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ウェビナーとは?Web会議と何が違う?メリット成功させるコツを徹底解説!

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社会の情勢が大きく変わりタイパを重視する現代、物理的な接触を必要としないオンラインセミナーの需要が高まっています。そのような、オンライン形式でのWebセミナーを略して「ウェビナー」と呼びます。

ウェビナーは可能性を秘めたセミナー形態です。対面セミナーが抱えていた「場所」や「コスト」の課題を解消し、セミナー開催における新たな選択肢として注目されています。

本記事ではウェビナーとは何か、Web会議との違いやメリット・デメリット、ウェビナー開催で必要なものはもちろん、企業がウェビナーを開催する際の手順や成功させるコツを徹底解説しています。ぜひ参考にしてください。

ウェビナーとは

ウェビナーのイメージ画像

ウェビナーとは、オンライン上で動画や音声の配信を行うWebセミナーです。「Web」と「Seminar」を掛け合わせた造語となります。

インターネット上にセミナー会場を設けるので、対面のセミナーのようにレンタルスペースやホールを押さえる必要がありません。費用を抑えることができるのはもちろん、場所や時間の制約を受けずに参加者を募ることができるので、幅広い集客が可能です。一方で、参加者とは画面を通してかかわることになるため、セミナーの内容は一定の制約を受けます。

ウェビナーの配信方法は2種類ある

ウェビナーの配信方法は「リアルタイム配信」と「録画配信」の2種類あります。

リアルタイム配信は、生放送です。会議ツール機能のチャットやアンケートを活用して、参加者とコミュニケーションが取れます。録画配信は、何度も同じ内容のセミナーを開催しやすいですが、参加者からの質問受付は要問合せとなります。

ウェビナーとWeb会議

ウェビナーとWeb会議の違いは、コミュニケーションの方向性にあります。Web会議がフラットな関係性で双方向にコミュニケーションを取り合うのに対し、ウェビナーは講師と受講生という関係性になるので、基本的にはコミュニケーションが一方向です。

参加者側が孤立しやすい構造になっているともいえるので、ウェビナーにおいては、主催者側が参加者側をいかにセミナーに巻き込んでいくかというところもポイントになるでしょう。

ウェビナーのメリット

ウェビナーを受ける女性のイメージ

ウェビナーと対面のセミナーを比較することで、ウェビナーでしか得られないメリットが浮かび上がってきます。ウェビナーによって得られるメリットは以下の5つです。

  • 費用を抑えられる
  • 手間を削減できる
  • 集客範囲が広い
  • 会場や人数制限がない
  • ログが残せる

それぞれのメリットについて簡単に解説していきます。

費用を抑えられる

ウェビナーは、配信できる環境さえあれば最低限のコストで開催できます。規模にかかわらず、対面のセミナーよりも開催のハードルは大きく下がるでしょう。参加にあたって移動費や宿泊費がかからないことから、参加者の費用を削減することにもつながります。

なお、対面でセミナーを行おうとすると、開催場所のレンタル代、備品の準備代、会場までの交通費、会場整理の人件費、配布資料の印刷代など、多額の費用がかかります。おのずと参加費もこれらのコストを賄える金額に設定しなければならないため、参加人数やセミナーの規模によっては開催・参加のハードルが上がってしまうはずです。

手間を削減できる

ウェビナーは、会場の手配、当日参加者の対応、撤収作業などの手間が不要です。時間も人員も削減できるなど、費用コスト以外でもかなりのメリットがあります。とにかく手軽かつ低コストでセミナー開催をしたい企業におすすめです。

集客範囲が広い

参加を募るにあたって参加者の居住地は関係ありません。日本全国のみならず世界中の方を集客対象とできるため、これまで距離だけが原因で参加を見合わせていた方に対して、効果的なアプローチが可能です。また、Web配信で参加ハードルが低いため、新規参加者の獲得がしやすい傾向にあります。

対面でのセミナーは、基本的には開催地付近に住んでいる方が集客対象です。居住地が開催地から離れれば離れるほど、移動時間や交通費の問題が生じ、参加が難しくなるでしょう。

会場や人数制限がない

ウェビナーは配信者(企業側)が場所を確保するだけで済むので、セミナー会場や人数制限はありません。1度の配信で100人規模の大型セミナーを開催することも可能です。また、録画配信の場合は時間を区切って繰り返しセミナー開催できるので、参加時間が合わない人の囲い込みも実現できるはずです。

ログが残せる

Webセミナーなので、質問などのチャットログやセミナーの録画などの記録を残せます。ユーザーの質問傾向や、セミナー内容の向上のための分析などがしやすく、次への改善点が見つけやすいのもメリットと言えます。

