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TikTokの集客方法とは?商品・サービスの認知度や売上を上げるマーケティング術を紹介

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TikTok」(ティックトック)とは、ByteDanceが運営する短尺動画に特化したSNSです。TikTokは情報拡散力が高いため、集客するのに適切な媒体といえます。

当記事では、TikTokを活用した集客方法・成功させるコツについて解説するほか、TikTokを使ったマーケティングの始め方や成功事例などをご紹介します。

「お店や会社、商品などに興味を持ってほしい」と考えている企業担当者の方は、当記事を参考にTikTokを活用してみてはいかがでしょうか。

TikTokの特徴

TikTokは世界の月間利用者数が10億人(2021年9月時点)、日本国内の月間利用者数が約1700万人(2021年8月時点)のSNSです。利用状況を考えると、2024年現在ではさらに月間利用者数は増加していると考えられます。

(参照:TikTok|Thanks a billion!

(参照:「2021年に活用を始めないと乗り遅れる」電通天野氏に聞くTikTok活用の今

利用者層

ユーザーを年代別に見ると、18~24歳は全体の23.8%、25~34歳は17.1%、35~44歳は7.2%、45~54歳は3.7%、55歳以上は2.4%となり、ユーザーの平均年齢は、2023年時点で36歳です。

男女比をみると、女性が53.4%、男性が46.6%となっており、女性の方が多く利用しています。

(参照:TikTok ユーザーの平均年齢が「36歳」に上昇:博報堂のコンテンツファン消費行動調査にみる、日本におけるTikTokユーザーの実態とは | DIGIDAY[日本版]

投稿コンテンツ

TikTokのコンテンツは通常15〜60秒程度で、短時間でインパクトを与えることを重視したエンタメ性が高いものが多いです。音楽に合わせたダンスや口パクの動画が特に人気で、特定の楽曲がトレンドになると、沢山のユーザーが同じ楽曲でコンテンツを作成します。

多様なフィルターやエフェクトなどを活用して、クリエイティブな編集が行われているのも特徴です。

TikTokでの人気コンテンツのジャンルは、以下の通りです。

  • ダンス・踊ってみた系
  • 音楽・歌ってみた系
  • YouTubeの切り抜き系
  • ハウツー・知識系
  • ビューティー・ファッション系
  • おもしろ・ネタ系
  • ファッション系
  • グルメ系
  • 癒し系

TikTokの集客方法

ここからは、TikTokを活用した集客方法として、

  • インフルエンサーマーケティング
  • 広告を出稿する
  • ビジネスアカウントを運用する

の3つをご紹介します。

インフルエンサーマーケティング

費用は発生しますが、TikTok上で影響力を持つインフルエンサーにPRを依頼するのも有効なマーケティング戦略の一つです。自社製品・サービスの認知度の飛躍的な上昇を狙うことが可能です。

インフルエンサーを起用する際には、事前に以下のポイントをを確認しておきましょう。

  • 商品・サービスとインフルエンサーとの相性がいいか
  • フォロワー数や再生数が多くTikTokで影響力を持っているか
  • インフルエンサーの投稿の頻度・質が高いか
  • インフルエンサーの平均エンゲージメント率が高いか
  • 過去にPR投稿の実施経験があるか

※エンゲージメント率とは:投稿したコンテンツに反応したユーザー割合のことです。具体的には「いいね」やコメント、シェア、保存などを行ったユーザー数を、投稿を見たユーザー数で割り、百分率で表した数値を指します。

広告を出稿する

費用は発生するものの、広告の出稿は有効なマーケティング戦略の1つです。TikTokでは、以下の種類の広告を出稿することができます。

  • 起動画面広告
  • インフィード広告
  • ハッシュタグチャレンジ
  • 運用型広告

起動画面広告

起動画面広告とは、TikTokを起動した際に表示される広告です。

この広告は、画面いっぱいにフルスクリーン画像が表示されるため、ユーザーへの印象が強く残るのが特徴です。起動画面広告を出稿できるのは、1日1社限定です。

インフィード広告 

インフィード広告とは、一般ユーザーが投稿したコンテンツのレコメンド枠(=TikTok画面上でおすすめの動画を表示する機能)に表示される広告です。

インフィード広告には、「プロモーション」と表記されますが、一般ユーザーが投稿した動画と同じように表示されるのが特徴です。

ユーザーからの「いいね」やコメントを受け取ることができるため、ユーザーの反応を確認することが可能です。ユーザーによるシェアも可能なため、魅力的なコンテンツを配信できれば、大規模な拡散も期待することができます。

