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指名検索とは?お店の名前でSEO!一般検索についても言及

指名検索とは?お店の名前でSEO!一般検索についても言及

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Webサイトを運用している企業やお店で、SEOに力を入れている担当者やオーナー様の話を聞くことがありますが、とりわけ指名検索での結果に敏感な印象を覚えます。

ただ「こだわりの屋号だからこそ検索結果のトップを飾りたい」「屋号や店名で検索するユーザーを増やしたい」といった希望に対して、現実問題、あまりうまくいってないところがほとんどです。それはなぜか?

本稿は、指名検索とは何かについて解説するとともに、上記のようなお悩みに対する考察も行います。

眼前にある課題の糸口を見つけ、良い方向へと導ければ幸いです。

指名検索とは?

指名検索している最中

指名検索とは、企業やお店・ブランド・サービスなどの固有名詞を検索エンジンに入力し、検索することです。該当するキーワード自体は通称「指名検索キーワード」「ナビゲーショナルクエリ」とも呼ばれます。

たとえば、服を買いたいときに「服 通販」などのアクション系の複合ワードを検索窓に入力する場合、これは特定のお店を探しているわけではありません。検索結果からアプローチしやすいサイト(つまりはブラウザ上で視認性の高い上位表示されているサイト)にアクセスする算段が整っている状況です。

対して、端からお目当てのお店があれば、ユーザーは屋号・店名を検索し、直接そのサイトにリーチしようとします。つまり、知っているお店にフォーカスするわけです。この行為こそ、指名検索に当たります。

なお、前者はいわゆる「一般検索」です。このときユーザーは不特定多数のサイトを視野に入れているため、自社を知らない新規顧客層との接点が生まれる期待が持てます。仮に認知フェーズを抜けると、次からは指名検索される可能性も高く、そのまま売上につながるケースも少なくありません。詳しくは後述しますが、潜在層に一般検索でアプローチしてもらうためにも、該当するクエリでのSEO対策は肝要だといえます。

ジャンルによっては膨大な数の企業やサービスがあるにもかかわらず、ピンポイントで調べてもらえるということは、まさしくユーザーに指名される状態です。よりプラスに捉えるならば、指名検索はファンがいることの証明でもあります。さらには、購買意欲が高いユーザーも集まりやすく、コンバージョンも大いに期待できます。したがって、中身の充実や工夫も大事です。指名検索での流入を想定できるなら、セールスページへうまく誘導するところまで考えられるといいでしょう。

指名検索増加に欠かせない一般検索からの流入

指名検索増加に欠かせない一般検索からの流入

SEO界隈の情報でまことしやかに囁かれていることの一つにアクセス数の多いサイトは評価され、指名検索でも上位表示されやすいといった説が存在します。実際、この意見には筆者も共感するところです。対象企業やお店のサイトには、なるべく多くの検索ワードをきっかけに流入してもらうことが大切だといえます。そしてこれは、一般検索での上位表示ひいてはそこからのクリック率向上が重要であることを意味します。

上記踏まえて、お店やサービスに対する事前知識がなく、自分自身が興味を持っているものに対してどのような選択肢があるのかを調べている状態のユーザーを、いかにして取り込んでいくか。ターゲットとしては、情報収集や競合他社との比較に注力する段階の層にフォーカスし、彼・彼女らをどんどん自社サイトへと手繰り寄せることがミッションです。うまくいけば、特定の企業、お店の名前で検索された時もまた、上位表示が見込めるでしょう。

つまりは「対象ワード(屋号・店名)で検索するユーザーは、ポータルサイトや比較紹介サイトではなくアクセス数が多いあの人気サイト(対策サイト)を探している」と検索エンジンに思わせることが肝要です。指名検索上位はもちろん、数自体を増やすためにも大事なカギを握ります。

指名検索数を確認する方法

指名検索数を確認する方法

指名検索数を知りたい場合、手っ取り早いのが「Googleサーチコンソール」です。以下の手順で確認できます。

  1. まず、Googleサーチコンソールを開き、左側のメニューバーにある「検索パフォーマンス」から「検索結果」を選択します。
  2. 次に、ページ内のタブより「期間の指定」を行います。
  3. 続けて、「エクスポート」をクリックし、CSVファイルをダウンロードします。
  4. その後、指名検索キーワードでフィルタをかけ、該当する数値を抽出します。

