GA4(Googleアナリティクス4)の用語集|初心者が覚えたい基本用語を解説!
GA4(Googleアナリティクス4)にはさまざまな専門用語が使われているため、用語それぞれの意味が分からず、使いにくいと感じている人も多いでしょう。
また、UA(ユニバーサルアナリティクス)との違いに未だになれていないという人も少なくないはずです。
今回は、GA4の用語を、意味も含めてくわしく紹介します。メニュー画面の用語やレポートの各項目についてなど、カテゴリ別の用語も開設するので、GA4を使う際の参考にしてみてください。
目次
GA4ではじめに覚えたい用語と意味

まずはGA4で、はじめに覚えるべき基本の用語と意味を解説します。ここで紹介する用語は以下の通りです。
- イベント
- ユーザー
- セッション
- エンゲージメント
- ディメンション
- オーディエンス
- テクノロジー
- トラフィック
- キャンペーン
- アトリビューション
- レポート
- モデリング
- パラメータ
どの単語も、GA4を使うなら知っておきたい用語ばかりです。これらの用語を知っておくだけで、GA4の使いやすさも増すでしょう。
さっそく意味を解説するので、参考にしてみてください。
イベント
イベントとは、ユーザーがホームページやアプリ内で行った行動のことです。
ページビュー・クリック・ログイン・カートに追加・スクロールなどの行動を指しており、イベント数はイベントが行われた回数を指します。
ユーザーの行動を分析して、どのような行動をサービス上で行っているのか知りたいときに、イベントが役に立つでしょう。ユーザーの行動から、無駄なイベントや、コンバージョンにつなげるために強化すべきイベントなども明らかにできます。
ユーザーの行動分析を行う際は、ぜひイベントに注目してみてください。
ユーザー
ユーザーとは、ホームページやアプリを訪問してくれた人のことです。
総ユーザー数は、サービスを利用したユーザーの総数を指しており、アクティブユーザー数は、1秒以上画面をそのまま表示させ、リアルタイムでホームページを見ている人の人数です。
以前はスマホとPCなど2つの端末で、同じユーザーがホームページを閲覧していると、アクティブユーザー数は2人と表示されていました。しかしGA4への変更に伴い、たとえ異なる端末で同時に開いていたとしても、同じユーザーは1人としてカウントされます。
ユーザーは、さまざまな指標を確認する際に出てくる用語なので、覚えておきましょう。
セッション
セッションとは、ユーザーがホームページやアプリを開いて、離脱するまでの行動を指します。行動の中には、ページビューやクリックなどのイベントが含まれており、1回の訪問での複数のイベントは、すべて1セッションとしてカウントされます。
セッションの継続時間に制限はないので、1時間同じホームページ内を閲覧し続けたら、それは1セッションとカウントされます。
ただし、30分間サイトで動作がなかった場合は、新しいセッションがカウントされるようになっています。セッションのタイムアウト時間は、自分で変更することが可能です。
エンゲージメント
エンゲージメントとは、ユーザーがホームぺージ内で、どれだけ積極的に関わったかが確認できる指標です。
下記のいずれかの行動を行うと、エンゲージメントが発生したとみなされます。
- 10秒以上のサイト閲覧
- キーイベントの発生
- 2回以上のページビューまたはスクリーンビュー
上記の行動を行ったユーザーは、ホームページに積極的な興味があると判断されるため、エンゲージメントセッションがカウントされ、エンゲージメント率に結びつきます。
しかし上記3つの行動を行わなければ、ホームページに興味がないと判断され、エンゲージメント率は0%とカウントされます。
ユーザーが興味を持つサイト設計になっているかどうかを判断するうえで、役に立つ指標です。
ディメンション
ディメンションとは、GA4のデータをどう切り取って分析するかを決める指標のことです。
たとえば「国」「デバイス」「参照元」などの、ユーザーの行動の特徴を表すのがディメンションです。ディメンションを活用することで、どのような人が、どのような経路でホームページやアプリを利用しているのかが分析できます。
たとえばディメンションをデバイス「デバイス」に設定し、指標を「セッション数」に設定すると、デバイス別のセッション数が分析できます。詳細な分析を行いたい場合は、ぜひ覚えておきましょう。
オーディエンス
オーディエンスとは、特定の条件を満たしているユーザーを集めたグループのことです。