ハッシュタグチャレンジ

ハッシュタグチャレンジとは、TikTokの広告メニューのうち、広告出稿企業が特定の「#(ハッシュタグ)」を考案し、それを利用した動画投稿を促してトレンドを生み出す広告です。

人気のインフルエンサーがこのハッシュタグを使って、歌やダンスを披露するなど、注目を集める動画を投稿し、一般ユーザーがそれを真似する動画を投稿します。たくさんのユーザーが同じテーマで動画を投稿することで、トレンドが一気に広がるため、認知拡大に非常に効果的な施策といえます。

運用型広告

運用型広告とは、配信金額や掲載期間などを自由に設定できる広告のことです。配信に必要な設定は全て自社で行う必要があり、運用の工数はかかりますが、少額からでも出稿することができます。

詳細にターゲットを設定できるため、自社が狙うユーザーにアプローチしやすいのが特徴です。

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TikTok For Business×中小企業=?広告で若年層にリーチ!

ビジネスアカウントを運用する

TikTokで集客を行うには、ビジネスアカウントを作成し、運用してみましょう。

ビジネスアカウントを使えば、詳細なユーザーエンゲージメントデータや、各動画のパフォーマンスデータを取得することができます。

TikTok集客のメリット

ここでは、TikTokを活用して集客するメリットについて、確認していきましょう。メリットとしては、次の7つが挙げられます。

  • 拡散力が高い
  • ほかの媒体への導線設計がしやすい
  • ユーザーの消費金額が大きい
  • ユーザーのエンゲージメント率が高い
  • ユーザーが気軽に視聴できる
  • 制作時間や制作費用を抑えられる
  • 採用活動にも活用できる

1つずつ見ていきましょう。

拡散力が高い

TikTokは情報の拡散力が非常に高いSNSだと言われています。

TikTokはアカウントのフォロワー数は関係なく、動画そのものの質を評価するアルゴリズムになっています。フォロワーが多ければ多いほど拡散に有利になるほかのSNSとは違い、動画の質が高ければ、投稿が多くの視聴者に届く仕組みです。

無名のアカウントであっても投稿動画が広く認知される可能性があるのは、集客にとっても大きなメリットがあるといえるのではないでしょうか。

ほかの媒体への導線設計がしやすい

TikTokはほかのSNSと比べて、ユーザーの反応率が良いため、InstagramやYouTubeなどほかのSNSや自社サイトなどへの導線設計がしやすい傾向にあります。

TikTokとほかのSNSを併用することでより高い集客効果を見込むことができます。TikTokでは「プロフィール」にほかのSNSのURLを追加して、導線設計できる機能があります。有効活用するとよいでしょう。

ただ、TikTokからほかのSNSに誘導する投稿が多すぎると、運営側から不適切なアカウントだとみなされ、シャドウバンされるリスクが高くなってしまうと言われています。誘導をするのはほどほどにしましょう。

ユーザーの消費金額が大きい

TikTokのユーザーによる消費金額は、ほかのSNSよりも大きい傾向があります。

TikTokを経由した支出平均は約8万5862円ですが、これは、SNS全体平均の約4万2538円と比較すると、2倍以上の数字となっています。

(参照:日本の TikTok ユーザーは平均34歳、博報堂調査が示す実態 : 要点まとめ | DIGIDAY[日本版]

