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Stable Diffusionの使い方を解説!無料?商用利用できる?スマホ対応は?

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画像生成AIのなかでも注目度の高い「Stable Diffusion」。興味はあるけど、使い方がわからず試せないでいる方は多いと思います。

そこで本記事では、「Stable Diffusion」の使い方を簡単に解説します。無料、商用利用、スマホ対応など、ユーザーが気になる点にも回答しているので、ぜひ参考にしてください。

Stable Diffusionは無料で使える画像生成AI

「Stable Diffusion」とは、ユーザーが入力したテキスト(プロンプト)をもとに、自動で画像を生成するAIです。イギリスのスタートアップ企業である「Stability AI 」によって開発されました。

全世界にソースコードが無償公開されており、個人利用はもちろん、法人による「Stable Diffusion」を活用したサービスも増えています。

Stable Diffusionの利用方法は2パターン

「Stable Diffusion」の利用方法は、大きく分けて2パターンに分けられます。具体的には以下のとおりです。

  • web版:すでに構築された環境で「Stable Diffusion」を利用する
  • ローカル版:「Stable Diffusion」をパソコンにインストールして利用する

それぞれ詳細をチェックしていきましょう。

web版

web版では、すでに構築されているStable Diffusionをブラウザ上で動かします。つまり、インターネット環境さえあれば、誰でも利用することが可能です。 後述するローカル版と異なり、パソコンのOSやスペックを問わない点もメリットといえます。

具体的なサービス名は以下のとおりです。

それぞれの使い方は後述します。

ローカル版

ローカル版の「Stable Diffusion」では、自身のパソコンに「Stable Diffusion web UI」とよばれるツールをインストールします。カスタマイズ性に優れている点、画像生成の枚数に制限がない点などがメリットです。

ただ、web版と異なり、パソコン版にはある程度のスペックが求められるのでご注意ください。特にGPUは「Stable Diffusion web UI」に必須です。

推奨スペック
ノートorデスクトップ デスクトップ
OS Windows(64bit版)
CPU Core-iシリーズ、Ryzenシリーズ
メインメモリ 16GB以上
GPU 12GB以上(VRAM)

「画像生成を極めたい」というならローカル版をおすすめしますが、「画像生成AIを試したい」というレベルなら、web版の 「Stable Diffusion」 で十分です。

ローカル版は環境構築のために時間とお金、知識が必要なので、初心者の方はweb版から始めることをおすすめします。

Stable Diffusionの使い方で知っておくべきポイント

「Stable Diffusion」を利用する際、いくつか知っておくべきポイントがあります。具体的には以下のとおりです。

  • プロンプトは英語で入力する
  • 重要なプロンプトは前半に入力する
  • 括弧と数字でプロンプトを強調する
  • ネガティブプロンプトを活用する

それぞれ詳細を解説します。

プロンプトは英語で入力する

「Stable Diffusion」のプロンプトは基本的に英語をおすすめします。日本語でも画像生成はできますが、英語プロンプトを入力したほうが精度が高くなる印象です。

たとえば、「Mage.space」で「空を飛ぶ猫(flying cat)」と入力した際の結果は以下のとおりです。日本語プロンプトでは「空を飛ぶ」というイメージが反映されず、佇んでいるだけの猫画像が生成されています。

また、「Stable Diffusion Online」で「川で泳ぐライオン(lion swimming in the river)」と入力した結果は以下のとおりです。

日本語プロンプトはライオンが反映されず、川のみの画像が生成されました。一方、英語プロンプトではしっかりと「川で泳ぐライオン」が生成されています。「Stable Diffusion」を利用する際、基本的には英語を利用したほうが高い精度を期待できるでしょう。

ただ、画像生成AIのなかには日本語プロンプトに対応しているサービスも存在します。英語での利用に抵抗がある方は、こちらを参考にしてください。

>>>【5選】日本語プロンプトに対応した画像生成AIを紹介!

