
アフィリエイト広告とは?運用の流れと成功のポイント、注意点を解説
アフィリエイト広告は、費用対効果が高く、低リスク、初期投資も抑えられるなど、メリットの多いWeb広告です。
うまく運用できれば、WebサイトやSNSなど幅広い掲載先で商品・サービスが宣伝でき、幅広い層に対しての認知向上、購入・申し込みへとつなげることができるでしょう。
本記事では、アフィリエイト広告の運用の基本から、成功のポイントを解説。また運用前に把握しておきたいアフィリエイト広告の注意点についてもお伝えしています。
目次
アフィリエイト広告とは
アフィリエイト広告は、成果報酬型のWeb広告です。
広告出稿の種類や報酬支払いの条件など、仕組みが少し複雑なので、アフィリエイト広告の運用を始めるまえに、その仕組みについてしっかり把握しておきましょう。
アフィリエイトの仕組み

アフィリエイトは下記の3者間によって成り立っています。
- 広告主
- ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)
- アフィリエイター
広告主 | 商品・サービスを販売する企業 |
---|---|
アフィリエイター | サイト・メディア運営者 |
ASP | 広告主とアフィリエイターを仲介するサービス |
広告主とアフィリエイターは、ASPに登録し、ASP経由で提携先を探すことになります。
広告主は、提携したアフィリエイターが運営するサイトやSNS内で、商品・サービスを紹介してもらい、購入や申し込み、資料請求などの成果に至った場合にのみ、成果報酬として広告主が定めた金額をアフィリエイターに支払う仕組みです。
また、成果報酬が発生した際は、ASPに対して手数料を支払う必要があります。
アフィリエイト広告は多くの場合「成果報酬型」の広告となるので、商品が売れたり、サービスに申し込みされたりしたときのみ費用が発生するというのが、アフィリエイト広告の特徴です。
アフィリエイトリンクによる成果計測

どのサイト(アフィリエイター)からアクセスがあり、成果が発生したのかを判別するために、ASPからアフィリエイトリンクというものが生成されるので、アフィリエイターは自身のサイトに、このリンクを設置し広告主のサイトに送客します。
このリンクにはアフィリエイターを識別するためのパラメーターが埋め込まれているので、どのアフィリエイターのサイトを経由して、商品やサービスの購入に至ったのか判別することが可能になっています。
実際にはASPが生成してくれるため、広告主が対応する必要はないのですが、仕組みとして理解しておいた方がよいでしょう。
アフィリエイトの再訪問期間

アフィリエイターのサイトに訪問したユーザーが、アフィリエイトリンクをクリックしてから、何日以内の成果であれば報酬対象と見なすか、その期間のことを再訪問期間と言います。
一般的に30日~90日程度に設定されることが多いです。
この期間が長いほど、アフィリエイターに対して成果報酬の支払い対象となる商品購入が多くなってしまいますが、アフィリエイターが広告を選ぶ際に、この再訪問期間が短いと提携してくれないことも多いため、30日~90日程度で設定することになります。
アフィリエイト広告の種類と報酬体系

アフィリエイトは成果報酬型の広告がメインになりますが、それ以外にもクリック型やインプレッション型などの種類があります。それぞれ報酬発生条件が異なるので、把握しておきましょう。
成果報酬型
広告主が、成果地点(商品購入や資料請求完了等)を設定し、その成果にいたったアフィリエイターに対して、広告主が定めた成果報酬を支払うのがこのタイプです。
アフィリエイト広告の運用で大きな成果を得るためには、成果報酬型を利用するのがセオリーです。
既存顧客(リピーター)を報酬対象外としたり、既存顧客と新規顧客とで、報酬単価を変えることも可能となります。
インプレッション課金型
広告が、アフィリエイターのサイト上で表示された回数に応じて報酬を支払うのがインプレッション型です。
広告が表示されただけで広告費を支払う必要はありますが、成果報酬型に比べて広告単価が低いので、認知拡大を目的にする場合は検討してもよいでしょう。
ただ、アフィリエイター側が得られる報酬が安いため、インプレッション型に対して、あまり魅力を感じてくれないこともあり、実力のあるアフィリエイターに掲載してもらうのが難しいという面もあります。
クリック課金型
広告がクリックされた回数に応じて、広告費を支払うのがクリック型です。「1クリック1円」のような報酬体系になります。
インプレッション型と同様、アフィリエイト広告としてはメインの報酬体系ではなく、クリック報酬だけではアフィリエイター側が収益を増やしにくいため、成果報酬型とあわせて設定されることが多いです。
固定報酬型
集客力や影響力の大きいサイトを運営しているアフィリエイターに対して、広告主が固定費を支払い、一定期間広告掲載を行ってもらいます。
基本的には、固定報酬を支払うことで、サイト内の目立つ場所に広告を設置してもらい、より成果獲得につなげてもらうことが目的です。固定報酬はあくまで掲載枠の確保なので、成果発生に対しては成果報酬を支払うことになります。
アフィリエイト広告の特徴と魅力

