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AVIFとは?ファイルフォーマットの特徴や開き方、変換方法をくわしく解説!

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まだ多くの人に見つかっていない画像ファイルフォーマット(拡張子)があります。

JPEG、PNG、 GIF、WebPと、画像ファイルフォーマットには日々新しいものが登場しています。そんななか、新たに期待されているのが「AVIF」です。

そのポテンシャルから、2010年にGoogleが開発して話題を集めたWebPを超える存在として注目されています。一方で普及は進んでおらず、その強みはもとより存在すら知らない方も少なくないでしょう。

そこで本稿では、AVIFの特徴から実際の扱い方までを細かく解説します。

■「WebP」については以下の記事にまとめています。

AVIFとは

AVIFは「AV1 Image File Format」の略です。Windows、Mac、Linux、Androidで使用できるソフトウェアと互換性があります。

その前身は「HEIF」という画像ファイルフォーマット。かつて高画質でサイズも小さいことから話題を集めつつも、その高額なライセンス費用や複数の版権元の存在によって普及しませんでした。

その後、無料の動画ファイルフォーマットである「AV1」が登場し、それを静止画用に転用したのがAVIFです。

AVIFの特徴

AVIFはその圧縮率の高さもさることながら、有用な特性を多数備えています。数ある画像ファイルフォーマットのなかにあっても、期待されてしかるべき理由があるのです。

効果的に活用するために、その強みを捉えておきましょう。

圧縮率が高い

圧縮率が高いということは、それだけファイルサイズを小さくできるということであり、軽量化できるということです。

AVIFは、これまで軽さで注目されてきたHEICやWebPを上回る圧縮率を実現しており、JPEGを95%程度、WebPですら30%程度の圧縮が期待できます。軽量化によって画像の読み込み時間が短縮され、その画像を含むファイルやページのトータルサイズも抑えられるでしょう。

透過処理が可能

AVIFにはアルファチャンネルのサポートがついていることから、透過処理で画像活用の幅を広げたいという方におすすめです。

アルファチャンネルとは補助的な役割を持つデータで、「ある色が背後の色をどのくらい覆い隠すか」を表したもの。画像ごとに透明度を変更できるので、複数枚の画像を重ねた際も、前面の画像を透けさせて背面の画像を浮かび上がらせるといったことができます。

可逆圧縮と非可逆圧縮を選べる

圧縮方法として「可逆圧縮」と「非可逆圧縮」が選べるというのは、AVIFの大きな特徴です。

可逆圧縮はGIFやPNGで採用されている仕組みで、一度圧縮した後であっても圧縮前の状態に戻すことができるという圧縮方法です。それに対して、非可逆圧縮はJPGで採用されている仕組みで、一度圧縮するともう圧縮前の状態には戻せないという圧縮方法です。

AVIFはその双方から選択できるので、従来のように希望の圧縮方法によって画像ファイルフォーマットを使い分ける必要がありません。

HDRに対応している

HDR(High Dynamic Range)に対応していることにより、従来の「Standard Dynamic Range(SDR)」よりも高い輝度やカラービット深度、色域が設定できます。

より広い幅で明るさを表現することが可能になり、元々が逆光であったり、光量が少ない・多い画像であったりしても、細かい調整によって質を高めることができます。目で見たままの景色を表現しやすくなるといえるでしょう。

アニメーションに対応している

AVIFは、複数の画像によってアニメーションの作成が可能です。アニメーション作成において現在の主流であるGIFにも圧縮率で勝り、軽量かつ高画質なアニメーションが作成できることから、今後はGIFに変わる存在になりかねません。

AVIFの注意点

2019年にリリースされたAVIFですが、先述したとおり、まだそれほど普及していません。そのため、AVIFに対応していないブラウザやソフトも多いです。

利用を検討する際は、その環境にAVIFが対応しているかどうか必ず事前に確認しましょう。対応状況は日々変化していくので、こちらのサイト(https://caniuse.com/avif)などで逐一確認してください。