ほかのSNSに比べてユーザーの支出が多いということは、TikTokは集客に有効なツールだといえるのではないでしょうか。

ユーザーのエンゲージメント率が高い

TikTokは、ほかのSNSに比べてユーザーのエンゲージメント率が高いと言われています。

Rival IQ社が公表している「2024年ソーシャルメディア業界ベンチマークレポート」によると、X(旧Twitter)の平均エンゲージメント率は「0.029%」、Facebookは「0.063%」、Instagramは「0.43%」でした。他方、Tiktokは「2.63%」と圧倒的にエンゲージメント率が高いです。

エンゲージメント率が高いということは、それだけ企業や製品・サービスに対して関心を持つユーザーが多いことを示しています。

ほかのSNSよりもエンゲージメント率が高いTikTokを活用することで、集客についても好影響を見込むことができそうです。

ユーザーが気軽に視聴できる

ユーザーが動画を気軽に視聴できる点もTikTokのメリットです。TikTokの動画は大体が15〜60秒程度と短く、視聴ハードルが低いため、再生回数を伸ばしやすい傾向にあります。

TikTokは5大SNS(X/Facebook/Instagram/LINE/TikTok)の1つです。

主に文章で情報のやりとりを行うX(旧Twitter)やFacebook、LINE、写真を介してつながるInstagramとは違い、TikTokはショートムービーを発信・視聴するサービスとなります。

視聴者からすると、スワイプするだけで短い動画を流し見できるため、次から次へとおすすめされた動画を見てしまいます。

そうした手軽さとショートムービーメインならではの中毒性も、TikTokが人気の理由の一つといえるでしょう。

制作時間や制作費用を抑えられる

長編の動画に比べて、TikTokに投稿されるような短尺の動画は、スマホ一つで作ることができるため、制作時間や制作費用を抑えることができます。

例えば、YouTubeなどでクオリティの高い長尺動画を作るとなると、PowerDirectorやFinal Cut Proなどの動画編集ソフトを利用するのが一般的です。

一方で、TikTokの場合は、TikTok備え付けの編集機能を使いこなせれば、十分クオリティが高い動画を作成できます。

制作時間や制作費用、動画編集スキルといった点で、取り組む際のハードルが低いのもTikTokを活用した集客のメリットといえます。

企業の採用活動にも活用できる

TikTokは採用活動にも役立つツールとなっています。昨今、TikTokを使って採用広報や採用ブランディングに取り組む企業も増えてきています。

TikTokを用いた採用活動のメリットには、以下のようなものがあります。

  • 動画を通じて職場の雰囲気を伝えやすい
  • TikTokで採用を行っている企業はまだ多くないため、競合が少なく差別化が図りやすい
  • 低コストで始められる

企業の採用活動に活用できるのも、TikTokを活用した集客のメリットといえます。

TikTok集客のデメリット

ここでは、TikTokで集客を行う上でのデメリットについて説明します。

デメリットは以下の4点です。

  • 著作権侵害のリスクがある
  • ターゲットが特定の年代に絞られやすい
  • 炎上してしまうリスクがある
  • 集客効果がすぐに出るとは限らない

著作権侵害のリスクがある

TikTokの楽曲には著作権があるため、違反しないように気を配った選曲が必要になります。

著作権侵害になってしまうケースは以下の通りです。

  • CDやカラオケの音源をそのまま利用する
  • TikTokとパートナーシップを締結している「JASRAC(日本音楽著作権協会)」が管理していない音源を利用する
  • アニメ・ドラマ・映画の映像を引用する

著作権を侵害すると、10年以下の懲役、または1000万円以下の罰金などの処罰が下されます。さらに、著作権者から損害賠償を請求された場合は、賠償金を支払わなければいけません。十分に注意しましょう。

ターゲットが特定の年代に絞られやすい

TikTokのメインユーザーは10〜30代だと言われています。そのため、どうしてもターゲットが特定の年代に絞られてしまうのは、TikTokのデメリットだといえるでしょう。

仮にTikTokで年配層のみをターゲットにした製品・サービスのプロモーションを行っても、期待した反応を得られない可能性が高いです。

集客を行う際には、TikTokのユーザー構成を深く理解し、適切なターゲットにアプローチすることが大切です。自社がターゲットとしている層と、TikTokのメインユーザーの層が一致しているかどうかは、必ず確認しておきましょう。

