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Whoisとは?調査できるドメイン情報と活用方法・注意点まとめ

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SEO

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Webビジネスを運用していると、Whois(フーイズ)というツールについて耳にすることがあるでしょう。しかし、何のために使うのか、業務とどう関連するのかよく分からないという方も少なくありません。

そこでこの記事では、Whoisの基本的な役割、取得できる情報の内容、具体的な活用場面、さらに情報を扱う際の注意点までを体系的に整理しました。

ドメインに関連した戦略や信頼性の強化を図るうえで、実務に役立つ知識が得られる内容となっています。ぜひ参考にしてみてください。

Whoisとは

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Whoisとは、インターネット上に存在するドメイン名やIPアドレスの登録情報を確認できるツールです。対象のドメインが誰によって、いつ、どのような情報で登録されているかを把握でき、インターネットの健全な運用やトラブル対応に役立つ重要な情報源となっています。

もともとWhoisは、技術者間でネットワーク管理を行う目的で生まれた経緯があり、その後、世界的なドメイン管理制度の発展とともに一般ユーザーにも公開されるようになりました。

現在では、Whois検索サービスを通じて、ドメインの所有者情報や登録期間、ネームサーバーの構成など、さまざまな技術的・管理的データを参照することが可能です。こうした情報は、ドメイン管理を円滑に進めるうえで欠かせない基礎データといえるでしょう。

ICANNとは

ICANN(アイキャン/Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)は、インターネットにおけるドメイン名やIPアドレスの割り当てなど、識別子の一元的な管理を担う非営利組織です。1998年に設立され、現在はアメリカ・カリフォルニア州に本部を置きつつも、国際的な多様性と中立性を重視した運営が行われています。

ICANNの主な役割は、グローバルなインターネット環境におけるドメイン名の階層構造(DNS)を維持し、登録業者やレジストリとの連携を通じて、Whois情報を標準化・公開する仕組みを整備することにあります。

それ以外の役割としては、ドメイン名のルール策定や紛争解決制度の運用も手がけており、インターネット全体の透明性と公平性を守る存在として重要なポジションを占めています。

Whoisの制度が世界中で機能している背景には、このICANNの取り組みが深く関わっているのです。

Whoisで調べられるドメイン情報

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Whoisを使えば、ドメインに関する多様な情報を確認できます。代表的な項目としては次のようなものが確認できます。

  • ドメインの登録者名や組織名
  • 登録・更新・有効期限といった時系列データ
  • ドメインが紐付けられているネームサーバーの情報

上記の情報は、インターネット上の資源を適切に管理・運用するために欠かせないものであり、誰でも参照できる形で公開されているのが特徴です。その中には「レジストラ」に関する情報も含まれています。レジストラとはドメインの登録を仲介する事業者を指し、ユーザーはレジストラを通じて登録情報の確認や変更を行います。

加えて、Whoisには「レジストリ」や「リセラー」に関する情報が表示される場合もあります。レジストリは、TLD(トップレベルドメイン)ごとの管理を担っている組織であり、ドメイン全体の登録データベースを保有しています。

一方のリセラーは、レジストラと連携して販売を行う再販事業者を指し、契約上の窓口がリセラーとなっているケースも見られます。それぞれの役割を理解することで、Whoisの構造やドメインの流通経路がより明確に把握できます。

企業や団体が保有しているドメインについては、Whois情報を通じて正当性や信頼性を判断できるため、取引や調査でも重要視されます。ただし、最近ではプライバシー保護の観点から一部情報が非公開設定になっているケースも増えており、すべての項目が必ず表示されるわけではない点に注意が必要です。

公開範囲の違いを理解し、正確な情報収集に役立てましょう。

Whoisの歴史と必要性

Whoisの歴史と必要性の画像

Whoisの仕組みは、インターネットが黎明期だった1980年代に、ネットワークの管理者間で連絡を取り合うための手段として始まりました。当時は限られた関係者間のみが利用するツールでしたが、インターネットの商業化と普及が進むにつれて、ドメイン名の数も爆発的に増加しました。これに伴って、登録情報を一元的に管理し、透明性を保つための制度としてWhoisが重要視されるようになったのです。

1998年にICANNが設立されて以降、国際的な標準として整備が進められ、現在ではグローバルに通用する情報公開システムとして機能しています。

Whoisは、インターネット上での身元確認や、ドメインの正当性を確かめる手段として有効であり、詐欺対策や知的財産の保護、サイバー攻撃への対応にも活用されています。このことから、信頼性と安全性を保つための根幹を支える制度であるといえるでしょう。

