EFOとは?離脱率を下げるためのポイントとおすすめツール5選
「アクセス数は伸びているのに、なかなか売り上げにつながらない……」
そんなときは、入力フォームに何か問題があるのかもしれません。
たとえば、入力項目が多すぎたり、エラー表示がわかりにくかったり。注文フォームや申し込みフォームが使いづらいと、入力を完了する前に離脱されてしまい、せっかく商品・サービスに興味を持ってくれたユーザーを取りこぼしてしまう可能性があります。
そこで今回は、入力フォームの離脱率を下げ、コンバージョン率(CVR)を上げるための施策「EFO(入力フォーム最適化)」について徹底解説。離脱率の高い入力フォームの特徴や離脱率を下げるためのポイントなどを踏まえたうえで、おすすめのEFOツールを5つ厳選して紹介します。
目次
EFO(入力フォーム最適化)とは
EFOとは「Entry Form Optimization」の頭文字をとった略称で、日本語で「入力フォーム最適化」とも呼ばれています。
その名のとおり、注文フォームや申し込みフォームといった入力フォームをユーザーの使いやすいように最適化するための施策で、主な目的は入力完了率を高めること。
冒頭でもお伝えしたように、入力フォームが使いづらいと、途中で離脱されてしまう恐れがあるため、WebサイトやLP(ランディングページ)に訪れたユーザーを着実に成約へとつなげるためには、EFO対策が欠かせません。
なお、ネット集客やLPに課題を抱えている方は、ぜひこちらの記事もご覧ください。
>Web集客(ネット集客)の手法まとめ!戦略の立て方や成功事例も紹介します!
>LPOとは?具体的な対策方法とおすすめツール3選
離脱率の高い入力フォームの特徴
そもそも離脱率の高い入力フォームには、どのような特徴があるのでしょうか。
ここで主な原因を確認しておきましょう。
・入力項目が多い ・入力内容や入力方法が不明確 ・エラー表示がわかりにくい ・入力内容が保持されない |
詳しく解説していきます。
入力項目が多い
まず、離脱率の高い入力フォームは、総じて入力項目が多い傾向にあります。第一印象で「面倒だな……」と感じさせてしまうフォームは、入力を始める前に離脱されてしまう可能性が高いです。
また、項目自体はそこまで多くなくても、入力欄の多さが原因で離脱されてしまうケースもあります。たとえば、住所の記入欄が「郵便番号」「都道府県」「市区町村」「番地」「建物名」と細かく分かれているにもかかわらず、自動入力にも対応していない場合、ユーザーは1つずつ手入力をしなければなりません。もちろん、それを苦に感じない人もいますが、「やっぱりいいや」と途中で入力をやめてしまう人も少なくないでしょう。
入力内容や入力方法が不明確
入力内容や入力方法がわかりにくいのも離脱を招く原因の1つです。
たとえば、設問がわかりづらく、何を入力すればいいのかわからなかったり、入力形式(半角・全角・ハイフンの有無など)に関する注釈がどこにも記載されていなかったり。ユーザーが疑問を抱く回数が多ければ多いほど、離脱されやすいといえるでしょう。
エラー表示がわかりにくい
入力フォームには入力ミスや未入力といったエラーがつきものですが、その表示がわかりづらいと離脱につながる可能性があります。
もっとも危険なのは、エラーの原因がどこにも表示されない場合。エラーメッセージが表示されたり、色が変わったりして、該当箇所が一目でわかるようになっていれば、そこまでストレスに感じないかもしれませんが、エラーという事実しかわからない場合は、ユーザー自身が原因を探らなくてはならないため、途中で入力を諦めてしまう可能性が高いです。
入力内容が保持されない
入力フォームのなかには、エラーのたびに入力内容がリセットされてしまうものがありますが、これも離脱の大きな原因の1つです。
特に、入力項目が多い場合は、再入力に手間や時間がかかるため、たった1度のリセットでユーザーが離れてしまう可能性も否定できません。さらに、エラー表示がわかりにくい場合は、原因を突き止めるまで何度も同じ作業を繰り返さなければならないため、嫌気がさして途中でやめてしまう人も出てくるでしょう。
