最先端のWebマーケティングを発信するメディア

最先端のWebマーケティングを発信するメディア
ベリーペリを想起させるパープル

PANTONEが選ぶ2022年の流行色Very Peri(ベリーペリ)の配色例

最終更新日:
SHARE
FacebookTwitterLineHatenaShare

世の中のトレンドを押さえるうえで、流行色への視点は欠かせません。2022年の注目カラーといえば、“Pantone Color of the Year 2022”に選ばれたVery Peri(ベリーペリ)でしょう。

エレガントかつ包容感のあるパープルは、ファッションや小物、クリエイティブ制作と、さまざまな場面で目を引く個性的なカラーです。すでにアパレルや美容業界をはじめ、Very Periを取り入れたコーデや商品を打ち出している企業も多く、流行の兆しを見せています。

この記事では、Very Periというカラーの特性をふまえ、配色例や企業による活用例を紹介していきます。

Very Peri(ベリーペリ)は新しい時代を象徴するカラー

パントンは、2000年から毎年Pantone Color of the Yearを発表しています。ここで発表されるカラーには、単に「クリエイティブ界隈の流行色」が提示されているだけではありません。

Pantone Color of the Yearは、時代背景や社会動向をふまえて選定されており、「世相を映し出す鏡」としての側面を持ちます。その年を象徴する色として選ばれたトレンドカラーは、ファッションやクリエイティブ領域における感性的な指標となるとともに、「今の社会をどう生きるか」についてのメッセージにもなっているのです。

たとえば企業がトレンドカラーを取り入れる際にも、その色に含意されている文脈を把握しておく意義は小さくないでしょう。「クリエイティブ制作にどんなカラーを取り入れるか」は、「その企業が社会に対してどのようなメッセージを発信するか」という問題にも関わります。

それでは、Pantone Color of the Year 2022に選出されたVery Periとはどのような色であり、そこにはどのようなテーマが含まれているのでしょうか。

Very Periの特徴

Very Periと名付けられた繊細なパープルは、場面によってさまざまな表情を見せるカラーです。落ち着きと好奇心、静と動、クールさとエネルギーなど、コントラストをなす二面性を特徴としています。

Very Periに込められたメッセージを理解するうえで、これが「2022年の新色」であることを知っておくことは重要でしょう。例年、Pantone Color of the Yearはパントンの既存カラーから選出されていましたが、2022年になってはじめて、発表のために新たなカラーが制作されたのです。

社会的文脈を反映し、新たに色を作り出すというパントン社の試みに、「新たな時代の創出」や「革新」といった要素を読み取ることもできるでしょう。

Very Periはラベンダーに近い色合いですが、基調になっているのは「Periwinkle(ペリウィンクル)」というカラーです。パントン社によれば、Periwinkleにヴァイオレット・レッドを重ねることで「生き生きとダイナミックに」表現されたカラーがVery Periだといいます。

パープル系のカラーは一般に、落ち着きのある高貴さや、ミステリアスな個性、未知への好奇心を象徴する色です。こうしたイメージに加え、躍動感や推進力を表現したのがVery Periだといえるでしょう。

Very Periが表現するテーマ

Very Periが選定された時代背景として、パントン社は「メタバース」をはじめとするグローバル規模での社会変革を挙げています。パントン・カラー研究所のエグゼクティブディレクターLeatrice Eiseman(リートリス・アイズマン)氏によれば、こうした時代動向において「思い切った創造性や、想像力に富んだ表現を後押しするような、活発で喜びあふれる態度とダイナミックな存在感」を示すカラーとしてVery Periは制作されました。

こうした発表から読み取れるのは、Very Periが制作された背景として、ニューノーマルや仮想空間などに起因する「人々の関係性の変容」があるということです。さまざまな変革を迎え、社会構造やコミュニケーション形態が揺らぎつつあるなか、Very Periは「新時代を迎えるための指針」を表現したカラーであると考えられるでしょう。

パントン社の発表によると、Very Periは「ブルーの普遍性と継続性」と「レッドのエネルギーと興奮」という二つの側面からなるカラーです。上述のような時代背景をふまえれば、ブルーの側面からは「変化に動じない自律した精神」、一方のレッドからは「逆境を跳ね返すエネルギッシュな推進力」といった要素を読み取ることができるでしょう。

総じて、「変化の激しい時代を生きるにあたって、確固たる軸を定めながら、創造的なチャレンジに向かっていく姿勢」がVery Periというカラーによって表現されているのだと考えられます。

(参照:Pantone “Pantone Color of the Year 2022 / Introduction”

Very Periのカラーコード

Very Periを6桁コードやRGBなどに変換した際には、以下のような値になります。

PANTONE17-3938
HEX#6667ab
RGB値R=102, G=103, B=171
CMYK値C=40, M=40, Y=0, K=33
LAB45.75, 12.21, -36.75

Very Periを使った配色例

パープル系の配色

パントン社はVery Periを用いたカラーパレットを4種類公開しており、シーンに合わせた配色を提案しています。それぞれのパレットについて、表現するテーマや利用に適した場面を解説していきます。

(以下参照:Pantone “Pantone Color of the Year 2022 / Palette Exploration”

BALANCING ACT

BALANCING ACT
(画像出典元:Pantone

BALANCING ACTは「バランスを取る動き」を指しており、カラー間の調和がテーマとされるカラーパレットです。パントン社の説明によれば、「暖色と寒色の自然なバランスが、相互を補いながら高め合う補色的なカラーパレット」であり、補完関係に焦点が当てられていることがわかります。