アフィエイト広告と、そのほかのWeb広告と比べたときに、アフィリエイト広告の特徴や、広告を運用する魅力について解説します。
自社の商品・サービスや、広告出稿の目的に対して、アフィリエイト広告の運用が本当に適しているのかを確認してみてください。
費用対効果が高く、リスクが低い
成果報酬型という報酬体系であるため、広告費が垂れ流しになるようなリスクの発生を抑えられることから費用対効果の高い広告と言えます。
リスティング広告やSNS広告などは、クリックやインプレッションに対して広告費がかかるため、成果(購入や申し込み)に至らなくても広告費が発生します。
その点、アフィリエイト広告は成果が発生してはじめて広告費を支払う報酬形態であることが魅力と言えるでしょう。
第三者が消費者目線で商品・サービスを紹介してくれる
アフィリエイト広告は、アフィリエイター側としても商品の購入や申し込みに至らなければ、報酬を得られない仕組みです。
そのため、アフィリエイターは自身のサイトに、提携案件の見込み客を集め、商品・サービスの魅力を伝え、アフィリエイトリンクを経由して広告主のサイトに送客する施策を主体的に行ってくれます。
実際にアフィリエイター自身が商品を購入し、使用した感想などを、画像付きでサイトに掲載してくれます。第三者目線でネット上に商品の口コミやレビュー、体験談などを作成してくれるのも、アフィリエイト広告の特徴と言えます。
広告主の想定していないターゲットの発見につながる
提携している各々のアフィリエイターが、さまざまな戦略を考え成果発生につなげようとしてくれます。
広告主が想定していないキーワードで集客してくることもありますし、集客したユーザーに対する商品・サービスの魅力の見せ方や訴求する切り口なども、アフィリエイターが試行錯誤してくれるでしょう。
なかには広告主が想定していないターゲットや切り口で、商品購入やサービスの申し込みにつながることもあるため、アフィリエイト広告を運用していくことで、他のWeb広告を出稿する際のヒントを得られたり、自社商品の新たなターゲットの発見につながったりする場合もあります。
主要ASP5社の特徴と比較
アフィリエイト広告を運用するためには、まず最初にASPへの登録が必要です。
複数のASPに登録することも可能ですが、運用に慣れるまでは1社に絞り、運用効果を見ながら複数ASPに展開していくとよいでしょう。
ASPによって強みや特徴に違いがありますが、最初はアフィリエイターを多く抱えている大手ASPを選んだ方が間違いありません。
A8.net(エーハチ)

株式会社ファンコミュニケーションズが運営するASPです。
国内最大級のメディア登録数、広告主取引実績のあるASPで、320万サイトの登録があり、広告主取引実績数も累計23,000社以上。アフィリエイトマーケティング協会におけるメディアの満足度調査において12年連続1位※となっています。
※アフィリエイトマーケティング協会【アフィリエイト・プログラムに関する意識調査2022年】調べ
ジャンル問わずに広告を扱っているので、どのASPにすればよいのか判断できなかった際は、A8.netを選んでおけば、大きな失敗につながることはないと言えるでしょう。
公式サイト:【A8.net】サイト・SNSを収益化するならアフィリエイトのA8.net
afb(アフィビー)

株式会社フォーイットが運営するASPです。こちらも利用者満足度の高い大手ASPの1つです。登録サイト数は約109万。広告案件数は約14,800件となっています。(2022年8月時点)
公式サイト: アフィリエイトなら「afb‐アフィb」
バリューコマース

バリューコマース株式会社が運営するASPです。日本初のASPとして1999年から運営している実績があり、延べ75万以上のサイト登録数があります。
アフィリエイターのサイト審査に力を入れ、質の高いサイトを厳選して提携していると言われています。
公式サイト: アフィリエイト(ASP)ならバリューコマース
もしもアフィリエイト