炎上リスクがある

TikTokは情報の拡散力が高いことから、炎上のリスクが高い媒体だといえます。

炎上は企業のイメージ悪化や売上低下につながってしまう可能性があるため、動画を投稿する際には十分な配慮が必要になります。

炎上を防ぐためには、

  • 炎上リスクが高い投稿(政治・宗教・差別、誹謗中傷、個人攻撃など)をしない
  • 誰であっても一定水準のアカウント運用ができるように、ルールを作り周知徹底する
  • 従業員の不適切な行動を予防するため、意識改革に注力する

といった点に十分留意しましょう。

集客効果がすぐに出るとは限らない

TikTokでは、ターゲットとなるユーザーになかなか投稿を見てもらえないケースがあるため、集客効果がすぐに出るとは限りません。長期的な目線でアカウントを運用する必要があります。

再生数が伸び悩んでいる場合も、あきらめずにコツコツ投稿を続けることが大切です。最低でも週に2-3回の投稿を数か月続けることで、徐々に結果が出てくるでしょう。

また、スワイプするだけで短い動画を流し見できるTikTokの特性上、動画の視聴者が一つ一つの動画を真剣に見てくれるとは限りません。TikTokでの集客は一筋縄ではいかないものだと考えるべきでしょう。

視聴者の心をつかむために、エンタメ性が高く型破りな動画制作を心がけましょう。

TikTokマーケティングの始め方

ここからは、TikTokのマーケティングの始め方について説明していきます。TikTokマーケティングの主な手順は以下の通りです。

  • 目標を設定する
  • コンセプトを設計する
  • ターゲットを明確化する

目標を設定する

TikTokでマーケティングを行う上で、KGI(重要目標達成指標)やKPI(重要業績評価指標)といった目標の設定は欠かせません。

KGIは企業全体の最終的な目標数値を指します。KPIとは、最終目標を達成するための中間目標のことで、ゴールに対する達成度を計測・管理・評価するものです。

例えば、ある美容室がTikTokの活用により、20代の来店率を上げたいと考えている場合、KGIは「TikTok経由の20代の来店率を前年度比●%にする」というような数値目標を設定するのがよいでしょう。

KGIを決めたら、それをどの程度達成できているかを測るKPIが必要です。KPIとして考えられるのは、「TikTokの動画保存件数を▲件以上にする」「TikTokアカウントのフォロワー数を★万人にする」などです。

コンセプトを設計する

次に、設定した目標を踏まえて、コンセプトを設計していきましょう。

コンセプトは、TikTokの発信のベースとなる考え方で、「誰に、どんな価値を届けるのか」を示したものです。

コンセプト設計を行うことで、発信内容に一貫性が生まれ、視聴者に伝えたいメッセージが伝わりやすくなります。

また、コンセプトを作成する上では、似たような商品・サービスを持つ競合企業の分析を行うことも重要です。競合企業がどのような戦略でアカウント運用をしているかを調べ、自社のアカウント運営に役立てましょう。

例を挙げると、縮毛矯正を得意とする美容室のコンセプトとしては、「どんな髪質でも傷ませず、キレイに縮毛矯正ができるお店」とか「まるで別人!魔法のような縮毛矯正」などが考えられます。

このような場合、老若男女問わず、さまざまな髪質の人の縮毛矯正のビフォーアフターを掲載するといった投稿内容が適切といえるのではないでしょうか。

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コンセプトとは?その意味やテーマとの違い、決め方まで網羅的に解説!

