Canvaでホームページ作成する方法とは?独自ドメインへの切り替えやSEOについてまで網羅的に解説!
オンライン上でさまざまなデザインを作成できるCanvaは、テンプレートを用いたスムーズな操作性を大きな特徴としています。
Canva上の豊富なテンプレートのなかには、ホームページ制作用のデザインも数多く用意されています。さらにホームページを作成するだけでなく、Canvaからそのまま無料で公開することも可能です。
この記事では、Canvaでホームページを制作する方法や、公開にあたって各種ドメインを取得する方法などを解説していきます。
目次
Canvaでホームページを作成するメリット
Canvaは基本無料のデザインツールであり、クラウド上で複数人が同時に編集作業を進めることも可能です。そのためCanvaはビジネス用途をはじめ、さまざまなデザイン制作に活用されています。
以下では多くの用途のなかでも、とくにCanvaでホームページを作成するメリットについて解説していきます。
>>>Canva(キャンバ)の使い方とは?基本操作や機能を初心者向けに解説
初心者でもテンプレートを使って作成可能
通常、ホームページを作成する際はHTMLやCSSといったプログラミング言語についての知識が必要になります。
一方で、Canvaを使ったホームページ作成は「ノーコード制作」と呼ばれ、プログラミングの知識がなくても進めることができます。直感的な操作により、「決まった枠に画像やテキストを当てはめていく」作業だけでホームページを仕上げられるのです。
Canva上に用意されているテンプレートも豊富であり、初心者であってもスムーズに見映えのよいページを作成できるでしょう。
無料で作成・公開できるプランも
Canvaの無料プランであれば、ホームページの作成時だけでなく、公開時にも費用はかかりません。公開設定の際にCanvaの無料ドメインを選択すれば、作成から公開、運用まで一切お金をかけずにホームページを手に入れられます。
さらに無料プランであっても最大5つのドメインを取得できるので、目的にあわせて複数のホームページを作成・公開できます。
なおオリジナルのドメインを使いたい場合には、有料プランで独自ドメインを設定したり、外部で取得したドメインを適用したりすることも可能です。
自動でレスポンシブ対応にできる
Canvaに用意されているホームページ制作用のテンプレートは、あらかじめPCとスマートフォンいずれの表示にも対応した形式になっています。
そのためテンプレートに従って制作を進めていけば、特別な対処の必要なくレスポンシブ対応のホームページを仕上げることができます。
Canvaでホームページを作成するデメリット
Canvaは専門知識がなくても手軽にホームページを制作でき、また無料で公開も可能なツールです。一方で、ページ制作にあたっていくつかの制約が生じる面もあります。
もちろんCanvaの特性を理解し、目的にあわせてページを作成・公開することにより、費用対効果の高い施策が可能になるでしょう。実際の利用にあたっては、以下のようなポイントに留意することが大切です。
複雑な構造のページには向かない
Canvaで作成できるホームページは基本的に「ワンページ」の形式であり、ランディングページとしての活用を想定したテンプレートが多数を占めています。
そのため複数のページ間を遷移させたり、階層化したりといった構造のWebサイト制作には向いていないと考えられます。
コンバージョンへの導線を工夫する必要がある
作成したホームページをランディングページとして活用する際は、問い合わせフォームなど「コンバージョンへの出口」が必須だといえます。しかしCanva上では、フォームの作成に対応した機能はありません。
そのため問い合わせフォームを作る場合には、別のツールを使って作成したうえで、Canvaで作ったページ上にフォームへのリンクを設置する、といった対策を講じる必要があります。
無料版では分析機能が使えない
ビジネスなどでWebサイトを運用する際は、Google Analyticsなどの分析ツールを通じてアクセス状況を把握することが欠かせません。
Canva上にもインサイト機能があり、アクセス数や流入元、リンクのクリック数などを確認できますが、これを利用できるのは「Canva Pro」などの有料プランに加入するユーザーに限られています。