たとえば、3回以上サイトを訪れた人・ページを見たが行動に移さなかった人・日本のスマホユーザーなど、条件を設定し、グループ分けしたものをオーディエンスと呼びます。
オーディエンスを正しく分類すると、ユーザーの行動パターンが分析できるため、ユーザーの行動を促したいときに役に立ちます。成果につながらなかった人の行動を追ったり、リピーターの行動を分析して参考にできたりするのです。
オーディエンスを活用し、ユーザー分析を徹底して行いましょう。
テクノロジー
テクノロジーとは、ユーザーがどのような環境でホームページやアプリを見ているのかを示すカテゴリです。
たとえば、次のような項目を見ることができます。
- アプリのバージョン
- ブラウザ(Chrome、Internet Explorer、Safariなど)
- デバイスカテゴリ(パソコン、モバイル、タブレットなど)
- デバイスのモデル(iPhone13など)
- オペレーティングシステム(Android、iOS、Windowsなど)
- 画面の解像度(1920×1080、390×844 など)
つまり、ユーザーがどんな機械・デバイス・環境を利用しているのかがわかるのです。
テクノロジーを分析すれば、UXの向上に役立てられます。ユーザー目線で使いやすいサイト作りのために、テクノロジーをぜひ確認してみてください。
トラフィック
トラフィックとは、ユーザーがホームページやアプリに訪問した際の、アクセス元を示す指標です。トラフィックを確認することで、ユーザーのアクセス経路がわかるようになります。
トラフィックを分析すると、どの経路から来たユーザーが、もっとも自分のホームページにとって価値があるのかを比較できます。たとえば、「検索から来た人は滞在時間が長い」「広告から来た人は行動に移す可能性が高い」などです。
トラフィック分析によって、どの経路を強化すべきかが一目瞭然でしょう。
キャンペーン
キャンペーンとは、ホームページやアプリへのアクセスを、特定の広告などの施策ごとに分析するための名前のことです。
たとえば、SNS宣伝施策や、ディスプレイ広告施策など、施策ごとにキャンペーンを作って分類できます。施策の効果を分析するうえで、ぜひ覚えておきたい用語です。
キャンペーンを分類しておくと、どの施策が最も効果があるのかが分析できます。SNS広告よりもリスティング広告のほうが売り上げにつながったなど、施策の質が調査できるのです。
広告などを出すのなら、キャンペーンへの分類を忘れずに行ってください。
アトリビューション
アトリビューションとは、ユーザーがコンバージョンに至るまでに、どの広告・投稿が貢献したのかを分析する機能です。
ユーザーがホームページにたどり着くまでには、様々な段階を踏んでいると考えられます。ただ広告を見つけてクリックしただけではなく、3日前にSNSの宣伝が目に入っており、2日後に広告を見てクリックし、サイト遷移後にさらに魅力的なLPを見て、購入に至ったという経路があるかもしれません。
アトリビューションではこれらの経路を導き出し、ポイントごとにどれほどの貢献度があるのかを判断します。なお、貢献度の割り振り設定は自分で変更可能です。
レポート
レポートは、ホームページやアプリから収集したデータをまとめ、分析情報をユーザーに伝えるコンテンツです。
レポート上では、リアルタイム・ユーザー属性・テクノロジー・エンゲージメントなどの情報をまとめて確認できます。レポートを通じて、どれくらいのユーザーがホームページに訪問しているのかなどを確認できるのです。
レポートには初期から用意されている「標準レポート」と、自分で自由にカスタマイズできる「探索・カスタムレポート」があります。分析に活用してみてください。
モデリング
モデリングとは、Cookieの受け入れを拒否したユーザーのデータを、Cookieを受け入れた似ているユーザーの行動データをもとに、モデル化して、レポートに反映させる機能です。
なお、Cookieを拒否したユーザーのプライバシーはしっかり守られます。
Cookieが拒否されると、アクティブユーザー数や新規ユーザー数、セッション数などが正常に獲得できません。正しく分析を行うためには、モデリングによる推測が役に立ってくるのです。
なお、モデリングを行うためには、十分なデータがプロパティで必要になってくるので、誰もが使えるわけではないと覚えておきましょう。
パラメータ
パラメータとは、GA4で記録された各イベントを、さらに詳細に分析するための属性です。