ターゲットを明確化する

どのようなユーザーがターゲットになるのかを明らかにすることも重要です。ターゲット像に具体性を持たせて、ペルソナ(自社の製品やサービスの典型的な顧客像)を設定し、どのような人に訴求したいのか明確化するのもよいでしょう。

ペルソナを設定することで、視聴者はコンテンツに共感しやすくなり、エンゲージメントを得られる可能性が高まります。

以下が、TikTokで美容室のペルソナとなるユーザーの例です。

  • 性別:女性
  • 年齢:29歳
  • 配偶者:なし
  • 居住地:東京都江東区
  • 年収:450万
  • 職業:会社員(IT企業事務職)
  • 性格:穏やかで明るい
  • ライフスタイル:通い続けられるお気に入りの美容室がなかなか見つからず、いろいろな店を転々としている。くせ毛に悩んでいるため、ヘアケアの相談に乗ってもらえて、縮毛矯正の技術力が高い美容室を探している。
  • 所持するデバイス:スマートフォン1台 PC1台

TikTokマーケティングの成功事例

ここからは、TikTokマーケティングに成功した企業の事例を紹介します。1社ずつみていきましょう。

三和交通

出典:https://www.tiktok.com/@sanwakotsu

三和交通は神奈川・東京・埼玉を拠点とするタクシー会社です。社員の男性たちが全力でダンスをする姿が「踊るタクシーおじさん」として話題になり、会社の知名度が上がりました。

「心霊スポットツアー」「新選組ツアー」など独自の企画に取り組んでいる同社は、テレビ番組でも紹介。人気歌手のミュージックビデオにも出演することとなりました。

おじさんが和気あいあいとダンスをする姿はコミカルで、親近感を感じさせます。TikTokの視聴者の中には、「こんな楽しそうな会社で働いてみたい」と思った人もいたのでしょう。新卒採用への応募者数が増加しました。

キムチの家

出典:https://www.tiktok.com/@kimuti.house.jp.ne.co

新潟県佐渡島でキムチを製造しているキムチの家。

キムチの材料である白菜を豪快にカットする様子をおさめた動画をTikTokに投稿したことをきっかけに、一躍有名になりました。

動画の投稿後、通販サイトに全国から注文が殺到。瞬く間にキムチが売れていきました。TikTokを始めて2か月で売上は40倍以上になりました。

キムチの家は、おばあちゃんが持ち込み食材でキムチを作るというストーリーで多数の動画を投稿しています。

いちご・サーモン・あさりなどさまざまな食材をキムチにしてしまう斬新さが視聴者の心をつかんでおり、コメント欄には視聴者から、「●●を具材にしたキムチが食べてみたい!」といったメッセージがたくさん寄せられています。

焼き鳥どん

出典:https://www.tiktok.com/@higakiyakitori

焼き鳥どんは、東京都内に3店舗を構える焼き鳥居酒屋です。

飲食店で働いた経験がある人が共感できるようなエピソードを「飲食店あるある」としてまとめた投稿が視聴者の支持を得て、2024年6月時点で、約268万人超のフォロワーを獲得しています。動画に登場するオーナーの日垣さんのキャラクターが魅力的で、視聴者に親近感を抱かせます。

「日垣さんに会うためにお店に行きたい!」「日垣さんの元で働いてみたい!」と思う視聴者も多かったのでしょう。TikTokを見て来店する人が増え、集客に成功したほか、アルバイトへの応募者も増えました。

ニトリ

出典:https://www.tiktok.com/@nitori_official

家具やインテリア用品を販売する大手企業ニトリ。

新生活需要が高まる3月に合わせてTikTokクリエイターを起用し、自社商品について若者目線で伝える動画を投稿したところ、若年層の来店数が動画投稿前と比べて、2倍に上昇しました。

動画では、実際に部屋の中で家具やインテリア用品を使っている様子を紹介しており、視聴者が使用イメージをふくらませられるような工夫がされています。

TikTok集客を成功させるコツ7選

ここからは、TikTok集客を成功させるコツについて、紹介します。以下の項目について、順番に見ていきましょう。

  • 質の高いコンテンツづくりを心がける
  • TikTokのアルゴリズムを理解する
  • 投稿する時間帯を意識し、定期的に投稿する
  • ハッシュタグを効果的に活用する
  • ユーザーとのコミュニケーションを積極的に行う
  • 投稿の分析と改善を行う