重要なプロンプトは前半に入力する

「Stable Diffusion」では、先に入力したプロンプトが優先的に扱われます。同じキーワードを入力した場合でも、順番を入れ替えるだけで異なる画像が生成されるということです。つまり、重要なプロンプトは前半にもってきたほうが、イメージ通りの画像生成に近づけます。

もちろん、プロンプトの順番にルールはありません。ただ、画像生成がイメージ通りにいかない場合、以下の順番で試してみてください。

括弧と数字でプロンプトを強調する

括弧と数字を利用してプロンプトを強調することができます。具体的には、単語の横に()と数字の組み合わせを加えるだけです。

たとえば、「Cat」を強調したい場合、(Cat:1.3)と入力します。すると「Cat」が通常の1.3倍の強さで指示されます。同様に(Cat:1.5)と入力すれば1.5倍の強調です。

((Cat))のように記号の「()」を重ねていく方法もありますが、うまく認識されないという声もあるので要注意です。

また、プロンプトの範囲を選択し、「Ctrl+↑」を押すごとに段階的な強調を実行する方法もあります。

反対に、「Ctrl+↓」ならプロンプトの効きを弱くすることが可能です。(Cat:0.7)なら0.7倍、(Cat:0.9)なら0.9倍など、数字の活用方法も同様になっています。

ネガティブプロンプトを活用する

ネガティブプロンプトとは、AIに対して「不要な要素」を指示するためのテキストです。つまり、「この要素を排除して画像を生成してほしい」という際に活用します。具体的には以下のとおりです。

プロンプト 意味
low quality デスクトップ
out of focus Windows(64bit版)
ugly Core-iシリーズ、Ryzenシリーズ
error 16GB以上
lowers 12GB以上(VRAM)

たとえば、ネガティブプロンプトに「out of focus」と入力すれば、ズレたピントの反対、つまりピントの合った画像を生成することができます。

ネガティブプロンプトの種類は多岐にわたるので、ご自身のイメージと照らし合わせながら、適切なテキストの組み合わせを見つけてください。

Stable Diffusionの使い方を2パターン解説

ここでは、「Stable Diffusion」を利用した各サービスの使い方を解説します。

  • Mage.space
  • DreamStudio

Mage.space

「Mage.space」の使い方は以下のとおりです。

公式サイトにアクセスし、プロンプトを入力します。今回は「Soccer playing elephant(サッカーする像)」にしてみましょう。生成結果は以下のとおりです。

生成にかかった時間は約5秒ほど。UI(ユーザーインターフェース)もシンプルで使いやすく、かなりおすすめの画像生成AIサービスです。

DreamStudio

「DreamStudio」の使い方は以下のとおりです。

まず、Googleアカウントでサービスにログインします。

その後、左側の「Prompt」にテキストを入力してください。

今回は「Tigers operating computers(パソコン操作をするトラ)」にしてみます。生成結果は以下のとおりです。

まさしく「パソコン操作をするトラ」が生成されました。

「DreamStudio」の詳細に関してはこちらの記事を参考にしてください。

>>>画像生成AIのDreamStudioとは?使い方や料金プランを徹底解説!

Stable Diffusion Onlineが一番おすすめ

Stable Diffusionを使えるサービスとしてMage.spaceとDreanstudioを紹介しましたが、使いやすさでいえば「Stable Diffusion Online」が最強です。アカウント登録無しで画像生成を試すことができます。

上記テキストボックスにプロンプトを入力すれば、約20秒で画像が生成されます。試しに「cat flying in the sky(空を飛ぶ猫)」と入力した結果は以下のとおりです。

また、Stable Diffusion Onlineでは、スタイルの変更やネガティブプロンプトを設定することができます。

試しにスタイルを「sai-3d-model」に変更し、「cloudy sky(曇り空)」というネガティブプロンプトを設定して生成してみましょう。結果は以下のとおりです。

画像の雰囲気が変わり、曇り空から快晴になったことがわかります。

他にも「Height(高さ)」や「Width(幅)」、「Performance」を変更することも可能ですが、有料プランとの契約が必要です。

月額9.99ドルで、年間プランなら月額8.33ドルです。

画像生成枚数の制限がなくなったり、透かしが消えたりするといった特典もあります。参考までに、有料プランと契約せずに生成された画像には以下のようなコピーライトが入ります。

Stable Diffusionは商用利用OK?著作権の扱いは?

