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「あつ森」が再度話題に!政治的利用はNGでもブランディング活用は有効
2020/09/16

あつ森(画像出典元:Nintendo Switch『あつまれ どうぶつの森』

2020年、コロナ禍で多くの人が外出自粛を余儀なくされたこともあって、人気ゲームソフト『あつまれ どうぶつの森(通称:あつ森)』は発売から1ヶ月強で世界販売数1300万本を突破するという同シリーズ他作品と比較しても最大の初速を生み、現在もその記録を伸ばしています。外出できない、友だちや恋人と会えないという状況をゲーム空間で疑似体験できるということで、いわゆる「巣ごもり消費」が生じたのでしょう。

先般、自民党総選挙に備え、石破茂元幹事長陣営が「あつ森」内に「じみん島」を作り、「いしばちゃん」を登場させるなど活動の構想を発表したこと(任天堂の政治的な利用を禁じるという規約に反する可能性があると指摘され、9月8日には断念)も話題になりました。

日本国内で政治的活動に利用するのは難しそうですが、アメリカにおいてはそういった規約がないということで、米大統領選では民主党候補のジョー・バイデン氏の陣営が活用を発表しており、あつ森の影響力は計り知れません。

9月10日には、資生堂のグローバルプレステージブランド「SHISEIDO」が「Special Video Project “Camellia”」と称してあつ森プレイ画面を撮影した静止画や動画を募り、それらをもとに1本のムービーを制作するプロジェクトを開始。

発売から半年経ってなお、このようにキャンペーンやブランディングに活用する企業も少なくなく、また、中止や延期せざるをえなかった卒業式や結婚式といったイベントをゲーム上で開催したり、現実に販売されているものと同じデザインの服をアバターに着せられたりするなど、あつ森での活動が現実の代替行為として機能することによる今後の展開の可能性の拡大を感じます。

目次

『あつ森』とは?「マイデザイン」の活用幅

(画像出典元:『あつまれ どうぶつの森』公式Twitter

『あつまれ どうぶつの森(英名:Animal Crossing: New Horizons)』は、無人島に移住したプレイヤーが自由に島を開拓したり、着せ替えをしたり、「どうぶつ」や他のユーザーたちと交流できるゲーム。

「マイデザイン」という、シリーズ過去作にもあったオリジナルデザインの服や床を作れる機能では、時代の流れに沿って、よりディティールが伝わりやすい精密なグラフィックに進化したことで楽しみ方が広がりました。

マイデザインは自分だけで楽しむのではなく、他ユーザーに配布するユーザーも多く、Marc Jacobs(マーク ジェイコブス)やValentino(ヴァレンティノ)など世界的に有名なブランドもSNS上などにIDを公開し、ブランドアイテムを無料で利用できるようにしています。

「本物」を買うとなると決して安価とはいえない両ブランドのあつ森参入はとても話題になりましたが、日本国内でも多くのブランドがオリジナルアイテムを無料配布しており、今やそれによるブランド認知度上昇も期待できそうです。

また、アバターが身につけるものに限らず、メトロポリタン美術館(MET)のように、ゲーム内の暮らしをより豊かにするようなアートピースを無料配布している美術館もあります。

メトロポリタン美術館といえば、ルーヴル美術館などと並ぶ世界最高峰の美術館。その所蔵する美術品は約40万点にものぼり、つまりその40万点の中からゴッホの作品を選んだり、モネの作品を選んだり、さまざまな芸術家の作品が飾り放題というわけです。

なお、これらを利用するには、任天堂の有料ネットワークサービス「Nintendo Switch Online(ニンテンドースイッチ オンライン)」に加入し、同名のスマートフォン向けアプリ(無料)をDLする必要があります。

動画制作にも有効


冒頭でも触れましたが、SHISEIDOが2020年9月10日より、ユーザーが撮影したあつ森のプレイ画面の静止画や動画をもとに1本の動画を制作するプロジェクト「Special Video Project “Camellia”」を実施しています。

動画を作るにあたって指定の絵コンテが存在しており、1シーンにつき1投稿をSNS上で集めるという流れ。併せてプロジェクト名にも入っている、SHISEIDOを象徴するアイコン「花椿」のマークやフェイスペイント、プロジェクトにちなんだ「赤」の衣装、美容部員の制服のマイデザインを無料配布しています。

先に紹介したValentinoについては、マイデザイン無料配布に際して、ブランド公式インスタグラムにて、あつ森内の部屋をスタジオのように見立ててライティングを施し、撮影を行った様子を公開しました。