コツ①:質の高いコンテンツづくりを心がける

TikTok集客を成功させるコツの1つ目は、「質の高いコンテンツづくりを心がける」ことです。

質の高いコンテンツとは、「ターゲットの満足度が高い動画」と定義できるのではないでしょうか。ターゲットの心を満たすことができる「ユーザーファースト」なコンテンツを作成することを第一に考えましょう。

ターゲットが満足できるようなコンテンツを作り出すことができれば、おのずと集客にもつながるはずです。

例えば、仕事が忙しくて帰宅が遅くなってしまう社会人には、「10分でできるレンチンおかず」「忙しい人向けの時短掃除術」といったコンテンツが刺さるのではないでしょうか。

コツ②:TikTokのアルゴリズムを理解する

TikTokで集客を成功させるコツの2つ目は、Tiktokのアルゴリズム(=コンテンツを表示させる優先順位を決定するための計算式)を理解することです。

TikTokでは、以下の指数が高いほど評価が上がり、ユーザーのおすすめフィードの上位に表示されやすくなるといわれています。

  • 平均視聴時間
  • 視聴完了率
  • 視聴維持率
  • いいね率
  • コメント率
  • シェア率
  • 保存数
  • プロフィール閲覧率
  • フォロー率

その一方で、以下の指数が高いほど評価が下がり、動画がおすすめフィードの上位に表示されにくくなるといわれています。

  • ほかのSNSへの誘導率
  • 「興味ありません」ボタンが押されている割合

コツ③:人気ジャンルで投稿する

TikTokで集客を成功させるコツの3つ目は、人気ジャンルを意識して動画を制作することです。

TikTokでバズりやすいと言われている人気ジャンルの一覧は以下の通りです。1つずつ見ていきましょう。

  • ダンス・踊ってみた系
  • 音楽・歌ってみた系
  • YouTubeの切り抜き系
  • ハウツー・知識系
  • ビューティー・ファッション系
  • おもしろ・ネタ系
  • ファッション系
  • グルメ系
  • 癒し系

ダンス・踊ってみた系

「ダンスや踊ってみた系」はTikTokの人気ジャンルです。「踊ってみた」は、さまざまな楽曲の振付をコピーし、音楽に合わせてダンスする動画のことです。

音楽・歌ってみた系

「音楽・歌ってみた系」も人気のジャンルです。「歌ってみた」は、トレンドの曲・有名な曲をカバーして歌った動画のことです。

YouTubeの切り抜き系

YouTube投稿の一場面を切り抜いた「切り抜き系」の動画もTikTokの人気ジャンルです。

0から動画を作成する必要がないため、切り抜きを上手く活用して、アカウント運用するのもよいでしょう。

ハウツー・知識系

「ハウツー・知識系」とは、ユーザーにとって役立つ知識や使い方などのノウハウを教える動画のことです。例えば、学生向けの「勉強のコツ」や、「一眼レフカメラの使い方」といった内容が考えられます。

ビューティー・ファッション系

トレンドのビューティーアイテムやメイクを紹介するジャンルも人気を集めています。

「コスメを買う前に動画を見て参考にしたい」「メイクが上手になりたい」といったユーザーからの支持を得ています。

おもしろ・ネタ系

「おもしろ・ネタ系」の多くの人から人気を集めているジャンルです。このジャンルの動画は、友人間等でシェアされやすいため、バズりやすい傾向があると言われています。

ファッション系

トレンドのアイテムやコーディネートの紹介など、ファッション系の投稿も人気のジャンルです。

特に、プチプラ(低価格帯)ブランドのアイテムを着まわす動画や、新作アイテムを紹介する動画の視聴回数は、伸びやすい傾向があると言われています。

例えば、「スタッフの出勤コーデ」や「今バズっている着回し」など、ユーザーの悩みを解決するコンテンツを投稿できれば、視聴者から評価されやすくなります。

グルメ系

「グルメ系」もTikTokでの人気ジャンルです。美味しいお店の紹介や料理のレシピなどが視聴者の支持を集めやすい傾向にあります。

例えば、「東京駅付近の美味しい定食屋」「博多駅周辺のおすすめのラーメン屋」など地名+グルメで検索するユーザーが多いため、それに合わせた動画を作ることができれば、視聴回数も伸びやすいと考えられます。

