
万能メモアプリ「Notion(ノーション)」の使い方を初心者向けに解説!
TBS系列の情報番組「がっちりマンデー!!〜日曜に勉強!月曜から実践!〜」(2023年1月29日放送)で紹介され、注目度が急上昇しているメモアプリ「Notion(ノーション)」。
ドキュメント作成や表計算、タスク・プロジェクト管理など、それぞれ別のツールを併用する必要があった業務を1つに集約できる万能アプリとして知られていますが、その存在を初めて知った人の中には「興味はあるけれど、具体的に何ができるの?」と疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。
そんな方のために、本記事では、Notionの使い方を徹底解説!料金プランや特徴・メリットなどを踏まえたうえで、基本的な操作方法を実際の画面とともに確認していきましょう。
※2023年2月に新機能となるAIアシスタントサービス 「Notion AI」 が正式リリース!
詳しく知りたい方はこちらの記事をどうぞ↓
>Notion AIとは?何ができるの?主な使い方について解説します!
目次
Notion(ノーション)とは?

Notion(ノーション)は、アメリカ・サンフランシスコを拠点とするスタートアップ企業「Notion Labs」が開発した多機能メモアプリです。
「All-in-one workspace」を掲げており、ドキュメント機能やファイル保存機能、データベース機能、共有機能など、業務効率化に役立つ機能が豊富に搭載されています。
また、カスタマイズ性にも優れており、目的に応じて機能を組み合わせることができるため、その用途はメモだけにとどまりません。日報や議事録といった書類の作成からブログ記事の下書き、個人的なタスク管理、大規模プロジェクトの進捗管理、社内の情報やノウハウを蓄積・共有する「社内wiki」の作成まで、アイデア次第で幅広い用途に活用することができます。
Notionの料金プラン
Notionには、以下4つの料金プランが用意されています。
プラン名 | フリー | プラス | ビジネス | エンタープライズ |
料金 | 無料 | $8/ユーザー/月※1 | $15/ユーザー/月※2 | お問い合わせ |
ゲスト | 10人 | 100人 | 250人 | 500人 |
ブロック数 | 個人:無制限 2人以上:最大1,000個 |
無制限 | 無制限 | 無制限 |
ファイルサイズ | 最大5MB | 無制限 | 無制限 | 無制限 |
ページ履歴 | 7日間 | 30日間 | 90日間 | 無制限 |
※2 表記の料金は年払いの場合。月払いの場合は$18/ユーザー/月
基本的な機能は無料の「フリープラン」に含まれているため、個人での利用を想定している場合は、無料の範囲内でも問題なく利用できます。
ただし、フリープランは各種機能にやや厳しめの制限が設けられているため、チームでの利用を想定している場合は注意が必要です。
最大10人までのゲストを招待でき、複数人で共同編集することも可能ですが、上表を見てもわかるように、個人利用の場合は無制限で追加できるブロック(テキストや画像、テーブルなど、ページに追加する個々のコンテンツ)の数が2人以上の場合は最大1,000個までに制限されていたり、アップロードできるファイルサイズに上限が設けられていたり、編集履歴の確認および過去バージョンを復元できる期間(ページ履歴)が7日間しかなかったりするため、利用する人数や状況によっては窮屈に感じるかもしれません。
操作感を確かめるためにも、まずは無料プランから始めるのがおすすめですが、将来的にチームで利用したいと考えている場合は、あらかじめアップグレードも視野に入れておいたほうがいいでしょう。
なお、「ビジネスプラン」と「エンタープライズプラン」には体験版も用意されているため、組織単位での本格導入を検討している場合は、こちらを利用してもいいかもしれません。Notion公式サイトの料金ページから体験版のリクエストができるので、興味のある方は以下のページからお問い合わせください。
ここがすごい!Notionの主な特徴・メリット
ほかにもさまざまなメモアプリが存在しますが、具体的にNotionにはどのような魅力があるのでしょうか。 ここで、Notionを利用する主なメリットを5つ紹介します。
①無料プランでも作成できるコンテンツが無制限 ②あらゆるデータを1つに集約できる ③多種多様な表示形式でタスク・プロジェクト管理ができる ④Markdown記法でテキスト入力を効率化できる ⑤マルチデバイス対応でどこからでもアクセスできる |
上から順に詳しく見ていきましょう。
①無料プランでも作成できるコンテンツが無制限
繰り返しになりますが、Notionは個人利用の場合に限り、無料プランでも作成できるページ数やブロック数に上限が設けられていません。
各ツールによって条件は異なりますが、類似ツールの中には、利用人数を問わず、無料プランで作成できるページ数などに制限が設けられているものも少なくないため、無料プランでも上限を気にすることなくコンテンツを追加していけるのは大きなメリットといえるでしょう。
②あらゆるデータを1つに集約できる
Notionでは、単にテキストを入力できるだけではなく、画像・動画・音声・Office系ファイルなど多種多様なデータを追加することができます。
そのほか、Google ドライブで保管しているファイルやTwitterのツイート、地図(Google マップ)などをエディター内に埋め込むこともできるので、必要な情報を漏れなくまとめることができるでしょう。
③多種多様な表示形式でタスク・プロジェクト管理ができる
後半で詳しく説明しますが、Notionでは「データベース」と呼ばれる機能を活用して、タスク・プロジェクト管理を行うことができます。
表示形式も複数用意されており、すべての料金プランで、1つのデータベースを計6つの方法(テーブル・ボード・リスト・タイムライン・カレンダー・ギャラリー)で表示させることができるため、タスク・プロジェクト管理専用のツールと比較しても遜色ない使い心地で利用することが可能です。
むしろ、この手のツールは表示形式が限定されていたり、有料プランでなければ表示形式を選択できなかったりするケースも多いので、人によっては専用ツールよりも使いやすいと感じるかもしれません。
※タスク管理ツールに興味のある方はこちらの記事もどうぞ
>無料で使えるタスク管理ツールおすすめ10選を個人向け・チーム向けに分けて紹介!
④Markdown記法でテキスト入力を効率化できる
Markdown記法でテキストを入力できるのも、Notionの特徴の1つです。ちなみに「Markdown記法」とは、簡単に説明すると、特定の記号を用いてテキストを装飾する記述法のこと。代表的な例として、次のようなものが挙げられます。
種類 | 書き方 |
太字 | **太字** |
イタリック | *イタリック* |
見出し | #+半角スペース |
箇条書き※ | *+半角スペース |
チェックボックス | []+半角スペース |
たとえば、Markdown記法で見出しを挿入したい場合、テキストを入力する前に「#」+「半角スペース」を入れると、続けて入力するテキストが自動で見出しとして認識されます。すべてのMarkdown記法が使えるとは限りませんが、これらを活用することで入力作業を大幅に効率化できるので、ぜひ活用してみてください。

