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『サジェスト汚染』は企業の敵!ネガティブワードの怖さと削除方法を徹底解説

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Googleなどで検索する際に表示されるキーワード候補。ユーザーに寄り添った便利な機能である反面、その機能ゆえに「サジェスト汚染」を引き起こす場合があります。

もしも、検索窓であなたの企業名に続いて不吉なワードが並んでしまっていたら……。そのような事態になったときのために、この記事では、サジェスト汚染による影響やその削除方法について紹介します。

サジェスト汚染とは

サジェスト汚染とは、サジェスト(検索候補)にネガティブなキーワードが表示されることです。検索候補がネガティブな言葉で汚染されてしまえば、そこに事実関係がなくても、企業の場合はブランディングや売り上げ、個人の場合は就職にも影響する可能性があります。

GoogleやYahoo!などで検索する際に、検索窓にキーワードを入力すると、いくつかの候補が表示されます。たとえば「ダイエット」と入力すると、「ダイエット 食事」「ダイエット 運動」「ダイエット アプリ」などの候補が表示されるのを確認できるでしょう。これがサジェストで、オートコンプリートと呼ばれることもあります。サジェストは検索エンジンだけでなく、Amazonや楽天市場、YouTubeなどでも表示されます。

ユーザーが検索する際に、検索されることが多いキーワードを表示して、探している情報をみつけやすくするよう手助けするのがサジェストの役割です。特に、検索するキーワードをうろ覚えだったり、漢字がわからなかったりした場合でも自動で予測してくれるので便利です。

また、使用言語を日本語に設定していると半角の英字で入力しても日本語で表示してくれるなど、ユーザーの検索を強力にサポートします。

検索候補のネガティブワードに要注意

たとえば、企業名で検索した際に、サジェストに「ブラック」「パワハラ」などのネガティブワードが表示されたら、サジェスト汚染が発生している可能性が高いです。風評被害を拡大させないためにも、自社に関連するネガティブなキーワードがサジェストに表示されたら、少しでも早く削除することをおすすめします。

サジェスト汚染されているかを確かめるために、サジェストツールを利用するのもおすすめです。詳しくは下記の記事をお読みください。

サジェスト汚染の原因

サジェスト汚染の主な発生パターンは2つあり、「自然発生型」と「人為的発生型」に分けられます。

自然発生するサジェスト汚染

サジェスト汚染が自然発生する原因として、一定数のユーザーが純粋な興味本位で「検索ワード+ネガティブワード」で検索していた場合があげられます。Googleなどの検索エンジンがサジェストを表示する基準は「キーワードと一緒によく検索されているかどうか」つまり「人々にニーズのあるワードかどうか」です。

仮に「株式会社○○ やばい」「株式会社○○ 残業多い」といった具合にネガティブワードを検索するユーザーが一定数存在すると、検索エンジンはそれを「人々にニーズがあるワード」と判断します。そうすると、またほかの誰かが「株式会社○○」と入力しただけで、サジェストには「やばい」「残業多い」などのネガティブワードが表示されやすくなるわけです。

これはユーザーが意図的にサジェスト汚染を引き起こしているわけではなく、検索エンジン側の特性が自然と裏目に出てしまった結果といえます。

人為的なサジェスト汚染

上項で触れた「検索エンジンの特性」を悪用したものが、人為的なサジェスト汚染です。

一部のユーザーが検索エンジン側の特性を理解したうえで、攻撃する企業を選定し、「根拠のないネガティブワード」を多くのコンテンツで発信したり、検索したりすることでサジェスト汚染を引き起こしている場合があります。

また、人為的なサジェスト汚染を語るにあたり、匿名掲示板やSNSの存在は外せません。たとえば、2ちゃんねる掲示板やTwitterで特定の企業名もしくは人物名に加えてネガティブワードが多数書き込まれていた場合、それが意図的であったとしても検索エンジンは「ニーズのあるワード(もしくはコンテンツ)」と判断してしまいます。目にしたユーザーも気になって検索エンジンで調べてしまうでしょう。こうして同じような検索行動を起こすユーザーが増え、結果的にサジェスト汚染が引き起こされてしまうのです。

このように「拡散性」と「検索エンジンの特性」を悪用するパターンが存在することもおさえておきましょう。(※故意に他者の不利益な情報を流す行為は、名誉棄損に当たるので注意してください。)

