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採用サイトとは?作成する目的と作り方、事例までくわしく解説

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年々深刻化している人手不足問題。

コロナ禍を経て経済活動が再開したこともあり、人材争奪戦は激しさを増すばかりです。争奪戦を勝ち抜くためには、さまざまな採用活動を行っていかなくてはなりません。

そこでおすすめしたいのが、採用サイトの作成です。

この記事では、採用サイトとはどのようなものか、目的と必要性についてくわしく解説しつつ、作成方法も紹介します。

掲載したいコンテンツにも触れていますので、採用サイトの作成を検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

採用サイトとは?

採用サイトとは、求職者をターゲットに自社の募集要項や仕事内容など、採用情報の掲載に特化した専用サイトのことです。

さまざまな企業の求人情報を掲載した就職ポータルサイトとは異なり、自社が運営して活用します。

「応募者をもっと増やしたい」「雇用のミスマッチを防ぎたい」など、採用課題があるのなら作成の検討をしてもよいでしょう。

採用サイトの目的

採用サイトの目的は、企業と求職者の間におけるニーズの不一致を避けるためだったり、求職者に良いイメージを持ってもらうためだったりと、企業理解度を高めてもらうために活用します。

自社の魅力や雰囲気を知ってもらうためには、就活ポータルサイト、コーポレートサイトだけだと掲載できる情報に限りがあるため、魅力が十分に伝わりません。

採用情報を網羅的に掲載できる採用サイトがあると、求職者にアピールしやすくなるでしょう。

採用サイトとコーポレートサイトの違い

コーポレートサイトと採用サイトの大きな違いは、ターゲットが異なることです。

コーポレートサイトは既存顧客から見込み顧客、株主、求職者など幅広くターゲットを設定しているのに対して、採用サイトは求職者のみをターゲットにしています。

ターゲットが違う場合、達成したいことも異なるため、サイトを作成する際は目的に合わせてどちらを作成するか検討するとよいでしょう。

>>>コーポレートサイトとは? 制作する目的やポイント・成功しているサイトの例を紹介!

採用サイトの必要性

コーポレートサイトに採用情報を載せている、就活ポータルサイトに登録しているから採用サイトは必要ないのでは?と思う企業も多いかもしれません。

では、なぜ多くの企業が採用サイトを別途用意しているのか、それには理由があります。

多くの求職者が重要だと感じている

実施会社:株式会社ONE(オーエヌイー)
調査内容:転職・就職活動の情報収集についての意識調査
調査対象: 2020年2月頃以降に就職・転職活動を行った全国20歳~39歳の方
実施期間:2021年6月9日~2021年6月10日
調査方法:WEBアンケート調査
調査サンプル数:540名(GMOリサーチ調べ)

出典:株式会社ONE「企業の「採用サイト」に関する意識調査を公開

企業の人材採用支援事業を展開している株式会社ONE(オーエヌイー)が実施した、企業の「採用サイト」に関する意識調査によると、多くの求職者が、採用サイトの情報は就職・転職活動において重要な情報だと感じています。

出典:前出

調査の結果を見ると、求職者の84.8%が企業のホームページを見て企業研究を行っていることがわかります。このような情報から、採用サイトは企業にとっても求職者にとっても必要であるといえるでしょう。

自社のくわしい情報を知ってもらえる

採用サイトは自社のサイトであるため、制限なく情報を掲載することが可能です。

就職ポータルサイトや無料で作成できる採用サイトなどは掲載できる文字数に制限があったり、自社の紹介をするのに必要な項目がなかったりするケースがあります。

自社の情報をできるかぎり求職者に知ってもらいたいのであれば、採用サイトを作成するとよいでしょう。

雇用のミスマッチを防ぐ効果を期待できる

雇用のミスマッチは、自社にとっても求職者にとっても避けたい課題のひとつです。

採用サイトを通じて自社の魅力を知ってもらうためにも、社風や企業理念といった基本的な情報の掲載や、社内の雰囲気がわかるような画像の掲載などを忘れないようにしましょう。

