
今さら聞けない!Instagramをビジネスで活用する4つの方法
日本のSNS普及率は80%を超え、今やビジネスシーンに欠かせないものとなっています。
特に、商品の購買やサービスの予約機能も充実しているInstagram(インスタグラム・以下インスタ)のビジネスアカウントは、多くの企業が活用しています。
自社でも取り入れたいがやり方がわからず、今さらだれにも聞けないという人も多いかもしれません。
そんな方のために今回は、インスタをビジネスに活用するために知っておきたい4つの方法をご紹介します。
インスタがビジネス活用されるようになった背景

インスタをビジネス活用する企業アカウントが増えている主な理由には、以下の2点が挙げられます。
ユーザーが長く上昇傾向にある
インスタのユーザー数は、世界中で年々増加しています。
日本国内だけでも2018年11月時点で2,900万人のアクティブユーザーがいましたが、2019年6月には3,300万人に拡大しており、今後もインスタのユーザー数は増えていくと予想されています。
インスタを活用すれば、たくさんのユーザーの目に触れて企業のサービスや商品を広く認知してもらうことができるため、参入する企業も増え続けています。
ユーザーを購買行動に導きやすい
インスタのビジネスアカウントは、自社の商品やサービスを宣伝するだけでなく、そこから直接商品の購入や店舗集客にまで結びつけられることが大きな魅力です。
たとえば、ショッピング機能を利用すれば、投稿した写真や動画に写っている商品を利用者がアプリ内で直接購入できるようになります。(ショッピング機能のくわしい導入方法などはこちらの記事をご覧ください。)
また、ぐるなび連携機能を使ってビジネスプロフィールに「席を予約する」アクションボタンを設置すれば、飲食店の座席予約もインスタ内で完結できます。
インスタを活用しにくい業種もある
便利な機能が備わっているとはいえ、インスタのビジネス活用には親和性の高い業種と高くない業種があることは事実です。
前述の2つの機能は対個人ユーザーのサービスのため、小売業や飲食店では有効活用できますが、対企業では活用しきれないかもしれません。
そういった意味では、BtoBの商材を扱う企業との親和性はあまり高くないといえるでしょう。
また、インスタは写真や動画をメインとするプラットフォームなので、ビジュアルに訴えて魅力を伝えることが重要です。
そのため、フォトジェニックなコンテンツを直接ショッピング機能で販売できる、美容・アパレル・食品などは非常に親和性の高い商材であり、ビジュアルで表現することが難しい通信系などのサービスや、一般的によくないイメージを持たれているギャンブルに近しいサービスなどはインスタにあまり向いていないといえるでしょう。
ビジネスアカウントにするメリット

個人アカウントからビジネスアカウントに切り替えることで生まれる利点をいくつか紹介します。
ビジネスプロフィールが表示できる
ビジネスアカウントでは、プロフィール欄に以下の営業情報を追加することができます。
・所在地(位置情報)
・電話番号
・メールアドレス
・営業時間
・ホームページのURL
住所を掲載することで実店舗の宣伝になるほか、問い合わせも自社の電話やメールに誘導できるため、よりユーザーとつながりやすくなります。
宣伝広告の配信ができる(有料)
インスタ内で広告を利用すれば、自身の投稿を宣伝してフォロワー以外の人にも商品やサービスの購入を働きかけることができます。
広告を発行できるのは、ビジネスアカウントのみです。
ストーリーズ広告や写真・動画広告、コレクション広告など様々な種類の中から、商品やサービス、リーチしたいターゲット層に合った方法を選択できます。
※広告機能を利用する際は配信方法に応じて料金が発生します。
インサイトが利用可能になる
ビジネスアカウントにすることで、「インサイト」の機能が使えるようになります。
この機能では、アカウントへのアクセス数やフォロワーの特徴、投稿やストーリーズへの反応の詳細を確認できます。
人気のある投稿の傾向を分析して、次の投稿内容を考える際の参考にするなど、フォロワー数を伸ばしていくための戦略を練る上で非常に役立つ機能です。
予約投稿が行える
Facebookページとインスタのビジネスアカウントをリンクすることで、Facebookが提供するサービス「クリエイタースタジオ」を使って予約投稿ができるようになります。個人アカウントではできないため、ビジネスアカウントに切り替える大きなメリットといえるでしょう。
発売日が決まっている商品や情報解禁日が決まっているサービスなどに関して投稿したいときに、あらかじめ準備しておけるので安心です。
また、投稿を作りためておくことも可能なので、毎回同じ時間に投稿して反応を確認するなど、効率的な運用もできます。
ビジネスアカウントにする方法
インスタのビジネスアカウントは、個人アカウントから切り替えることで設定できます。
設定方法は次のとおりです。
①インスタアプリでアカウントを作成する
アプリ内「登録」をタップし、個人アカウントを作成します。
②ビジネスプロフィールに切り替える
・プロフィールページの右上にある三本線から「設定」→「アカウント」→「プロアカウントに切り替え」を選択
・ビジネスのカテゴリを選択
・アカウントの種別「ビジネス」を選択
・メールアドレス、電話番号、住所を登録
・Facebookアカウントにリンクするか、新しいFacebookページを作成して紐づけ
「今はFacebookにリンクしない」を選択すればアカウントを紐づけないことも可能ですが、その場合にはクリエイタースタジオからの予約投稿が行えないので注意してください。
以上でビジネスアカウントへの切り替えは完了です。
ビジネス活用するための4つの方法