サジェスト汚染は企業にどんな不利益をもたらすのか

自然発生したものであれ人為的なものであれ、サジェスト汚染は企業内外に対して様々な悪影響を与えかねません。では、実際にどのような不利益が生じてしまうのでしょうか。

商品やサービスのイメージダウンと企業の信用失墜

気になった商品やサービスの評判を知ろうと検索したとき、サジェストに「〇〇のカレー(商品名) おいしくない」や「〇〇(サービス名) 最悪」と表示されていたらどうでしょう。実際にその実態を知らないにもかかわらず、心なしか心配になる方が多いのではないでしょうか。

企業名でも同様です。「株式会社〇〇 赤字」「株式会社〇〇 やばい」とサジェストに表示されてしまえば、企業の経営状況を知らずとも、サジェストを目にしたユーザーの信用は薄れてしまうかもしれません。

求職者の減少と社員のモチベーション悪化

情報化社会のなか、求職者も例にもれず、気になった企業の口コミを調べることがほとんどでしょう。そのときに企業名にプラスして「ブラック企業」「詐欺」といったネガティブワードが並んでいたら、「応募はやめておこうかな」と躊躇してしまうのが普通ではないでしょうか?求職者がネガティブサジェストを目にしてしまっては、たとえ選考が進んでいたとしても辞退しかねません。特に採用面で課題を抱える企業はサジェスト汚染に要注意です。

またこうした問題は、社内に広がる可能性すらあります。自分の所属する会社のサジェストがネガティブワードだったらどうでしょうか。一社員として実感がなかったとしても「本当にこの会社にいて大丈夫かな」と疑心暗鬼になってしまうかもしれません。定着率が芳しくない企業も、自社のサジェストには目を配っておく必要があるでしょう。

売り上げの低下

サジェスト汚染が起きると提供しているサービスの信頼度はもちろん、企業としての信用失墜が予想されます。そうすると消費者や取引先企業が「この会社から(この商品)は買わない方が良い」「こことの取引は控えておこう」と判断することも考えられます。

ビジネスは確固たる信用・信頼のもとに成り立つもの。提供者と消費者の懸け橋であるそれがなくなれば、おのずと売り上げが低下してしまうでしょう。

サジェスト汚染のここが厄介

サジェスト汚染は企業にさまざまな悪影響を及ぼす可能性があるので、いち早く発見し、適切に対処する必要があります。しかし、その発見や対処も一筋縄ではいかないのです。

人為的・悪質なものか見極めが困難

サジェスト汚染されていることが分かったとしても、それが自然発生したものなのか、人為的なものなのかを個人で判別する方法はありません。どちらのパターンであっても検索エンジンのアルゴリズムにのっとったものであることには変わりないからです。犯人や原因を究明するより、サジェストの削除申請等の適切な対処を行うほうが先決といえます。

放置すると炎上することも

サジェストのなかに一つでもマイナスイメージを抱かせるワードがあったとしたら、それは放置すべきではありません。サジェスト汚染の怖いところは、放置すればするほど誹謗中傷が広がる可能性があるところです。

ネガティブワードが一つでもあれば、興味本位で検索するユーザーがいるでしょう。SNSで発信するユーザーもいるかもしれません。そのサジェストに根拠がなかったとしても広がってしまうのがサジェスト汚染です。特にネット社会である現代において、サジェストの上位にネガティブワードが見られた場合、一気に誹謗中傷の的になる可能性があることは頭に入れておきましょう。

検索エンジンへの削除申請だけでは不十分

検索エンジンへのサジェスト削除申請は個人でもできます。しかし、問題のサジェストを削除するだけでは十分な対策とはいえません。ウェブ上に「ネガティブワードを含む記事やコンテンツ」が潜んでいるかもしれないからです。

そうした記事やコンテンツが一つでもあれば、危険な火種と捉えたほうがいいでしょう。記事を見たユーザーがまた検索してしまうかもしれません。サジェスト汚染を再発させないためにも、「ネガティブワードを含む記事やコンテンツの削除申請」まで徹底することをおすすめします。

未然に防ぐ方法がない

Googleなどの検索エンジンは、常に「ユーザー全員の利便性」に重きを置いてアップデートされています。サジェストも同じように、より多くのユーザーにとって便利になるよう、検索行動やトレンドを反映させ、厳選したワードを表示しているのです。その特性上、特定のユーザーに有利になるようなサジェストを表示させるのは難しく、サジェスト汚染を未然に防ぐ方法は今のところないといえます。