またCanvaで作成したホームページには、Google Analyticsなどの計測タグを埋め込むことができないため、無料プランではアクセス状況を把握することが難しいと考えられます。
Canvaでのホームページ作成の方法
Canvaでホームページを作成する際は、まずテンプレートを選択し、そこからデザイン内の画像や文章を入れ替えていく、という流れが基本になります。
以下では具体的に、Canvaでホームページを作成する方法について解説していきます。
ページ上に必要な要素を整理する
まずデザインを作成する前に、「ホームページ上にどんな要素がほしいか」を整理しておくとよいでしょう。
一般的なランディングページにおいては、「こんな方におすすめ」などと訴求ポイントを提示したうえで、サービス内容や料金、よくある質問やお客様の声、プロフィールといった情報を掲載していく形が見らます。
こうした流れを参考にしながら、「誰に何を訴えたいか」を考慮し、必須となる要素を洗い出しておきたいところです。
テンプレートを選択する
Canvaを開き、トップページのカテゴリ選択から「Webサイト」を選びます。あるいは検索窓から「Webサイト」と入力しても、同様の画面に進みます。
テンプレートの選択画面から、好みのものを選びましょう。
カラーリングやフォント、画像などは簡単に入れ替えられるので、基本的なレイアウトやページの構成要素からニーズにあうものを選ぶとよいでしょう。
画像の差し替え
テンプレートを選択したら、画像などの素材を必要に応じて入れ替えていきます。まずページ背景となっている画像を入れ替えるには、該当の画像を選択し、右クリックのメニューから「背景を削除します」を選びます。
その後、代わりに挿入する画像を選びましょう。「素材」のメニューから「写真」へと進み、Canva上のフリー素材を使用するか、「アップロード」から自身が所持する画像などを取り込むことも可能です。
好きな素材をクリックすると、ページ上に画像が反映されます。さらに「画像を背景として設定」を選択すれば、ページサイズにあわせて画像が配置されます。
また、ページ内にある背景以外の画像を入れ替えるには、素材メニューから好きな画像を選んだあと、グリッド部分にドラッグ&ドロップで移動させましょう。
グリッドのサイズにあわせて画像が交換されるので、画像の表示箇所をドラッグ操作で調整すれば作業は完了です。
テキストの変更
自身のサービス内容など発信したい情報にあわせて、既存のテキスト部分を変更していきましょう。該当のテキスト範囲を選択し、テキストを上書きしていけば、形式はそのままで好きな内容を入力できます。
文章がうまく思いつかない場合は、AI機能を使って続きを自動で作成したり、異なるトンマナに変更したりする方法も有効です。AI機能を使うには、テキスト範囲を選択した際に表示されるメニューから「マジック作文」をクリックし、必要な調整内容を選択してください。
またフォントの種類やサイズ、カラーや配置も、フォントメニューから任意に変更できます。
文字の雰囲気によって受け取る印象は大きく異なるので、訴求したいイメージにあわせて調整していきましょう。
リンクの設定
Canva上のテキストや素材には、必要に応じてリンクを埋め込むことができます。問い合わせフォームへのリンクやページ内リンクなどを使い、導線を整えておきましょう。
リンクを挿入するには、設定したい素材やテキストを選択し、メニューから「…」をクリックしたあと、「リンク」へと進みます。
URLの入力画面が開かれるので、リンク先のURLを入力するか、ページ内リンクの場合にはプルダウンメニューの「この文書のページ」の選択肢から該当する箇所を選択しましょう。
「完了」をクリックすれば、設定したリンクが該当箇所に反映されます。
タイトルの変更とプレビュー確認
Canvaで作成したデザインには任意のタイトルをつけることができ、ホームページの場合にはこのタイトルが「見る側のブラウザタブ上に表示されるページ名」として扱われます。
そのため公開作業に移る前に、画面上部の編集欄からタイトルを変更しておくとよいでしょう。タイトルには屋号や業務内容、所在地などの情報を含めるのが一般的です。
