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Drupal(ドゥルーパル)とは?WordPressと機能比較!

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Drupal(ドゥルーパル)は世界中で多くのwebサイトのプラットフォームとして導入されています。豊富な拡張モジュールや多言語対応、カスタマイズの柔軟性といった面で多くの企業や政府に支持されているためです。
ここではDrupalの機能・特徴について紹介していきます。

Drupalとは

Drupalとは、WordPress(ワードプレス)などと同じオープンソースのCMS(コンテンツ管理システム)で、無料で導入することができます。インストールは公式サイトから行えます。

Drupalは大きく分けて基本の部分(コアモジュール)と拡張モジュールの2つで構成されています。コアモジュールは最初から搭載されているもので、CMSとしての基本機能であるWebサイト機能(ブログ、RSSフィードなど)だけでなく、多言語機能、ワークフロー機能といったものが備わっており、これだけでもサイトを開設させることは可能でしょう。

拡張モジュールは必要な機能を後から追加したい場合に使用します。Drupal コミュニティが作成した4万点以上の機能(2021年6月時点)を必要に応じてインストール可能です。例えばDrupalにGoogle Analyticsのトラッキングデータを追加したい場合はこちら を追加するとよいでしょう。

機密性の高いサイトでも使われている

Drupalは様々な企業、組織に利用されており、例を挙げると海外では「NASA」、日本では経済産業省が運営する補助金申請システム「Jグランツ」もDrupalで管理されているといわれています。

(NASAに関する出典:Drupal

このように利用者が多く、また機密性が高い情報を扱うようなサイト運営においてもDrupalは支持を得ています。あらゆる要望に応える拡張性の高いモジュールや、セキュリティへの信頼感が高いことが評価されているのではないでしょか。また、バージョンアップが頻繁に行われているのもポイントの1つといえるでしょう。

最新バージョンはDrupal9

Drupalは2001年に誕生し、2021年で節目の20年目を迎えます。これまで多くのバージョンアップが行われておりますが、他のシステムと同じように1→2と数字が変わる場合をメジャーアップデート、1.1や2.1など数字が加えられる場合はマイナーアップデートといい、Drupalでは年2回のマイナーアップデートにより新機能の追加が予定されていきます。

2020年6月にメジャーアップデートされ最新(2021年6月時点)のDrupal9がリリースされました。Drupal9ではDrupal8からのアップデートが容易になっており、旧バージョンとの互換性がサポートされたことでプラットフォームの再構築が不要になりました。これは今後のアップデートでも適用されていくようです。Drupal9自体に大きな変更点はなく、2020年12月に公開されたマイナーアップデートの9.1では、試験的に導入されている管理テーマ「Claro」に機能が追加され、PHP8のサポートが始まりました。

次のアップデートはもう近い!?

Drupal6以降は4、5年間隔でメジャーアップデートが行われていますが、2022年にDrupal10がリリースされることはすでに発表されています。

(出典:Drupal

Drupal9が実装しているPHPフレームワーク「Symfony4」のセキュリティサポートが2023年11月までであることもあり、間隔が早まったようです。

Drupalの機能、メリット、特徴

ここからはDrupalの機能やメリット、特徴を解説していきたいと思います。先ほど説明したモジュールや多言語機能についても触れていきます。

モジュールによる拡張が可能

Drupalに新たな機能を追加させたい場合は、拡張モジュールを利用することで簡単に叶います。拡張モジュールをダウンロードする際は安全性やアップデートの頻度(サポート状況)などを確認することが大切です。古い機能を選んでしまうと最新バージョンとの互換性が合わなかったり、エラーが出た場合に対処できなかったりする可能性もあるので注意してください。

なお、Drupalの拡張モジュールをダウンロードしてもコアモジュールは変更されません。そのため、サイトの設定を変更する手間が省け、ミスなどによって基盤が崩れてしまう危険性も低いので安心して使うことができます。

また、Drupalにはコアモジュールと拡張モジュールの他にディストリビューションというものがあります。ECサイトやメディアサイトなど用途に合わせて適したモジュールが組み合わされているパッケージです。必要な機能をまとめて入手することができるので、ひとつずつダウンロードする手間を省くことができます。

例えばこのThunder(サンダー)はメディアサイトを開設する際に利用できるモジュールが含まれているので、これをひとつダウンロードするだけで簡単にサイトを作ることができます。

デザイン性が高い

Drupalのテーマは大きく分けて3つあり、無料で豊富な種類の中からデザインを選ぶことができる「コントリビュートテーマ」、自らの手で0から作る「カスタムテーマ」があります。「0から作るのは難しいけどオリジナル感を出したい」という場合は、コントリビュートテーマを選んで編集を行えば簡単にオリジナルのデザインを作ることもできます。