ビジネスプロフィールを設定できたら、さっそく次の4つの方法を試してみましょう。
ターゲットを定め、テーマを決める
まずは、情報を届けたい相手を決めます。
商品やサービスに合わせて、年齢・性別・居住エリア・職業・趣味・世帯構成など、ターゲットの特徴を具体的に定めておきましょう。
そして、それに合わせて投稿テーマを決めます。
商品やサービスの紹介・店舗の様子・お得な情報など、何をメインに伝えるかを決めましょう。
投稿全体に統一感が出るように、写真の雰囲気や構図、キャプション(文章)の構成なども、ある程度考えておくとよいです。
ハッシュタグを有効活用する
アカウントのフォロワー数を増やし、商品やサービスの宣伝効果を高めるために重要なのは「ハッシュタグ」です。
効果的なハッシュタグを付けられれば、アカウントのフォロワーだけでなく、より多くのユーザーに見つけてもらいやすくなります。
ターゲットがよく見ている投稿や、競合他社の投稿を分析し、投稿内容に適したハッシュタグを使うように意識しましょう。
実際に、効果的にハッシュタグを設定しているインスタのアカウントをご紹介します。
@kurashiru(kurashiru[クラシル]料理・献立・レシピ)
料理レシピ動画アプリ「クラシル」の公式Instagramアカウントです。
このアカウントでは、「#クラシルごはん で投稿するとクラシル公式がシェアします!ぜひ投稿してね」と、フォロワーに投稿の参加を促しています。
このようにユーザーに参加してもらうと、インスタ上に自社ブランドに関する投稿が増えるので、認知度アップが期待できます。
@visitjapanjp(Visit Japan International)
こちらは、独立行政法人の日本政府観光局が運営している「Visit Japan」の公式Instagramアカウントです。
Visit Japanキャンペーンは、国土交通省が中心となって行っている、訪日外国人に日本の魅力をアピールする活動です。
ターゲットの訪日外国人旅行者に見つけてもらいやすくするため、すべてのタグが英語で投稿されています。
それぞれのタグの内容を見てみると、
①写っている物・地名・イベント名など投稿内容に沿ったもの
②日本観光に関する投稿であることを強調したもの(#visitjapan, #japantrip など)
③コロナ禍ならではのタグ(#virtualtravel, #travelforomhome, #stayhome など)
の3種類の内容が盛り込まれていることがわかります。
どちらのアカウントも、投稿に直接関係のある単語だけでなく、ターゲットが検索しそうなタグも多数利用することで、より投稿を見つけやすくしています。
ハッシュタグは1つの投稿に対して最大30個まで使えるので、工夫しながら設定しましょう。
キャンペーンを実施する
ハッシュタグを活用すれば、インスタ上でキャンペーンを行うこともできます。
まずオリジナルのハッシュタグを作り、そのタグを使って投稿するようユーザーに呼び掛けます。
そして、投稿してくれたユーザーの中から当選者を選んで特典を付与する、という流れです。
たとえば、ハーゲンダッツ ジャパン株式会社の「#幸せのハーゲンハート探し キャンペーン」は知っている人も多いのではないでしょうか。
このキャンペーンはハーゲンダッツを開封したときに偶然できるハート形の穴を「ハーゲンハート」と命名し、それを見つけたユーザーに写真をインスタかTwitterで投稿してもらうというキャンペーンです。
常時開催されており、選ばれた写真は公式Webサイトなどで紹介されます。
「ハーゲンハート」はハーゲンダッツ ジャパン株式会社が命名したものではなく、一般ユーザーが名付けたものです。
ファンのアイデアを、商品を開封するのが楽しみになるキャンペ―ンとして採用し、SNS以外にテレビCM等でも使用することで商品の知名度を上げ、購買意欲を高めることにつなげている例です。
このように、ハッシュタグキャンペーンを行うと、フォロワーが増加するのはもちろん、自社商品やサービスの利用風景など、テーマに沿った画像をタグ付きで投稿してもらうことで、認知拡大やUGC(一般ユーザーによって作成されたコンテンツ)を獲得できるといった効果も期待できます。
ただし、インスタでキャンペーンを行う際にはInstagram社のガイドラインを遵守しなければなりません。
特に、2020年6月にコミュニティガイドラインの改定により
「いいね!」やフォロー、コメントを含むやり取りの見返りに、現金や現金同等物の提供を申し出たりしないでください。
引用元:Instagramコミュニティガイドライン
という記載が加えられ、プレゼントキャンペーンが禁止となったので注意が必要です。
よく確認してからキャンペーンを行うようにしましょう。
ストーリーズ投稿をハイライトにまとめる
インスタには、フィード投稿(通常の投稿)とストーリーズ投稿、リール、IGTVといったさまざまな投稿方法があります。
24時間で消えるストーリーズ投稿は、フォロワーにとって身近な話題や、縦長の画面を生かした動画などによって、1投稿につき15秒という短時間で気軽に自社商品やサービスの魅力をアピールできます。
さらに、フォロワーが1万人を超えるアカウントに成長すれば、ストーリーズにリンクを貼ることができるようになります。
通常、ストーリーズは投稿してから24時間で見られなくなってしまいますが、プロフィールの「ハイライト」に保存すればいつでも見られるように設定できます。
商品やサービスの内容ごとにカテゴリ分けをして保存しておけば、ユーザーは知りたい情報をまとめて見ることができるので、ぜひ活用してみてください。
インスタを有効活用するカギは分析すること

インスタをビジネスに活用するうえでは、ターゲットと目的を明確にし、他社も参考にしながらターゲットと親和性の高い投稿をすることが大切です。
まずそういった基礎をかためて、その後「インサイト」をチェックしてエンゲージメントを見ながら分析を繰り返し、投稿頻度や投稿内容をブラッシュアップさせていきましょう。
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