空メールとは？会員登録が簡単になるQRコードを連携させた作り方

空メールはメルマガや自社サービスの会員登録に促すために使われる手段のひとつです。送り方は、リンクを選択するだけ。すぐにメールアプリが立ち上がり、送信画面が開かれます。メールアドレスを入力する必要がないため、ユーザーの負担を少なく、会員登録までのハードルを下げられることがポイントです。

QRコードと連携すれば、Webサイトだけでなく実店舗でも有効活用することができます。

今回は空メールを使うメリットやその作り方、活用方法などを紹介していきます。

空メールとは

空メールとは、件名・本文を空欄のまま用意された宛先へメールを送信すること。主に、その際に用いられたメールアドレスをメルマガや自社サービスの会員登録につなげることを目的とします。

元々はメールに文字数制限のあったガラケーが普及していた時代によく使われた手段でしたが、スマホが普及した今でも情報伝達に利用されています。会員登録以外にもキャンペーンの応募やクーポンの取得などにも活用可能です。

スマホやタブレットだけでなく、パソコンからも使用することができ、デバイスを問わないので、さまざまなユーザーに適しています。

空メールにはオプトインが条件

なにかの会員登録をする際に空メールを送った経験のある人も多いと思いますが、その後に本登録の案内メールが返ってきますよね。これは「ダブルオプトイン」と呼ばれる方式です。

なぜ、空メールを送った時点で会員登録を完了できないかといいますと、「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」によって「オプトイン方式」の導入が定められているからです。これにより、ユーザー側の事前承認なしにメールを送ることができないため、空メールを送った段階では仮登録という形になります。空メールを扱う場合は注意するようにしましょう。

空メールが使われるシチュエーションは？

空メールは下記のようなシーンで使用することができます。

• サイトやサービスの会員登録
• メルマガ登録
• キャンペーンの応募
• クーポンの取得
• 商品・サービスの予約
• アンケート回答

など。

このようにメールアドレスによってユーザーを判別できるものであれば、さまざまなシチュエーションで使うことが可能です。

空メールを使うメリット

ここからは空メールを使うことで発生するメリットを紹介していきます。

会員増加につなげやすい

空メールを使ううえで最大のメリットともいえるのが、会員登録が簡単になることです。ユーザーは自身のメールアドレスを入力する必要がないため、会員登録の敷居を下げることができます。面倒な手続きを簡略化することで、離脱率を下げることができるでしょう。

登録作業が楽になる

メルマガやサイトの運営側にとっても、ユーザー情報は空メールを介して自動的に登録されるので、手動で登録する手間を省くことができ、メリットとなります。上記とあわせて、空メールはユーザーと運営者の両方に利点があるといえるでしょう。

正確な情報を入手できる

ユーザーに会員登録してもらってもメールアドレスが誤っていたら意味がないですよね。空メールを利用すれば、メールアドレスは自動で入力・登録されるため、誤入力によって会員登録の機会を逃すということが防げます。また、イタズラによる入力なども防げるため、運営者は有効なメールアドレスのみを収集することが可能です。

空メールの作り方・活用方法

ここからは実際に空メールの作り方と活用方法について紹介していきます。

空メールの作り方

空メールはメール配信システムを使えば簡単に利用できます。ただし、お使いのレンタルサーバーによっては、そちらに空メールの機能がついているものもあるので、確認してみてください。

メール配信システムにはさまざまなサービスがあります。無料のものでおすすめなのは「acmailer（エーシーメーラー）」です。

こちらはサーバーに設置するCGIタイプなので、ソフトのインストールが不要です。空メールの設定方法についてはこちらをご確認ください。（Xserverをお使いの人はこちら、さくらサーバーをお使いの人はこちら）

メール配信システムには有料のものも存在します。先ほど紹介したacmailerにも有料プランが存在します。基本的に無料サービスと違う点は、まずサポートが手厚いということでしょう。システム導入までサポートしてくれるところもあるので、サイト構築に自信がないという方はおすすめです。

また、フォームを自由に設定変更できたり、メールの開封率の測定など分析機能がついていたりします。空メール以外の機能も欲しいという場合は有料版の方がいいかもしれません。

空メールの活用方法

空メールには、新規会員登録以外にもさまざまな活用方法があります。

自動返信させる本会員登録ページにアンケートフォームを設置すれば、ユーザーの趣味趣向などの情報収集もできるので、One to Oneマーケティングに活かすことができます。ちなみに、One to Oneマーケティングとは、ユーザー1人1人に合わせて最適なアプローチを行うというマーケティングの手法のことです。ユーザーごとに異なる情報やクーポンなどを送信することで、購買率を上げるといったことが期待できます。

ただし、アンケートのボリュームが多いと途中で離脱してしまう可能性が高くなるので気をつけましょう。なお、アンケートフォームはメール配信システムを使うと簡単に作成することができます。

アンケートURLのクリック率やメールの開封率を測定することができれば、離脱の多い設問や本会員登録に至る割合を数値化して、改善につなげるということもできます。これらの機能は全てのメール配信システムで使用できるわけではなく、場合によっては別の測定ツールを要することもあるので、事前に確認してみてください。

QRコードの活用方法

冒頭でも軽く触れたとおり、空メールはQRコードと連携させることができます。店頭などで販促する場合は、QRコードを設置しておくと効果的にユーザーを獲得することができるでしょう。メールアドレスを直接打ち込む必要なく、QRコードを読み込むだけで自動的にメールアプリが立ち上がるからです。

QRコードはポスターなどにも掲載できるため、目立つ場所に設置すれば広告としても活用できます。もちろん、Webサイトに表示させることも可能です。

QRコードを作成する場合は、メール配信システムを使う以外にQRコード生成ツールでも作成できます。別の記事でいくつか紹介しているのでご確認ください。

空メールはメールマーケティングに欠かせない

空メールを利用するとメールアドレスを入力する手間を省くことができるので、会員数を増やしたいという場合は導入することをおすすめします。また、アンケートフォームなどを組み合わせることで、One to Oneマーケティングにも活かすことができます。

メール配信システムによっては会員登録からデータの蓄積、分析までを一貫して行えるので、PDCAを早く回すことも可能になります。このようなことから、空メールはメールアドレス入力を簡易化するだけではなく、メールマーケティングに欠かせないものといえるかもしれません。

もし、空メールをまだ利用しておらず、会員数が伸び悩んでいるといったお悩みをお持ちの方は、この機会に導入を検討してみてはいかがでしょうか。