やわらかいトーンのなか、Very Periの「ダイナミック」な側面が強調される点も配色の特徴です。

BALANCING ACTは汎用性の高いカラーパレットであり、ファッションやクリエイティブ制作など場面を問わず取り入れられるでしょう。表現しうるテーマもさまざまですが、たとえば「安らぎのなかに潜む気ままな好奇心」や、「静的な調和のうちにある自律的な精神」といったイメージを提示できると考えられます。

さらに、BALANCING ACTの薄く淡い色合いは、日本の伝統色にも通じるところがあり、和をイメージしたデザインにも取り入れやすいでしょう。

WELLSPRING

WELLSPRING
(画像出典元:Pantone

WELLSPRINGは「源泉」を意味し、生命の源を想起させる言葉です。自然の色合いをイメージさせるカラーパレットであり、パントン社は「自然の全体的で調和的な、陰影を含む融合」と解説しています。

生き生きとした生命力を感じさせる配色は、ありのままの健康な心身や、地に足のついた力強さを連想させます。こうした自然色を背景に、Very Periの創造性や想像力といった側面が強調されており、たとえば「自然との創造的な共生関係」といったテーマ性を持たせることもできるでしょう。

THE STAR OF THE SHOW

THE STAR OF THE SHOW
(画像出典元:Pantone

THE STAR OF THE SHOWは「ショーの主役」という意味であり、パントン社の解説を見ると、「普遍的な洗練のイメージをもたらすクラシックでニュートラルなパレット」のなかで、主役であるVery Periが「ダイナミックな存在感」を発揮する構図が示されています。

彩度の低い落ち着いた色合いのなかで、Very Periの「好奇心」や「活発さ」といった側面がひときわ強調されるでしょう。表現しうるテーマとしては、平静のなかに立ち現れる凜としたユーモアや、教養や啓蒙のイメージ、反復のなかで生まれる刺激、などが考えられます。

AMUSEMENTS

AMUSEMENTS
(画像出典元:Pantone

AMUSEMENTSは「楽しさ」や「面白さ」を意味し、「心を躍らせる何か」を指す言葉。鮮やかで明るい色彩が特徴であり、自由や喜び、奔放な精神をイメージさせるカラーパレットです。

パントン社はこのパレットにおいて、Very Periのうちにある「気兼ねのない自信」や「喜ばしい態度」の側面が引き出されると説明しています。遊び心のなかに垣間見える気高さや、躍動感や高揚感のうちに潜む神秘的なニュアンスを表現する際に有効な配色だといえるでしょう。

Very Periを取り入れた商品やクリエイティブ

カラーが独創的な配置

Pantone Color of the Yearはクリエイティブ業界やファッション業界への影響も大きく、2022年の流行色であるVery Periは、すでにさまざまな領域でプロモーションに活かされています。

以下ではVery Periを取り入れた商品や、広告施策について紹介していきます。

アイテムや化粧品のカラーに採用されたケース

スキンケア・美容品ブランドのClinique(クリニーク)は、Pantone Color of the Yearの発表後、パープル系のアイシャドウを用いたメイク画像を「#VeryPeri」のハッシュタグとともにInstagram上に投稿しました。その他、パッケージにパープルを取り入れたクレンジングバームの画像なども投稿されており、いち早く流行を反映する動きを見せています。

化粧品のほかにも、アパレルやインテリアなど、さまざまな業界で流行色を打ち出したプロモーションが行われています。イギリスで生地素材を扱うCamira(カミラ)は、自社サイトにVery Periの特設ページを作成。パープル系のカラーを使ったさまざまなコーディネートを提案しています。

(関連リンク:Camira “Pantone Color of the Year: 2022”

クリエイティブに用いられたケース

Very Periはクリエイティブ制作にも取り入れられており、たとえばパントン社はみずからNFT作品を公開。Very Periのキーワードでもある新しい時代に向けた動きを見せています。

日本国内においては、花王株式会社の商品「バブ」の公式Twitterアカウントが「ベリーペリで色集め」と題し、入浴剤のパッケージや浴槽のイメージを伝える画像を投稿しました。Very Periがトレンドカラーであることを端的に説明しており、ユーザーの「流行色なら買ってみようかな」といった気持ちを喚起しています。

その他、ユニリーバ傘下の化粧品ブランドTatcha(タッチャ)は、以前から商品パッケージやサイト上のデザインに淡いパープル系の配色を使用していましたが、Pantone Color of the Yearの発表後、ファッション誌VogueのWeb版でVery Periを用いた商品の特集が組まれ、その際にTatchaの商品が紹介されるなど、メディアに取り上げられるケースが増えています。

(参照:Vogue “Pantone Color of the Year 2022: Shop Beauty Products in Very Peri”

自社からVery Periに関連したプロモーションを積極的に打ち出しているわけではないようですが、Pantone Color of the Yearの影響力の高さを示す事例といえそうです。

なお、Very Periをデザインに取り入れるにあたって、パントン社は各種専用ツールを用意しています。アパレルや化粧品、インテリア装飾やクリエイティブ制作といった用途に応じ、カラーガイドなどを展開していますので、デザインや制作分野にかかわる方は導入を検討してみてもよいでしょう。

(関連リンク:パントンストア・ジャパン “PANTONE COLOR OF THE YEAR 2022 / TOOLS FOR DESIGNERS”

SHARE
FacebookTwitterLineHatenaShare

この記事を書いた人

鹿嶋 祥馬
大学で経済学と哲学を専攻し、高校の公民科講師を経てWEB業界へ。CMSのライティングを300件ほど手掛けたのち、第一子が生まれる直前にフリーへ転身。赤子を背負いながらのライティングに挑む。

UPDATE 更新情報

  • ALL
  • ARTICLE
  • MOVIE
  • FEATURE
  • DOCUMENT