たとえばページビューのイベントに、タイトルのパラメータをつければ、どのタイトルのページがビューされたのかを詳細に確認できます。パラメータは、URLの末尾に以下のような単語を追加すると表示できます。
- utm_id:キャンペーンID
- utm_term:検索広告キーワード
- utm_campaign:商品コードなど
パラメータを活用し、詳細な分析を行うことで、よりコンバージョンに繋がるサイト設計ができるようになるでしょう。
GA4レポートの各項目に関する用語と意味

ここからは、GA4レポートの各項目に関する用語と、意味を解説します。
GA4レポートとは、様々な分析情報をまとめたレポートのことです。GA4レポートをチェックすると、日々の分析がしやすくなります。
ここでは、次の用語について意味を解説します。
- 新規ユーザー数
- リピーター数
- キーイベント
- エンゲージメント率
- ユーザー属性
- 表示回数
- トランザクション
- Organic Search(オーガニックサーチ)
- Direct(ダイレクト)
- Referral(リファラル/リファラー)
- Unassigned(アンアサインド)
- Organic Social(オーガニックソーシャル)
さっそく解説するので、参考にしてみてください。
新規ユーザー数
新規ユーザー数とは、初訪問のユーザーの数のことです。今日、何人の新規ユーザーを獲得できたのか、GA4レポートを通じて知ることができます。
新規ユーザーかどうかは、デバイスやブラウザに保存されている識別子をもとに判断されます。そのため、Cookieが削除されると、また新規ユーザーとしてカウントされてしまいます。
厳密に新規のユーザーではない場合はあるものの、訪問者数が増えたかどうかを判断する際に役立つ数値なので、ぜひチェックしてみてください。
リピーター数
リピーター数とは、ホームページやアプリに以前訪問したことがあるユーザーが、再訪問した場合にカウントされる数のことです。リピーター数が多ければ多いほど、リピート率の高いホームページであると判断できます。
なお、新規ユーザー数と同様に、ユーザー識別子でリピーター数が判断されているため、Cookieの削除などを行えば、新規ユーザーとしてカウントされてしまう場合もあります。
大まかなリピート率を判断するための指標にすると良いでしょう。
キーイベント
キーイベントとは、ホームページやアプリ上での、特に重要なイベントを指します。作成したイベントをキーイベントとして設定すれば、GA4のレポート上で、ユーザーの行動などが把握できるようになるのです。
キーイベントは複数設定できるため、ホームページ内で重要だと思われるイベントは全てマークしておくと良いでしょう。
たとえば「ページを50%以上スクロール」「お問い合わせをクリック」などのイベントをマークすると、どれだけのユーザーが興味を抱いており、行動しようと検討したのかが把握できます。
エンゲージメント率
エンゲージメント率とは、エンゲージメントセッションの割合を表す指標です。エンゲージメント率の反対が、直帰率となります。
エンゲージメントが発生した場合にのみカウントされ、サイトからすぐに離脱したり、全く閲覧せずにいたりする場合は、エンゲージメントがカウントされません。
エンゲージメント率の高さは、ユーザーの関心度を測りたいときに活用できます。エンゲージメント率が高ければ高いほど、ユーザーが関心を持てるサイト設計ができていることになるので、こまめに確認するようにしましょう。
ユーザー属性
ユーザー属性では、ホームページやアプリに訪れたユーザーの、基本的なデータがわかります。ユーザー属性に含まれている内容は次の通りです。
- 年齢
- 都市
- 国
- 性別
- インタレストカテゴリ
- 言語
- 地域
上記のユーザー属性をそれぞれチェックすると、若い世代が多いのか、男性が多いのかなどどんなユーザーが、自分のホームページに興味を持ち、訪問してくれているのかが分かります。
ユーザーの属性に合わせたサイト設計が、よりやりやすくなるので、ぜひ活用してみてください。
表示回数
表示回数とは、ページがユーザーによって表示された回数のことです。一人のユーザーがページを複数回表示すれば、その分だけ回数がカウントされます。
なお、セッション数は、ユーザーがホームページやアプリを訪問し、離脱するまでの回数を表すので、表示回数とは異なります。ページ3回表示すれば表示回数は3回ですが、セッション数は1回となります。
ページの表示回数が多ければ多いほど、たくさんの人に読んでもらえる記事だと分かり、人気のページだと判断できます。
