RLSA(検索広告向けリマーケティングリスト)とは?概要・設定方法を解説!
RLSA(検索広告向けリマーケティングリスト)とは、検索連動型広告(リスティング広告)のターゲティング方法のひとつです。利用することで、より購入の意思が強いユーザーだけに広告を配信できます。
通常のリスティング広告と併用することで広告の成果向上が見込めるため、もしリスティング広告を出稿しているのにRLSAを使ったことがない場合は、今すぐ検討したい機能です。
本記事では、RLSAを利用するメリットや活用方法、簡単な設定方法について解説します。
目次
RLSAの概要
RLSAとは”Remarketing List for Search Ads(検索広告向けリマーケティングリスト)”の略称です。
通常のリスティング広告では指定したキーワードを検索したユーザー全体が広告の配信対象となるのに対し、RLSAは過去に自サイトを訪問したり、商品を購入したりしているユーザーのみが広告の配信対象となります。
RLSAを利用できる主な媒体は「Google広告」と「Yahoo!広告」で、どちらの場合もリスティング広告におけるターゲティング方法のひとつとして設定可能です。
呼称は媒体によって異なり、Google広告では「検索広告向けリマーケティング」、Yahoo!広告では「リマーケティングリストを活用した検索連動型広告」と呼ばれています。
またGoogle広告とYahoo!広告では、RLSAの配信対象に選べるユーザーが異なります。それぞれ以下の表のとおりです。
配信ユーザー | Google広告 | Yahoo!広告 |
---|---|---|
ウェブサイト訪問 | ○ | ○ |
アプリ利用 | ○ | × |
YouTube視聴 | ○ | × |
既存の顧客リスト | ○ | × |
RLSAのメリット
RLSAの主なメリットは以下の3つです。
- 成約見込みの高いユーザーが獲得可能
- ビッグワードでの入札がおこないやすい
- ユーザーに適した訴求が可能
それぞれ解説します。
メリット1.成約見込みの高いユーザーが獲得可能
リスティング広告は、特定のキーワードを検索したユーザーだけを広告の配信対象とします。
ただし実際に広告を表示させるには、競合する広告主との「オークション」において、入札金額やLPの利便性、キーワードとの関連性などさまざまな要素のかけあわせで他を上回らなければなりません。
リスティング広告の入札金額は「キャンペーン」単位で管理され、RLSAを使う場合は通常のリスティング広告とキャンペーンを分けて管理します。
入札管理が個別になることでRLSAの入札金額だけを高めることもでき、リマーケティングリストに含まれるユーザーへ広告が配信される可能性を高められるでしょう。
RLSAでターゲティングするのは、過去に自社コンテンツに対し何らかのアクションをしたユーザーであり、そうでないユーザーに比べて成約にいたる可能性が高い層です。
通常のリスティング広告より入札額は上がるので、広告のクリック単価は高くなりますが、成約見込みの高いユーザーを獲得しやすくなり、最終的な成約単価は抑えやすいでしょう。
通常のリスティング広告とRLSAで、同じキーワードに入札した場合のコスト比較イメージは以下のようになります。
広告の種類 | クリック単価 | 獲得クリック数 | 成約数 | 成約単価 |
---|---|---|---|---|
通常のリスティング広告 | 1万円 | 100 | 1 | 100万円 |
RLSA | 5万円 | 10 | 5 | 10万円 |
メリット2.ビッグワードでの入札がおこないやすい
インターネット上で検索される回数が多いキーワードを「ビッグワード」と呼びます。
検索回数が多いキーワードに広告を表示できれば、自然と多くのユーザーの目に触れ、成約数も増えやすいでしょう。
しかしビッグワードは広告主からの需要が高く、広告のクリック単価が高いのが一般的です。
そのため多くの広告費を確保できる広告主でなければ、ビッグワードに入札しても成果を得る前に費用が尽きてしまうか、獲得単価が売上を大幅に上回ってしまうことも少なくありません。
RLSAであれば「成約可能性が高いユーザーのみ」に広告を配信できるため、クリック単価が高くても獲得単価が抑えられ、結果として費用対効果がよくなる可能性があります。
メリット3.ユーザーに適した訴求が可能
RLSAを使うと、新規ユーザーと既存ユーザーで広告文やLP(ランディングページ)を出し分けられます。
「1度サイトに訪問したユーザーには訴求の異なるLPを出す」「すでに初回セットを購入したユーザーには定期配送をすすめるページを出す」など、ユーザーの状態に合わせた訴求をおこなうことで、成約率を高めることが可能です。
RLSAの注意点
RLSAは便利な機能ですが、以下のような制約があります。
- 過去30日間のLPのアクティブユーザー数が1000未満だと配信できない
- リストのユーザー情報の保存期間はGoogleが最長540日、Yahoo!が180日
- LPにリマーケティングタグを設置する必要がある
RLSAを設定したいのにうまくいかない場合、リストに含まれるユーザー数が不足していないか、またLPのタグ設置ができているかを特に確認してみてください。
RLSAの活用方法
RLSAは、次のように活用すると成果が出る可能性を高められるでしょう。
- 間接的なニーズのキーワードに配信する
- 自動最適化機能と併用する
それぞれ解説します。
活用法1.間接的なニーズのキーワードに配信する
通常のリスティング広告の場合、ニーズが明らかなキーワードに入札するのが基本です。
たとえば化粧水を売りたい場合、[化粧水 通販]が成約しやすいキーワードといえます。
しかし化粧水を購入するユーザーのなかには、「乾燥肌」や「旅行」といったキーワードで検索をする人もいるでしょう。
「乾燥肌」なら「肌がカサカサするので保湿ケア用品を探しているユーザー」、「旅行」なら「旅行にも持っていきやすい化粧水を探しているユーザー」が考えられますが、これらのキーワードが表すニーズは間接的すぎるため、通常のリスティング広告ではカバーできない可能性が高いです。
RLSAなら「自社商材に興味があると考えられるユーザー」だけに広告を配信できるため、「一見何の関係もないキーワードで検索しているが間接的なニーズを持っているユーザー」にも広告が届きやすいといえます。
活用法2.自動最適化機能と併用する
Google広告やYahoo!広告など各広告媒体にそなわっている自動最適化機能は、コンバージョンしたユーザーのデータをもとに、よりコンバージョンしやすいユーザーをターゲティングして入札をおこなうというものです。
この機能とリマーケティングリストを連携することで、AIが学習に使うデータが増え、通常のリスティング広告だけを使う場合に比べて最適化機能の精度が高まります。
RLSAの設定方法(Google広告の場合)
RLSAを出稿するには、以下の手順で設定をする必要があります。
1.Google広告にログインする
2.ツールバーから「オーディエンスマネージャー」を選択
3.「+」ボタンをクリックし、リストに含めたいユーザーを選択
4.必要情報を入力してオーディエンスを作成
5.作成したオーディエンスを、RLSAを適用したい検索キャンペーンのオーディエンスに設定する
まとめ|RLSAでリスティング広告の費用対効果を高めよう
RLSAはリスティング広告の活用の幅を広げ、費用対効果を高める可能性も秘めています。
通常のリスティング広告と組み合わせれば、よりユーザーの状況に合った広告配信がおこなえるでしょう。
LPに一定以上の訪問者がいないと利用できませんが、条件をクリアしていてかつ広告費用も捻出できるのであれば、「とりあえず」で実施してよい施策だといえます。
ページへの訪問者リストはたとえRLSAを使わなくても自動で取得できるものです。せっかくなら活用することをオススメします。
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