表示回数やクリック数に加え、平均掲載順位やクリック率も指標として把握できます。

具体的な数値がみえることで、指名検索での上位表示の価値観もまた変わってくるはずです。

「1位になると指名検索であれクリック数が違う(増加する)」ことが検証できた時点で、やはり指名検索にも注力せざるを得ないと考えます。

指名検索での対策がもたらすメリット

指名検索での対策がもたらすメリット

指名検索での対策には、少なからずメリットが存在します。

具体的には以下のとおりです。

検索アルゴリズムの影響を受けにくい

一般検索に用いられるキーワードでは、検索アルゴリズムの変化による影響を受けてしまうことが多い一方で、指名検索はユーザーの意図が明確であるため、アルゴリズム変化による影響を受けにくいといわれています。特定のキーワードで検索することになるため、順位が大きく変動するリスクを減らせるのです。結果、流入数も保ちやすく安心して対策できます。

購買意欲が高い人を集客しやすい

指名検索は購買意欲の高い人を集客しやすい傾向にあります。ユーザー心理をはかると少なからずその企業、お店に興味津々である可能性が高いはずです。たとえ通販で決済しなくとも、サイト上で来店を促すこともできます。商品・サービスの購入や契約へと導く道筋を幾多に作れる点も含めて、成果につなげやすいといえるでしょう。

Googleから信頼を得やすい

企業名や商品名での検索が多くなれば、多くのユーザーに認知されていると解釈でき、Googleからそのサイトの信頼性を評価してくれる期待が持てます。

実際、Googleの元CEOのEric Schmidt氏が指名検索の重要性について述べていた話も含めて、SEOには欠かせない要素であることがわかります。

ブランディングしやすい

指名検索を増やすにあたっては、自社に関する情報を伝える施策が必要です。たとえば、SNSやメールマガジンなどが該当します。これらを利用してコアな情報を提供すれば、ユーザーは自社についての理解を深め、記憶や印象にも残りやすくなるでしょう。結果、自社のブランディングにつながります。同時に知名度や信頼度の向上、ファン化を図ることも可能です。

指名検索への対策が不十分な場合

指名検索への対策をチェック

逆に指名検索を意識しなければ、どうなるのでしょう?

なかには、当たり前のように「指名検索であれば必ず上位表示されるもの」と考える人がいるかもしれません。しかし、実際のところそう甘くはありません。

ひとつ例を挙げると、ドメインの中で主に組織を伝える部分(第三レベルドメイン)があるのですが、そこが全く無関係なものだと、同名の企業に勝てないどころか検索結果に表示されないこともあります。

また、長い歴史を持つ既存サイトが別にある場合も同様です。重複コンテンツとみなされ、評価をもらえない可能性が高いでしょう。

いずれも指名検索への目配りやこれといった対策がみられない場合に起き得る話です。

ユーザーがせっかく特定の店名や商品名で検索をしていても、公式サイトに行き着く前に上位表示されたほかのサイトに流れてしまっては勿体ないといえます。加えて、そのまま他社サイトのページがブックマークされてしまうと今後の接触機会さえ期待が薄くなります。そうした残念な結果に陥る事態を避けるためにも、指名検索向けの対策も十分に行いましょう。

指名検索向けのSEOを優位に進めるには?

指名検索向けのSEOを優位に進めるコツ

指名検索向けのSEOで成否を分けるポイントは、ずばり初期設計です。

特に意識したいのは、企業名や店名、商品名の付け方。一般的には、ユーザーの記憶に残しやすい、誰もが覚えやすいネーミングがセオリーとされています。なぜなら、覚えにくい名称の場合、いざユーザーが検索しようとしたとき、スムーズに思い出せない可能性があるからです。

また、最近では音声検索を意識したアプローチも効果的だといわれています。

そこには、情報収集の際にスマホを使い音声検索するユーザーが増えてきている背景があります。ゆえに、発声しやすい名称の採用がおすすめです。逆にいえば、長すぎた場合、認識されるのは難しいでしょう。

さらには独自性も大事です。同じ店名・商品名などが他に存在する場合、検索エンジンが正しく判別できない可能性があります。その競合がビッグネームだとなおさら不利に働くでしょう。異業種も含めて、被りの有無は、チェックしておきたいところです。

指名検索を増やす方法

音声を使って指名検索する女性

前項を踏まえて、どのような手順や方針、あるいは施策を打てば指名検索の増加につながるのでしょうか?