ウェビナーのデメリット

ウェビナーのデメリットを考える女性

多数のメリットがあるウェビナーですが、開催にあたっては最低限の環境を整備する必要があります。また、その開催形態が招きかねないデメリットも知っておきましょう。

  • 安定したインターネット環境は必須
  • 参加者とのコミュニケーションが取りづらい

デメリットに対策を講じることは、ウェビナーのメリットを最大化することにつながります。

安定したインターネット環境は必須

Webセミナーなので安定したインターネット環境は必須です。とくにリアルタイム配信の場合は、ビデオ通話・カメラ機能の起動が必要ですし、ユーザーとのラグがあっては質疑応答ができません。低速なインターネット環境だと満足のいくセミナーにならないので気を付けてください。

参加者とのコミュニケーションが取りづらい

ウェビナーは、複数の人にセミナーを配信開催します。カメラや画面に向かって喋ることになるので、スムーズに参加者のリアクションを掴むことができません。

積極的な参加者を見分けづらいうえ、通信環境や他者の発語によって円滑なコミュニケーションが阻害されてしまうこともあります。対面のときのように参加者とストレスなくコミュニケーションを取るのは難しいでしょう。

ウェビナーの開催に必要なもの

カメラでウェビナーの様子を撮影するイメージ

先述のとおり、ウェビナーは対面のセミナーよりも開催に手間がかかりません。ただし、オンラインで開催するため最低限の設備を整える必要があります。以下で紹介するものは最低限準備しておきましょう。

  • インターネット環境
  • 配信端末(パソコン)
  • カメラ
  • マイク
  • 配信ツール

また、スクリーンに資料を投影したい、ホワイトボードに文字を書きたいなど、ウェビナーの内容によっては必要なものが増えるケースもあります。事前に必要なものを洗い出しておくと良いです。

インターネット環境

デメリットでも記載しましたが、安定したインターネット環境は必須です。開催前に、自社で導入している(もしくは配信会場の)ネット回線に問題がないかテスト配信しておきましょう。回線速度が遅い、ラグがある、配信が途中で切れるなどの不具合があった場合、別でインターネット環境を整える必要があります。

配信端末(パソコン)

配信端末としてはパソコンがおすすめですが、スペックによってはスマートフォン・タブレットのほうが画質が綺麗なケースがあります。メイン端末とサブ端末で別のものを準備しておくとトラブル時に安心できます。

また、端末に負荷のかかるウェビナー内容を予定している場合は、端末のスペックによっても左右されることも忘れないでください。

カメラ

カメラを用意しましょう。内蔵カメラのクオリティを、実現したいウェビナーの内容と照らし合わせて判断してください。外付けのカメラを使用すれば、カメラの位置だけを動かす、ズームする、画角を広げるといったことも実現可能です。

マイク

マイクはできれば聞き取りやすさを重視して、内臓のものではなく外付けマイクを用意したほうが良いです。音質が左右されます。

マイクを選ぶ際には「指向性を持っているか」に注目しましょう。指向性とは、「ある方向の音を拾いやすい性質」のことです。もちろんウェビナーの内容にもよりますが、たとえば、1人の講師が話す形式のウェビナーであれば、全方向の音を拾う無指向性のマイクより、話し手のみの音を拾いやすい単一指向性のマイクのほうが適しています。

配信ツール

撮影した映像を参加者に届けるためには配信ツールが必要です。無料のものから優良なもの、または1度に参加できる人数が制限されているものなどがあるので、費用・機能面でどれを導入すべきか精査しましょう。

この後ウェビナー配信におすすめのツールを3つ紹介します。あわせて参考にしてください。

Zoom

Zoomは、最大100名・40分間まで無料アカウントで利用できるWeb会議ツールです。複数人同時に会議することを目的としているので、オンラインセミナーでも使いやすいはずです。「バーチャル背景」という機能があり、配信者・参加者ともに背景を変更できます。顔出しする場合で、社内・室内を見せたくないという人も利用しやすいです。

Google Meet

Google Meetは、「Google Workspace」に参加すればダウンロード不要で利用できます。無料版だと最大100人・60分間、有料版だと最大1,000名まで同時配信が可能です。参加者自体は、会議コードを受け取れば誰でも無料でツールを使用できます。

YouTubeライブ

YouTubeライブは、パソコン版だと誰でも無料配信が可能です。基本的に視聴者数の上限は設けられていませんが、登録者数が1,000人以下のチャンネルは一部制限が入る場合があります。チャット機能に加えて画面共有機能やアンケート機能が利用できるため、簡易的なウェビナーであれば問題なく開催できるでしょう。自動保存されるアーカイブを活用することで、動画形式のウェビナーとして配信することも可能