また公開する前に、画面上部メニューの「プレビュー」から実際の見え方を確認しておきましょう。
PCからの見え方とスマートフォンからの見え方をそれぞれ確認できるので、表示がズレている箇所がないかをチェックし、細部を調整しておくことが大切です。
Canvaで作成したホームページを公開する方法
Canva上で作成したホームページは、そのままCanva上で公開まで進めることができます。この際、インターネット上の住所にあたる「ドメイン」を設定する必要があり、「無料ドメイン」「有料ドメイン」「外部ドメイン」の3つから選択できます。
無料ドメインはシンプルな設定で済む反面、URL末尾に「.canva.my.site」という文字列が付加されます。この点で、Canvaの有料ドメインは好きな文字列を選べるものの、年間数千円の費用を必要とする点がデメリットです。
もともとCanvaのほかにドメインを所有している場合は、既存のものを適用することも可能ですが、プロバイダによってはやや設定が煩雑になることもあります。
以下ではそれぞれのケースについて、Canvaで作成したページの公開方法を解説していきます。
>>>ドメインとは?どんな種類がある?独自ドメインを取得するメリットも解説
Canvaの無料ドメインを使う場合
まずは作成したデザインの編集画面から、「Webサイトを公開」をクリックします。
「WebサイトURL」の欄に希望する文字列を入力していきましょう。
使用できない文字列の場合には、入力欄の下に赤字でその旨が表示されるので、注意書きが表示されない文字列を選んでください。
URLが決まったら、「公開設定」を開き、「Webサイトの説明」の欄に文章を入力します。これは「メタディスクリプション」と呼ばれる箇所であり、検索結果画面などでそのページの内容を概説する役割を担います。
説明文を作成する際は、「どんな言葉で検索するユーザーを呼び込みたいか」といった観点から、適切なキーワードを組み込むことが大切です。
設定が整ったら、「Webサイトを公開」をクリックすると、作成したホームページが公開されます。
Canvaで独自ドメインを取得する場合(有料)
デザインの編集画面から「Webサイトを公開」をクリックし、WebサイトURLの入力欄の下にある「カスタムドメインを使用」を選択しましょう。
開かれた画面で「新しいドメインを購入」をクリックします。
希望の文字列を入力し、「検索」をクリックすると、使用可能なドメインが金額とともに表示されます。
希望に近い文字列を選び、「ドメインを購入」をクリックして支払い情報の入力画面へと進みましょう。必要事項を入力し、支払いが完了すると、購入したドメインを使ってページを公開できるようになります。
Canvaで作ったホームページを既存の独自ドメインで公開する場合
有料プランの「Canva Pro」に加入しており、さらにもともと所持しているドメインがある場合には、それを使ってCanvaで作ったホームページを公開することもできます。
デザインの編集画面から「Webサイトを公開」をクリックし、URLの入力欄の下にある「カスタムドメインを使用」をクリックしましょう。
「独自のドメインを活用」を選び、「続行」をクリックします。
表示された入力欄に使いたい既存のドメインを入力してください。なお既存のサイトがある場合にも、サブドメインを利用してCanvaで作ったページを公開できるので、元のサイトを削除する必要はありません。
利用中のドメインプロバイダがCanvaとの自動接続に対応していれば、その後に表示される案内に従うことで、ドメインの接続設定とページの公開設定を進めていけます。
なおドメインプロバイダが自動接続に対応していない場合には、プロバイダ側のDNS設定を更新しなければならず、対応方法をプロバイダなどに確認する必要があります。
(参照:Canvaヘルプセンター|独自のドメインを接続したWebサイトを公開する)
Canvaで作成したホームページにおけるSEO対策
Canvaで作成したホームページは、WordPressなどのCMSで作成したページに比べ、SEOの効果を高めにくいことが指摘されています。
Googleからの評価を高めるうえでは、HTML上で情報を適切に構造化することが重要ですが、ノンコードのデザインツールであるCanvaではそうした作業が難しいのです。