結論、「Stable Diffusion」で生成した画像の商用利用は可能です。

LICENSE
The model is licensed with a CreativeML OpenRAIL++ license. The authors claim no rights on the outputs you generate, you are free to use them and are accountable for their use which must not go against the provisions set in this license. The license forbids you from sharing any content that violates any laws, produce any harm to a person, disseminate any personal information that would be meant for harm, spread misinformation and target vulnerable groups. For the full list of restrictions please read the license

DeepL翻訳

このモデルのライセンスはCreativeML OpenRAIL++です。作者は、あなたが生成した出力についていかなる権利も主張しません。あなたはそれらを自由に使用することができ、このライセンスで定められた規定に反してはならないそれらの使用について責任を負います。このライセンスは、法律に違反したり、人に危害を加えたり、危害を加えるような個人情報を流布したり、誤った情報を広めたり、脆弱なグループを標的にするようなコンテンツを共有することを禁じています。制限の完全なリストについては、ライセンスをお読みください。

引用:Hugging Face(Stable Diffusion)

また、「STORIA法律事務所」のブログ内のにおいても 「Stable Diffusion」 は「AI生成物の利用に制限がない」と解説されています。

この規約の内容を前提とすると、stable-diffusionを利用した場合「画像生成AIを利用して生成したAI生成物の利用に制限がないか」と「画像生成AIを利用して生成したAI生成物を第三者が無断利用した場合に権利行使(差止請求や損害賠償請求)ができるか」についての結論は、それぞれ「制限なし」「可能」となります。

引用:STORIA法律事務所 「画像生成AIを利用して生成したコンテンツを自社サービスで利用する際に注意すべき事項

ただ、サービスの利用規約は変更される可能性があります。 STORIA法律事務所 の記事に関しても、 「Stable Diffusion」 の利用規約を確認したのは2022年11月1日です。現時点(2023年7月28日)で 「Stable Diffusion」 の利用規約を確認した結果、 STORIA法律事務所の記事内で言及されている部分に変更はありませんでした。

画像生成AIの著作権・商用利用に関しては、確実といえる結論がまだ出ていません。事実、海外では大手写真素材サイトが権利侵害の訴訟を起こしており、その動向が注目されています。

もちろん、日本と海外の法律は異なりますが、画像生成AIの商用利用自体が非常にセンシティブな事実は変わらないでしょう。行政機関などの公式見解がはっきりするまでは、画像生成AIのビジネスへの活用は慎重に検討する必要があるといえます。

また、 「DreamStudio」 など、 「Stable Diffusion」 を利用したサービスにもそれぞれ利用規約が存在します。すべて英語で書かれていますが、Deep Lなどを活用するなどして、1度目を通しておいてください。

※ 「Stable Diffusion Online」の利用規約は「Stable Diffusion 」と同じです。

他社のロゴをベースにした画像生成はNG

たとえば、以下の流れで生成した画像の商用利用はNGです。

  1. 他社のロゴ画像をダウンロード
  2. 「img2img」を使って新たなロゴを作成

「img2img」とは、画像を読み込ませることで新たな画像を出力する機能のこと。この手法で生成した画像を商用利用した場合、元画像の著作権を侵害する可能性があります。

今回は例としてロゴをあげましたが、著作権のある画像をベースすることは避けたほうがいいでしょう。

追加学習時はライセンスを要確認

「Stable Diffusion」には、似たような絵柄・タッチの画像を生成するために、モデル(元画像)を追加学習させる機能があります。

たとえば、某有名ゲームのキャラクターをモデルとして利用し、似たような絵柄の画像を生成するといった仕組みです。

しかし、元画像に著作権がある場合、追加学習で生成した画像を商用利用することはできません。商用利用できるかどうかはモデルごとに異なります。追加学習させる際は、必ずライセンスを確認しておきましょう。

Stable Diffusion Onlineのスマホでの使い方

結論、「Stable Diffusion」はスマホで利用可能です。「Stable Diffusion Online」の場合、使い方はパソコンと変わりません。

参考までに、「climbing bear(登山するクマ)」というプロンプトを入力した際の結果は以下のとおりです。

Stable Diffusionの使い方のまとめ

今回は 「Stable Diffusion」 の使い方について解説しました。具体的なサービスの種類は以下のとおりです。

  • Mage.space
  • DreamStudio
  • Stable Diffusion Online

どれも無料で利用できるおすすめの画像生成AIです。

ただ、画像生成AIは他にもたくさん種類が存在します。興味のある方はこちらの記事を参考にしてください。

>>>【10選】無料の画像生成AIを解説!おすすめのスマホアプリやwebサービスを紹介

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