離脱率を下げるための7つのポイント
以上を踏まえたうえで、離脱率を下げるポイントを紹介します。
①必要最低限の項目に絞る ②必須項目と任意項目をわかりやすくする ③入力内容や入力方法を明確にする ④入力必須項目の残数を表示する ⑤入力の手間を極力減らす ⑥リアルタイムでエラーメッセージを表示する ⑦入力データを保持する |
1つずつ見ていきましょう。
①必要最低限の項目に絞る
ユーザーにストレスを与えないためには、まず入力項目を必要最低限に絞り込むことが重要です。
顧客データを集めるために、項目をたくさん設けたくなってしまうかもしれませんが、前述のとおり、パッと見たときに項目が多いとそれだけで離脱されてしまう可能性があるため、機会損失を防ぐためにも、最低限必要な情報のみを入力してもらようにしましょう。
②必須項目と任意項目をわかりやすくする
どうしても項目を絞り切れない場合は、優先度の低いものを任意項目として設定するのも1つの手です。必須項目のように強制することはできないので、必ずしも入力してもらえるとは限りませんが、あらかじめ項目を用意しておけば回答してもらえる可能性があります。
しかし、その場合は、必須項目と任意項目の差を明確にすることを忘れてはいけません。何も差別化できていないと、全て必須項目だと勘違いさせてしまったり、エラーを招いてしまったりして離脱につながる恐れがあるため、「※」や「必須」などの表記を入れたり、色を変えたりして、一目で判断できるようにしておきましょう。
③入力内容や入力方法を明確にする
入力完了率を高めるためには、入力内容や入力方法をわかりやすくするための工夫も欠かせません。
特に、住所や電話番号、メールアドレス、法人名などは表記方法が複数考えられるため、「半角数字で入力してください」「ハイフンは省略してください」など、誤記入が予想される部分にガイドメッセージを表示させられるとベストです。また、入力内容に悩みそうな項目がある場合は、記入例も用意しておくといいでしょう。
④入力必須項目の残数を表示する
入力項目が多い場合、全体像が見えないのもユーザーの負担になります。
スクロールせずに見える範囲で入力が終わるようであれば、特に気にする必要はないかもしれませんが、スクロールしなければ全体を確認できなかったり、複数のページにまたがったりしている場合は、入力必須項目の残数を表示したり、進捗率を知らせたりして、入力完了まであとどのくらい残っているのかを把握できるようにしておきましょう。
⑤入力の手間を極力減らす
入力フォームは、入力欄が多ければ多いほど、ユーザーに面倒な印象を与えてしまいます。そのため、不必要な項目は削除したり、分割する必要のない入力欄はまとめたりして、最低限の入力で済ませられるようにしておきましょう。そのうえで「フリガナの自動入力」や「半角・全角の自動変換」といった入力を支援できるような機能も搭載できるといいかもしれません。
⑥リアルタイムでエラーメッセージを表示する
途中離脱を防ぐためには、ユーザーがエラーに気づきやすいような環境を作ることも大切です。
前の章でもお伝えしたように、エラー表示がわかりづらいとエラーの原因を探し出すのに手間取ってしまうため、入力ミスや未入力が発生したタイミングでアラートを表示するなどして、その場で訂正できるようにしておきましょう。
また、アラートを見逃してしまったときに備えて、送信ボタンにもエラーの発生を伝えられるような機能が搭載されているとベストです。たとえば、エラー発生時にボタンをクリックできないようにしたり、エラーの場所まで1クリックで移動できるようにしたり。すぐに修正や入力ができるような環境を整えておくことで、エラーに伴う離脱を減らすことができるでしょう。
⑦入力データを保持する
使いやすい入力フォームにするためには、入力データを保持する機能も欠かせません。
入力中にうっかりタブを閉じてしまったり、最後にボタンを押し間違えてしまったりして、入力した内容が全てリセットされてしまうと、また1から入力し直さなければならず、ユーザーに大きなストレスを与えてしまうため、エラーや誤操作などによって再入力の手間がかからないよう、あらかじめ入力データを保持できるようにしておきましょう。