あらゆる情報を掲載することで、求職者が企業研究をしやすいようにすると、入社後のギャップを防ぐ効果を期待できます。

採用サイトの作り方

採用サイトを作成する方法は大きく分けて2通りです。

  • 無料で作成する
  • 制作会社に依頼をして作成する

どちらもメリット・デメリットがあるので、どちらが良いかは自社に適したほうを選択して作成することをおすすめします。

無料で作る場合

採用サイトを無料で作成するには、他社が提供しているサイト制作ツールを利用する方法があります。

ツールを利用することで、サイト制作のノウハウがなくても簡単に作ることができるため、学習コストをあまりかけずにすむという点が最大のメリットです。

ですが、無料のサイト制作ツールには文字数に限界があったり、デザインの幅がなかったりと作成したいコンテンツが限られてしまうケースがあります。

また、制作ツールは複数あるため、自社に合ったサービスを選択するとよいでしょう。

コストをかけて作る場合

Web制作会社に依頼して採用サイトを作成してもらうと、自社が望むコンテンツを用意しやすくなります。

サイト制作ツールを利用するよりも高品質なものになることや、デザインもオリジナリティのあるものになるため、ブランディングにも効果を期待できるでしょう。

注意点としては、自社が求めている内容によって、数十万円〜数百万円と金額も大きく変わることが挙げられます。費用に見合ったものかどうかということをしっかりと検討しましょう。

採用サイトの活用方法

採用サイトを導入して、優秀な人材を確保するために活用方法も把握しておきましょう。ここでは、採用力強化のために知っておきたい、採用サイトの活用方法を3つ紹介します。

  1. ターゲットに沿ったデザインにする
  2. ほかの求人媒体と併用する
  3. 企業説明会やセミナーなどと組み合わせる

それぞれ解説していきます。

1.ユーザーに寄り添ったデザインにする

ユーザーが扱いにくいデザインにしたり、どこにどの情報があるのかわかりにくい設計にしたりするとそれだけでマイナスのイメージを持たれかねないため、使いやすく見やすいデザインを心がけましょう。

採用サイトは、募集要項や仕事内容、社員・各部署紹介など求職者が知りたいと思われるさまざまなコンテンツを用意することから、わかりにくい設計になりかねません。

より深く自社を知ってもらうために、どのような情報を求めているのか考えたうえで、コンテンツの作成を計画しましょう。

2.ほかの求人媒体と併用する

採用サイト単体での運用だけでなく、他の求人媒体も使用し流入数を確保しましょう。

Indeed、求人ボックスなどの求人検索エンジンやハローワーク、採用係長などの求人サイトに掲載することで企業の認知向上を図れます。

もちろん、採用活動にあたり費用の捻出が可能であれば、リクナビやマイナビといった大手求人サイトへ掲載することも視野にいれておくとよいでしょう。

さまざまなプラットフォームに採用情報を掲載するとより多くの応募者を募りやすくなるため、採用サイト導入後は、他求人媒体と併用することを検討してみてください。

3.企業説明会やセミナーなどと組み合わせる

企業説明会やセミナー、転職フェアなどのイベントと組み合わせて採用サイトを運用することも効果的な活用方法のひとつです。

イベントへ出展することで、直接求職者にアプローチをする機会を得られるだけでなく、企業の認知度向上も期待できます。

出展する際は、採用サイト内やSNSなどで告知すると求職者の興味を引きやすくなるため、忘れないようにしましょう。

採用サイトに掲載したいコンテンツ

採用サイトを作成するときに、用意しておきたいコンテンツをいくつか紹介します。

  • トップページ
  • 自社情報・企業理念
  • 仕事内容
  • 社員・各部署紹介
  • 募集要項
  • 応募フォーム

これから採用サイトを作成する企業はもちろん、すでに作成済みの企業についても参考にしてみてください。

トップページ

トップページはコーポレートサイトやサービスサイトと同様に採用サイトにも必須のコンテンツです。

検索エンジンやSNSからの流入窓口になりやすいため、求職者にもっとも見られるページといえます。

そのため、伝えたいビジョンや想いを明確にしたキャッチコピーを作成したり、インパクトのあるデザインにしたりするなど、求職者の興味を一瞬で惹きつけるようなトップページを作成しましょう。