しかし、「定期的にサジェスト結果を確認し、サジェスト汚染を発見次第、削除方法を検討する」といった対策は打てます。必要に応じてこまめに確認しておけば、汚染拡大は防げるでしょう。

自分でできるサジェスト汚染の対処法

サジェスト汚染が確認できた際、検索エンジン側に該当のサジェストを削除するよう申請することは個人でも可能です。GoogleとYahoo!それぞれの対処法を紹介します。

Googleの対処法

Googleのサジェストの削除申請をスムーズに行うためにも、その機能の特性を理解しておきましょう。

Googleのサジェスト機能

Googleのサジェスト機能は、Googleのアルゴリズムによって生成されたキーワードを表示する仕組みをもっています。アルゴリズムは公開されていませんが、実際に使用されたキーワード、検索された回数、ユーザーが興味を持っている話題、Webページのコンテンツ、検索している地域などが要素になっているとされています。

まず、検索回数の多いキーワードはサジェストとして表示されやすくなります。

Googleの場合には、Web上にサジェストに関するコンテンツがあることが前提です。このコンテンツには、Webサイトやブログだけでなく、FacebookやTwitterなどSNSの情報も含まれます。検索結果としてヒットする件数が多いと、サジェストとして表示される可能性は高くなります。逆にいくら検索回数が多くても、Web上に情報がなければサジェストとして表示されることはありません。

サジェストは検索するユーザーの位置情報によっても変わってきます。ユーザーが検索している場所に合わせて「美容院 札幌」「歯科医院 横浜」のように表示する仕組みです。

また、ユーザーが以前検索に使ったキーワードがサジェストとして表示されます。データを蓄積してユーザーの興味などを把握し、最適な検索結果を表示するのがGoogleのパーソナライズド検索です。そのため、ユーザーによってサジェストが変わることもあります。

Googleのサジェストを自分で削除する方法

まず最もポピュラーで工程の少ない方法を紹介します。「Google検索のサジェスト表示画面から報告する」やり方です。

Google検索のサジェスト表示画面から報告する手順

① サジェストを表示

② 右下の「不適切な検索候補の報告」をクリック

③ 該当の「不適切とされる検索候補」を選択

④上で選択した検索候補が不適切である理由を選択

⑤ 「送信」をクリック

以上のステップで、サジェストの削除申請ができます。これが削除申請方法として最も簡単ですが、Googleからの回答を求めることができない点が玉に瑕です。

法的な問題や違法性が確認できるサジェストの場合、「法律に基づく削除に関する問題を報告する」フォームから申請することが可能で、こちらから申請するとおおむね1ヶ月程度で回答が来るとされています。申請に必要な必須項目は下記です。

  • 居住国
  • 戸籍上の姓名
  • 連絡先メールアドレス
  • コンテンツを見つけるのに使用した検索キーワード
  • 検索キーワードの入力中に表示された、不適切とお考えの予測キーワード
  • 権利侵害にあたるとお考えのコンテンツが表示される国
  • ご自身の国で適用される法律に従いその検索候補が違法となる理由をできる限り詳しく記入
  • 虚偽の申告でないことへの同意
  • 署名

このフォームでは「日本で適用される法律に従いその検索候補が違法となる理由」をできる限り詳しく記載する必要があるため、法律に精通していないと難易度が高いかもしれませんが、よりきちんとした対応を求めたいのであれば検討してみましょう。

このようにGoogleサジェストの削除は比較的簡単な手順で申請可能ですが、ユーザーの「知る権利」や「表現の自由」との関係もあるので、「申請したからといって必ず削除されるとは限らない」ということは念頭に置くべきです。Googleでは、「Googleのガイドラインに反している」「法を犯している」「ページの所有者が削除リクエストを出した」のどれかにあてはまる場合には、削除申請に対応するとしています。

もちろんGoogleにリクエストをして妥当だと判断されれば、削除してもらうことができます。特に「殺人」や「詐欺」などインパクトのある言葉が表示され、それが事実無根である場合は速やかに対応してもらえる可能性は高いでしょう。

「ページの所有者が削除リクエストを出した」場合も削除されます。ただし、ネガティブな情報が書かれたWebページが複数あるような場合は、管理者が誰かを確認するだけでも相当の手間がかかることを認識しておきましょう。