EFOツールを導入する3つのメリット
実際にEFOへ取り組む際は、専門のツールを活用するのがおすすめです。
導入することでどのようなメリットが得られるのかを簡単に確認しておきましょう。
①だれでも簡単にEFO対策ができる ②業務効率化を図れる ③離脱ポイントを的確に把握できる |
上から順に解説していきます。
①だれでも簡単にEFO対策ができる
最大のメリットは、専門的な知識やスキルがなくてもEFOに取り組める点です。EFOツールの多くは、HTMLに専用のタグを設置するだけで簡単にカスタマイズできる仕様になっているため、操作に迷うことがほとんどありません。サポートが充実しているものも多いので、初心者でもスムーズに対応できるでしょう。
②業務効率化を図れる
前述のとおり、EFOツールは初心者でも簡単に扱えるものが多いため、エンジニアに作業を依頼する必要がありません。何かやりたいことがあれば、担当者ベースで素早く実装することができるので、余計な工数をかけることなく、効率的に作業を進められるでしょう。
③離脱ポイントを的確に把握できる
EFOツールはレポート機能が搭載されているものが多く、ユーザーのフォーム内での動きを細かく記録し、分析できるため、離脱しやすい項目やエラーが発生しやすい項目を的確に把握できます。そのデータをもとに改善策を講じられるので、着実に離脱率を改善していけるでしょう。
3つのポイントで比較!EFOツールの選び方
それでは、実際にEFOツールを利用する場合、何を基準に導入する製品を決めればいいのでしょうか。
ここで、EFOツールを選定する際に比較したい3つのポイントをお伝えします。
①機能 ②料金 ③サポート体制 |
企業によって最適なツールは異なるため、以上のポイントを参考に納得のいくものを選んでみてください。
①機能
EFOツールには、大きく分けて以下2種類の機能が搭載されています。
- 入力補助機能
- 分析機能(レポート機能)
まず、入力補助機能とは、郵便番号を入力すると自動的に住所が補完される「住所自動補完機能」や入力エラーを検知したタイミングでアラートが表示される「リアルタイムアラート」、入力内容や入力形式を案内する「ガイドメッセージ」といった、ユーザーの入力をサポートする機能を指します。ツールによって搭載されている機能が異なるため、導入前に自社の求める機能が搭載されているかどうかをしっかり確認しておきましょう。
次に、分析機能とは、入力フォームの表示回数・直帰率・離脱率・完了率・所要時間といった、フォームのさまざまなデータを計測・分析できる機能です。こちらもツールによって取得できるデータやレポートの種類が異なるため、各製品の機能を比較したうえで自社の理想に近いものを選ぶようにしましょう。
②料金
EFOツールの料金は、初期費用のみ発生するもの、初期費用+月額費用が発生するもの、初期費用不要で月額費用のみが発生するものなど、ツールによってさまざまです。設定金額も月々数千円で利用できるものから数万円に上るものまであり、追加費用の発生条件なども製品によって異なるため、あらかじめ想定される費用を計算したうえで、納得のいくものを選定するようにしましょう。
③サポート体制
EFOに初めて取り組む場合は、サポート体制もチェックしておきたいところです。操作に慣れないうちは、タグの設置方法がわからなかったり、データの見方がわからなかったり……と、実装手順や運用方法に疑問を抱く可能性があるため、この手のツールを初めて導入する場合は、すぐに相談できるよう、サポート体制の充実している会社を選んだ方がいいかもしれません。
おすすめのEFOツール5選
最後に、おすすめのEFOツールを5つ紹介します。
ツール | 料金 |
Gyro-n EFO | 初期費用:2フォームまで無料 ※3フォーム目以降は¥10,000/1フォーム 月額費用:¥15,000~/月 |
EFO CUBE | 初期費用:無料 月額費用:¥50,000/月 (5フォーム) ※6フォーム目以降は¥10,000/1フォーム |
GORILLA EFO | 初期費用:¥30,000 月額費用:¥9,800/月 (5フォーム) ※6フォーム目以降は¥5000/2フォーム |