株式会社もしもが運営するASPです。ASPとしては比較的新しい2010年からの運営で、登録サイト数もおよそ20万サイトと他のASPと比較すると少なめです。
しかし、初期費用・月額費用0円という料金体系で、成果がなければ一切コストがかからないことで人気となっています。
個人アフィリエイターの多いASPなので、個人の口コミや商品レビューなど、物販系やサービス体験系の販路拡大におすすめです。
公式サイト: もしもアフィリエイト
アクセストレード

株式会社インタースペースが運営するASPです。20年以上の運営歴のある老舗ASPで、登録サイト数は約82万。(2022年11月時点)
金融や保険、EC、エンタメ系のジャンルに強い傾向にあるので、こうした商品・サービスを取り扱っている場合は、登録を検討してみるとよいでしょう。
公式サイト: アフィリエイトのアクセストレード
アフィリエイト広告運用の始め方
アフィリエイト広告を運用する流れを説明します。ASPに登録するうえで、広告バナーの準備や成果地点・報酬単価など条件設定を行う必要があるため、事前にある程度流れを把握しておくとスムーズです。
ASPに登録する

アフィリエイト広告を出稿するためには、ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダー)への登録が必要です。
数多くのASPがありますが、あまり時間をかける選ぶ必要はありません。まずは前章で紹介した主要ASP5社からはじめてみるとよいでしょう。
出稿に必要な広告素材を準備する

アフィリエイト広告を運用するにあたって、複数サイズのバナーを準備する必要があります。規定のサイズがあるので、ASPに指定されたサイズの画像を用意します。
また同サイズのバナーでも、複数のクリエイティブを用意しておくと、どのバナーサイズの、どのクリエイティブがクリックされやすく、成果につながりやすいのか分析できるようになるでしょう。
広告掲載する商品・サービスの紹介文(PR文)を作成する

ASP内で商品・サービスの魅力をアピールするための紹介文が必要になります。紹介文は自由に記載することができますが、下記を意識して作成すると、アフィリエイターが参考にしやすく、提携に前向きになってもらえます。
- セールスポイント
- 商品のメインターゲット
- 売れている訴求方法
- 商品の売りやすさ
- 競合商品、サービスとの差別化ポイント
どんなに魅力的な報酬単価であっても、売れにくい(売りにくい)商品はアフィリエイターから選ばれにくくなります。特に実力のあるアフィリエイターはシビアに見る部分です。
アフィリエイター目線で、魅力的に感じられる紹介文を作成することを意識するようにしましょう。
報酬条件、報酬単価、禁止事項の設定をする

ここで設定するのは、主に下記の内容になります。
比較サイトを運営するアフィリエイターの多くが、報酬条件・単価のよいものを目立つ位置に掲載するため、アフィリエイト広告運用の成否を分ける設定と言っても過言ではありません。
ASPと相談して、競合の報酬単価などを参考にするのはもちろんのこと、自社の商品・サービスのLTVを算出するなど、いくらまで報酬単価を上げることができるのかを計算する必要もあるでしょう。
報酬条件の設定項目は主に下記項目となります。
- 報酬単価
- 成果条件
- 否認条件
- 成果発生地点
- 再訪問期間
- 禁止事項
報酬単価
1件の成果に対してアフィリエイターに支払う報酬額です。この報酬単価に加えて、ASPに支払う手数料も加味して決定する必要があります。
成果条件
成果発生対象となるのが新規顧客のみとするのか、リピーターの場合もアフィリエイトリンク経由であれば成果報酬を支払うのか。また複数商品を販売しているページの場合、成果対象となる商品がどれになるのかなどを設定します。
否認条件
申込不備や注文キャンセル、返品された場合は、成果と見なさないなど、あらかじめ決めておく必要があります。
成果発生地点
物販の場合は、商品購入が成果発生地点となることが多いですが、例えばエステサロンの体験コースのような場合は、申し込み完了で成果とするのか、来店して体験施術完了して、はじめて成果として認めるのか、などが考えられます。
アフィリエイターとしては、成果地点が浅い方が成果報酬を得られやすいので、なるべく成果地点のハードルは下げた方が、アフィリエイターにとって魅力的な広告となります。
再訪問期間
アフィリエイトリンクをクリックしたユーザーが、何日以内に購入・申し込みをすれば成果とするのか、その期間を定めます。ASPアフィリエイトでは、多くの広告案件で30日~90日間を再訪問期間として設定しています。
禁止事項
アフィリエイター本人がアフィリエイトリンク経由で商品購入やサービス申し込みすることを禁止したり、アフィリエイターが商標や、広告主の社名等で広告出稿することを許可するかなどを決めます。
広告運用開始