トランザクション
トランザクションとは、ECサイトでの購入完了を表しています。ユーザーがカートに入れた商品を購入し、決済まで完了した取引は、1トランザクションとカウントされます。カートまで入れて、決済しないまま保留していると、カウントはされません。
トランザクションは、売り上げを分析したいときや、購入率を測定したいときなどに参考になる指標です。トランザクションをキーイベントとして設定すれば、売上や購買に繋がった流れを追えるようにもなるのでおすすめです。
Organic Search(オーガニックサーチ)
Organic Search(オーガニックサーチ)とは、広告を経由しない、検索エンジンでの自然検索による流入を表します。広告をクリックせず、検索結果の通常のリンクからホームページに訪れた人の流入経路です。
オーガニックサーチでの流入数が多いと、SEO対策の成果がでているという証になります。またオーガニックサーチでユーザーの検索キーワードをチェックすると、記事制作の参考にもなるので、確認してみてください。
Direct(ダイレクト)
Direct(ダイレクト)とは、ユーザーが特定のリンクを経由せずに、直接ホームページへ訪問した流入を示しています。
具体的に、次のような場合は、ダイレクトに分類されます。
- URLを直接入力した
- ブックマーク(お気に入り)からアクセスした
- メールやLINEなど計測できないリンクからアクセスした
上記の場合は、ダイレクトと表示されます。
ダイレクトが多いと、リピーターやファンが多いという指標になるので、チェックしてみてください。
Referral(リファラルまたはリファラー)
Referral(リファラルまたはリファラー)とは、ほかのウェブサイトのリンク経由で、ホームページに訪れた流入のことです。別のホームページからの紹介による訪問数が確認できます。
リファラルを確認すれば、被リンクの多さや被リンクの効果測定ができます。流入数が増えた場合、リファラルを確認すると「まとめサイトやメディアで紹介されていた」などの原因が判明するかもしれません。
リファラルが増えれば増えるほど、紹介したいと思ってもらえる優良サイトへ成長していると判断できるでしょう。
Unassigned(アンアサインド)
Unassigned(アンアサインド)とは、どの流入チャネルでも分類できなかったアクセスを指します。検索やSNSなどの流入経路が取得できず、判別できなかった訪問は、すべてアンアサインドに分類されます。
アンアサインドがあるのは、決して問題ではありません。トラッキングコードの不適切な実装、UTMパラメータの設定ミス、ボットやスパムによるトラフィックなど、様々な要因で起こりうる流入だからです。
ただし、アンアサインドが多すぎる場合は、技術的な問題が発生している可能性が高いので、確認を心がけましょう。
Organic Social(オーガニックソーシャル)
Organic Social(オーガニックソーシャル)とは、広告を使わずに投稿された、SNS経由の流入を示しています。XやInstagram、Facebook、TikTokなどで、投稿や他人のシェアを通じてホームページに来たアクセスがオーガニックソーシャルに分類されます。
オーガニックソーシャルを分析すると、SNS投稿や運用の効果測定に活用できます。時間帯や投稿内容、ハッシュタグなどの効果測定にも役立つでしょう。また、SNS広告との比較もできるので、自然投稿の集客率を測りたいときにも役立ちます。
GA4のメニューに関する用語と意味

ここでは、GA4のメニューに関する用語と意味を紹介します。GA4のメニュー部分で紹介する用語は以下の3つです。
- レポート
- 探索
- 広告
GA4のメニューは、GA4を利用するなら毎日目にする部分です。用語の意味が分からないと、使い勝手も悪くなるでしょう。
しかし用語の意味が分かれば、どのメニューを開けば何があるのかが分かるため、使いやすさが増します。ぜひ用語の意味を確認し、GA4を使いこなしていきましょう。
さっそく、メニュー部分の用語と意味を解説します。
レポート
レポートでは、以下の情報が確認できます。
- レポートのスナップショット
- リアルタイムの概要
- リアルタイムページ
- サーチコンソール
- ユーザー
- ライフサイクル
レポートのスナップショットとは、全体的な状況の概要がチェックできる部分です。ユーザー行動や売り上げの収益なども確認できます。