すべてのMarkdown記法が使えるとは限りませんが、これらを活用することで入力作業を大幅に効率化できるので、ぜひ活用してみてください。
⑤マルチデバイス対応でどこからでもアクセスできる
NotionはWebブラウザで利用できるほか、デスクトップアプリ(Notion for Mac & Windows)とモバイルアプリ(Notion for iOS & Android)もリリースされているため、PCだけではなく、スマホやタブレットといったモバイル端末でも利用することができます。使用デバイスの上限も設けられておらず、無制限のデバイス間でデータを同期できるのもうれしいポイントです。
アカウントを作成しよう!Notionの始め方&画面の見方
それでは、Notionの具体的な操作方法を確認していきましょう。
まずは、アカウントの作成手順から解説していきます。
なお、今回紹介するのは、無料で使える「フリープラン」の登録方法です。有料プランの場合は手順が異なる可能性があるため、ご注意ください。
(1)Notionの公式サイトで「Notionを無料で使ってみる」をクリックする。

(2)メールアドレスを入力して「メールアドレスでログインする」をクリックする。

上の画面にもあるように「Google」や「Apple」のアカウントを所有している場合は、そちらを使ってログインすることも可能です。
(3)(2)で登録したメールアドレス宛に届くNotionの自動送信メールを開き、「サインアップコード」を確認する。