Yahoo!の対処法

Yahoo!はGoogleとは異なるサジェスト機能をもち、削除申請する際に必要な情報も違います。

Yahoo!のサジェスト機能

Yahoo!はGoogleの検索技術を利用しています。そのため、検索結果についてはGoogleと類似する傾向がありますが、サジェストについてはGoogleとは別の仕組みをもっています。

Yahoo!の場合には関連検索ワードと呼ばれ、検索回数の多いキーワードが表示されます。Googleとは違って、Web上に関連する情報がない場合でもサジェストとして表示されるのです。

単純に検索回数が多ければサジェストとして表示されるので、コントロールしやすいという側面があります。企業名に商品名などをサジェストとして表示させると認知度を上げる効果が期待できるので、SEOの手法として使われる場合もあるのです。

Yahoo!のサジェストを自分で削除する方法

Yahoo!のサジェストは「Yahoo!検索 – お問い合わせフォーム」からログインし、削除申請をすることができます。(※Yahoo! JAPAN IDをお持ちでない場合は新規取得が必要です。)

「Yahoo!検索 – お問い合わせフォーム」から削除申請する手順

①「Yahoo!検索 – お問い合わせフォーム」からログイン

②「関連検索ワードの情報削除」にチェック

③「検索結果ページのURL」を入力

④「関連検索ワード」を入力

⑤「詳細」を入力

⑥確認・送信

必須入力項目は、「検索結果ページのURL」と「関連検索ワード」のみですが、下部に「詳細」欄も存在します。そこには削除申請をした理由を具体的に書くことが可能です。より確実に対応してもらうために、問題のサジェストで生じている権利侵害や被害状況を具体的に書くことをおすすめします。Googleと同様に「殺人」や「詐欺」などの言葉が表示され、それが事実無根である場合はすぐに削除してもらえる可能性が高いでしょう。

ただし、Yahoo!では「個別の見解および検討結果を含め、返答はいたしておりません」とアナウンスしており、削除申請をしても一律で返事がくることはありません。申請したキーワードがサジェストから削除されるまでの期間は、早くて1週間程度、長い場合には1カ月以上かかることもあります。そのため、少なくとも1カ月は待たないと、削除依頼が受理されたか否かを判断できないと考えておきましょう。

サイト運営者へ削除依頼する方法

サジェスト汚染の再発を防ぐために、検索エンジンへのサジェスト削除依頼だけでなく、「ネガティブワードを含むコンテンツの削除」もやっておくと安心です。その場合、問題の記事が掲載されているサイトの運営者へ直接問い合わせる必要があります。

サイトによって表示形式や表示箇所はさまざまですが、多くのサイトが「お問い合わせフォーム」を設けています。削除依頼を行う際はそちらから行うのが一般的です。

またその際は、「サイト名」「該当する記事のタイトル」「該当するネガティブワード」「削除依頼理由(違法性など)」「該当記事のURL」を明確に記載するとスムーズにやり取りできるでしょう。

専門家にサジェスト汚染対処を依頼する方法

サジェスト汚染に気づいても自分だけでは違法性を詳しく説明できなかったり、削除申請をしても検索エンジン側から納得のいく回答を得られなかったりという事態は往々にしてあるでしょう。

そうしたときには、弁護士あるいは風評被害対策を専門に扱う会社へ相談するのが解決への近道です。

弁護士に相談する

法律に基づいた確実性の高い対処が必要なら、弁護士へ相談することをおすすめします。しかし、弁護士であればだれでもいいというわけではありません。

サジェスト汚染はインターネット上で引きおこされる問題ですから「インターネットトラブルを専門とした弁護士」を選ぶ必要があります。

インターネットトラブルの案件を多く抱え、削除依頼の代行や送信防止措置依頼、場合によって裁判所に「発信者情報開示仮処分命令申立」「発信者情報開示請求訴訟」を行ってくれる心強い弁護士もいます。

費用はかかりますが、侵害された権利やその理由を、国家資格を有する専門家の観点から明示してくれるのは大きなメリットです。無料相談を受け付けている弁護士も多く存在します。サジェスト汚染を自分の力だけではどうしようもないと感じたら、一度相談することを検討しましょう。

風評被害対策会社に依頼する

ネガティブなサジェストを削除することを請け負っている風評被害対策会社へ相談するのも一つの手です。

ただし、その対策の多くが実際に削除するのではなく「他のサジェストを表示させることで、ネガティブなワードを押し出そう」とするものが多い点はおさえておきましょう。

Google、Yahoo!は最大10個のサジェストが表示される仕組みになっています。ここに別のキーワードが表示されるようになれば、結果として削除されたのと同じことになるのです。