ウェビナーの開催手順

企業でウェビナー開催の打ち合わせをするイメージ

ウェビナー配信をすると決めたら、以下の手順で情報をまとめたり開催調整をしましょう。

  • 手順①:目的とターゲット設定
  • 手順②:セミナー内容を決める
  • 手順③:開催日時の調整
  • 手順④:集客方法の選定
  • 手順⑤:機材・ツール・場所の準備
  • 手順⑥:講師やスタッフの手配
  • 手順⑦:資料準備
  • 手順⑧:告知やリマインドを行う
  • 手順⑨:ウェビナー開催
  • 手順⑩:開催後のアフターフォロー

手順の各工程についてもう少し解説していきます。

手順①:目的とターゲット設定

ウェビナーの目的とターゲットを定めます。これが決まっていないと、準備を進めていくうちにウェビナーの開催意義を見失ってしまったり、方向性が迷子になってしまったりする可能性があります。

たとえば、新社会人向けのビジネスマナーセミナーであれば、10代後半から20代前半の若者をターゲットにした挨拶や名刺交換、ビジネスメールの基本などの配信にするなど、明確に落とし込みをしましょう。くれぐれも、ウェビナーを開催すること自体が目的になってしまわないように注意してください。

手順②:セミナー内容を決める

目的とターゲット設定が出来たら、セミナー内容の確定をしてください。先述の通りビジネスマナーであれば、そのうちのどれをセミナーで解説するかまで細かく設定することが大切です。内容が決まると、後々準備する公私の手配や資料作成などもしやすくなります。

手順③:開催日時の調整

内容まで決まったら開催日を決定します。開催にあたって絶対に必要な講師やスタッフがいるのであれば、内容が決まった直後、先に予定を確認しておきましょう。配信場所にこだわりがあるのであれば、そこが利用できる日程も調べておく必要があります。

また、ターゲットが被るようなイベントが同日に開催されないかどうかも調査しておくのがおすすめです。どうしても競合イベントと被ってしまうのであれば、開催日を複数設ける、アーカイブを後日観られるようにする、録画として提供するなどの対策をとりましょう。

手順④:集客方法の選定

集客方法についても考えておきましょう。設定したターゲットに最適な集客方法が選ぶことが大切です。

たとえば、自社の顧客に向けたウェビナーなら、メール配信を活用するのがいいかもしれません。購買意欲の高い潜在顧客にアプローチしたいのであれば、リスティング広告も効果的な手段です。不特定多数の人にアプローチしたいなら、SNSの活用も視野に入れましょう。

手順⑤:機材・ツール・場所の準備

いよいよ配信環境の準備です。機材・ツール・ 場所(会議室など)の手筈を整えてください。できれば場所を抑えた時点で、テスト配信をしてインターネット環境を確認しておくと良いです。なお、ツールに関しては無料版と有料版、どちらが良いかも精査してください。

手順⑥:講師やスタッフの手配

講師やスタッフは早めに手配しておくのがおすすめです。特に外部から講師を招く場合は、スケジュールが埋まってしまう危険性があるのはもちろん、資料の作成やすり合わせが必要な場合もあります。準備に時間がかかる可能性もあるので、早めに打診しておいて損はないでしょう。

手順⑦:資料準備

講師やスタッフの手配が完了したら、ウェビナーに使う資料を準備しましょう。参加者に共有する資料はもとより、講師の台本作成しておくことでセミナーをより円滑に進められます。

ウェビナーのなかで画面に映す資料がある場合は、画面越しに見ても理解しやすいかどうか、当日のシチュエーションに合わせて確認しておきましょう。また、外部の講師を招く場合は、あらかじめ資料についてすり合わせを行っておく必要があります。

手順⑧:告知やリマインドを行う

機材・開催日・講師など全般的な準備が整ったら、ウェビナーの開催告知を行ってください。目安は開催日の2~3か月前が丁度良いです。早すぎると参加者が忘れてしまいますし、遅すぎるとすでに予定が埋まっている可能性があるからです。

また、開催日が近づいてきたら、参加を申し込んでくれた人にリマインドメールを送りましょう。一度だけでは漏れてしまう可能性があるので、1~2週間前から数日空けて複数回送るのが一般的です。

手順⑨:ウェビナー開催

ウェビナー開催当日は、時間になるまでリハーサルをしたり、機材・ネット環境の確認を行いましょう。

セミナー中は、参加者の聞き取りやすさを意識して喋ることが大切です。緊張すると上手く間が取れなくなってしまう可能性があるので注意してください。トラブルが起きてしまった場合も慌てず、臨機応変な対応を心がけましょう