(2)で登録したメールアドレス宛にNotionから自動送信メールが届きます。
メール画面に記載されている「このマジックリンクでサインアップするには、ここをクリックしてください」というリンクをクリックするか、メールに記載されているサインアップコードをコピーしてNotionの「サインアップ」画面に戻ってください。
(4)「サインアップコード」を入力し、「新規アカウントを作成する」をクリックする。

(5)アカウント名とパスワードを設定し、「続ける」をクリックする。

(6)用途を選択して「Notionに移動する」をクリックする。

「自分のために」を選択した場合は無料、「チームと一緒に」を選択した場合は1週間の無料トライアル後、有料となります。
(7)ホーム画面が表示されたら、登録完了です。

Notionの画面構成
Notionの画面は、左側のサイドバーと右側のエディターで構成されています。

各ページのコンテンツは「タイトル」と「ブロック」で構成されており、任意でカバー画像やアイコンを設定することも可能です。

ちなみに「ブロック」とは、Notion特有の表現であり、テキストや画像、動画といった1つひとつの要素を指します。 40種類以上のブロックコンテンツが用意されており、ドラッグ&ドロップで順番を入れ替えたり、ブロック同士を横に並べて画面を縦に分割したり……と、自由度高く配置できるので、後から編集したいときや複雑なレイアウトを組みたいときも柔軟に対応できるでしょう。
なお、これらのページはツリー構造で管理することが可能です。ページが増えてくると目的の情報を探すのに時間がかかってしまうため、あらかじめジャンル別に階層化して保存しておくといいかもしれません。

これさえ覚えておけばOK!Notionの基本的な使い方
続いて、Notionの基本的な使い方を次の順に解説していきます。
Step1.新規ページを作成する Step2.データベースを使用する Step3.ページを共有する Step4.テンプレートを活用する Step5.Webクリッパーをインストールする Step6.外部のデータをインポートする |
1つずつ確認していきましょう。
Step1.新規ページを作成する
まずは、新規ページの作成手順を紹介します。
(1)サイドバーの「ページを追加」もしくは「+新規ページ」をクリックして新しいページを作成する。

(2)タイトルを入力して「空白ページ」をクリックする。


ページ内で「+」ボタンをクリックするか、半角スラッシュ「/」もしくは全角セミコロン「;」を入力すると、ポップアップメニューが表示され、ブロックの種類を指定できるようになります。テキスト、ページ、目次、画像、動画、ファイルなど多種多様なブロックが用意されているので、目的に応じて追加したいブロックの種類をクリックしてください。 なお、文章を作成したい場合は、そのままテキストを入力してしまって問題ありません。
また、先ほどもお伝えしたように、ブロックはドラッグ&ドロップで簡単に動かせます。移動したい場合は、ブロックの左端にある「⋮⋮」から操作することが可能です。ブロックを横に並べたい場合は、下の画像のように移動したいブロックをつかんだ状態で、ページ右側(カーソルが出るところ)へドラッグしてください。

(4)テキストを装飾する。

テキストを選択すると装飾用のポップアップメニューが表示されます。太さ、色、見出し、ToDoリスト、箇条書き、コメントなど、多彩な装飾が加えられるので、いろいろ試してみてください。

Step2.データベースを使用する
Notionのデータベースには、以下6つの表示形式が用意されています。
・テーブル

・ボード

・リスト

・タイムライン

・カレンダー

・ギャラリー

データベースは、Notion最大の強みといっても過言ではありません。これを使いこなせれば活用の幅が大きく広がるため、ぜひ利用してみてください。
それでは、具体的なデータベースの作成方法を確認していきましょう。
なお、今回は「テーブル」の作成方法を例に紹介します。基本的な要素は同じですが、表示形式によって細かい操作方法は異なるため、実際に触りながら操作方法を習得してみてください。
(1)新規ページを開き、データベースの項目にある「テーブル」を選択する。