Whoisでドメイン情報を調べる方法

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Whoisでドメイン情報を調べる方法は非常にシンプルです。インターネット上には多数のWhois検索サイトがあり、JPRS(日本レジストリサービス)ICANN公式、海外のWhois検索サービスなど複数の選択肢が存在します。これらのサイトでは、専用フォームに対象のドメイン名を入力して検索するだけで、ドメインの登録者やレジストラ、登録日・有効期限、ネームサーバー情報などを確認できます。

ITに精通したユーザーであれば、LinuxやMacなどの環境で「whois」コマンドを利用してコマンドラインから直接情報を取得することも可能です。whoisコマンドは、必要に応じてパッケージ管理システムでインストールできます。

なお、一部のWhois検索サービスでは、標準情報に加えて過去のWhois履歴やドメインの取得経緯をたどれる追加機能を提供している場合もありますが、これは全てのサービスで利用できるわけではありません。

Whois情報の公開範囲や内容は、ドメインの種類や管理事業者によって異なるため、必要に応じて各サービスやレジストラの案内を確認し、正確な情報収集を心がけることが重要です。

Whoisの活用方法

Whoisの活用方法の画像

インターネット上での競争力を高めるうえで、Whoisの理解と活用は欠かせません。Whoisの主な活用方法は次の3つです。

  • 競合調査に活用できる
  • トラブルが発生した際の連絡先を把握できる
  • 中古ドメインの選定に活用できる

Whoisの情報は、単なる閲覧にとどまらず、ドメイン戦略やリスク管理の観点からも有効に活用できます。登録情報をもとに管理状況を確認したり、信頼性を評価したりするだけでなく、業界の動向を把握する手がかりやセキュリティ対策の一環としても機能します。

それぞれくわしく解説します。

競合調査に活用できる

Whoisを活用すれば、競合企業の戦略や組織構造の見えにくい部分がわかります。複数のブランドやドメインを使い分けている企業では、サイトの見た目だけで実態を捉えるのは難しく、分析の正確性を欠く要因となります。運営者や企業グループの正体が不明なままでは、施策全体に影響が及びかねません。

しかし、Whois上に記載された登録者名や連絡先、取得日、更新履歴、ネームサーバーの構成などから、その企業の動きや戦略の背景を読み解く手がかりが得られます。同一登録者が保有する他のドメインを突き合わせれば、別ブランドや新規事業の展開も見えてくるでしょう。

競合の全体像を把握し、表面的な判断にとどまらない戦略を立てるうえで、Whoisは有効な手段となります。

トラブルが発生した際の連絡先を把握できる

なりすましドメインの出現や著作権侵害の疑い、不正リンクの拡散など、トラブルが発生した際にも、whoisを有効活用できます。

トラブルが発生した場合は、まず相手に連絡できるかどうかが被害拡大を防ぐために重要です。しかし、運営者の情報がサイト上に見当たらず、誰に対してどう対応すべきかが曖昧になるケースも少なくありません。

Whois検索によって、ドメインの責任者や技術的窓口が可視化されれば、初動対応の速さと正確さに大きな差が生まれます。

最近では、プライバシー保護のため一部情報が非公開になっている場合もありますが、その場合でもレジストラ(登録業者)経由で連絡を取る手段が残されています。whoisの特徴を活かして、トラブル対応に役立てましょう。

中古ドメインの選定に活用できる

中古ドメインを購入して活用する場面でも、Whois情報の確認は欠かせません。過去にどのような運営者がどれほどの期間ドメインを保有していたかを知ることで、信頼性や運用履歴の透明性を見極められます。

SEOの観点からは、被リンクの質や検索エンジンからの評価がどうであったかに注目が集まるため、スパム的な使用履歴がないかを事前に調査することが重要です。

さらにWhois履歴から所有者の変更が頻繁に行われていないか、長期間放置されていなかったかなどを確認できれば、安定性の高い中古ドメインを見極めやすくなります。過去のトラブル歴やブラックリスト登録の有無なども含めて、第三者的な視点で情報を読み解く際にもwhoisは活用できます。

Whoisは単なるデータベースではなく、中古ドメイン選定の判断材料としても重要な役割を担っているといえそうです。

Whoisの情報を登録・変更する方法

Whoisの情報を登録・変更する方法の画像

ドメインを取得すると、氏名や住所、連絡先といった情報がレジストラを通じて自動的にWhoisに反映されます。登録された情報は、ドメインの種類や契約しているレジストラによって公開範囲が異なり、取り扱いにも差があります。

内容を変更したい場合は、多くのケースで管理画面から手続きできますが、項目によっては書面提出や本人確認が求められることもあります。登録情報に誤りがある状態を放置すると、警告や利用制限、最悪の場合ドメイン停止といった措置が取られる恐れがあるため、常に正確な状態に保つ意識が欠かせません。

