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電子署名とは? おすすめの5つのツールについて紹介!
2020/09/25

コロナ禍で多くの企業がリモートワークを導入し、出社が不要となりました。
しかし書類に押印するために出社する「ハンコ出社」が話題となり、SNSなどで物議を醸しています。そうした中で、紙の書類に押印せずにオンライン上で契約を締結できる「電子署名」が注目を集めています。
今回は電子署名とはどのようなモノなのかを解説した上で、おすすめの電子署名ツールを紹介していきます。
目次
- ○ 電子署名とは?
- ・電子証明書とタイムスタンプとは?
- ・電子署名法とは
- ○ 電子署名の仕組み
- ・電子署名のメリット
- ・電子署名のデメリット
- ○ おすすめの電子署名ツール 5 選
- ・クラウドサイン
- ・DocuSign(ドキュサイン)
- ・BtoBプラットフォーム契約書
- ・GMO電子印鑑Agree
- ・リーテックスデジタル契約®
- ○ 電子署名はこれからの時代のマストアイテム
電子署名とは?
電子署名とは、紙文章におけるサインや印鑑にあたり、該当する電子契約書が正式かつ改ざんがないことを証明するものです。しかし、電子署名だけではサインや印鑑に比べて簡単に偽装できてしまうため、同時に「電子証明書」と「タイムスタンプ」が必要になります。
電子証明書とタイムスタンプとは?
電子証明書は指定認証局が発行する証明書のことで、企業から電子証明書の発行依頼を受けた認証局は、登記事項証明書や印鑑登録証明書を元にその企業が実在するかどうかを証明するものです。一方、タイムスタンプとは刻印の時刻にその文章が存在し、その時刻以降は該当する電子契約書が改ざんされていないことを証明します。
電子契約書は電子データに署名するだけでは信用度が低いため、「電子証明書」と「タイムスタンプ」の2つを合わせることで正当性を裏付けることができます。
電子署名法とは
こうした電子契約が法的効力を発揮したのは、電子署名法(電子署名及び認証業務に関する法律)が2001年4月1日に法令として施行されてからになります。
電子署名法の施行によって安易にデータの改ざんが行えなくなり、先ほど説明したような指定認証局などの機関によって厳しくチェックされています。
電子署名の仕組み
電子署名は主に「公開鍵暗号方式」によって行われます。
電子署名の署名者(発行元)は「秘密鍵」と「公開鍵」の2種類の鍵を作成します。この内「秘密鍵」は署名者が所持し、署名検証者(相手側)に電子契約書を送る際には秘密鍵を使い暗号化します。署名者は暗号化に使用した秘密鍵と対になっている公開鍵を署名検証者に渡し、署名検証者はその公開鍵を使って電子契約書の暗号化を解くことができます。
電子署名のメリット
コスト削減
郵送代、印刷代や保管料だけでなく印紙税法において電子データは課税文書にあたらないので収入印紙代が不要になります。このように紙文書で発生していたあらゆる費用が不要になります。
作業の効率化
紙文書だとまず、契約書の草案を考えその次に製本作業に入り、問題ないかチェックしたら相互間での署名捺印を交わすなど手間隙をかけていましたが、電子契約書はオンラインで完結できるので、そうした工程を大幅に減らすことができます。オンラインであればどこでも作業ができるので、わざわざ出社する必要もありません。
データの管理がしやすい
紙文書だと「誰が契約書を持ち出した」などの管理は大変で、紛失のリスクもあるため、セキュリティ的に十分とは言えません。しかし、電子契約書であれば紛失の心配はありませんし、データが消えてしまった場合でも復元することができます。
電子署名のデメリット
取引先の理解を得る必要がある
日本ではハンコ文化が根付いているので電子契約書はあまり受け入れられていのが現状です。そのため、電子契約への切り替えを検討する場合は、相手に理解と同意を求めることから始めなければなりません。また、電子署名ツールの中には相手も同じサービスを利用していないと対応できないツールもあるので注意してください。
一部の契約書は利用できない
定期建物賃貸借契約、定期借地契約など法律で紙面での交付が義務付けられている契約書は電子契約が認められていません。ただ昨今、電子署名の導入が活発になっているため、今後の法改正によって認められる可能性も高いので、最新情報を欠かさずチェックするようにしましょう。
サイバー攻撃の危険性
電子契約書はサーバーで管理しているので、もしそのサーバーが攻撃を受ければデータの改ざんや情報漏洩のリスクが発生します。電子署名ツールを選ぶ際にはセキュリティ対策がしっかり取られているか入念にチェックするようにしましょう。
