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企業がYouTubeチャンネルを運用するメリットと活用事例

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YouTubeのユーザーは世界で20億人を超えているといわれ、日本国内だけでも6000万人以上が利用しています。

コロナによる自粛の影響で、YouTube動画の視聴者増に加え、これから本格的に5Gが普及していくことを考えれば、YouTubeを中心とした動画市場は、今後ますます大きくなることが予想されます。

そのような中、企業自らYouTubeチャンネルを運用し、自社ビジネスに活用するようになってきました。この記事では、企業がYouTubeチャンネルを運用するメリットについて、具体的に紹介していきたいと思います。

企業がYouTubeを活用する7つのメリット

YouTube

企業としてYouTubeチャンネルを運営するメリットをご紹介します。

YouTubeの幅広い世代のユーザーにアプローチができる

表

YouTubeチャンネルを開設し、動画を投稿することで、YouTubeを視聴するユーザー層にアプローチすることができます。

先ほども触れましたが、YouTubeの視聴者数は今や日本国内だけでも6,000万人超えるほどの大きな市場です。

総務省の「平成29年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」によると、10~20代では90%以上、30~40代は80%以上、50代でも60%以上がYouTubeを利用しています。

YouTubeというとエンタメ系の動画をイメージしがちですが、美容、グルメ、スポーツ、ゲーム、ライフスタイル、投資、ビジネスなど、幅広いジャンルの動画が視聴されています。

YouTubeで閲覧される動画は、決して限られた分野だけではありません。YouTubeに動画を投稿することで、自社の事業領域の動画を日常的に視聴しているユーザーに接触できるようになります。

訴求力が高く、共感を得やすい

動画コンテンツは、動きと声、音楽を用いて、視聴者に訴えかけることができるので、文字や画像と比べて、遥かに情報量が多くなります。

文字や画像だけのコンテンツでは伝わらない臨場感があり、説得力も増すため、視聴したユーザーの共感を生みやすいという特徴があります。

そのうえ、チャンネル登録してもらえれば、何度もユーザーと接触することができるようになります。企業と個人でありながら、ユーザーに親近感を持ってもらえたり、信頼感を得られたりできるのも、YouTubeのチャンネル運用をする大きなメリットです。

ECサイトや実店舗への集客

YouTubeに投稿した動画から、ECサイト、実店舗への集客につなげることもできます。

動画を観て、商品やサービスに興味を持ってくれた方に対して、自社のWebサイトやランディングページに誘導することが可能です。また、動画の概要欄を使い宣伝することもできます。

わざわざ動画を投稿せずとも、YouTubeに広告を出稿して集客すればよいと思う方もいるかもしれません。しかし、動画を視聴し、興味を持ってくれたユーザーや、チャンネル登録をしてくれているユーザーは、広告出稿で集客できるユーザーに比べて圧倒的に濃い見込み客だといえます。

YouTubeからの広告収入

YouTubeから広告収入を得るには、チャンネル登録者数1000人以上、直近12ヶ月の総再生時間が4000時間以上という条件があるものの、それをクリアすれば視聴時間に応じた広告収入を得ることができます。

企業として人気チャンネルを運用することで、YouTubeを新たな収益源とすることも可能です。

YouTube収益化については、上記のほか、収益化ポリシーの遵守やGoogle AdSenseアカウントを開設しているなどの条件があります。

収益化の条件は、変更される可能性がありますので、最新の条件については、下記YouTubeのヘルプをご確認ください。

https://support.google.com/youtube/answer/72851

チャンネル登録者へのアプローチ

チャンネル登録してくれている方は、投稿している動画コンテンツに興味があるユーザーであると同時に、商品・サービス、企業そのものに対してファンになっているユーザーも一定数含まれます。

こうしたユーザーに対して、動画を投稿することでいつでもアプローチできるのは、企業がYouTubeチャンネルを開設する最大のメリットだといえます。

ブランディング、認知拡大

直接的な購買訴求をせずとも、チャンネル登録者数を増やすことや、動画の視聴回数を伸ばすことで、自社ブランドを広く認知させることができます。

企業規模に関係なく勝負できる

YouTubeで大切になるのは「コンテンツ」です。ユーザーを惹きつけることのできる内容の動画を発信することが重要になります。

大企業がコストをかけて撮影・編集した動画より、個人がスマホで撮って、アプリで簡単に編集しただけの動画の方が人気になることも珍しくありません。

チャンネル開設時は、知名度のある企業の方が有利に働くこともありますが、大企業、中小企業、個人が、同じ土俵で戦えるのもYouTubeの魅力といえるでしょう。

企業チャンネルとしての活用方法とコンテンツ

YouTube

企業がYouTubeチャンネルを開設することで、どのような活用方法があるのか。また、企業としてどんな動画をコンテンツにできるのかを見ていきましょう。

商品・サービスのプロモーション

テレビCMをそのまま投稿することも出来ますし、動画の尺を気にせずに、自社の商品やサービスのプロモーション動画をつくり、流すこともできます。

YouTubeチャンネルを開設し、チャンネル登録者数を増やしていくことで、新商品や新サービスのプロモーションなどを、広告費用をかけることなく、好きな時に配信することができます。