一方で、Canvaでホームページを作成する際にSEOの観点を取り入れることは、集客の面でも有効と考えられるでしょう。以下では、SEO対策のうえで留意したいポイントを解説していきます。
タイトルとメタディスクリプションを工夫する
Canva上で操作可能な設定のうち、「ページタイトル」と「メタディスクリプション」はSEOにおいて重視されるポイントです。タイトルとメタディスクリプションの双方に、「ターゲットが検索しそうなキーワード」を入れておくことが重要になります。
まずタイトルはデザイン編集画面の上部から変更できるので、「屋号、エリア、サービス内容」を端的にまとめたうえで、プラスアルファの内容として「訴求したい強み」を加えるなど工夫したいところです。
またメタディスクリプションは、ページ公開時に設定する「Webサイトの説明」の欄から入力できます。
メタディスクリプションそのものはSEOへの直接的な効果は薄いとされていますが、説明文の内容は検索結果画面に表示されるため、クリック率に少なからず影響すると考えられます。
キーワードを取り入れつつ、ページの内容を100字程度で適切に説明するほか、「そのページを開くメリット」を間接的にでも訴求するとよいでしょう。
ユーザーが求める情報を適切に配置
SEO対策の基本は、「ユーザーにとって有益なページを作ること」にあります。Canvaでホームページを作成する際は、主にテキストを変更することで「必要な情報を過不足なく提示する」ことを心がけましょう。
とくに「サービスを受けた人がどんな悩みを解決できるのか」を明らかにし、料金体系や利用の流れに関する疑問を解消していくページ構成が重要になります。
またページ作成者の信頼性を高める意味でも、事業者の場合には所在地や連絡先を明記し、代表者の氏名やプロフィールなどを掲示しておくとよいでしょう。
ページ表示速度に注意
ページの内容が充実していても、アクセスした際の表示速度が遅いと、ユーザーがストレスを感じて離脱する可能性が高くなります。結果的にSEOの面でも悪影響が生じかねないので、ページが重くなる要因はなるべく取り除いておきましょう。
アニメーションを含む画像を極力減らしたり、大きなサイズの画像は圧縮したりと、用いる素材を軽くしていくことが大切です。なお作成したページの表示速度は、Googleが提供する「PageSpeed Insights」などでチェックしてみるとよいでしょう。
>>>PageSpeed Insightsの使い方とは?指標の見方や意味と改善方法を初心者にもわかりやすく解説
「Google ビジネス プロフィール」への登録
店舗があるビジネスを営んでいる場合にはとくに、所在地や連絡先などのビジネス情報をGoogle ビジネス プロフィールに登録することにより、事業者としての信頼性を高められると考えられます。
また、これまでホームページなどを所有していなかった場合には、Canvaで制作したページをビジネスプロフィール上に登録することにより、Googleマップからの流入を期待できるでしょう。
ビジネスプロフィールにサービス内容など正確な情報を登録することで、Googleマップ上の検索にも表示されやすくなるため、ページへの流入が増え、結果としてSEOの面でも改善効果が生じる可能性もあります。
まとめ
オンライン上のデザインツールであるCanvaにおいては、手軽に多くの用途に向けたデザイン制作が可能であり、ホームページ用のテンプレートも豊富に用意されています。
HTMLやCSSといった専門知識がない人でも、コードを使わずシンプルな操作でページを制作できる点がCanvaのメリットです。さらに、無料でホームページを公開することもできるので、「手間や費用をかけずにランディングページを作りたい」といったニーズに適していると考えられます。
一方で、現在Webサイト制作の主流であるCMSと比べると、ページ構成の自由度やSEOの効果といった面で制約が生じることもあります。Canvaでホームページを制作する際は、メリットとデメリットを把握したうえで、自分のニーズに適しているかを検討することが大切です。
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