Googleの場合には、検索した際にどれだけヒットするコンテンツがあるかというのがポイントになります。そのため、他にサジェストとして表示できそうなキーワードを含んだWebページを大量に作成すると、ネガティブなワードが欄外に押し出される可能性は高くなるでしょう。

Yahoo!の場合、サジェストとして表示させるには検索回数が大きな要素になります。他にサジェストとして表示できそうなキーワードの検索回数を大量に増やすと、ネガティブなワードを表示されないようにすることが可能です。

このような作業を自分で行うこともできますが、大変な手間がかかります。現実的に手作業で行うのには無理があるでしょう。

そこで、このニーズに応えようという風評被害対策サービスがあるのです。

風評被害対策会社に依頼すれば、それなりの費用はかかりますが、手間をかけずにネガティブなワードを削除できます。ただし、このような行為は、自然な検索結果を反映させようというGoogleやYahoo!の意向に反する場合があるので注意が必要です。Yahoo!では、「SEOやいやがらせ等の目的で利用する行為は禁止しています。そのような行為を発見した際には、なんらかの措置をとる場合があります」とアナウンスしています。

とはいえ、企業単位で一時的ではなく継続的にサジェスト汚染対策をしたい場合は、風評被害対策会社に依頼するのも一つの手です。

第三者へ依頼する際のポイント

第三者にサジェスト削除を依頼する際には注意が必要です。なかには悪質な業者がいて、マッチポンプを行って不当な利益を得ているところがあるからです。

そのような業者に依頼すると、まずどのようなキーワードで施策を行っているのかを詳しく聞いてきます。そして、企業側がもともと対策していたキーワードに近しいネガティブなワードをサジェストとして追加していくのです。すると、サジェスト汚染がどんどん悪化することになります。

たとえば、業者に依頼した時点ではネガティブワードは「企業名 ブラック」の一つだったのが、しばらくすると「企業名 過労死」「企業名 給料未払い」「企業名 不渡り」のように増えているのです。当然、その業者からは「ネガティブワードが増えています。早く削除しないと大変なことになります」と連絡があるでしょう。結果として、何倍もの費用を支払うことになってしまいます。このような自作自演を行う業者を見分けるためには、どのような対策をしてくれるかを詳細に聞くのがポイントです。

話を聞いて納得できる方法であれば信用できるでしょう。逆に「そこは企業秘密だから」などと言葉を濁す業者は避けたほうがよいかもしれません。

どのようなキーワードで施策を行っているか、SEO施策を行っているかなどは、業者を信頼できるまで詳しく伝えないほうが無難です。手の内を見せると、悪用される可能性も高くなります。

また、そうした対策を依頼する際は電話やメールですませずに、会って話をするのをおすすめします。実際に顔を合わせ、具体的な対策方法を聞き、今までの実績をまとめた資料などを見せてもらいましょう。またもし、その際に不明瞭な点があれば、根掘り葉掘り質問してみるといいです。疑問点をゼロにするつもりで対面すれば、その担当者だけでなく、会社についても信頼できるかどうか判断しやすくなるでしょう。

サジェスト汚染は放置せず、賢く迅速に対処しよう!

自社に関するネガティブなワードがサジェストとして表示された場合、それが事実無根であるなら、すぐにGoogleやYahoo!に削除申請を行いましょう。申請して削除されない場合や、より確実性を求める場合は、まずは弁護士へ相談するのがおすすめです。「継続的にサジェストを監視したい」「SEO対策も視野に入れている」といった際も、風評被害対策会社への依頼は慎重に行いましょう。

実際に問題のネガティブワードで、どれくらいの検索ボリュームがあるのか、その結果どのようなマイナスの影響があるのかをきちんと把握することが大切です。費用対効果も踏まえて、本当に業者への依頼が必要なのかを、しっかりと検討してください。

何よりも大切なのは、サジェスト汚染を放置しないことです。早期発見・早期対処のためにも、定期的に確認するなどして、自社に関わるサジェストの変化には注意しておきましょう。

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この記事を書いた人

いけだ
占いライターやエンタメコンテンツ大手のディレクター経験を経て、サングローブへ入社。前職ではメールマーケティングにて、月1億円以上の売上達成に貢献。現在は、SEOとダイレクトマーケティングの間で揺れている。

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