以下、外せない方法や知識を列挙します。

Web広告を使いターゲット層への露出を増やす

お店や商品を知ってほしいターゲットの属性は明確にしておきましょう。そのうえであらゆる媒体を活用しアプローチすることが効果的です。

たとえば、Web広告の出稿は相性の良い打ち手だと考えます。広告で露出を増やすことによって、ユーザーの記憶に根付く期待が持てるでしょう。記憶を鮮明に呼び起こせるよう、長期にわたって何度も行うことが肝心です。逆に短期間のみでは、その後によりインパクトの強い他社の広告が出てきた時、イメージが薄れてしまう恐れがあります。ターゲットをロックオンするまでは、継続的なプロモーションが必要です。

動画配信で視覚に訴求する

広告出稿にかける費用の捻出が難しい場合などは動画配信もおすすめです。動画の場合、商品・サービスの特徴やメリットについて視覚的に訴えることができます。少額予算から始められるため、効率よく情報を提供できる点もメリットです。

気をつけたいのは、広告同様、継続が大事であること。ユーザーの意識のなかにお店や商品のイメージをすり込むためには、少なからず粘りが必要です。

SNSでファンコミュニティを構築する

企業・お店のSNSアカウントを作成し、ターゲット層に向けてメッセージを発信するのも、指名検索を増やすのに有効に作用するはずです。認知機会の創出だけでなく、ユーザーが企業・お店に対して親近感を抱いてくれることも期待できます。スタッフの情報発信がきっかけでファンを獲得することも少なくありません。サイトとうまく紐付け、指名検索はじめ全体的にSEO評価を上げる意味でもSNSは可能性に満ちています。

時には情報発信だけでなく、ユーザーとのふれあい、コミュニケーションがあれば尚良いでしょう。積極的に交流してファンコミュニティを作り、指名検索の輪を広げましょう。

プレスリリースを配信する

ちょっと大掛かりかもしれませんが、プレスリリースの配信も指名検索を強化するのに有効な手段です。第三者メディアに情報を掲載してもらうためにも商品やサービスの魅力については、しっかりアピールすることが大切です。水面下で記者と良好な関係を築くことも間接的には効果を生む期待が持てます。どういう形であれ、メディアからの取材を受けたり、情報を掲載してもらったりすることで、より多くの人が店名や商品名を目にするきっかけを作れます。そこから興味を持った人が指名検索する流れは、十分考えられるはずです。

プロダクト、サービスの質を高める

プロダクト、サービスの質を高めることは、マーケティングにおいてもっとも大事といっても過言ではありません。商品が魅力的であればあるほど、誰かにおすすめしたくなるのは、もはや自明の理だといえます。

質の高さが各地で評判を呼び拡散につながれば、指名検索増加はもちろん、いわゆる被リンクやサイテーションといった要素が大きな輪を作り、そのサイトは一気に権威性を帯びることになるでしょう。

マス広告を活用する

従来のテキスト型から動画、音声にいたるまで昨今は、さまざまなSNSが存在していると同時に、テレビCMや新聞広告などマス広告の威力もいまだ健在です。

当たり前のようにインターネットが流通するさなかであっても、それらを凌ぐ勢いでリーチする幅は広がります。そうなってくるとおそらく指名検索の上位表示は揺るぎなく、それ以上に検索される回数が大きく伸びること請け合いです。

各種施策を有効活用し、指名検索を増やそう!

指名検索をもとに買い物する女性

指名検索での上位表示や表示回数の増加は、自社ビジネスの収益アップにつながりやすい要素です。また、ブランディングにも寄与し、商品・サービスの価値を揺るぎないものにしてくれる期待が持てます。

一方できちんと注意点を把握し、理に適った施策を講じることも意識しなければなりません。できれば複数用いるのがおすすめです。一つのやり方にとらわれず「Web広告を使いターゲットへの露出を増やす」「SNSを活用する」など、無理なく始められるものから複合的に絡めていけるといいでしょう。その際、試行錯誤は必須です。が、そこで勝ちパターンを掴めれば、指名検索での上位表示はもちろん、数も増えていくはずです。

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この記事を書いた人

いまい
サイト運営歴15年以上。立ち上げたサイトは数知れず。SEO、メルマガ、広告、YouTube、手あたり次第が過ぎて、何も身になってないことに最近気づく。もう少しだけ、Web業界にしがみついていたい。

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