手順⑩:開催後のアフターフォロー

リピートしてもらうためには、開催後のアフターフォローも大切です。電話やメールでセミナーの感想を聞いたり、アンケート調査を行って次回に活かしましょう。また、次のステップの開催予定があるなら、そちらの伝達も忘れてはいけません。リピートになってくれる人が、別の人に声をかけてくれる可能性も捨てきれないので、マメにフォローしておくと良いです。

ウェビナーを成功させるコツ

ウェビナーを成功させて高評価の口コミをもらうイメージ

ウェビナーを成功させるためには、対面のセミナーとはまた違ったポイントに配慮する必要があります。以下で紹介する4つのことは必ず行いましょう。

  • 参加するメリットを明確に伝える
  • 参加者と積極的にコミュニケーションを取る
  • 配信中にアンケートを取る
  • 録画してアーカイブを公開する

なぜ成功させるコツに繋がるのかを解説していきます。

参加するメリットを明確に伝える

ウェビナーへの参加者を募る際には、「そのウェビナーに参加するとどのようなメリットが期待できるのか」という点をしっかりと伝えるようにしましょう。

オンライン・オフラインにかかわらずセミナーは毎日いたるところで開催されています。参加者には無限の選択肢があるので、向上心のある人ほど少しでも自分のタメになるセミナーに参加したいと思うはずです。そのため、内容や参加するメリットがイマイチわからない宣伝では、ほかのセミナーに参加者を奪われてしまうでしょう。

情報を出し惜しみすることなく、「どのような内容か」「どんな知識が得られるのか」「ほかのセミナーに比べてどんな優位性があるのか」といった点をすべて明らかにしたうえで参加者を募ることが大切です。

参加者と積極的にコミュニケーションを取る

講師と参加者の間を画面が隔てているウェビナーは、対面のセミナーに比べて参加者の温度感を掴みにくいです。参加者の反応を確かめながら進めるためにも、より活気のあるウェビナーにするためにも、参加者と積極的にコミュニケーションを取りながら進める必要があるでしょう。

主催側で一方的に進行すると、参加者との間に大きな温度差が生じてしまう可能性があります。ウェビナー内で定期的に理解度のチェックを行うともに、参加者がアクションする機会を頻繁に設けることで、参加者が置き去りにされたり退屈したりするのを防ぎましょう。

配信中にアンケートを取る

ウェビナーをブラッシュアップしていくにあたって、内容の理解度や満足度を測るアンケートは貴重な情報源です。講演後だと回答してくれない人もいるので、できれば配信中にアンケートを行いましょう。
ウェビナーのコンテンツに組み込まれ、回答率の上昇が期待できます。

また、質問内容を考えるときは「回答しやすいかどうか」と「回答が分析に使いやすいかどうか」を意識してください。回答に時間がかかるような内容の質問や、何が聞きたいのがわかりにくいような抽象的な質問は、回答率を下げてしまうだけでなく、回答の幅を広げすぎてしまう可能性があります。

録画してアーカイブを公開する

ライブ配信形式のウェビナーを開催する場合、ウェビナーは必ず録画しておきましょう。内容をより良くするための振り返りに活用できるうえ、アーカイブを公開することで事情があって途中で参加できなくなってしまった方もあらためて視聴できます。主催者側に配信トラブルが発生した場合もリカバリーが可能になりますし、くり返し視聴できる環境は参加者の定着にも繋がるはずです。

また、アーカイブのみを購入できる仕組みもあると良いでしょう。ライブ配信の参加者以外に対しても顧客化のルートを用意できます。学習機会も増えるので、ウェビナーの需要が大きい場合はよりWin-Winなサービスになりえます。

ウェビナーは注目を浴びるWebマーケティング手法

ウェビナーを受講する女性のイメージ画像

ウェビナーは対面のセミナーにはない多くのメリットがある一方、インターネット環境の整備が絶対条件であり、主催者と参加者の間に温度差が生じてしまう危険性も孕んでいます。考えなしに開催すると失敗してしまう可能性も低くなく、その成功は「いかに妥当な準備ができるか」にかかっていると言えるでしょう。

ウェビナーを開催する際は、あらかじめ目的をしっかりと設定し、それを達成するために最適な環境を整え、参加者との活発なコミュニケーションが可能になるよう工夫を施すようにしてください。ウェビナーは、メリットを最大化できれば大きな成果を呼び込んでくれる、高いポテンシャルを備えたセミナー形態なのです。

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この記事を書いた人

滿留悠平
一男一匹の父。大学で比較文学を専攻し、論文集への掲載を経験。IT企業のシステム講師を務めたのち、ライターとしてふたたび文章の世界へ。座右の銘は「謙虚に貪欲に」。薬機法管理者。コスメ薬機法管理者。

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