おすすめの電子署名ツール 5 選
電子署名ツールが脚光を浴びていることにより、導入を検討している企業も多いかと思います。しかし、電子署名ツールは既に無数に存在するため、自社にあったツールを見つけるのは至難の技です。
そこでここからは、おすすめの電子署名ツールを5つ紹介します。導入を検討している企業の方は参考にしてください。
クラウドサイン
特徴
弁護士ドットコム株式会社が運営しており、CMの影響で知名度が高く人気があるサービスになります。実際に電子契約利用企業の約80パーセントが導入しており( 引用元:https://www.cloudsign.jp)、企業からの信頼も厚いサービスなっています。
作業はブラウザ上で完結するのでインストールが不要となり、メール認証での契約締結になるので比較的簡単に使うことができます。相手が同システムを導入していなくても利用可能なので個人に対しての契約にも活用しやすくなっています。ただ、PDFのアップロードにしか対応していないのでその点に注意が必要です。
基本料金プランはFree、Standard、Standard plus、Businessの4種類が用意されており、Freeプランは無料で利用することができます。クラウドサインではStandardプランに紙の書類のインポート機能を追加したStandard plusプランをおすすめしています。
料金・サービス内容
プラン | Free | Standard | Standard plus | Business |
---|---|---|---|---|
月額料金 | 無料 | 10,000円〜 | 20,000円〜 | 100,000円〜 |
送信費用 | 200円 | 200円 | 200円 | 200円 |
主なサービス | 書類作成・送信、電子署名の基本サービスのみ | テンプレート作成・管理、チーム管理、Web API | 紙の書類インポート機能(紙で締結した書類の一元管理) | 電話サポートやアカウント登録制限など高度な機能が追加 |
公式サイト:
クラウドサイン|Web完結・印紙税0円の電子契約サービス
DocuSign(ドキュサイン)
特徴
国外でも広く使われており、電子署名サービスの世界最大手です。43言語に対応しているので、国際間取引などに役に立ち、契約に必要な作業を簡略化する仕組みがあるので素早く電子契約書を作成できます。
無料のモバイルアプリもあるので、オンラインであればどこにいてもサービスを利用することができます。基本料金プランはPersonal、Standard、Business Pro、高度なソリューションの4種類用意されており、無料プランはありませんが30日間の無料体験コースはあります。
料金・サービス内容
プラン | Personal(個人向け) | Standard(企業向け) | Business Pro(企業向け) | 高度なソリューション |
---|---|---|---|---|
月額料金 | $10 | $25 | $40 | 要問合せ |
ユーザー数 | シングルユーザーのみ | 最大3ユーザー | 最大3ユーザー | |
主なサービス | 基本フィールド、モバイルアプリ、多言語対応 | リマインダーと通知、パーソナライズされたブランド設定 | 支払い機能、一括送信機能、同席での署名機能、一括送信機能 | 管理者やユーザーの管理、高度なブランド設定、使用制限のカスタマイズ |
公式サイト:
ドキュサイン|電子署名、デジタル・ビジネス、ペーパレスソリューション
BtoBプラットフォーム契約書
特徴
その名の通り企業間取引を想定したサービスで、高水準のセキュリティ対策が施されています。例を挙げると24時間365日のサーバー保安管理やサーバーの二重化などがあります。見積から請求までに必要な工程を1つのインターフェイスで管理できるので作業を簡略化でき、漏れやミスを防ぐことができます。また、契約書をWordで送ることができるのですぐに修正することが可能です。
また、国内の多くの企業で導入されているので、スムーズに導入することができます。基本料金プランはフリープラン、シルバープラン、ゴールドプランの3種類用意されており、フリープランとシルバープランには機能制限があるのに対し、ゴールドプランには制限がありません。
料金・サービス内容
プラン | フリープラン | シルバープラン | ゴールドプラン |
---|---|---|---|
月額料金 | 0円〜 | 10,000円〜 | 30,000円〜 |