AVIFの開き方

AVIFへの変換によって大幅にサイズを圧縮してダウンロードできたとしても、現時点では普通に開けない場合がほとんどです。Macにおける開き方は以下のとおりです。

①対象のAVIFファイルを右クリックする

対象のAVIFファイルを右クリックする

②「このアプリケーションで開く」にカーソルを合わせる

「このアプリケーションで開く」にカーソルを合わせる

③「その他」をクリックする

「その他」をクリックする

アプリケーション選択画面が表示される

アプリケーション選択画面が表示される

⑤「選択対象」を「推奨アプリケーション」から「すべてのアプリケーション」に変更する

「選択対象」を「推奨アプリケーション」から「すべてのアプリケーション」に変更する

⑥AVIFに対応しているブラウザを選択して「開く」をクリックする

AVIFに対応しているブラウザを選択して「開く」をクリックする

Windowsの場合、細かい操作は変わるかもしれませんが、開く際に「AVIFに対応しているブラウザを選択する」という流れは変わらないでしょう。

筆者が実際に確認したところ、Mozilla FirefoxとGoogle Chromeでは同様の方法で開くことができました。

画像ファイルフォーマットを変換できるツール

AVIFに変換したい場合、AVIFから別の画像ファイルフォーマットに変換したい場合はファイル変換ツールを使うのがよいでしょう。画像のファイルを変換できるツールには無料のものが充実しています。

Convertio

Convertio

Conventio」はブラウザを利用したファイル変換ツールです。ダウンロードやインストールは必要なく、ストレージを圧迫することもありません。

画像ファイルのみならず、動画ファイルや音声ファイル、ドキュメントファイルとあらゆるファイルを扱うことができます。300種類以上のフォーマットに対応でき、「どの変換ツールよりも多くのタイプで変換が可能」と謳っています。

変換作業は、対象のファイルをドラッグ&ドロップし、変換先のフォーマットを選び、「変換する」を選択することで完了します。動画ファイルのクオリティ、画面アスペクト比、コーデックその他の設定、回転・反転の設定と、変換後のファイルを細かくカスタマイズできるという点も強みといえるでしょう。

また、プライバシー面にも配慮がされています。アップロードしたファイルはすぐに削除され、変換後のファイルも24時間後には削除されます。自身がアップロード、ダウンロードしたファイルに他人がアクセスすることはもちろんできません。

一方で、活用にオンライン環境が必須であったり、無料プランに制限があったり(ファイルサイズ100MB、24時間あたり10ファイルまで)、最大2ファイルまでしか同時変換できなかったりといった点は意識しておく必要があるでしょう。

Squoosh

Squoosh

Squoosh」はGoogleが開発した画像圧縮のWebアプリです。ブラウザを通して利用するためダウンロードの必要はありません。UIの見やすさが特徴で、はじめて使う人でも直感的に操作できるでしょう。

変換は圧縮と同時に行われ、変換までのフローも対象の画像をドラッグ&ドロップするだけと簡潔です。変換の前にはいまの画像と変換後の画像プレビューを見比べることができるので、変換によって想定以上に画質が劣化するということも防げます。

複数の画像を一度に変換することはできないものの、変換可能な画像ファイルフォーマットとしてはJPG、PNG、WebPをはじめとした必要十分なラインナップが備えられています。ローカル環境で画像を変換・圧縮するため、セキュリティ面の心配もありません。

CloudConvert

CloudConvert

2012年からサービスをスタートさせた「CloudConvert」は、オンラインでファイルを変換できるブラウザのツールです。画像ファイルのフォーマットだけではなく、200のファイルフォーマットをサポートしており、変換以外にも圧縮やWebサイトのキャプチャに対応しています。複数のファイルを同時に変換することができるのも特徴です。

変換する際は、まず変換元のファイルフォーマットを選択し、続いて変換後のファイルフォーマットを選択。変換したい対象のファイルをアップロードし、「変換(convert)」をクリックします。

パッケージやサブスクリプション形式の有料プランも用意されており、活用すればファイルサイズや同時変換数が無制限になります。変換時間によって金額が変わる仕組みもユニークですね。

難点には日本語に対応していないことが挙げられるでしょう。一方で、ファイルを変換するだけであればそれほど支障をきたさない点ともいえます。

画像ファイルフォーマット界に新しい風を吹き込む

AVIFは、近年新たに注目されている画像ファイルフォーマットです。活用できる環境が十分に整備されているとはいい難く、浸透するにはもう少し時間がかかるかもしれません。

一方で、その高いポテンシャルは一定の注目を集めています。多くの人がその可能性に気づいて環境が整備されれば、感度の高い人から一気に広がることも考えられるでしょう。

画像のフォーマット界にうねりをもたらすのか、はたまた普及しないのか、AVIFをめぐる今後の流れに注目したいところです。

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この記事を書いた人

滿留悠平
一男一匹の父。大学で比較文学を専攻し、論文集への掲載を経験。IT企業のシステム講師を務めたのち、ライターとしてふたたび文章の世界へ。座右の銘は「謙虚に貪欲に」。薬機法管理者。コスメ薬機法管理者。

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