癒し系

犬や猫、珍しいペットなどの動画を投稿する「癒し系」の動画も人気を集めています。最近では、動物園の公式アカウントも増えてきています。

コツ④:投稿する時間帯を意識し、定期的に投稿する

TikTok集客を成功させるコツの4つ目は、「投稿する時間帯を意識して投稿する」ことです。TikTokの利用者が多い時間帯に投稿することで、動画をより多くの人に見てもらうことができます。

TikTokで平日に予約投稿をするのにおすすめの時間帯は、

  • 朝7時~9時
  • 昼11時~14時
  • 夕方16時~18時
  • 夜23時~1時 です。

平日の朝7時~9時

平日の朝7時~9時は、目覚めてすぐの人や通勤通学中の人が多い時間帯なので、TikTokのアクティブユーザーが多いと言われています。

この時間帯は視聴はするものの、自分で投稿をする人が比較的少ない傾向にあるため、競合が少ないというメリットもあります。

平日の昼11時~14時

平日の昼11時~14時は、会社や学校のランチタイムとなるため、休憩をとりながらTikTokを視聴する人が多い時間帯です。また、掃除・洗濯等の家事を終えた主婦の視聴も増えるタイミングといえます。

この時間帯は、日中の時間で最も視聴率が高いと言われています。

ただし、この時間帯の投稿は、平日よりも休日の方が視聴者数が多い傾向があるため、動画の認知度向上やアカウントのブランディングを目指す際には、休日の昼11時~14時に投稿するのがベターでしょう。

平日の夕方16時~18時

平日の夕方16時~18時も、朝と同様に通勤・通学中の人が多くなる時間帯のため、投稿がバズりやすいと言われています。

学校や仕事が終わったタイミングであることから、ゆっくりと動画視聴をしてもらえる時間帯でもあります。

ただ、この時間帯はTikTokの動画投稿数が増えるため競合が多く、ほかの動画に埋もれてしまう可能性もあるので、注意が必要です。ユーザーの反応をみて投稿のタイミングを見極める必要があります。

TikTokで多く再生されるには、視聴者の興味を引くような、ほかの動画と差別化できるコンテンツを作成する必要があります。

夜23時~1時

夜23時~1時は、仕事・塾などで帰りが遅くなった人の帰宅時間や、就寝前の時間となるため、幅広い年齢層のアクティブユーザーが多く、投稿がバズりやすい傾向にあります。

幅広いターゲット層にリーチさせたい場合には、この時間帯の投稿が最適です。

ただ、夕方の時間帯と同様に、動画投稿数が増えるタイミングでもあるため、ほかの投稿との差別化を図る必要があります。

TikTokで土日祝日に予約投稿をするのにおすすめの時間帯は、

  • 昼11時~14時
  • 夜23時~1時

です。

土日祝日の昼11時~14時

平日と比べて、土日祝日は仕事が休みのユーザーが多く、ゆったりと過ごす傾向にあります。そのため、朝の時間帯ではなく昼の11時~14時にアクティブユーザーが多くなっています。

特に休日のこの時間帯は1週間の中でも閲覧者が多く、動画の認知度向上やアカウントのブランディングを目指す際には最適の時間帯だといえるでしょう。

土日祝日の夜23時~1時

土日祝日の夜23時~1時も就寝前の時間帯となるため、TikTokを閲覧するユーザーが多い傾向があります。

特に土曜日や連休中など、翌日が休日の場合には、時間を気にせずTikTokを閲覧している人が多く、普段夜遅くまで起きていない人も視聴している可能性が高いです。

なお、効果的な時間帯を狙って戦略的に動画を投稿したい場合には、TikTokの「予約投稿」機能を活用するのがおすすめです。

予約投稿をする方法については、別の記事内で詳しく説明しておりますので、あわせてご参照ください。

コツ⑤:ハッシュタグを効果的に活用する

TikTok集客を成功させるコツの5つ目は、「ハッシュタグを効果的に活用すること」です。

自社の製品やサービスに関連性が高いハッシュタグを付けることができれば、おすすめフィードに載りやすくなり、自社の製品やサービスに関心を持つユーザーにリーチしやすくなります。