商品の使い方

Web上で行っている商品の使い方を、動画にすることで分かりやすく消費者に伝えることができます。また、実際に使っている様子が、リアルにイメージできるので、購入を迷っているユーザーに対して購買意欲を高める効果も期待できます。

開発者の想い、こだわり、開発秘話の発信

自社の商品やサービスに対する想い、開発の苦労話しなどを発信することで、ユーザーの共感を生むことができます。また、商品を製造する現場を映すことは、ユーザーにとって安心材料にもなり得ます。

商品・サービス利用者へのインタビュー

実際に商品やサービスを利用している方へのインタビューや、自宅で使っている様子を見せてもらうといった企画もできるでしょう。

生々しい感想や評価を配信できると、やらせっぽくならず、視聴者も興味を持って観てくれると思います。

専門知識、ノウハウの公開

企業のYouTubeチャンネルで、登録者数を増やしていくために最も効果的なのが、専門知識、ノウハウをコンテンツにすることです。

料理教室であれば料理やレシピ。美容院なら、髪型のセットの方法や、セルフカットのコツ。整体院や整骨院なら、セルフテーピングやストレッチの方法など。

ユーザーにとって専門家によるハウツー動画は、非常に価値の高いコンテンツとなります。

人気YouTuberとのコラボレーション

ブランド価値を高めたり、認知拡大を行うために人気YouTuberとコラボする動画も面白いです。出演料は必要ですが、自社の商品やサービスのターゲット層と親和性のあるYouTuberを起用することで、大きく露出アップできる可能性があります。

企業におけるYouTubeチャンネル運用のポイント

撮影

YouTubeチャンネルを運用して結果を出していくために、あらかじめ把握しておきたい運用のポイントをご紹介します。

チャンネルのコンセプトを明確にする

これは企業に限った話しではありませんが、自社のYouTubeチャンネルのコンセプトを決め、一貫性を持って運用する必要があります。

このチャンネルを通して何を伝えたいのか。将来的にどのようなチャンネルとして、ユーザーから認知されたいのか、そのイメージを具体的にし、そこに向けて動画を投稿していくことが大切です。

動画のターゲットを明確にする

前述のとおり、YouTubeは性別を問わず幅広い世代が利用しているプラットフォームになります。そのなかで、企業チャンネルとしてどんな視聴者に動画を届けたいのかを明確にする必要があります。そして、その狙っているターゲット層が共感できる動画、役に立つ動画を配信していくことが重要です。

継続的に運用できる体制をつくる

YouTubeチャンネルを運用し、チャンネル登録者数や視聴時間を増やしていくためには、継続して動画を投稿することが何よりも大切です。

「毎週何曜日の何時に投稿する」と決めて、そのスケジュールに合わせて、動画撮影、編集を行えるような運用体制を整えましょう。

またYouTubeが公式でチャンネル運用についての講座を公開しています。
YouTube Creator Academy(YouTubeクリエイターアカデミー)

YouTubeの運用の基本は、こちらに網羅されているので、企業としてYouTubeを活用していくのであれば、必ず見ておきましょう。

企業のYouTubeチャンネルが失敗する原因

売り込み色が強すぎる

視聴者に対してメリットのある動画でなければ、チャンネル登録者は増えません。ユーザーはエンタメ性のあるものや、役に立つ内容を求めているのであって、企業CMを観たいわけではありません。

PR動画として広告を出稿して、一時的に視聴者を増やすような施策であれば構いませんが、長期的にチャンネル登録者を増やしながら、YouTubeを運用していくのであれば、宣伝色は足かせにしかなりません。

運用するチャンネルが、視聴者に対してどのような価値を提供できるのか。企画の段階でしっかりチャンネルのコンセプトを決め、ブレないようにすることが大切です。

YouTubeアナリティクスの分析はマスト

動画をアップロードして終わりにしていては、結果を出すのが難しくなります。YouTubeアナリティクスを活用し、クリック数のよかったサムネイル画像や、視聴回数の多かった動画。視聴維持率のよかった動画など、数値から分析し、視聴者の反応の良かったもの・悪かったものを読み取る必要があります。

また、チャンネル登録者のユーザー層を確認し、その層の視聴満足度が高くなる動画を作成していくことも重要になります。

短期的な結果を求めすぎている

YouTubeチャンネルが軌道に乗り、ある程度結果が出たといえる状態になるまで、どんなに早くても1年はかかります。大手企業でしたら、もともとの知名度があるので興味を持ってくれるユーザーもいるかもしれませんが、中小企業であれば最低でも1~2年の長期戦を覚悟しましょう。