多言語対応

先ほど説明したように、Drupalは多言語に標準対応しています。Drupal9では100カ国以上の言語に対応しており、サイト上のあらゆるコンテンツや要素を和訳することができます。一般的なCMSでは、言語ごとにサイトを立ち上げたり、追加機能をインストールしたりしなければなりませんが、そうした手間を省くことができます。

セキュア

Drupal は「OWASP(オワスプ)」の基準を満たす設計です。OWASPとは、セキュリティの研究などを行っているオープンソース・ソフトウェアコミュニティのこと。安全なwebサイト作りのガイドラインを公開しており、セキュリティ上で問題がないかどうかを厳密にチェックすることができます。

また、Drupalには専門のセキュリティチームがあり、問題があった場合に速やかに解決できるのも大きな強みです。

SEO対策

DrupalのコアモジュールにはSEOに役立つ様々な機能があるので、標準のままでも高い効果を発揮してくれます。

・XML Sitemap の自動生成
XML Sitemapとはサイト内の構造やコンテンツを検索エンジンに理解してもらいやすくするためのファイルです。DrupalはこのXML Sitemapを自動で生成してくれます。

・アクセス解析
Google Analyticsのタグをコンテンツごとに設置可能で、ページのアクセス解析ができます。

・OGPタグの管理
OGPとは、SNSでシェアした際にページのタイトルやイメージ画像などを正しく表示させることができるhtml要素です。DrupalではFacebookやTwitter用のOPGタグをコンテンツごとに設定することができます。

・URLの最適化
検索エンジンが読み取りやすくなるようにURLを最適化することができます。

WordPress との比較

同じく無料で使えるオープンソースのCMSといえばWordPressが有名ですが、Drupalとの共通点や違いについて見ていきたいと思います。

共通点

DrupalもWordPressも無料で使うことができ、簡単にインストールすることができます。サイトを立ち上げる際の手軽さという点ではどちらも同じ程度といっていいでしょう。また、HTML表示は動的、プログラミングの言語はPHPなのでサイトを管理する際の違いは特にありません。

現時点の日本での人気はWordPressに軍配

人気があるCMSにはコミュニティが多く存在するため、ネット上に情報量も多いです。情報量が多いと当然、困った際にヒントを探しやすくなるので、CMSでの人気があるかどうかというのは使いやすさに直結します。その点では日本ではWordPressの方が周知されており、使いやすいといわざるを得ないでしょう。実際に書籍を探してもDrupalに関する日本語表記のものはあまりありませんが、WordPressに関してはたくさんあります。ただし、Drupalは世界的に支持されているため、今後日本でも周知が広がっていく可能性があります。そうなれば情報量が多くなり、今以上に使いやすくなるでしょう。

Drupalはセキュリティに強みがある

これまで紹介してきたようにDrupalのセキュリティレベルは高い水準に達しているといえるでしょう。一方でWordPressは万全なセキュリティを搭載しているものの、多くのユーザーが利用しているCMSであるためターゲットになりやすいという側面を持っています。

Drupalは柔軟性が高くWordPressは簡単に始められる

人気面やセキュリティ面以外にも、DrupalとWordPressを比較すれば様々なポイントが挙げられますが、ざっくりと2つのCMSのメリットを挙げるのであれば、Drupalは柔軟性があるためクオリティの高いサイトを簡単に作れる一方で、WordPressは操作性が簡単で、サイト制作が初めての方でも取り扱いやすいといえるでしょう。Drupalはある程度プログラミングの知識が必要となるので、自身のスキルや環境に合わせてDrupalとWordPressを選ぶといいかもしれません。

Drupalは機能とアップデートが多い

DrupalはCMSではありますが、単純にwebサイトを公開できるというだけでなく、拡張性が高く多言語対応していることから、様々なデバイスに向けて情報発信を行うことができるシステムといえます。また、定期的にアップデートも行われているので、セキュリティを最新の状態に保つことができ、新たな機能も次々に増えるなど、ユーザビリティーが高いです。インストールを無料で行うことができるので、検討中であればまず試してみるのもいいかもしれません。

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この記事を書いた人

RYUICHI ARAI
神奈川県出身。いきなりフリーランスとしてキャリアをスタートさせ、スポーツ関連の記事を執筆。過去にはHIPHOPライターとしても活動。ライター 以外にもコンテンツ制作や編集などの仕事も行う。趣味はフィールドワーク。

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