ピクトグラムとは?無料でダウンロードできる素材サイト6選!
2021年東京オリンピックの開会式で大きな話題となったピクトグラム。
誰もが一度は目にしたことがある非常口や車椅子の表示、道路標識もピクトグラムの一種ですが、オリンピックにおいてはじめて「ピクトグラム」という名称を知ったという方も多いのではないでしょうか。
情報を素早く簡潔に伝えられる可能性もあるピクトグラムは、身の回りにおいても、意識しなければ気づかないほど自然に活用されています。
本稿ではピクトグラムについて解説すると共に、ピクトグラム素材を無料でダウンロードできるサイトを紹介します。ぜひ活用してみてください。
目次
ピクトグラムとは?
ピクトグラム(英:pictogram)とは、何らかの意味や情報を伝えるシンボルの総称です。科学のような厳密な定義はありませんが、日本サイン学会元会長の太田幸夫さんの著作によれば、下記のように紹介されています。
意味するものの形状を使って、その意味概念を理解させる記号
『ピクトグラム〈絵文字〉デザイン』
近年では、インフォグラフィックスの1つとしてピクトグラムを利用したデザインを目にしたことがある人も少なくないでしょう。
ピクトグラムの歴史
現在のピクトグラムにつながるグラフィック・シンボルの始まりは、1920年代にオーストリアの哲学者「オットー・ノイラート」が考案した「アイソタイプ(ISOTYPE)」だと言われています。
アイソタイプとは、International System Of TYpographic Picture Educationの頭文字を取って名づけられたもので、地球上にある全ての言語に対応する国際図説言語(補助言語としての図記号)として作られました。
その目的であり中心となる価値観は、図表によって理解や意思疎通を補助することにあります。図表を利用すれば、より単純かつ非言語的な情報の伝達を促進することができるでしょう。
参考:オットー・ノイラート著『ISOTYPE[アイソタイプ] 』
オリンピックとピクトグラム
視覚的に情報伝達できるピクトグラムは、言語が異なる民族が一堂に会するオリンピックでも使われています。
その歴史は古く、1936年のベルリン・オリンピックや1948年のロンドン・オリンピックでは既にピクトグラムが使われていました。ただし、この頃のピクトグラムにはデザインの統一性が見られません。
現在につながるスポーツ・ピクトグラムの発祥は、1964年の東京オリンピックにあります。全ての競技種目で初めて、選手の体をシンボライズしたスポーツ・ピクトグラムが登場したのです。
これは後のオリンピックのピクトグラムに大きな影響をあたえ、以降、選手の体を使ったデザインに統一されたピクトグラムが登場するようになりました。
そして57年の年月を経て再び東京でオリンピックが開催され、スポーツ・ピクトグラムが開会式のパフォーマンスになったのです。
ピクトグラムを巡るこのような歴史的経緯は、アニメや漫画にみられる抽象化・擬人化が得意な日本らしいエピソードとも、言えるかもしれません。
ピクトグラムのメリット
ピクトグラムには文字にないメリットがあります。
形状がシンプルで目立つため遠くからでも視認できます。単純な意味の伝達だけなら、文字を読むよりも早いでしょう。
また色と組み合わせれば、緑色は安全、赤は危険といった具合に新たな意味を付与できます。単語と組み合わせればより多くの情報量を内包でき、文字だけよりも素早く簡潔に意味を伝えられます。
目立ち、素早く情報を伝達できる。これがピクトグラムの利点であり、道路標識や非常口の誘導などに使われているのも納得できます。
ピクトグラムの活用事例
ピクトグラムはさまざまな場所で使われています。例えば、街中で見かけるものに次のようなものがあります。
●道路標識
●地図記号
●禁煙マーク
●非常口の表示
●トイレマーク
●男女のマーク
●看板
服のタグに記載されている洗濯表示マークもピクトグラムです。
スマホのアプリのアイコンもピクトグラムの一種だといえますし、お店や企業のロゴマークも同様です。
このように、ピクトグラムへ改めて意識を向けてみると、実は身近に数多く存在していて、意識せず使いこなしていることに気づくでしょう。
無料で使えるピクトグラム素材サイト
ピクトグラムを会社のホームページや会議資料、配布物などに使う場合、下記の無料ダウンロードサイトがおすすめです。
ただしどのサイトも共通して、ダウンロードした素材の再配布や販売については禁止しています。 その点だけは注意してください。
まずはアクセスして、必要な素材があるかリサーチしましょう。
ピクトグラム無料ダウンロードサイト ピクトグラムBOX
サイト名と提供しているサービス内容が完全に一致しているダウンロードサイトです。会員登録不要で様々なピクトグラムをダウンロードしてホームページの素材として活用できます。配布ファイル形式はpdfとなっています。
ピクトアーツ
URL:https://free-pictograms.com/index.html
ピクトグラムの多くは奥行のないフラットなデザインですが、「ピクトアーツ」では3Dシルエットのピクトグラムが入手できます。
会員登録不要、商用利用可能でクレジットの表記も必要ありません。配布ファイル形式はpngです。
シルエットAC
URL:https://www.silhouette-ac.com/
無料素材サイト「写真AC」の兄弟サイトで素材の数が非常に多いのが特徴です。会員登録することで、商用利用可能なjpg,png形式の素材を無料でダウンロードできます。
別途ライセンスを購入すればaiファイルとepsファイルもダウンロードできるので、デザイナーの方にもおすすめです。
ヒューマンピクトグラム2.0
「ヒューマンピクトグラム2.0」もまた、「シルエットAC」のように商用利用可能な素材が数多くストックされていますが、他サイトにない特徴があります。
それは一つのピクトグラムのバリエーションの多さです。
例えば結婚式のピクトグラムひとつとっても、新郎と神父と教会が並んでいるだけでなく、新郎だけ、神父だけ、あるいは色違い、異なる服装をしているといった具合です。
会員登録無料で使え、画像形式もjpgやpngだけでなくaiファイルが選べるのでデザイナーには非常に有用なサイトだといえるでしょう。
ICOON MONO
サイト名の通りモノクロのピクトグラムが数多くストックされており、会員登録不要でpng、jpg、svgファイルでダウンロードできます。
ビジネスの資料素材やウェブサイト作成、紙媒体のデザインといった用途で使えるため商用利用可能です。
シルエットイラスト
URL:https://www.silhouette-illust.com/
「シルエットイラスト」もまた、数多くのモノクロのピクトグラムを扱っています。会員登録不要で利用でき、ワンクリックでai、png、jpgファイルを1つのzipファイルにまとめてダウンロードできるのが非常に使いやすい点です。
またpng、jpgファイルは高解像度のためどれも大型です。拡大しても画質の解像度が落ちにくいので、編集素材として実用的です。
会社、企業、団体での利用は許可されていますが、商用利用はできません。
まとめ
ピクトグラムは目を引き、素早く視覚的に情報を伝えます。この特徴を生かして提案書やプレゼン資料に活用すれば、情報を受け取る側の負担を軽減できるかもしれませんし、デザインのアクセントにもなります。
素材の多くは無料で使えるので、まずはビジネスの資料作りから活用してみるのも良いでしょう。テキストだけの資料よりも情報が整理され、伝わりやすくなることが期待できます。
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