多くのASPは「新着プログラム」としてASPのアフィリエイター向け管理画面上や、メルマガなどで紹介をして、新着広告への提携を促してくれます。
出稿する広告プログラムが、アフィリエイターに魅力的に映るようにしっかり内容を詰めておきましょう。
アフィリエイト広告運用のルーティン業務

アフィリエイト広告は出稿してからが本番です。ASPに登録しただけで、アフィリエイターが商品を紹介してくれるわけではないので、運用にあたってどういった作業が発生するのかも把握しておきましょう。
アフィリエイターの運営するサイト・ブログと提携する
アフィリエイターは、提携したい広告を見つけたら広告主に対して「提携申請」をします。
この提携申請に対して、広告主は承認作業を行う必要があります。これには手動承認と自動承認とがあり、それぞれメリット・デメリットがあります。
手動承認
広告主が提携申請に対して、承認・拒否の判断を手動で行うのが、この手動承認です。
提携申請がある度に、提携サイト(アフィリエイターの運営するサイトやブログ)を確認し、運営がしっかりされているか。自社の商品が掲載されるのに相応しいサイトかどうかを判断し、問題なければ「提携を承認」します。
逆に、このサイトに掲載されると自社のイメージが悪くなると感じた場合は「拒否」することができます。
自動承認
自動承認の場合は、あらかじめ否認するサイトの基準を設定しておき、それに当てはまらない場合は自動で承認するというものです。
- NGカテゴリ(宗教やギャンブル、年齢制限が必要なジャンル)
- 法人限定
- 個人限定
- ポイントサイトの可否
- 著作権侵害の有無
否認する基準には、上記のような項目があります。
承認作業が不要になる反面、提携するサイト・アフィリエイターの質が担保できなくなるので、不適切なサイトに広告が掲載されてしまうのが難点です。
承認方法で迷ったときは自動承認にする
提携申請から承認までの期間が長くなるほど、アフィリエイターを待たすことになるため、それだけ広告の掲載機会を失うことにつながります。
自動承認にすると、どんなサイトに掲載されるか分からないことで不安になると思いますが、不適切なサイトや否認基準に抵触しているようなサイトは、後日提携解除すれば大きな問題にはならないでしょう。
特にアフィリエイトは副業で取り組んでいるような方も多いので、デメリットを加味しても、即時提携ができ、土日の提携申請にも対応できる自動承認がおすすめです。
提携サイトを定期的に確認する
アフィリエイターのなかには、広告主の商品・サービスのイメージを落とすことで、競合他社の商品購入へ誘導するようなモラルのない販売方法を取るようなことがあります。
こうした自社にとって不利益となる掲載方法を行っていないかを確認するために、定期的に提携サイトを巡回し、確認する必要があります。
禁止事項を守っていなかったり、悪質な手法で成果を得ようとしているアフィリエイターに対しては、ASPをとおして警告してもらったり、提携を解除したりする対応が必要です。
成果の承認/非承認をする
発生した成果に対して、承認作業をしていきます。アフィリエイト広告から発生した成果は下記のような流れで対応していくことになります。
- アフィリエイト広告経由で発生した成果は「未確定」というステータスになります
- 広告主はこの「未確定」の成果に対して承認・非承認作業を行います
- 報酬支払条件を満たしている成果に対して承認をします
- 報酬支払条件を満たしていない成果は非承認にします
- 成果を承認したものは「確定」というステータスとなり、設定した成果報酬を支払います
- 非承認とした成果に対しては、当然報酬を支払う必要はありません
成果承認が早いほど、アフィリエイターは安心して広告掲載を続けることができます。
成果が発生したのに、いつまでも「確定」にならないと不安になってしまうため、なるべく頻繁に成果承認の作業を行うとよいでしょう。
広告運用に対するデータ分析を行う
アフィリエイト広告を運用するうえで取得できるデータは主に下記のようなものがあります。
- 広告表示回数
- 広告のクリック数
- 成約数
広告が何回表示され、そのうち何回クリックされ、いくつ購入・申し込みに至ったかを、数値で見ることができます。
クリック数を改善させるためにバナーのクリエイティブを変えてみる。成約率を高めるためにLPの修正や、訴求方法を変えるなど、データをもとに改善施策を考えることができるのは、アフィリエイト広告に限らず、Web広告のメリットと言えるでしょう。
アフィリエイト広告の運用を成功させる5つのポイント