その間、週に1~2本程度の定期的な動画投稿も必要になります。企業の責任者やトップの方に、結果が出るまでに2年はかかるということを理解してもらい、動画をコンスタントに作成、投稿できる環境を整えてからスタートするようにしましょう。

企業のYouTubeチャンネル成功事例

YouTubeチャンネルを開設している企業は、何も大企業ばかりではありません。カメラ等の最低限の機材を揃えるだけで始められるうえ、テレビのようなクオリティが無くても、アイデアや個性でファンを獲得できるので、個人や中小企業でも土俵に上がる価値は十分にあります。

ここでは、企業のYouTubeチャンネルの活用事例を紹介していきます。

美容室LIPPS【リップス】

ヘアスタイルを動画で見せたり、スタイリングの方法や、アイロンの使い方などを動画にしています。

ヘアカタログなどの写真で見るよりも、動画の方がヘアスタイルのイメージが掴みやすいですし、ビフォーアフターもユーザーにとって参考になるはずです。

ヘアサロンのYouTubeチャンネルの開設を考えているなら、参考になること間違いありません。

足つぼ Yutaka

足ツボマッサージ(リフレクソロジー)の施術の様子や、テクニックについての解説を行っている動画です。

足ツボのマッサージという、一見面白みも派手さもない動画だと思うかもしれませんが、このチャンネルに投稿されている「足裏10分足つぼ|時短の足つぼ」という動画の視聴回数は、驚きの154万回再生です。

興味のある方に対して、予約ページへの動線も張られているので、業種が違っても参考になるところの多いチャンネルだと思います。

片付けトントン

お部屋の片付け、不用品回収を事業にしている片付けトントンのYouTubeチャンネルです。

ゴミ屋敷を片付けている様子や、ビフォーアフターを動画にしています。そんなの誰が観るの?と思う人もいるかもしれませんが、チャンネル登録者数は21万人を越えています。(2020年8月時点)

不用品回収やハウスクリーニングを事業にされている方は、このチャンネルを参考にして、YouTubeをはじめてみてはいかがでしょうか。

北欧、暮らしの道具店

北欧のライフスタイルを扱う、ネットショップ、ECメディアを運営する企業のYouTubeチャンネルです。

商品そのものを紹介するのではなく、北欧雑貨やファッションにかこまれた生活を切り取り、魅力を伝える動画を投稿しているのが特徴です。

ルーティン動画やvlog、料理風景などをコンテンツにし、動画内で登場した商品を概要欄で紹介しています。

(関連記事)
Vlogとは?人気Vlogの特徴と動画の作り方、始め方を徹底解説

RIZAP(ライザップ)公式チャンネル

RIZAP公式のYouTubeチャンネルです。自宅でのトレーニングやヨガ、ストレッチの方法。知っておきたい栄養についての知識などを動画にしています。

トレーニングやダイエット系の動画は、YouTubeの中でもニーズの多いジャンルになるので、パーソナルジムやエステの集客にYouTubeチャンネルを活用したいと考えている方は、RIZAPの動画を参考にしてみてください。

葬儀・葬式ch 有限会社佐藤葬祭

葬儀・葬式をテーマにした動画に需要があるのかと疑問に思われるかもしれませんが、チャンネル登録者数は9万人以上です。(2020年8月時点)

葬儀に関する質問への回答や、葬儀屋の裏話、マナー、時事ネタなどを、ほぼ毎日投稿しています。
どんな業界、業種でも、アイデアや個性次第で成功できる非常に良い事例になるのではないでしょうか。

YaoTube / やおちゅーぶ

八百屋×YouTubeの成功事例です。農家への取材や、ぬか漬けの変わり種、野菜の料理の紹介など、野菜や果物に関する幅広い動画を投稿しているチャンネルです。

こういった動画を定期的に投稿するのは簡単ではありませんが、YouTubeとは無縁に思える八百屋でも、企画次第でチャンネル登録者数を伸ばすことができるという良い事例だと思います。

まとめ

企業も個人もYouTubeチャンネルを開設すること自体は、無料で簡単に行うことができます。

ただし、成功するのは簡単ではありません。何を持って成功とするのかは、チャンネルを開設する目的によりますが、定期的な動画の更新は欠かせませんし、どうすれば視聴者数、視聴維持率が伸びるのか、繰り返し試行錯誤が必要になります。

この記事では成功事例を紹介しましたが、視聴回数が全く伸びていない企業の動画もたくさん埋もれています。

今後、動画市場はますます過熱し、参入する企業も増えてくることが予想されますので、YouTubeチャンネルの運用に魅力を感じているなら、なるべく早く参入し、自社ビジネスに活かしていくようにしましょう。

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この記事を書いた人

いまい
サイト運営歴15年以上。立ち上げたサイトは数知れず。SEO、メルマガ、広告、YouTube、手あたり次第が過ぎて、何も身になってないことに最近気づく。もう少しだけ、Web業界にしがみついていたい。

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