それはまるで実際のコレクション発表時のシューティングのようで、もちろん、そのように見えるように企画が打ち立てられたこともうかがえるので、Valentinoというメゾンが「あつ森」というゲーム上に新たなアイテムを打ち出したというようにも捉えられます。

また、9月に公開されたばかりの全編あつ森のプレイ画面で制作されたMVも話題です。アメリカのエレクトロポップ・デュオ「Sylvan Esso(シルヴァン・エッソ)」が自身の公式YouTubeチャンネルに投稿した『Ferris Wheel(Animal Crossing Music Video)』という楽曲で、10日間で約65,000回試聴されています。

前述のとおり、『どうぶつの森』シリーズはかねてより人気でしたが、グラフィックの精密度が上がったことで、あつ森では世界観がより鮮明になり、よりリアリティーを感じさせるようになりました。

なぜあつ森への参入に力を入れるのか


これまで、多くの企業、ブランド、クリエイターがあつ森に参入してきたことに触れてきましたが、ではなぜ、こんなにも多くの人や企業が力を入れるのでしょう。

簡単にいってしまえば、低コストでブランディングを強化でき、商品やサービスの認知度も上げられるからでしょう。あつ森には6月28日時点で国内だけで500万人以上ものユーザーがいると推測されています。多くのユーザーを抱えたプラットフォーム上で商品を紹介したりプロジェクトを行ったりするのは、新たなマーケットを開拓するよりもリソースを削減した上で宣伝効果が見込めると考えられます。

○ユーザー数参考:株式会社KADOKAWAによる『ファミ通』マーケティング速報

昔からTVCMでも社名や商品名、サービス名を覚えてもらうことだけを目的としたものも作られてきた経緯がありますが、あつ森においても同様で、アバターを着せ替えたり、島の中のデザインを充実化させることで、実際の商品に興味をもってもらえれば効果があるといえるわけです。

また、SHISEIDOのプロジェクトやプレイ画面の動画制作に見られるような、アイテムを配布するのではなく、あつ森の世界観を活用した企画に関しても、利用者の多いあつ森ブームに便乗することができれば、その企画、ひいてはそれを実施している企業の認知度を上げることに直結するので、試さないという手はないのです。

先に触れましたが、実はこうしたブランディング術は、とても低コスト。というのも、あつ森のマイデザインは自作であることを前提としているのです。そのため、外部に作業を委託さえしなければ、基本的には自社のみで完結できるので、監修や確認に時間もかけずにスケジュールや作業工程のコントロールも自由に行うことが可能です。

動画制作に関しては言わずもがなですが、各社、各自で自由に内製できるので、やはりコストやリソースを大きくかけることなくスピーディーに実働させることができるでしょう。

バーチャル上での疑似体験が代替体験になる

花火大会

(画像出典元:Nintendo Switch『あつまれ どうぶつの森』

あつ森に多くのファッションブランドが参入しているというのもあり、あつ森ユーザーはまるで自分の服のようにアバターのコーディネートに気を使う傾向にあります。

たとえば、あつ森上で恋人とデートをするときや友人と集まるときにも、実際と同じように身支度をして服を決めます。そのときの気分、会う人、場所、目的などに応じて人々はその日のファッションを決め、それがその人の外見ないしは哲学をつくるひとつの軸になりますが、まさしくゲーム上でも同等のレベル感までその楽しみ方が広がったということでしょう。

今年2020年はコロナ禍で、毎年各地で開催されている花火大会も中止になることが多かったですが、あつ森では8月中は毎週末に開催され、アバターに浴衣を着せて花火を体験するユーザーもたくさん現れました。

夏の風物詩のひとつともいえる花火大会。実際、毎年どこかしらに訪れていたものの今年は断念せざるをえなかったという方も多いでしょう。それがあつ森という、国内推定500万人以上ものユーザーを抱える(=友人や家族、知人も利用している可能性が高い)ゲーム上で開催されることで、少しは不完全燃焼のまま夏を終えることの飢餓感を抑えることにつながったのであれば、確実に代替体験として成功しているといえるでしょう。

今回挙げた企画以外にもあつ森を活用したブランディングやマーケティングプロジェクトは多数存在します。そして、今後もユーザーの注目が薄れない限りはあらゆる企業やクリエイターが参入することが見込めるので、マイデザインで配布できるような商品を扱う場合はもちろん、そのほかの場合も動画制作やあるいはまた別の方法で活用を検討してみるとよいでしょう。

政治家もキャラクター化することで若年層へのリーチと認知度、好感度向上を戦略する時代なので、販売できる商品やサービスを持っている方々はなおさら有効活用できるはずです。


(本文・浦田みなみ)

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