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初心者ライターは特に要注意!webメディアと紙媒体の違いとは?

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ライターと一口に言っても、媒体によってその特性はまったく異なります。メディアのカテゴリやテイストはもちろんですが、大きく分けると、まずその媒体がwebか紙かというところでライティング法は大きく変わります。

webメディアでは書いたことがあるけれど紙メディアは未経験という方、もしくはその逆の方、あるいはこれからライターとして始動しようとしているという方に向けて、webと紙それぞれの特徴と基本的な書き方のコツを紹介していきます。

web媒体と紙媒体の大きな違い

web媒体と紙媒体

web媒体と紙媒体のメディアの大きな違いは、基本的にゴールとするところが「共感」と「創造」に分かれるというところにあります。

まずweb媒体の大きな特徴は、そのメディアや記事に興味のない人も閲覧する可能性があるというところ。不意に広告やSNSで流れてきて開いただけという場合もおおいにあるでしょう。

つまり、読み進めてもらえない可能性やすぐに離脱してしまう可能性も高いため、最後まで読んでもらうための工夫をする必要があります。簡潔にいうと、読者の共感を呼ぶような表現や聞き慣れた言葉を使うことが大事です。独自の思考に偏っていたり難しい言葉があまりにも続くようだと途中で読むのをやめてしまう可能性があるからです。

そして紙媒体の大きな特徴は、基本的に購読者が読むものだというところ。フリーマガジンなどの場合は購入することはありませんが、自ら手に取らない限り閲覧する機会はあまりありません。

つまり、少なからず興味を持っている人が読者になる可能性が高いため、普段使う言葉よりも新しい表現や独自の発想が好まれやすいです。紙質やレイアウトに凝ることで再読性を高めることができるのも紙媒体の特徴でしょう。そういう意味ではwebよりも自由度が高いといえます。

もちろん実際にライティングしていく上では、ほかにも違いがたくさんあるので、ひとつずつ確認しながら学んでいきましょう。

レイアウトの違い

表現方法においては紙媒体の方が比較的web媒体よりも自由度が高いと前述しましたが、文字数や写真、画像の数に関しては基本的に紙媒体の方が制限があります。というのも紙媒体の場合、最初にレイアウトを決めたらその枠に収められる文字数、写真の数が決まってしまうことが多いからです。

一方web媒体の場合は、基本的に上限なく情報を足していくことができるので、文字数も写真、画像の数も制限がない場合が多いです。そのため、紙媒体でライティングをする場合、ただ正確な情報を書くだけでなく「削る」という作業も必要になります。

また、読み進め方においては、紙媒体がどのセクションから読むか読者に委ねられるのに対し、web媒体は一番上からスクロールしてもらうことになるため、web媒体においては最後まで読んでもらえるよう読者が求めている情報を求めている順番に書いていくことが求められます。

メディアとライターの知名度・責任の重さ

web媒体と紙媒体のメディアの特性を比較したときに、ブランド力や責任の帰属するところが異なります。webでは基本的にどちらもライター個人にかかってくる面が大きいです。たとえばメディアに知名度がなくてもそこに掲載しているインフルエンサーの書いた記事がバズるということもあるでしょう。そのため、個々のパワーが影響する力が大きく、ライターもメディアとしてのブランディングは紙媒体よりも意識することが少ないかもしれません。

一方、紙媒体ではメディアの知名度が高くないと手に取ってもらえる確率が減ってしまうため、ライター一人にかかる責任よりもメディア全体にかかる責任の方が大きくなります。編集部全員でひとつのメディアを作っているという意識も高まりやすいので、一体感が生まれやすいともいえるでしょう。

なお、記事末尾などに執筆した者のプロフィールが掲載されることも多いですが、web媒体の場合、たとえば個人のSNSなどのリンクを貼っておくと、そのまま遷移してフォローすることができるため、ファンを作りやすく、紙媒体ではどうしても直接遷移することができないため(QRコードがあれば手軽にアクセスできますが、すべての記事にライターのSNSのQRコードを載せているものはなかなかないかと思います)、ファンを作るまでが長くなる傾向にあります。

情報の広まりやすさ

前項で触れましたが、記事内にURLを掲載した場合、そのまま遷移することができます。それは各SNSのシェアボタンをつけた場合も同様なので、記事に共感したときにそのままSNSで拡散することができるという意味では情報の広まりやすさはweb媒体の方が優勢でしょう。シェアボタンに限らず、個別にメッセンジャーアプリなどで知人友人に共有することも、iOS同士であればAirDropなどで共有することもあります。つまりweb記事だとだれかに情報を広めることが簡単でスムーズということです。

また、SNSで広められることでほかの方と意見交換もしやすい面からか、その記事のメインとなるキーワードで即座に検索できるという面からか、web記事を読んだ後の方が紙記事を読んだ後よりも、同じテーマのほかの記事からも情報を集めようとする傾向が高いのではないでしょうか。