もちろん、デザインだけにこだわりすぎず、ユーザーにとって扱いやすいページとなるように設計をしてみてください。

自社情報・企業理念

自社の事業内容や、企業理念、創業してから現在までの沿革などを掲載するコンテンツです。求職者にとって興味がある企業がどのような事業を行っているのかということは重要な情報でしょう。

自社とマッチした人材を集めるためや、競合他社との差別化を図るためにも必要なコンテンツといえます。

仕事内容

仕事内容は必ず掲載しましょう。企業の事業内容や経営理念がわかったとしても、実務内容が明確でないと求職者の興味を惹くことは難しいです。

求職者自身が培ったスキル・経験が活かせるのかどうかというところも企業選びをする際に確認しておきたい項目として挙げられるため、具体的な内容を掲載しましょう。

社員・各部署紹介

企業の風土や、働き方を求職者にイメージしてもらうために効果的なコンテンツとして利用できるのが社員・各部署紹介のページです。

役割、チームの特徴をくわしく説明することで、求職者は自分のスキルが活かせるか、働きやすい環境か判断しやすくなります。

ただし、社員の個人情報や部署の情報を掲載する場合は、プライバシーやセキュリティを適切に管理する必要があります。

募集要項・応募フォーム

募集要項や職種詳細は採用サイトに必ず掲載するべきコンテンツです。また、その情報を見て応募したいと感じた求職者のために応募フォームも用意しておくとよいでしょう。

募集要項には以下のような情報を掲載するケースが多いです。

  • 募集職種
  • 職務内容
  • 勤務地
  • 勤務時間
  • 雇用区分(雇用形態)
  • 福利厚生(交通費支給、各種社会保険、決算賞与の有無など)
  • 給与
  • 休日

採用戦略によって、応募フォームは別の採用プラットフォームを利用するケースもありますが、自社で運営する採用サイトを通じて採用ができれば、コスト削減にもつながるため、可能であれば用意したいコンテンツといえます。

採用サイトの事例

ここまで、採用サイトとはどのようなものか、必要性や活用方法について解説してきました。無料で作成する、制作会社に依頼をして作成する、どちらにしても具体的にデザインのイメージができたほうが作成しやすくなるでしょう。

また、採用サイトのファーストビューに設置されるキャッチコピーはとても重要です。
企業の第一印象の要素となる可能性もあるため、求職者を惹きつけるフレーズを考えましょう。

参考にしたい採用サイトの他社事例をいくつか紹介していきます。作成の際に参考にしてみてください。

トヨタ自動車株式会社

出典:採用情報(トヨタ自動車株式会社)

トヨタ自動車株式会社の新卒向け採用サイトを紹介します。
「地球史上」というキャッチコピーは、商圏が日本だけではなく、海外にも展開しているトヨタらしい表現です。

「トヨタを知る」という会社紹介ページでは、トヨタの歴史と未来像について具体的に紹介されており、これからもグローバル企業として進化し続けるという強い意思を感じます。

サイト内でとくに注目したいのが、「人材育成」についてのページです。人材育成体系がかなり細かく掲載されています。

育成環境が明確に記載されていると入社後のキャリア形成がイメージしやすくなるため、参考にしたいコンテンツといえるでしょう。

また、トヨタでは、新卒採用と中途採用でそれぞれ採用サイトを分けています。

中途向けの採用サイトにも人材育成体系についてページが用意されていますが、新卒向けとは異なる内容に変更されており、ターゲットに対して適切な内容にしているところも参考にしたい点です。

参考:新卒採用 会社紹介ページ(トヨタ自動車株式会社)
参考:新卒採用 人材育成ページ(トヨタ自動車株式会社)
参考:中途採用 人材育成ページ(トヨタ自動車株式会社)

カルビー株式会社

出典:採用サイト(カルビー株式会社)