従量料金(電子契約時) | なし | 50円(1通) | 50円(101通〜) |
添付ストレージ | なし | 10GBまで無料 | 50GBまで無料 |
機能制限 | ・電子契約(契約集結) フリープラン同士は5件まで ・電子保管(自社保管) 月3件まで ・添付機能 フリープラン同士は利用不可 ・権限管理 なし ・一括アップロード機能 なし | ・電子保管(自社保管) 月3件まで ・一括アップロード機能 電子契約のみ | なし |
公式サイト:
電子契約システムで印紙代0円、管理もかんたん|BtoBプラットフォーム 契約書
GMO電子印鑑Agree
特徴
弁護士監修を大々的に打ち出しており、確かな実績があります。自社側では電子証明書によって本人性を担保し、相手側にはメール認証によって本人性を担保してもらう「ハイブリッド署名」という署名方法を利用でき、相手の負担を軽減することも可能です。電子証明書のみ、メール認証のみで契約を締結することもできるので、状況に応じた柔軟な対応が可能です。
基本料金プランはお試しフリー、契約印プラン、実印&契約印プランの3種類が用意されており、お試しフリープランは無料で利用することができます。契約印プランと実印&契約印プランの大きな違いは電子証明書が使えるかどうかで、サービス内容はほぼ同じです。
料金・サービス内容
プラン | お試しフリー | 契約印プラン(電子サイン) | 実印&契約印プラン(伝署名&電子サイン) |
---|---|---|---|
月額料金 | 無料 | 10,000円 | 20,000円 |
送信費用 | 無料(月10文書まで) | 100円(1文書) | 100円(1文書) |
電子証明書 | なし | なし | あり 料金 年間8,000円(枚) 送信料:300円 |
契約期間 | なし | 1ヶ月 | 1年間 |
ユーザー数 | シングルユーザーのみ | 無制限 | 無制限 |
主なサービス | 電子サイン、手書きサイン、長期署名・認定タイムスタンプ | ユーザーグループ管理、役割・権限設定、操作ログ管理 | 電子署名 ※ 相手方も実印&契約印プランの利用が必要 |
公式サイト:
GMO電子印鑑Agree|電子契約の電子署名・サイン
リーテックスデジタル契約®
特徴
業界最高峰の法的安全性を売りにしているクラウドサービスで、電子債権記録機関と連携しており、本人確認を徹底しているので信頼度の高い電子契約書を作ることができます。また、記録事項証明書にも対応しています。改ざん防止やガバナンス強化など、法的効力が高い電子契約書を作成したい場合におすすめです。
ちなみにクラウドサインと同じくメール認証での契約締結となっています。
基本料金はエントリー、スタンダード、プレミアム、エンタープライズの4種類が用意されており、エントリープランであれば無料で利用できます。ただし、契約発信(アップロード)が5回までという上限があるので、初めてサービスを利用する人向けとなっています。
料金・サービス内容
プラン | エントリー | スタンダード | プレミアム | エンタープライズ |
---|---|---|---|---|
月額料金 | 無料 | 10,000円 | 20,000円 | 要望によってカスタマイズ可能 |
契約発信(アップロード) | 5回まで(認証・実印問わず) | 5回まで(月) | 20回まで(月) 21回〜 1回500円 | |
締結済み紙の契約書保管 | 1GB | 100GB | 1TB | |
オプションサービス | なし | なし | 取引先の説明 料金:10回(月)無料 11回〜(月)追加料金 ※交通費は実費発生 |
公式サイト:
リーテックスデジタル契約 Le-techs Inc.
電子署名はこれからの時代のマストアイテム
日常生活における新たなスタンダードが次々と誕生している今、「電子署名」も新しい働き方を考える上で外せないアイテムだと言えます。無料プランや無料体験を利用して、まずは気軽に触れてみるのも良いでしょう。
電子署名ツールにはそれぞれに特色があり、重きを置いているポイントも違います。自社に最適なツールを見つけるには、まず自社の状況を整理し、どの機能が必要なのか、何を重要視するのかを検討することが必要不可欠です。
電子署名ツールで「ハンコ主義」から脱却し、新たな時代への第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか?
(本文・荒井隆一)
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