しかし、紙記事の方がその1本の記事、あるいは1誌で完結する傾向が高いのは、紙媒体の方が信頼性が高いと思われていることも起因しているかもしれません。信頼できる情報を入手したからほかの記事は読まなくていい、と思われている可能性があるということです。

紙媒体の方が信頼性が高いとされているのはなぜか、という点については次項で触れます。

権威性と信頼性

紙には紙の、webにはwebのいいところがあるので公平性を第一に説明したいですが、なんとなく紙媒体の方が権威性を感じるという方は多いのではないでしょうか?理由としては、webよりも歴史があるというのも挙げられますが、執筆してから公開、発行されるまでの工程の多さが影響していると考えられます。

web媒体でライターが編集部外である場合、執筆後、記事は編集部に納品され、修正が必要な際は差し戻されますが、そのまま通ったとして、次の工程は編集部による編集、そして公開という作業であることが一般的かと思います。もちろん校閲をしっかりしているwebメディアもありますが、校閲タスクがないケースの方が多いのではないでしょうか。

一方、紙媒体では、編集部に記事が納品された後、同様に差し戻しもなかったとして、次の工程は編集部による編集、そして校閲(外注の場合もある)という作業が発生します。ここで修正の必要性が発生したら当然リライトが求められ、場合によってはその関門を通過後も編集長の最終確認においてNGが出されることもあります。

ここまで紙媒体が読者の目に触れるまで多くの工程を踏まなくてはいけないのは、誤りが許されない環境にあるからです。もちろんwebにおいても許されるものではないですが、即時修正できるため、どうしても紙媒体の方が誤情報、誤字脱字衍字を重く捉えています。

もちろん記事の質にこだわって徹底しているwebメディアも多く存在しますし、逆に誤情報を発表してしまう紙メディアもあります。あくまでも今回は一般的な面を紹介していることを前提にしてください。

スタート時のハードルの高さ

前項にて、web媒体の方が紙媒体よりも記事執筆後、公開までに携わる人員が少ない傾向にあると触れましたが、それはこれからライターとして活動しようと考えている方にとっても影響のある部分でしょう。

もちろん既存メディアに参加したい場合は、どちらも応募して採用されるという流れが必要なので、採用条件が易しいメディアもあれば厳しいメディアもありますが、自ら新しくメディアを立ち上げてライターとして始動したいと考えた場合は、webの方がハードルが低いと考えられます。

というのも紙媒体の場合、編集や校閲も自分で行い、人員を最小限にしたとしても、印刷代というコストがどうしてもかかってしまうからです。ZINEなどを自分一人で制作する方も多いので、部数も極めて少なくしたら可能なのではないかという意見もあるかもしれませんが、毎回安定した販売ルートを確保するのは難しいでしょう。また、ただでさえこれから始動する=無名であるのに、部数も少なければ読者を増やすのも難しいです。

一方webの場合は今すぐにでも始められ、SNSなどで告知もできるので、場合によってはすぐに多くのPV、読者を集めることができるかもしれません。そのため、書きたい「場所」ではなく書きたい「もの」が明確にある場合は、まずはwebで始めてみて、思想や哲学、美学などがマッチングするメディアがあれば、それがwebであれ紙であれ、その際に挑戦してみるという選択もいいでしょう。

web媒体と紙媒体それぞれのライティング

今までの項目を簡潔にまとめると、下記のようになります。

【web媒体】

  • スクロール形式で文字数、写真、画像の制限がないため、情報をどこまでも延長できるが、縦長で読みにくい構成のため最後まで読んでもらえるような工夫や言い回しが必要。また、読み進め方も基本的に上から下に進行することになる。
  • 「メディアの知名度<ライターの知名度」であり、記事を見てもらうためにはメディアの知名度よりもライターの知名度の方が影響することが多く、また、ライター個人のファンも作りやすい。
  • 情報が広まりやすい。
  • 後から修正ができるという性格上、権威性は紙媒体よりも欠けて見られやすいが、その分、公開までの工程が少なく、自分で立ち上げるのも比較的簡単。

【紙媒体】

  • レイアウトにこだわりが出せる反面、デザインを決めてしまったら文字数、写真、画像数に制限がかかり、削る作業が必要になる。
  • 「メディアの知名度>ライターの知名度」であり、メディアの責任の方が大きい。そのため、誤りに対してシビアであり、多くの工程を経て発行にいたる。それが権威性につながっている。
  • 情報が広がりにくく、その記事、その書籍、雑誌だけで完結することが多い。
  • 多くの工程、人員、コストが要されるため、手軽に始めることは比較的難しい。

もちろん、いずれも例外はありますが、これを踏まえた上でライティングに臨むと、コツをつかみやすいでしょう。

そしてweb媒体においても紙媒体においても念頭に置いておかなくてはいけないのは、自身の書いた記事を発信するということは、必ずその先に読者がいるということです。

自分が書こうとしている記事はどういった方に届くのか、そしてその方はどういった情報を求めているのか、そういったことを考えながら進行していくとスムーズに書けるのではないでしょうか。

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