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統計検定ってどんな資格?難易度や取得のメリット、申し込み手順についても解説

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企業経営においては、「データをもとにした状況判断」が欠かせません。一方で、データの読み取り方を体系的に学べる場はそう多くないため、数字の処理に悩む状況も生じうるでしょう。

データや数字をもとにした客観的な判断力を養ううえで、役に立つのが「統計検定」という資格です。この記事では、統計検定の概要やメリットを紹介したうえで、取得に向けた勉強方法や申し込み方法について解説していきます。

そのほかのWebマーケティング資格について知りたい方は以下の記事を参照してください。

統計検定とは

統計検定は、「一般社団法人 日本統計学会」によって開発された資格認定制度であり、統計の基本的な知識の習得はもちろん、ビジネスや研究への応用までを視野に入れた資格試験です。

統計検定の公式サイト上では、統計学の力を「データに基づいて客観的に判断し、科学的に問題を解決する能力」と位置づけています。ビジネスや学問などさまざまな場面において、ビッグデータの活用が求められる昨今、データをもとに道を切り拓く力の習得が目指されているのです。

(引用・参照:統計検定「統計検定とは」)

統計検定は大きく「統計検定」「統計調査士」「データサイエンス」という3つの科目からなります。さらにそれぞれの科目には複数のレベルが設定されており、合計10種類の試験によって構成されています。受験者の目的やレベルに適したものを選択することで、必要に応じてステップアップできることが特徴です。

統計検定を取得するメリット

近年ではIT環境の普及やAI技術の発展といった社会的変化を背景に、ビジネスにおけるデータ処理の重要性が高まっています。ビッグデータの解析を通じて企業経営に役立つ情報を取り出す「データサイエンティスト」という職種が注目されるなど、「数字をビジネスに活かせる人材」の需要は大きいといえるでしょう。

とりわけ現在では、データにもとづいた判断が経営やマーケティングにおいて決定的な役割を果たすケースも少なくありません。同じデータであっても、それを扱う人によって抽出する情報は異なり、また「数字からどのような課題が読み取れるか」「どのような解決策が考えられるか」など、検証の観点も違ってくるのです。

一方で、教育課程のなかで「データの読み取り方」を専門的に学べる場面は限られており、「データを扱える人材の不足」が企業にとってのボトルネックになってしまう可能性もあるでしょう。統計検定の資格取得を通じて、統計の知識を段階的・体系的に身につけていくことは、今後の社会においてビジネスを発展させていくうえで重要な観点になると考えられます。

統計検定のビジネスにおける使い道

統計の知識はビジネスのさまざまな意思決定に関わっており、影響を及ぼしうるフィールドは多方面にわたります。以下では具体的に、統計検定で学べる内容を活かせる場面について解説します。

マーケティング

マーケティング戦略を最適化するうえで、さまざまなデータをもとにした状況判断は欠かせません。Web上の解析ツールを用いた施策の効果測定やフィードバックのほか、市場分析や競合分析など、「データから現状を読み解く能力」がマーケティングに活きる場面は多いでしょう。

また、顧客行動を把握したり、トレンドを予測したりする際にも、統計的な観点は役立つと考えられます。過去のデータから「ある指標と別の指標との関連性」を見つけることで、トレンドや経済情勢の変化についての兆候を捉え、時宜に適った行動につなげていける可能性もあるでしょう。

品質管理と業務効率化

製造業などにおける品質管理や、その他さまざまな業務における効率化を図るうえでも、統計の知識は有用だといえます。

たとえば工程における不良率を追い原因を特定したり、稼働率や生産量を最適化したりなど、さまざまな指標から現状を多角的に把握することで、問題の解消に向けたヒントが得られるでしょう。

新たに生産工程を始める際や、新規プロジェクトに着手する際なども、統計的な観点は有効です。あらかじめ「ビジネスにおいて重要な兆候がどのデータに表れるのか」を把握していれば、計画を立てる際にも焦点があわせやすくなります。客観的なデータをもとにゴールまでのステップを設計しておくことで、後からの分析・改善にもつなげやすくなるでしょう。

人事

採用や人事評価の場面においても、統計的な観点は役立つと考えられます。たとえば従業員のパフォーマンスを評価する際の基準を適切に設計するうえで、「どのような働きがどれだけ組織の利益につながっているのか」をデータから抽出できれば、客観的な給与体系の構築につながるでしょう。

