NSFWの意味とは？具体例や活用シーンを解説

「NSFW」という言葉をご存知でしょうか。職場での閲覧に適さないコンテンツという意味のスラングです。アダルトサイトや暴力的な作品などが該当します。

日本ではあまり聞き慣れないですが、近ごろ話題の画像生成AIを活用するなら抑えておきたい言葉です。ただ、「どのようなコンテンツがNSFWなのか具体例が知りたい」という方も多いと思います。

本記事では、NSFWの意味をはじめ、該当するコンテンツや利用シーンを解説します。

NSFWの意味とは？

「NSFW」とは、インターネット上で使用されるネットスラングです。「Not Safe for Work」の頭文字を取った略語で、直訳すると「仕事上、安全ではない」という意味になり、一般的には「職場での閲覧に適さないコンテンツ」を指します。具体例は後述しますが、18禁のアダルトコンテンツなどが該当します。ちなみにNSFWの読み方は「エヌ・エス・エヌ・ダブリュー」です。

インターネット上は自由な表現空間であるべきですが、現実世界にTPOが存在するように、ネットの世界にも環境に適した配慮が求められます。実際、職場でアダルトコンテンツを閲覧することがモラルに反していることは明白です。

NSFWによる棲み分けが適切に行われれば、周囲に迷惑をかけることなく、インターネット上の表現の自由が保障されます。

以上のことから、コンテンツを発信する立場として、NSFWを意識することは重要な意味を持ちます。

NSFWの具体例

ここでは、NSFWの具体例を解説します。

• 暴力性の強いコンテンツ
• 卑猥な画像や動画
• 大きな音の出るwebサイト　

1つずつチェックしていきましょう。

暴力性の強いコンテンツ

暴力・反社会性の強いコンテンツはNSFWの代表例です。

人体を傷つける描写があったり、血が吹き出るシーンがあったり、グロテスク・残酷な作品が当てはまります。これらは本人にその気がなくても表示される可能性があるので要注意です。

たとえば、「業務上、たまたま戦争映画について調べていたら拷問描写があった」など、不意打ちのような形でNSFWコンテンツを目にすることがあります。映画の場合はレイティングと呼ばれる年齢制限が機能しています。

【レイティングの種類】

• G（General Audiences）：全年齢向け
• PG-12（Parental Guidance）：小学生以下の視聴時、保護者の助言・指導が必要
• R15+、R-15指定：15歳未満の入場・鑑賞が禁止
• R18+、R-18指定：18歳未満の入場・鑑賞が禁止

（一般社団法人 映画倫理機構「初めて映倫審査を申請される皆様へ」をもとに作成）

作品によって差はありますが、念のためR15+、R18+のマークがあれば、職場で閲覧しないことをおすすめします。

卑猥な画像や動画

卑猥な画像や動画もNSFWに該当します。アダルトコンテンツを取り扱ったwebサイトだけでなく、性的な表現が多分に含まれる官能小説も職場では避けたほうがいいでしょう。

ただ、日本の場合は「18禁」「成年向け」というフィルターが機能しています。卑猥な画像や動画が表示される前に、「あなたは18歳以上ですか？」というアナウンスが行われることが多いです。自らが意図してアダルトサイトにアクセスしない限り、過度に性的なコンテンツにふれる機会は少ないでしょう。

しかし、露出の多い衣装のキャラクターがweb広告に表示されるなど、意図せず卑猥な画像や動画を目にしてしまう可能性もあります。その場合、広告の停止などの措置をとることで、表示回数を減らすことが可能です。

大きな音の出るwebサイト

webサイトを開くといきなり大きな音がでることがあります。これもほんNSFWの1つです。本人だけでなく周囲の人も驚かせてしまい、不快な気持ちにさせてしまうでしょう。集中して仕事している同僚の邪魔をしてしまう可能性もあります。

NSFWの利用シーン

NSFWによるフィルタリングはさまざまなシーンで行われています。具体的には以下のとおりです。

• 画像生成AI
• Webページ
• SNS
• 電子メール

それぞれ詳細をチェックしていきましょう。

画像生成AI

画像生成AIとは、テキストを入力するだけでプロレベルの画像・イラストが生成されるサービスのことです。詳細はこちらの記事を参考にしてください。

＞＞＞ 【12選】無料の画像生成AI・イラスト自動生成サービス！おすすめスマホアプリやWebサイトを紹介

画像生成AIはその仕組み上、卑猥・暴力的なイラストを簡単に作れてしまいます。実際、画像生成AIを利用し、グラビア画像や性的なイラストを生成している方は多いです。

ただ、すべてのサービスで卑猥・暴力的なコンテンツを生成できるわけではありません。なかにはNSFWの観点から、特定のテキスト（プロンプトと呼びます）を制限している画像生成AIも存在します。

たとえばMIdjourney（ミッドジャーニー）です。画像生成AIのなかでも人気の高いサービスですが、NSFWに該当するプロンプトは厳しく制限されています。

＞＞＞Midjourney（ミッドジャーニー）の使い方を画像で解説！商用利用できる？無料版は？

Webページ

WebページはNSFWが活用される代表例です。前述したとおり、卑猥な画像や動画を扱ったアダルトサイトでは、「ここから先は成人向けコンテンツです」というアナウンスが表示されます。

また、「本作品にはグロテスクな描写を含みます」といった注意文が、作品冒頭に表示されるケースも多いです。

SNS

SNSでもNSFWに該当するコンテンツが目立つので要注意です。

各サービスごとに対応は異なりますが、たとえばX（旧Twitter）の場合、「この画像/動画はセンシティブな内容を含んでいる可能性があります。」というメッセージが表示されます。

これはセンシティブなものを避けたいユーザーへの配慮です。設定を変更しない限り、該当するコンテンツは表示されません。

具体的には以下のコンテンツが当てはまります。

• 刺激の強いコンテンツ
• 成人の裸体および性的行動
• グロテスクなコンテンツ　など

詳細はXの「センシティブなメディアに関するポリシー」をご覧ください。

電子メール

迷惑メールやスパムメールという形で、NSFWに該当するコンテンツを目にすることがあります。受信者に不快感を与えることはもちろんですが、企業情報の抜き取りなど、セキュリティリスクもあるのでご注意ください。

幸い、電子メールにはフィルタリング機能が搭載されています。迷惑・スパムメールを専用フォルダに振り分けてくれるので、積極的に活用しましょう。

NSFWのまとめ

本記事ではNSFWについて解説しました。抑えておきたいポイントは以下のとおりです。

• 「Not Safe for Work（仕事上、安全ではない）」の頭文字をとった略語
• 卑猥な画像や暴力性の高いコンテンツが該当
• 画像生成AIでは必須の知識

日本ではあまり聞き慣れないかもしれません。しかし、画像生成AIの分野では必須の知識です。ビジネスで画像生成AIの活用を検討中の方は覚えておきましょう。