アフィリエイト広告を運用し、成果を出していくために押さえておきたいポイントや施策、考え方をご紹介します。
1、アフィリエイターに選ばれる広告にすることが大切
アフィリエイト広告を運用するうえで、最も重要なことはアフィリエイターに選ばれる広告を目指すことになります。
アフィリエイト広告で大きな成果をあげている企業の場合、商品開発の時点からアフィリエイターに選んでもらえる要素や、競合と比較されたときに優位に立つことを考えているほどです。
- メディアやSNSなどでの露出が多く、紹介すると売れやすい
- 競合商品よりも明らかに優れたところがある
- 競合商品と差別化されている
- 競合よりも報酬面、条件面で魅力がある
- アフィリエイターの要望をLPなどに反映してくれる
アフィリエイターも報酬を得ることを目的にしているので、売れやすい商品、報酬が高い商品に魅力を感じます。
上記の項目をすべて満たすのは難しいですが、ASPを仲介し、アフィリエイターと二人三脚で商品・サービスの売っていくというスタンスで取り組むと、成功しやすくなるでしょう。
アフィリエイターに選ばれやすい商品の例
ここでは、オールインワン化粧品のアフィリエイト広告を運用する場合で考えてみます。
アフィリエイターは他社製品と比較したときの優位性を見つけるため、下記のような要素をくまなく調べるのが一般的です。
- 1台で何役の機能を持っているのか
- 配合されている成分の種類の豊富さ、希少性があるか
- 肌へのやさしさに対する配慮(無添加処方など)がされているか
- 日本製かどうか
- 競合と比べての価格帯、コストパフォーマンスの良さはどうか
- 初回限定の割引キャンペーンが用意されているか
- 定期購入の割引率や、回数に縛りが無く解約できるか
- 全額返金保証があるかどうか
- SNSで話題になっていたり、インフルエンサーが紹介していたりするか
- 競合製品と比較して報酬単価は魅力的か
- 承認率はどのぐらいか
- 実際に使用した際の使い心地がよいか
アフィリエイターは一般のユーザー・消費者から見て魅力的だと思える部分を比較して広告掲載を行うため、専門家でなくても分かりやすいアピールポイントを複数用意できると強いです。
実力のあるアフィリエイターの場合、商品使用後の水分量をスキンチェッカーで計測し、他社商品と比較して掲載することもあるので、商品が優れていることも当然ながら重要となります。
2、LPの制作、ブラッシュアップは必須
アフィリエイト広告を運用する際、基本的に1商品に対して1LPを作成します。
LPの無いアフィリエイト広告や、明らかに成果につながらなそうなLPだと判断されると、提携してもらえる確率が大幅に下がります。
アフィリエイターにできることは、見込み客を広告主のLPに送客するところまでなので、そのあと成果につながるかどうかは、広告主のLPの訴求力に左右されることになります。そのため、成約率の高いLPを用意することは、アフィリエイターを集め、抱え込むうえで欠かせないものです。
そして、LPの効果分析を行いブラッシュアップしていく必要がありますし、場合によっては1つの商品に対して、訴求方法を変えた複数のLPを求められることもあります。
3、成果発生数の多いサイト(アフィリエイター)への掲載強化交渉
実力のあるアフィリエイターは、見込み客の購入意欲を高めたうえでLPに送客してくれるので、成果発生数や成約率がものすごく高くなることがあります。
そうしたサイトを運営しているアフィリエイターに対して、ASPをとおして掲載強化の交渉を行っていきましょう。
掲載強化の打診、交渉の具体例
- 報酬単価を上げることを交渉材料として、今以上に露出アップをしてもらう
- ページ内で最も目立つ場所に広告を掲載し、アフィリエイト報酬とは別に、固定掲載費として広告費を支払う