個人情報の公開を避けたい場合は、Whois情報公開代行の利用が効果的です。レジストラやサービス会社の情報を代理名義として表示できます。公開範囲は状況に応じて柔軟に調整し、情報の正確さと安全性の両立を目指すようにしましょう。

Whoisの情報を利用する際の注意点

Whoisの情報を利用する際の注意点の画像

Whoisは利便性の高い情報源ですが、登録者の氏名や連絡先など、プライバシーに関わる情報が含まれているため、利用には慎重さが求められます。次に挙げる項目にはとくに注意しましょう。

  • 公開内容には個人情報が含まれる
  • 情報が正しくないと制限がかかる
  • 一部の国では法規制がある

それぞれ解説します。

公開内容には個人情報が含まれる

Whoisには、ドメイン登録者の氏名や住所、連絡先といった個人情報が含まれる場合があります。ドメインの種類やレジストラによって公開範囲は異なりますが、第三者からも閲覧できる状態になることがあり、不正アクセスやスパム被害につながる恐れもあります。

個人でドメインを取得している場合は、プライバシー面でのリスクを無視できません。多くのレジストラでは、こうした懸念に対応するために、Whois情報公開代行サービスを提供しています。

登録者の情報を代理名義などに置き換えれば、公開によるリスクをある程度軽減できます。ただし、すべての情報が非公開になるとは限らず、ドメインの種類や法的要請により一部が開示されるケースもあります。自身の公開範囲を把握し、必要に応じて設定を見直しましょう。

情報が正しくないと制限がかかる

Whois情報に誤りがあるまま放置してしまうと、思わぬトラブルにつながることがあります。ICANNでは、gTLDドメイン(.com、.netなど)の登録者に対して「正確で最新の情報を保つ義務」を課しており、レジストラも定期的に確認や更新を促すよう求められています。

「メールアドレスが古くて通知が届かない」「住所が中途半端に登録されている」といった状態が続くと、レジストラ側の判断でドメインが一時停止されたり、最悪の場合は抹消されたりするケースもあります。連絡が取れない状態は、信頼性に疑問を持たれる原因にもなりかねません。

担当者が変わった、会社が引っ越したといった小さな変化でも、登録情報には意外と影響が出るものです。だからこそ、管理画面の確認や通知メールのチェックを習慣にしておきたいところです。正しい情報を保つことが、ドメインを安定して使い続けるための基本といえるでしょう。

一部の国では法規制がある

Whois情報の利用には、各国の法律による制限が存在します。特にEUでは、GDPR(General Data Protection Regulation/EU一般データ保護規則)の施行によって、個人情報の公開に厳しい制約が課されるようになりました。従来は簡単に確認できていたドメイン登録者の詳細情報が、今ではほとんど非公開となり、表示される内容もごく限られたものになっています。

同様の傾向はカナダや韓国にも見られます。カナダの.caドメインでは、プライバシー法に基づき公開情報が最小限に抑えられ、韓国でもPIPA(個人情報保護法)によって個人情報の取り扱いが厳格に管理されています。

国ごとの法規制は、インターネット利用者のプライバシー保護という観点では非常に重要ですが、サイバー犯罪の調査や正当な連絡が難しくなるという課題も浮き彫りになっています。

Whois情報を収集・利用する際は、対象となる国の法令やレジストラのポリシーを事前にしっかりと確認し、法令違反を避けるためにも細心の注意が必要といえるでしょう。

Whoisの仕組みを理解してドメイン情報を適切に管理しよう

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Whoisは、ドメインの登録情報を可視化し、インターネット上の信頼性や安全性を支える基本的な仕組みです。

しかし、Whoisは単なる検索ツールではない点に注目しましょう。Web戦略の判断や信頼構築の基盤としても活用できるので、目的に応じて正確に管理し、必要なときに適切な情報を引き出せる状態を保つことが大切です。

まずは、自身のドメインのWhois情報を確認し、必要があれば更新やプライバシー保護の設定を見直してみてください。

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この記事を書いた人

しのはら
テレビ業界・法人営業職を経て、マーケティング領域に転身。サングローブ株式会社にて、MEO対策・SEO施策・Web広告運用を中心に、累計300社以上の集客支援を担当。特にGoogleビジネスプロフィールを活用したローカルマーケティングを得意とし、上位表示とCV数向上に貢献してきた実績を持つ。近年は、実務で得たノウハウをもとにWebメディアの記事執筆も担当。現場での経験に裏打ちされた「成果につながるコンテンツ制作」を信条として活動している。

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