評価システムの公正さは、職場の公平感や納得感につながり、モチベーション向上にも寄与するはずです。またパフォーマンスの高い従業員の「何が優れているのか」を客観的な数値から読み解くことで、採用の指針や研修プロセスの設計などに活かせる可能性もあります。

統計検定の種類と難易度

統計検定は「統計検定」「統計調査士」「データサイエンス」という3つの資格に大別され、それぞれに複数のレベルが設定されています。以下、各級の概要や難易度について解説していきます。

統計検定(5種類)

5つのレベルからなる統計検定は、統計についてもっともスタンダードな知識を身につけるための資格として位置づけられます。大まかなレベル設定としては、統計学の基本を学ぶ4級~3級と、さらに高度な応用力を培う2級以降という構成です。

のちに「統計調査士」や「データサイエンス」の資格取得を目指すうえでも、土台となる内容を学べるため、初学者はまずこの資格から取得を目指してみるとよいでしょう。

統計検定4級

統計検定の初級に位置づけられる資格であり、統計学における用語や概念について理解し、データや表・グラフを読み取る際の基本的な観点などを学んでいきます。

教育課程のなかで統計学に触れてこなかった人などが、まず「統計とはそもそも何なのか」を学び、データや数字への向き合い方を身につけるうえで有効な資格といえるでしょう。

統計検定4級

(参照:統計検定「統計検定4級」)

統計検定3級

統計検定3級では、大学で扱われる統計学の基礎的な範囲について知識を身につけます。データやグラフの種類に応じて、適切に数値を読み取っていく力を養うことが大きな目的です。

この3級においては「学問的知識の基本的な内容」が扱われており、ビジネスへの活用というよりは、「統計的な考え方の基礎固め」といった側面が強いといえます。

統計検定3級

(参照:統計検定「統計検定3級」)

統計検定2級

統計検定2級では、主な範囲として大学1年次~2年次の学部共通科目における学習内容が含まれており、さまざまなデータから事象の問題点を見つけ出したり、解決に向けて仮説を立てたりする力を養います。

3級の内容に加え、さらに高度なグラフや表の読み取り能力が求められるほか、データにもとづきさまざまな推定や仮説を行う能力も必要とされます。そのため「ビジネスの場面に統計の基本的な知識を活用できるレベル」が想定されているといえるでしょう。

統計検定2級

(参照:統計検定「統計検定2級」)

統計検定準1級

統計検定準1級では、これまで身につけた統計的知識を活用し、実際のデータ収集や解析・検証の精度を高めていくための内容を扱います。さまざまな調査手法や分析のフレームワークなどを理解することで、多様な情報に対して適切な角度からアプローチを取れるようになることが目的です。

つまりこの準1級は、「実際にどのようなデータを収集し、どのようにフィードバックへと活かしていくか」を学ぶ段階であり、ビジネスに応用できる部分も大きくなるでしょう。

統計検定準1級

(参照:統計検定「統計検定準1級」)

統計検定1級

統計検定1級は、統計検定の最上級資格であり、大学3年次~4年次相当の統計知識に加え、分野別の専門的な内容を扱います。

出題形式としても準1級までとは異なり、共通問題として「統計数理」が用意されるほか、「統計応用」として申込時に選択した分野からの出題があります。なお、統計応用の分野選択は「人文科学」「社会科学」「理工学」「医薬生物学」の4つです。統計数理および統計応用の1分野に合格することで、1級取得となります。

このように、1級においては専門性が非常に高くなることから、主に学問的研究への活用を視野に入れている層の受験が想定されているといえるでしょう。

統計検定1級

(参照:統計検定「統計検定1級」)

統計調査士(2種類)

統計調査士は、統計的な調査の企画・設計から、実施・分析までの具体的な手順について学ぶ資格です。「さまざまな指標をどう読み取るか」はもちろん、「どのような方法であれば必要なデータを集められるか」といった知識を身につけることが目標になります。