例えば、美容院がTikTokで集客をする場合、「♯縮毛矯正」「♯ブリーチ」といったハッシュタグが考えられます。

一方で、関連性の低いハッシュタグをつけてしまうと、ハッシュタグで検索したユーザーのエンゲージメント率が下がってしまうので、注意してください。

また、投稿にハッシュタグを付けすぎると、スパム行為とみなされ、TikTokのアカウントがシャドウバンされやすくなると考えられているため、留意が必要です。

TIkTokではハッシュタグの使用個数について制限を設けていませんが、一般的には1つの投稿につき、3~6個程度の使用が適切だと言われています。

コツ⑥:視聴者とのコミュニケーションを積極的に行う

TikTok集客を成功させるコツの6つ目は、「視聴者とのコミュニケーションを積極的に行う」ことです。

視聴者が投稿につけたコメントへの返信をする、ライブ配信を通じてリアルタイムで視聴者と交流するなど、アクティブにコミュニケーションを取ることで、企業への親しみを感じてもらえる、ファンになってもらえるといった効果が期待できます。

コツ⑦:アカウント・投稿の分析と改善を行う

TikTok集客を成功させるコツの7つ目は、「アカウント・投稿の分析と改善を行う」ことです。

TikTokのインサイトを活用してアカウントや投稿を分析し、見直していきましょう。インサイトではさまざまな指標を見ることができますが、ここでは特に重要な以下項目について、ご紹介します。

  • 動画の視聴回数
  • フォロワーの推移・属性
  • プロフィールの表示回数

動画の視聴回数

インサイトでは、投稿された動画がどれだけ多くの人に視聴されたかを時間帯、曜日別に確認することができます。

視聴回数が多い投稿と少ない投稿を見比べることで、伸びやすい投稿の傾向を把握することができます。

また、動画がよく見られているのは何曜日の何時ごろなのかを知ることで、最適な動画投稿のタイミングを推測することができます。

フォロワーの推移・属性

インサイトでは、アカウントのフォロワー数の推移や属性なども分析することができます。フォロワー数が増減したタイミングを確認し、その要因を予測してみましょう。

また、現在のフォロワーの男女比や地域などの「フォロワー属性」を確認することもできます。フォロワー属性に合わせてアカウントの戦略を設計しましょう。

プロフィールの表示回数

インサイトでは、動画ごとに視聴者がプロフィールを閲覧した回数(プロフィールの表示回数)も確認することができます。視聴者がクリックしないとプロフィールは表示されないため、表示回数は「視聴者がアカウントに興味を持った回数」とも言い換えられます。

プロフィールの表示回数が少ない場合は、投稿する動画のジャンルを変更するなど、対策が必要になります。

なお、インサイトを分析する際は、アプリ版よりブラウザ版(WEB版)を利用するのがおすすめです。ブラウザ版を使えば、インサイトデータをエクセルやCSVファイルでダウンロードすることができます。

インサイトをダウンロードする手順は、以下の通りです。

(1)アップロード画面のメニューから「インサイト」を選択する。

(2)「主な指標」をクリックし、右上の「データをダウンロード」からインサイトをダウンロードする

TikTokを活用して集客を成功させよう!

TikTokを有効活用することで、大きな集客効果を期待することができます。効果的に集客を行うには、ターゲット像を明確化し、ターゲットのニーズに合ったコンテンツを継続して提供する必要があります。試行錯誤しながら粘り強く取り組んでいきましょう。

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この記事を書いた人

みつほり
業界紙報道記者の経験を経て、サングローブに入社。入社前は省庁に常駐し、取材・執筆に携わっていた。

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