EFOcats | 【SPサイト最適化】 初期費用:¥300,000 月額費用:¥40,000/月(1フォーム) 【SPサイト+PCサイト最適化】 初期費用:¥400,000 月額費用:¥60,000/月(1フォーム) |
スマートUPフォーム | 初期費用:¥600,000~(1フォーム) 月額費用:無料 |
それぞれの特徴を簡単に確認していきましょう。
Gyro-n EFO
「Gyro-n EFO」は、1,000社以上の企業に導入されているEFOツールです。
比較的リーズナブルな価格設定でありながら、入力補助機能、分析機能(レポート機能)ともに豊富な機能を搭載。サポート体制も充実しており、各種設定から運用支援まで、専門スタッフによる手厚いサポートを受けられるので、EFOの進め方に不安のある企業でも安心して取り組めるでしょう。
公式サイト:Gyro-n EFO
EFO CUBE
「EFO CUBE」は、26種類の入力補助機能と12種類のデータ解析機能を備えた、多機能さが魅力のEFOツールです。数ある機能のなかでも、特に便利なのが「Yahoo!」や「Facebook」との「ID連携機能」ではないでしょうか。この機能を実装すれば、ワンクリックで連携しているアカウントの登録情報が入力フォームに自動で反映されるため、ユーザーの負担を大幅に軽減することができます。
サポートも手厚く、実装後も専任スタッフによる丁寧なサポート(レポートやフォーム改善案の提出など)を受けられるので、効率よく成果を上げていけるでしょう。
公式サイト:EFO CUBE
GORILLA EFO
「GORILLA EFO」の魅力は、何と言ってもその価格です。
EFOツールは、月々数万円単位の費用が発生するケースも珍しくありませんが、この製品は5フォームまで月々9,800円。低価格ながらもEFOに必要な機能はほぼ網羅されているため、ランニングコストを抑えたい企業は、ぜひ候補の1つとして導入を検討してみてはいかがでしょうか。
公式サイト:GORILLA EFO
EFOcats
「EFOcats」は、スマートフォン(以下、スマホ) のEFOを得意としており、既存のフォームにタグを設置するだけで簡単にステップ型フォーム(1画面につき1つの質問)へと切り替えることができます。
スマホでの入力をサポートする機能が全11種類搭載されており、分析機能も充実。訪問数や離脱率、所要時間といったフォームのパフォーマンスを期間別・項目別・デバイス別に確認することで、離脱ポイントを的確に突き止められるので、無駄なく着実にフォームを改善していけそうです。
スマートUPフォーム
「EFOcats」もスマホのEFOに強みを持っており、基本的な入力補助機能のほか、「位置検出による住所自動入力機能」や「スマートフォン用キーボードアシスト」など、スマホの特性を活かした機能が搭載されている点に特徴があります。
また、ランニングコストがかからないのも特徴の1つ。サーバーインストール型で初期費用しか発生しないため、長い目で見てコストパフォーマンスの高いツールといえるかもしれません。
公式サイト:スマートUPフォーム
コンバージョン率を上げるためにはEFO対策が不可欠
コンバージョン率を改善するためには、その一歩手前に位置する入力フォームの最適化が欠かせません。入力項目を減らしたり、エラー表示をわかりやすくしたり……と、ちょっとした変化を加えることで、大幅に改善する可能性もあるので、「なかなかコンバージョンにつながらない……」と悩んでいる方は、ぜひEFOに取り組んでみてはいかがでしょうか。
また、繰り返しになりますが、初めてEFOに着手する場合は、専門のツールを導入するのがおすすめです。最後に紹介したツールを見てもわかるように、EFOツールは製品によって特徴が異なるため、気になるツールを比較したうえで、自社に合ったものを選定してみてください。
RANKING ランキング
- WEEKLY
- MONTHLY
UPDATE 更新情報
- ALL
- ARTICLE
- MOVIE
- FEATURE
- DOCUMENT