統計調査士はベースとなる「統計調査士」と、応用編としての「専門統計調査士」の2つのレベルから構成されています。

統計調査士

統計調査士の学習内容としては、統計の基本的な役割や、統計調査に関わる法規、具体的な調査の流れなどが含まれます。公的データの読み取り方や利用時の観点なども出題範囲に含まれており、「統計調査にはどのようなものがあり、それぞれどういった目的があるのか」を理解することが求められるでしょう。

統計全般の知識としても統計検定3級程度の力が求められ、幅広い観点が必要とされる試験です。

統計調査士

(参照:統計検定「統計検定 統計調査士」)

専門統計調査士

専門統計調査士は、統計調査に関してさらに高度な内容を学ぶ資格であり、より具体的な調査の実施手順について学びます。調査を行う目的に照らし、最適な方法を設計しながら、正しく結果を読み取っていく力が求められるでしょう。

統計全般の知識としては、検定2級程度のレベルが想定されており、基礎的な知識から応用力までを問われる内容となっています。

専門統計調査士

(参照:統計検定「統計検定 専門統計調査士」)

データサイエンス(3種類)

データサイエンスは3つのレベルから構成される資格であり、統計学の知識に加え、専門的なデータ処理の技術や考え方について学びます。Excelなどの活用方法はもちろん、Pythonなどのプログラミング知識、さらにはレベルが上がるにつれて線形代数や微分積分といった数学的知識も求められるため、高度に専門的な資格だといえるでしょう。

データサイエンス基礎(DS基礎)

データサイエンス科目の初級に位置づけられる資格であり、データの種類に応じて適切な分析アプローチを見定めながら、Excelによって処理していく力を身につけていきます。

学習内容としては、データの整理・整形についての基本的な考え方や、グラフなどによる可視化の方法、さまざまな分析方法とそれにもとづく課題解決へのアプローチなどが含まれます。

具体的なデータを処理し、グループに共有する能力を養うための資格であり、ビジネスにおける活用の方途も幅広いといえるでしょう。

データサイエンス基礎(DS基礎)

(参照:統計検定「統計検定 データサイエンス基礎」)

データサイエンス発展(DS発展)

データサイエンス発展は、近年のAIをめぐるデータ環境の変化などについても視野に入れながら、Pythonを中心としたプログラミングの基礎や数理モデルについて学習する資格です。

統計検定3級および4級の内容も出題範囲とされており、統計学の基本的な知識から専門的なデータ処理の技術までを扱います。そのため将来的にデータサイエンティストとしての業務を視野に入れている層などが受験者として想定されているといえるでしょう。

データサイエンス発展(DS発展)

(参照:統計検定「統計検定 データサイエンス発展」)

データサイエンスエキスパート(DSエキスパート)

データサイエンスの科目で最上位に位置づけられる資格であり、データ整形や数理的処理について大学専門レベルの内容を扱います。

統計検定2級~4級の内容も出題範囲とされており、統計学や数学の能力が求められるほか、AIの深層学習やアルゴリズムをふまえた運用など発展的な内容も範囲に含まれます。時代動向を見据えつつ、専門的知見から状況を判断していけるレベルが想定されているといえるでしょう。

データサイエンスエキスパート(DSエキスパート)

(参照:統計検定「統計検定 データサイエンスエキスパート」)

統計検定に向けた勉強方法

統計検定は目的やレベルにあわせて受験科目を選べることを特徴としています。一方で、初学者向けの試験であっても試験範囲は広く、相応の対策が求められるでしょう。以下では主な勉強方法や、必要な勉強時間について解説していきます。

テキストによる学習

統計検定のいずれの試験を受けるにしても、公式テキストを通じた学習は欠かせません。

統計検定および統計調査士については、それぞれの級に対応したテキストおよび問題集が発売されているので、まずはこれが学習の基本になるでしょう。

(参照:統計検定「関連書籍」)

過去問による学習

公式テキストのほかにも、実際の過去問を解くことで試験形式に慣れ、合格までにクリアすべきポイントが見えやすくなるでしょう。統計検定の公式サイト上では、各級1回分の過去問が公開されており、正解を確認することもできます。

(参照:統計検定「過去問題」)

その他の過去問については、上述の問題集に解説つきで掲載されていますので、これを使って学習を深めていきましょう。

講座・セミナーによる学習

独学による対策が難しい場合には、講座やセミナーを受講することも選択肢の1つです。とくに統計学について学習した経験がない場合には、ゼロから専門的な知識をつけることに苦労する可能性もあり、ポイントを押さえた解説が理解の助けになると考えられます。