リアルタイムの概要では、現在ホームページにアクセスしているアクティブユーザーの行動などがチェックできます。様々なデータがレポートとして表示されているので、ホームページの現状をチェックしたいときに確認してみましょう。
探索
探索のページは、レポートでは見えないデータを、自由に深掘りし、分析できるページです。好きな指標や条件を選び、ユーザーの行動や流れ、現在のホームページについてくわしく分析することが可能です。
自分で条件を指定できる自由形式や、ユーザーの行動経路を分析できるファネルデータ探索、ユーザーの行動経路が分析できる経路データ探索など、探索テンプレートも用意されているため、誰でも探索データ分析ができます。分析を行う際は、使ってみてください。
広告
広告のページでは、Google広告とリンクさせることで、広告のパフォーマンスやデータを確認できるようになります。確認できるのは、広告の成果の概要や、キャンペーン別のレポートなどです。
広告のデータがまとめて確認できると、Google広告を開かなくても、GA4だけで効果測定が丸ごとできるため、効果測定の時間や手間が短縮できます。Google広告を使用している場合は、ぜひGA4と連携させてみてください。
GA4の「集客」に関する用語と意味

続いては、GA4の「集客」に関する用語と意味を紹介します。紹介するのは以下の4つです。
- ユーザー獲得
- トラフィック獲得
- ユーザー獲得コホート
- 見込み顧客
集客に関わる用語を知っておくと、ホームページやアプリへの集客効果を測定する際に非常に役に立ちます。必要なデータがどこに書かれているのかも判明しやすくなるので、ぜひ用語と意味を覚えておきましょう。
さっそく、GA4の「集客」に関する用語と意味を紹介するので、参考にしてみてください。
ユーザー獲得
「ユーザー獲得」は、どこから、どの経路で新しいユーザーを獲得できているのかが分かるデータです。新規ユーザーの流入元の分析を行う際に参考になるデータのため、新しい集客施策を試した場合に役に立つでしょう。
ユーザー獲得のデータを見れば、どの流入経路が最も新規ユーザーを多く獲得できるのかがわかります。その結果、力を入れるべきマーケティング施策の場所もわかるでしょう。
ターゲットがどこから情報を得ているのかもわかるので、今後の集客施策に大いに役立ちます。
トラフィック獲得
トラフィック獲得は、ホームページやアプリへのすべての訪問者が、どこからどの経路でやってきたのかを示すデータです。ユーザー獲得が新規ユーザーの流入経路に特化しているのに対し、トラフィック獲得は全てのユーザーの流入経路に特化しているのが特徴です。
トラフィック獲得は、サイト全体の集客構造を把握するのに役立ちます。また、流入経路ごとの質を確認するのにも役立つのが特徴です。
たとえば「SNS流入は多いが滞在時間は短い」「検索で来る読者は少ないが、滞在時間が長い」などの判断もできるでしょう。ユーザー獲得と合わせてチェックするのがおすすめです。
トラフィックを活用すると、どんなユーザーが商品などを購入しており、どのような行動がコンバージョンにつながっているのかを分析できます。
ユーザー獲得コホート
ユーザー獲得コホートとは、同じ時期に初めてホームページを訪れたユーザーのグループのことです。「7月に訪問したユーザー」は、7月のユーザー獲得コホート、「8月に訪問したユーザー」は、8月のユーザー獲得コホートとなります。
ユーザー獲得コホートを確認すると、条件の同じユーザーグループが、その後どのような経過をたどるか、行動を追うことができます。つまり7月のユーザーがその後も定着したか、どのようなタイミングで離脱したかが計測できるのです。
ユーザー獲得コホートを確認すれば、どの月・どの週の施策が成功したのかなど、細かく集客施策の効果が確認できます。
見込み顧客
見込み顧客とは、ホームページやサービスの内容などに興味を示しているものの、まだ行動に至っていないユーザーを指します。将来的にファンになる見込みの高いユーザーのため、今のうちに、ユーザーの行動を促すような施策をするのが大切です。
見込み顧客は、マーケティングの重点ターゲットにしたり、コンバージョン導線の改善に役立てたりすると、集客率アップに大いに役立ちます。
GA4の「見込み顧客の発掘フォーム」を利用すれば、商品やサービスを利用しようとしているユーザーを、具体的に調査することも可能なので、試してみてください。
GA4の「エンゲージメント」に関する用語と意味

GA4のエンゲージメントとは、ユーザーがホームぺージ内で、どれだけ積極的に関わったかが確認できる指標であると、先ほど紹介しました。エンゲージメントに関連する部分でも、覚えておきたい用語がいくつか存在します。