- 商品やサービスを無料で提供し、レビュー記事などを書いてもらう
- ASPの担当者と、アフィリエイターとで実際に顔合わせし、今以上に成果をあげていくための施策提案などを行う
アフィリエイターとしても、優遇されていると感じられれば、より一層成果をあげようと思うものなので、貢献度の高いアフィリエイターを離さないようにしましょう。
4、特別単価の設定
通常の成果報酬とは別に、特別単価というものがあります。
ASPの管理画面上では通常の報酬単価が掲載されますが、成果の多いアフィリエイターなどに対して、通常よりも報酬額を高く設定した特別単価を用意している広告主も少なくありません。
また、特別単価をフックに、広告の露出アップの交渉を行うこともあるでしょう。
特別単価をいくらに設定するかは、ASPと相談し、競合他社の単価と同じか、少し高いぐらいに設定できると、アフィリエイターとしても掲載を強化してくれるでしょう。
特別単価を設定するうえでLTVを把握する
アフィリエイトの成果報酬は、商品の販売価格よりも高く設定されることがあります。特に化粧品やエステ、サプリなどの物販に関しては、その傾向が強いです。
例えば、トライアルセットの販売価格を1,980円と設定している化粧品に対して、その成果報酬を4,000円に設定することも珍しくありません。
これはトライアルセットを購入した顧客の本商品購入率や、定期購入の継続率、リピート率などを加味し、新規顧客1人当たりの期待値が成果報酬額以上になるから設定できるのです。
1度の購入では赤字になってしまう報酬額だったとしても、実際に購入にまでいたった顧客情報を得ることができます。メルマガやDMなどで、再購入を促すことができるので、そうした収益も含めて報酬単価・特別単価の設定を行うとよいでしょう。
アフィリエイターのサイトの訴求方法によってLTVが異なる
アフィリエイターの商品・サービスの紹介方法によって、顧客のLTVが大きく異なる場合があります。
LTV(顧客生涯価値)
LTV(ライフタイムバリュー)は、顧客から生涯にわたって得られるであろう利益のことで、顧客生涯価値と言います。LTVの計算方法は、業種や業態によってさまざまな指標を加味するべきですが、下記のように算出するのが一般的です。
LTV=平均購入単価×平均購入頻度×平均継続期間
上記に利益率をかけると、いくらまで広告費を費やすことができるのか試算ができます。
半年継続して利用することで商品の効果を実感できたことを、説得力をもって発信しているアフィリエイターのサイトから送客されたユーザーは、高い確率で継続購入するでしょう。
逆に、初回購入の割引率など価格訴求を前面に出し、送客しているアフィリエイターの場合、初回で解約されることが多くなると予想されます。
こうしたアフィリエイターの訴求方法によって、LTVが異なってきますので、多くの成果をあげているアフィリエイターに対しては、その顧客のLTVを分析するようにしましょう。
そして、LTVの高い顧客を送客してくれるアフィリエイターに対しては、積極的に特別単価を設定するなど、広告掲載を長期的に続けてもらえるような関係構築を図ることが大切です。
5、広告掲載を打診し、提携先を増やす
自社の商品・サービスの獲得につながるキーワードで上位表示されているサイトに対して、広告掲載を打診していくことも定期的に行うようにします。
すでにアフィリエイト広告を掲載しているサイトであれば、広告を張り替えることによる成果報酬低下のリスクや、張り替えの手間も発生するので、アフィリエイター(サイト運営者)にメリットを感じてもらえる交渉が必要になります。
Googleのコアアップデートなどで、検索順位が大きく入れ替わったタイミングでは、特に積極的に広告掲載の打診を行うとよいでしょう。
アフィリエイト広告運用の注意点