公式サイト上では、統計学関連の組織や教育機関によるセミナーや、資格予備校による対策講座などの情報が記載されているので、予算やスケジュールを鑑みながら検討してみるとよいでしょう。

(参照:統計検定「セミナー」)

統計検定の合格率や必要な勉強時間

統計検定の合格率は開催回によって変動がありますが、級の構成が現状の5段階となって以降は、おおむね1級および準1級が20%前後、2級が40%前後、3級および4級が60%~70%の合格率で推移しています。

必要な勉強時間については、統計学の知識によって異なりますが、資格専門学校において用意されている2級~4級向けの講座では、おおむね20時間~30時間程度のカリキュラムが組まれています。

これは大学における半期の講義分と同程度の時間数であり、2級~3級が大学の学部共通レベルの内容であることをふまえても、この程度の勉強時間は必要になると考えられるでしょう。

ただし上記はあくまで学習範囲をカバーするための講義時間であるため、独学で学習する場合には、過去問に取りかかる時間も含め、この倍程度の時間は見込んでおきたいところです。

統計検定への申し込み方法

統計検定は、指定の会場でコンピュータを用いて行う「CBT方式」を採用しています(1級のみペーパー上で実施するPBT方式)。

以下では主にCBT方式での受験方法について解説していきます。

会場と試験日程について

CBT試験の会場は、全国に点在する「株式会社オデッセイ コミュニケーションズ」の管轄会場のなかから、自身に都合のよいものを選びます。

会場によって試験日程は異なり、ほぼ毎日実施している会場もあれば、週に1度に満たないペースで実施している会場もあるので、運営サイトから会場と日程を確認しておきましょう。

さらに、会場によって扱っていない受験級や科目もあるため、自身が受けたい種類の試験が実施されているかもチェックしておく必要があります。

(参照:オデッセイ コミュニケーションズ「試験会場を探す | Odyssey CBT」)

申し込みと入金

試験会場と日程を決めたら、試験会場のホームページから直接申し込みを行います。最初の申し込み先はオデッセイ コミュニケーションズのサイトではなく、「実際に試験を行う会場のサイト」であり、申し込みフォームの形式などが会場によって異なるため注意が必要です。

申し込みの手続きを終えたら、各会場の指定する方法で試験料を入金しましょう。

アカウント登録

試験会場のサイトで申し込みを済ませたら、試験までにオデッセイ コミュニケーションズのサイト上でアカウントを作成し、「Odyssey ID」を取得します。このIDとパスワードは試験の際に必要になるので、忘れないよう注意しましょう。

試験当日

試験当日は、「写真入りの身分証明書」と「受験票」を忘れずに持参します。ただし試験会場によっては受験票を発行しないケースもあるため、事前に会場ごとの流れを確認しておきましょう。

また、「データサイエンス基礎」以外の試験種目においては電卓の持ち込みが可能です。持ち込める電卓は「四則演算(+-×÷)や百分率(%)、平方根(√)の計算ができる普通電卓(一般電卓)または事務用電卓」に限られていますので、あらかじめ細かい要件をチェックしておくとよいでしょう。

(参照:統計検定「統計検定1級以外」)

試験後の流れ

試験結果は試験終了後すぐに判定され、当日「試験結果レポート」が発行されるほか、Webサイト上でも合否を確認できます。

合格者には4週間~6週間のうちに合格証が郵送され、さらにデジタル証明書として「オープンバッジ」が付与されます。合格者には登録したメールアドレスにバッジ発行の案内が送付されるので、それに従い発行手続きを済ませましょう。

一度合格した級については、その後に更新手続きなどは必要なく、有効期限もありません。不合格の場合には、再受験まで7日以上の間隔を空ける必要がありますが、何度でも受験可能ですので、根気よくチャレンジしてみるとよいでしょう。

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この記事を書いた人

鹿嶋 祥馬
大学で経済学と哲学を専攻し、高校の公民科講師を経てWEB業界へ。CMSのライティングを300件ほど手掛けたのち、第一子が生まれる直前にフリーへ転身。赤子を背負いながらのライティングに挑む。

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