索したキーワードの検索結果を表示するページ(SERP)での順位も重要な指標です。順位の変動を追跡し、競合よりも順位が低い場合は何が劣っているのかを分析します。

これらのデータをもとに、コンテンツの質を向上させたり、ユーザー体験を改善したりするための対策を検討します。

5.コンテンツの修正と新規の生産

コンテンツの分析が完了したら、そのデータを基にコンテンツの質を向上させるための修正を行います。

これは、単に文言を変更するだけでなく、ユーザーのニーズに応えるより豊かな情報を提供するための見直しです。SEOは定期的にコンテンツを更新し、情報を最新の状態に保つことが大切です。

また、次の新しいコンテンツの生産にも、着手をし始めます。新しいコンテンツは単体で価値を持つだけでなく、既存のコンテンツとも連携させることで面でコンテンツの評価を高められます。

こうした取り組みを行うことで、コンテンツSEOの成果を長期的に維持できるようになります。そして、ビジネスの発展に貢献できるようになるでしょう。

質の良いコンテンツを作るための対策ポイントとは?

質の良いコンテンツを作成することは、情報を求めるユーザーの満足度を高め、そしてウェブサイトの信頼性を向上させる上で欠かせません。しかし、単に情報を並べるだけでは不十分です。

ここからは、質の高いコンテンツを作成するための重要なポイントを紹介します。ユーザーのニーズに応えるコンテンツを作るための具体的な方法を解説します。

これから紹介するポイントを実践すれば、コンテンツの質を格段に向上させることができるでしょう。

ユーザーが知りたい情報をあらゆるツールを用いて調べる

まずは、ユーザーがどのような情報を求めているのかを正確に理解することです。そのためには、様々なツールを使用します。

例えば、Google Search Consoleやahrefsといったツールは、ユーザーがどのようなキーワードで検索しているかを調査できます。なかには競合他社のコンテンツを調査することができるものもあるので、必要な情報やコンテンツをより把握できるようになります。

また、Xやインスタグラムといったソーシャルメディアのトレンドを分析することも、ユーザーの興味や関心を把握する上で重要です。

こうしたツールを使用して必要なニーズや情報を分析することで、コンテンツのユーザー満足度を高めることができます。

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文字だけではなく画像や図も合わせて活用する

文章だけでなく画像やイラストを活用することも、質の高いコンテンツを作成する上で非常に重要です。

人間の脳は、テキストよりもビジュアル情報の方が迅速に処理できます。例えば、複雑なデータや統計を紹介する場合は、グラフやチャートを用いることでメッセージが伝わりやすくなります。

また、オリジナル画像を使用することで、コンテンツのオリジナリティを高めることにも繋がります。

画像やイラストは、ユーザーに価値ある情報を提供すると共に、視覚的なわかりやすさを向上させて深い印象を与えることが可能になります。

制作者目線ではなくユーザー目線でコンテンツを見る

コンテンツを制作する際の姿勢として、常にユーザー目線でコンテンツを見ることが大切です。ユーザーが何を求めているのか、どのような情報に価値を感じるのかを理解することで、より満足度の高いコンテンツを生み出すことができます。

ユーザー目線で考えるためには、制作のプロセスで紹介したペルソナ設定が欠かせません。ペルソナを明確にすることで、どのような事柄に興味を持つのかがイメージしやすくなり、コンテンツの質を高められます。

また、実際にサービスや商品を検討している人に話を聞いてみるのも良いでしょう。リアルな声を聞くことで、思いがけない発見をする場合もあります。

こうした取り組みを持つことが、良質なコンテンツを制作するために重要です。

コンテンツSEOの成功事例3選

コンテンツSEOは、既に多くの企業が実践し、そして大きな成果を生み出しています。そこでここでは、成功事例を3つご紹介します。

さまざまな業界でどのようにコンテンツSEOが活用され、どんな成果をもたらしたのかを見ていきましょう。これらの事例からは、コンテンツSEOがビジネスにどのような効果を生み出すのかがわかります。ぜひ、参考にしてみてください。

事例①株式会社パソナ

株式会社パソナは、コンテンツSEOによって顕著な成果を上げた企業の一例です。元々の課題は、転職サイトに関連する多様なキーワードでの検索エンジン上の露出を強化することでした。そこで「面接」や「履歴書」「職務経歴書」といったノウハウ系ワードに着目し、既存コンテンツのリライトと新規コンテンツの追加を行いました。

まず、既存記事の詳細な調査を行い、SEOの改善点を分析。それに加えて転職に関連するキーワードでの検索ニーズ調査を実施し、新たなキーワードの発掘と検索意図の理解に努めました。さらに、記事の構成を設計し直し、情報の深掘りや網羅性を高めることで、よりリッチなコンテンツを制作したのです。

この取り組みの結果、リライトした記事は6ヶ月後には全体で20倍以上の流入増を達成。新規追加した記事も、1年後には全てが検索結果の上位に表示されるなど、目覚ましい成果を挙げました。

事例② freee株式会社

freee株式会社は、クラウド会計ソフト市場においてシェアNo.1を誇る企業です。この企業では、ユーザー向けに提供している「バックオフィス基礎知識」コンテンツの質と検索流入数の向上が課題でした。

この対応策として、freee株式会社はコンテンツのリライトを実施。法律や医療などの専門分野におけるコンテンツでは、正確性と最新性を重要視し、リライトという形で、これらの要素を強化しました。

また、既存コンテンツの分析から、キーワード選定、リライトの実施、効果測定に至るまでの一連のプロセスが行われました。

この結果、「確定申告」のキーワードで国税庁を抑えて検索結果の1位を獲得するといった結果を生み出し、検索流入数は約7倍に増加しました。

事例③サッポロビール株式会社

ビールメーカーとして有名なサッポロビール株式会社ですが、ワイン市場では認知度に課題がありました。そこで、コンテンツを活用して認知度を高める取り組みを行い、成果を上げています。

まず、サッポロビールは「WINE OPENER」というワイン情報サイトを立ち上げました。このサイトは、ワインに興味はあるものの知識に自信がない20〜30代をターゲットに設定。楽しく気軽にワインについて学べるコンテンツを提供することで、ユーザーの関心を引きつけました。

取り組みの結果、当初の訪問者数目標を早い段階でクリアし、検索結果での上位表示も多く見られました。特に「サングリア」や「ワイン マナー」などのキーワードで検索結果の1位を獲得するなど、目に見える成果が得られました。

サッポロビール株式会社は、ターゲットユーザーに焦点を絞ることで、よりユーザーへの訴求力を高めることに成功しました。このプロジェクトはBtoCの活動強化としての新たな一歩となり、その後のコンテンツマーケティングに活かされています。

まとめ

コンテンツSEOは、適切に行うことでビジネスの認知度やブランド力が向上し、継続的に効果を生み出せます。そこに至るまでの過程は決して簡単ではありませんが、一度ノウハウを身につければ横展開も可能です。

またユーザーの理解度も高まるため、コンテンツSEO以外の取り組みにも活かせるでしょう。

社内のリソースや外部の専門家をうまく活用しながら、コンテンツSEOに取り組んでみてください。

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この記事を書いた人

ささき
2019年にサングローブに中途入社。入社前は音楽業界で営業、商品開発、SNS運用などに携わっていた。現在はSEO運用サポートを経て、メディア運営・執筆に取り組んでいる。

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