なお、既存ページに追加したい場合は、Step1の「(3)ブロックを挿入する。」と同様の手順で挿入することが可能です。

(2)タイトルの下にある「+」ボタンをクリックし、「新規データベース」を選択する。

(3)必要に応じてプロパティを追加する。

(4)「名前」の欄にテキストを入力し、プロパティごとに必要な情報を入力・選択してください。

なお、テキスト入力欄を増やしたい場合は、表の下部にある「新規」ボタンから追加することが可能です。

また、テキスト入力欄にカーソルを当てると表示される「開く」ボタンをクリックすると、テキストの詳細ページが表示されます。

この画面でプロパティを追加することもできるので、好きな方法でカスタマイズしてみてください。

なお、既存のデータベースを別のビューで表示したい場合は、タイトルの下にある「+」ボタンから追加することができます。

下の画面のように、すでに入力されているデータは自動で反映されるため、改めてデータを入力し直す必要はありません。

Step3.ページを共有する
作成したページは、複数人と共有できるようになっています。
共有方法は複数ありますが、今回は無料の「パーソナル」プランでも利用できる「ページ共有」の手順を紹介します。
(1)共有したいページの右上にある「共有」ボタンをクリックする。

(2)「招待」ボタンをクリックする。

(3)共有相手のメールアドレスを入力し、編集権限を選択する。

編集権限は以下の4つ(パーソナルプランは3つ)から選択できます。
・フルアクセス権限(共有・閲覧・編集・コメントが可能) ・編集権限(閲覧・編集・コメントが可能)※「プラスプラン」以上 ・コメント権限(閲覧・コメントが可能) ・読み取り権限(閲覧のみ可能) |
(4)「招待」ボタンをクリックする。

もしくは、「リンクをコピー」から共有リンクを取得し、メールやチャットなどで共有することも可能です。

Step4.テンプレートを活用する
Notionには、50以上のテンプレートが用意されています。用途別に多種多様なテンプレートが用意されているので、目的に合致したものがあればぜひ活用してみてください。
(参照:Notion公式サイト「ヘルプセンター|テンプレートを使ってみる」)
(1)サイドバーの「テンプレート」をクリックする。

(2)使いたいテンプレートを選択し、「このテンプレートを使用する」をクリックする。

(3)サイドバーにテンプレートが追加されるので、必要に応じて編集してください。

Step5.Webクリッパーをインストールする
Webクリッパーとは、閲覧中のWebページをNotionに保存できる機能です。Web上のコンテンツをそのまま保存できるので、参考資料などを1カ所に集約したいときに役立ちます。
(1)Notionの公式サイトから「Notion Webクリッパー」をインストールする。

(2)ツールバーの「Notionアイコン」をクリックし、「ページを保存」をクリックする。

フォルダを指定せずに保存した場合は、サイドバーの「マイリンク」にページが保存されます。

Step6.外部のデータをインポートする
現在ほかのツールを使用している場合は、Notionにデータを移行したいと考えている方もいるでしょう。
そこで最後に、外部データのインポート手順を紹介します。今回は「Evernote」からのインポート手順を例に詳しく見ていきましょう。
(1)エディター画面右上にある3点リーダーをクリックし、「インポート」をクリックする。

(2)対象のツールを選択する。

(3)ログイン情報を入力・選択し、「ログイン」をクリックする。

(4)アクセス権を求める画面で「承認する」をクリックする。

(5)連携が完了し、Notionの画面に戻ったら、インポートしたい項目を選択し、「インポート」をクリックする。

(6)サイドバーにインポートしたデータが追加されます。

Notionはビジネスでもプライベートでも使い勝手抜群!

今回は「Notion(ノーション)」について解説してきました。
ここで紹介した機能以外にも、作成したページをWeb上で一般公開できる機能や、各コンテンツをPDFやHTML形式で多機能であるがゆえに慣れるまで少し時間を要しますが、これを使いこなせれば、さまざまなシーンで役立てられること間違いなしです。前述のとおり、無料プランや体験版でコスト負担なく試用することもできるので、業務効率化を図りたい方はぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。
※他のメモアプリと比較したい方はこちらの記事もどうぞ
>【2023年版】乗り換えるならコレ!Evernoteの代替アプリ10選
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