ここで紹介する用語と意味は次の2つについてです。
- ユーザー獲得
- トラフィック獲得
- ユーザー獲得コホート
- 見込み顧客
さっそくそれぞれの用語と意味について紹介します。エンゲージメントについて知識を深めたいときや、分析を行いたい場合などで、参考にしてみてください。
ページとスクリーン
ページとスクリーンは、ユーザーがどのページやスクリーンを閲覧したかが分かるデータです。
ページとスクリーン、それぞれの用語の違いは次の通りです。
- ページ:WebサイトのURL単位の表示
- スクリーン:アプリで表示された画面
ページとスクリーンを確認すればどのページとスクリーンが、最もエンゲージメントが高いかが確認できます。平均エンゲージメント時間を確認すれば、ユーザーのホームページに対する没入具合も判断できるでしょう。
離脱しやすいポイントも確認できるので、積極的にチェックするのがおすすめです。
ランディングページ
ランディングページとは、ユーザーが最初にアクセスしたページのことです。検索結果から最初に来ることの多いページは、そのページがランディングページとなります。
SNS投稿からトップページにアクセスすることが多い場合は、トップページがランディングページとなります。
ランディングページが明らかになると、集客の入り口がわかります。ランディングページへの滞在時間が短い場合は、ユーザーの興味を導入で引けていないということになるので、ユーザーを引き込む工夫が必要になると判断できるでしょう。
より良い集客効果を得るためにも、ランディングページの分析はじっくり行ってください。
GA4の「収益化」に関する用語と意味

続いては、GA4の「収益化」に関する用語と意味を紹介します。
ホームページやアプリを運用していく際、収益化の部分は決して無視できない部分です。収益が上手く得られなければ、ホームページの運用が今後もうまく進まなくなってしまいます。
ここで紹介する、「収益化」に関する用語と意味は次の通りです。
- ページ:WebサイトのURL単位の表示
- スクリーン:アプリで表示された画面
上記の5つの用語と意味について解説するので、参考にしてみてください。
eコマース購入数
eコマース購入数とは、ホームページやアプリ上で、実際に商品やサービスが購入に至った数のことです。1回の購入で複数の商品を買った場合も、1購入としてカウントされます。
eコマース購入数がGA4で明らかになると、売り上げの成果指針として利用できます。全体の購入数や、現在の販売施策の動きを確認することで、施策の効果が分析できるからです。
最も効果の高い購入経路の分析などもできるため、自社の売り上げをアップさせたいのなら必見です。
購入経路
購入経路は、ユーザーが購入に至るまでの経路を確認できる部分です。購入するまでに読んだページや、経由したコンテンツなどがチェックできるため、購入の意思決定がどこで去れたのかなどが把握できます。
流入元の分析もできるため、どの流入元が最も購入に繋がりやすいかも分析できます。SNSからの流入が最も購入に至りやすい、などです。購入経路が判明すると、マーケティング施策を強化するべき部分の判断にも役立つでしょう。
決済経路
決済経路は、ユーザーがカートに商品を入れてから、購入完了となるまでの経路を表す部分です。たとえば、「カート追加→配送先入力→支払い方法選択→決済」も、決済経路となります。
決済経路を確認すれば、ユーザーがカートに入れたのにもかかわらず、購入に至らなかった原因が調査できます。離脱ポイントが明らかになるので、ユーザーが離れないような施策を考えられるでしょう。ホームページの決済導線の改善に、ぜひ役立ててみてください。
プロモーション
プロモーションとは、ユーザーにインセンティブを提供し、商品やサービスの購入を決定させる方法です。たとえば「今だけ送料無料」「期間限定30%オフ」などがプロモーションとなります。
GA4では、このプロモーションごとのクリック数や流入数と言ったデータが確認できます。プロモーションをチェックすることで、キャンペーンによる集客効果や、収益の結果などが判断できるのです。
売上アップに効果的なプロモーションを見極めたいときなどに、役に立ちます。
トランザクション
トランザクションとは、ホームページやアプリ上で行われた、1回の購入・取引の記録を指します。たとえばユーザーが1階の購入で複数の商品を購入した場合、それは1トランザクションと判断されます。