アフィリエイト広告の運用は、成果報酬型なので低リスクかつ、初期費用を抑えて運用できるメリットがあります。
しかし、決してメリットばかりではありません。アフィリエイト広告を運用する際に知っておきたい下記注意点を見ていきましょう。
- ASPに対して固定費がかかる
- 不正チェックを定期的に行う必要がある
- 掲載サイトのコントロールが難しい
- ブランドイメージの低下につながる可能性がある
- 成果が出るまでに時間がかかる
ASPに対して固定費がかかる
アフィリエイト広告は成果報酬型であることが魅力の1つですが、ASPに登録することで一定の固定費が発生します。成果報酬に対する広告費・ASPへの手数料とは別に、初期費用・月額費用の支払いが必要です。
固定費不要のASPもありますが、大手ASPは基本的に固定費が必要だと考えて運用にあたりましょう。
不正チェックを定期的に行う必要がある
アフィリエイターによる不正行為、違反事例には下記のようなものがあります。
- リスティング広告を禁止しているにも関わらず、出稿している
- 明らかに薬機法に抵触する文言で訴求している
- サイト内で使用している画像、動画などで著作権の侵害をしている
- 違法アップロードをしているサイトなどに誘導をしている
- 虚偽、誤認を与えるランキング形式で広告掲載している
- 本人申込NGのプロモーションに対して、本人申込による報酬を得ている
- アフィリエイターにのみ提供している非公開情報を公開している
定期的に提携サイトを確認する必要があります。また、ほかのアフィリエイターの平均的なデータから明らかに乖離しているサイトがある場合も、不正をしている可能性があるので、調査する必要があるでしょう。
掲載サイトのコントロールが難しい
アフィリエイト広告は、アフィリエイターという第三者が運営するサイに掲載されることで、露出拡大を可能にしますが、その反面、自社サイトでの掲載でないため、掲載方法をコントロールしにくいことがデメリットになります。
例えば、ランキング形式で紹介しているアフィリエイトサイトで、競合商品よりも低いランキング順位で掲載されてしまう。比較サイト内で、他社商品よりも見劣りするような掲載方法をされてしまう。などが考えられます。
サイトの運営者はアフィリエイターになるので、紹介方法についてはアフィリエイターにゆだねられることになるため、広告主側でのコントロールが難しと言えるでしょう。
広告出稿を止めても商品・サービスを紹介する記事が残ってしまう
アフィリエイト広告の出稿を中止しても、その商品・サービスを紹介しているアフィリエイターのサイトから記事が削除されるとは限りません。
ASPをとおして掲載面や記事自体の削除依頼を行うことは可能です。しかし、アフィリエイターもコストを費やして記事を作成しているため、法律に違反した記事でない限り、その扱いはあくまでもサイト運営者であるアフィリエイターの裁量にゆだねられる側面があります。
もちろん広告出稿を取りやめた時点で、アフィリエイトリンクは無効となり、たとえ成果が発生したとしても、成果報酬を支払う必要はありませんが、アフィリエイターが作成した記事が残ってしまうことも含めてコントロールが難しいことは把握しておくとよいでしょう。
ブランドイメージの低下につながる可能性がある
不正チェックと同時に、自社のブランドイメージや、商品・サービスに対してマイナスになる掲載方法がされていないか定期的にパトロールする必要があります。
しかし、その掲載方法が不正でない場合は、修正してもらえないこともあります。このあたりが、掲載コントロールの難しいところになるのですが、あまりに悪質の場合はASPをとおして修正を求め、対応してもらえない場合は、提携解除することもできるでしょう。
こうした自社にとって不利益となる掲載、訴求方法を避けるためには、承認方法を手動にし、審査を厳しくする必要があります。しかし、審査を厳しくしてしまうと、提携サイトが増えずにアフィリエイト広告でいつまでも成果が出ないという状況にもなりかねません。
このあたりのバランスをいかに取っていくかが、アフィリエイト広告運用で成功するためのポイントといえるでしょう。
成果が出るまでに時間がかかる
リスティング広告のような即効性のある広告でないこともデメリットの1つと言えます。
固定費がかかっているなかで、アフィリエイターに提携してもらえなければ成果は出ませんし、提携されたとしても確実に掲載してくれるかは分かりません。
ASPに登録後、集客力、影響力の高いアフィリエイターにすぐに掲載してもらえると、比較的短期間で成果が出る場合もありますが、基本的には長期的に運用し、掲載してくれるサイトを増やしながら、成果につなげていく広告となります。
アフィリエイト広告を正しく理解して成果を最大化させよう
アフィリエイト広告は、他のWeb広告とは大きく異なるものです。うまく活用できれば、集客力の高いサイトや、影響力の高いSNSなどで、商品・サービスの露出を高められ、大きな成果を得ることができるでしょう。
しかも、成果報酬型広告となるので、月額費用を除けば、成果が発生しない限り、広告費用を支払う必要がないのも魅力です。
運用するためには、アフィリエイト広告の仕組みを理解し、成功するためのポイントをおさえながら活用していきましょう。
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