カルビー株式会社の新卒向け採用サイトです。

「ポテトチップス」や「じゃがりこ」など、魅力的なスナック菓子を販売している企業として日本国内で広く知られています。

「NEXT is NOW」には「次の時代を担うのはあなた」という意味が込められているとのこと。新卒向けの採用サイトらしいキャッチコピーです。

採用サイト内でとくに注目したいのが、「Calbee社員のしょっぱい話」というページ。

ここでは、生産管理、R&D(研究開発)、海外事業などそれぞれの部署・分野に携わる現社員に「内定者」が今までで一番忙しかったときのことや部署の業務内容、やりがいなどをインタビューし紹介しています。

求職者にもっとも近い立場の内定者を通じて実務内容の発信をしている点は参考にしたいポイントです。

参考:内定者コンテンツ「Calbee社員のしょっぱい話 」(カルビー株式会社)

株式会社星野リゾート

出典:採用サイト(星野リゾート)

最初の旅館を開業して109年目を迎えた、「株式会社星野リゾート」の採用サイトです。

ファーストビューにはブロック調のトリックアートを配置。
ブロック同士のすきまを見てみると、「UP TO YOU」という言葉が浮かび上がります。

サイトの構造は全体的にシンプルで、とても見やすく知りたい情報へすぐにたどり着きやすいことが特徴です。

また、CAREER PATH SYSTEMとして、入社後のキャリアパスについてもサイト内で触れられており、独自の人事制度を知ることができます。

このような情報は、応募を検討している求職者にとって非常に重要です。

参考:キャリアパスの紹介ページ’(星野リゾート)

静岡銀行

出典:新卒採用サイト(静岡銀行)

静岡銀行の新卒向け採用サイトです。

「静岡に彩りを。」というキャッチコピーのとおり、サイトもカラフルにデザインされています。

静岡銀行の業務内容は創業・新事業支援、ビジネスマッチング、事業承継支援などさまざまです。「彩り」という言葉がもつ色彩豊かなイメージが多岐にわたる業務内容を表しているかのような印象を受けます。

また、CONTENTSページでは、研修・業務紹介などを動画で紹介しています。
テキストベースでの紹介だと情報量が多すぎる場合は動画を活用すると、求職者に対してわかりやすく説明することができるでしょう。

参考:研修・業務内容紹介ページ(静岡銀行)

株式会社セガ

出典:採用サイト(株式会社セガ -SEGA CORPORATION)

最後に紹介するのは、ゲームシリーズ『ソニック』や『龍が如く』などで知られる「株式会社セガ」の採用サイトです。

「セガ・ブルー/SEGA BLUE」と呼ばれるコーポレートカラーを使い、シンプルでありながらも情報量の多いデザインに仕上がっています。

「感動体験を創造し続ける」というキャッチコピーは、1960年からコンシューマーゲーム、アーケードゲームなどさまざまなエンタテインメントコンテンツ事業を展開してきたセガの歴史を感じるようなフレーズです。

採用サイト内でとくに注目したいコンテンツが、ゲーム事業を取り扱っているセガならではの「ゲームができるまで」。

このページでは、ただゲームの開発内容の紹介だけをしているわけではなく、開発者へのインタビュー形式で業務の進め方や新入社員の育成方法など、働き方からキャリア形成まで赤裸々に語られています。

参考:開発者インタビューページ(株式会社セガ -SEGA CORPORATION)

採用サイトは求職者へのアピールに効果的!

本記事では、採用サイトの活用方法やデザイン事例などについて紹介しました。

近年、人材獲得競争は激しさを増しています。少しでも優秀な人材を確保できるように採用サイトの作成・運用はもちろんのこと、求人広告、合同企業説明会などさまざまな取り組みを行いながら、採用力の強化を行ってみてください。

また、採用手法だけでなく、待遇面や雇用する層を見直すことで、思わぬ効果を発揮するケースもあります。

ぜひ、本記事を採用課題の解決に向けて参考にしてみてください。

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この記事を書いた人

ささき
2019年にサングローブに中途入社。入社前は音楽業界で営業、商品開発、SNS運用などに携わっていた。現在はSEO運用サポートを経て、メディア運営・執筆に取り組んでいる。

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