トランザクション数を見れば、期間中の購入回数や売り上げの傾向が確認できます。売り上げが多いのにトランザクションが少なければ、1回あたりの購入金額が高いと分かるでしょう。
人気商品やキャンペーンを打ち出した際の効果も判定できるので、マーケティング施策を試したときなどは、ぜひ確認したい部分です。
GA4の「維持率」に関する用語と意味

維持率とは、初めて訪れたユーザーが、その後、どれくらいの割合でホームページを再訪しているのかを表した用語です。
GA4では、ユーザーの維持率に関するレポートの確認ができます。維持率レポートには、ユーザーがエンゲージメントに費やした時間の平均や、初めてのアクセスと再度アクセスした日の、日別の割合なども掲載されています。
維持率についてリサーチする場合は、以下の用語を耳にするでしょう。
- 新規ユーザー数・リピーター数
- コホート別のユーザー維持率
- コホート別のユーザーエンゲージメント
- ユーザー維持率
- ユーザーエンゲージメント
- ライフタイムバリュー
上記は、維持率分析の際によく聞く言葉であり、意味自体は元来の用語のものと同じです。
なおライフタイムバリューとは、新規ユーザーからの120日間の平均収益が確認できる部分です。維持率を分析すると、リピーターを増やすために、どのような施策を行うべきかが明らかになっていくでしょう。
GA4の「管理」に関する用語と意味

最後に、GA4の管理に関する用語と意味について解説します。紹介する用語は次の3つです。
- アカウント
- プロパティ
- データストリーム
上記3つの用語の意味を知っておくと、GA4の管理・運用がしやすくなります。3種類だけ覚えておけばGA4の運用に役に立つので、用語それぞれの意味を覚えて、GA4を管理していきましょう。
さっそく3つの用語について、わかりやすく解説していきます。GA4を使う際の参考にしてみてください。
アカウント
アカウントとは、GA4全体を管理する、最上位の管理単位です。
1つのアカウントにつき、複数のプロパティ(ホームページやアプリ)が作成できます。つまり1つのアカウントで自分の管理・運用するホームページがまとめて管理できるのです。
アクセス権はアカウントごとに管理できるので、サイトや事業ごとに、アカウントを変更しても良いでしょう。個人のサイトや他社案件など、管理目的ごとにアカウントを切り替えて利用するのもおすすめです。
プロパティ
プロパティとは、GA4上で、1つのホームページやアプリのデータをまとめて管理できる単位を指します。アカウントが大きな箱であるとすれば、プロパティは、その箱に中に作る、個別の計測データボックスです。
たとえば、公式サイトと作品紹介ページ、ECサイトがあるのなら、それぞれでプロパティを作成し、個別に管理・分析することができます。サイトごとの情報が区別できるため、分析がしやすくなります。
イベントやキーイベントなども、全てプロパティごとに設定できるので、プロパティに合わせた計測が可能です。
データストリーム
データストリームとは、GA4がユーザーのデータを受け取る、測定の源のことです。プロパティの中には、複数のデータストリームを追加することが可能となっています。
たとえば公式サイトのプロパティの中に、ウェブサイト・iOSアプリ・Androidアプリそれぞれのデータストリームを追加すれば、プラットフォーム別にユーザーを測定・分析することができます。
1つのプロパティに対して、複数のプラットフォームが存在する場合に非常に便利なので、ぜひ使ってみてください。
GA4の用語を理解してツールを使いこなそう

GA4にはさまざまな用語が存在するので、使い始めたばかりの頃は、GA4のレポートやデータが一体何を意味するのか分からず戸惑う人もいるでしょう。しかし用語を正しく理解すれば、GA4のツールそれぞれを使いこなせるようになります。
たとえばレポート機能では、ホームページやアプリの現在の状況がくわしく分析できます。現状を知りたいとき、リアルタイムでどんな反応が得られているのかを調査したいときなどに役立つでしょう。
新しい施策を行ったときも、用語を理解しておけば、どこを見ると施策の効果が分析できるのかがわかります。用語が分からなければ、せっかく新しい施策を実行しても、効果が出ているのか判断できないかもしれません。
ぜひ今回紹介したGA4の用語を理解し、ホームページやアプリの運用に役立ててください。
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