ネイルサロンの開業ガイド!必要な資金・準備から成功のために欠かせない秘訣を完全解説!
ネイルサロンを開業するのは、ネイリストにとって目標の一つ。ですが、何をどのように準備すれば良いかはわかりにくいものです。
そこでこの記事では、開業に向けて取り組むべきアクションや必要な資金、そして成功させるためのポイントなどを紹介します。
ネイルサロンの開業を目指す方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ネイルサロンの開業に向けた6STEP!必要な準備を解説!
ネイルサロンを開業することは、多くのネイリストが目指す夢です。まずは、開業に向けたプロセスを、6つのステップに分けてご紹介します。
- 事業計画を策定する
- 自宅か店舗かを決める
- テナントを探す
- 必要な備品を集める
- 集客プランとツールを準備する
- 開業届を出す
それぞれ、解説します。
①事業計画を策定する
ネイルサロンを開業する前に、細かく事業計画を立てることが重要です。特にしっかりと考えたいのが、収支計画です。
必要な経費を詳細にリストアップし、目標とする売上を明確にします。それによって、どれくらいの集客が必要なのか、客単価やリピート率はどれくらいが目標になるかが判明するでしょう。また、予期せぬ支出や緊急時の資金も考慮に入れることが重要です。
ネイルサロンを開業すると、毎月収支と向き合うことになります。開業後は顧客対応や集客などで事業計画を考える時間を確保するのが難しくなりますから、あらかじめ用意しておくことが大切です。
さらに、周辺にある競合他社の分析も行いながら、開業するサロンはどのような強みや独自性があるのかを明確にすることも大切です。開業するサロンの特徴を明確にすることで、価格やメニューの種類、デザインなども、アイディアが出しやすくなるでしょう。
また、同時に開業までのスケジュールも明確にしておくと、漏れなく準備を進めることができます。
②自宅か店舗かを決める
次に、サロンの運営場所を自宅にするか、事務所を借りて店舗にするかを決めます。
自宅での開業は低リスク・低コストで始めやすいですが、事業の拡大や自然な集客を重視するなら、店舗を構える方が適しています。
また、主なターゲットを若い女性やOLにするのか、もしくは主婦や紹介をメインにするのかも検討すると良いでしょう。前者の場合は店舗で開業した方が集客がしやすく、後者の場合は自宅でも十分に対応できます。もちろん、自分がどれだけの初期資金を用意できるかも検討する必要があります。
どちらにもメリット・デメリットがありますので、資金や事業計画に合わせて決めていきましょう。
③テナントを探す
店舗型のサロンを検討する場合は、立地が非常に重要です。ショッピングモールや繁華街、住宅地の近くなど、人通りが多い場所は自然な集客が見込めます。事前に、ショッピングモールにはどれくらいの来客があるのかや、最寄駅の乗降客数などを調べておくと良いでしょう。
逆に自然な集客が見込める場所に開業できない場合、店舗型にするメリットが大きく失われてしまいます。そのため、できる限り立地にはこだわりましょう。
次に、賃料と物件のバランスです。賃料は月々の固定費に直結するため、事業の収益性に大きく影響を与えます。高過ぎる賃料は利益を圧迫しますが、安価な物件は立地が悪かったり、設備が不十分だったりします。そのため、賃料と周辺や設備のバランスを見極めることが重要です。
加えて、競合の少ない地域を選ぶことも重要です。同業他社が密集している地域では、顧客獲得の競争が激しくなります。競合が少ない場所を選ぶことで、存在感を高めることができるでしょう。
これらのポイントを考慮しながら物件探しを行うことで、ネイルサロンの長期的な成功につながりやすくなります。
④必要な備品を集める
テナントが見つかったら、必要な備品を集めていきます。最初に必要な備品としては、主に以下のようなものがあります。
- ネイルジェル一式
- ネイルテーブル
- お客様用の椅子
- 施術者の椅子
- デスクライト
- アームレスト
- ネイルチップ ディスプレイ
- パソコン
これらは日々のサービス提供に直接影響するため、質の良い製品を選ぶことが重要です。もしくは、すでに使っていて慣れているものがあれば、それが良いでしょう。
最初は必要最低限の投資で始め、業務が拡大するにつれて必要な備品を段階的に追加していく方法が、資金の効率的な管理につながります。計画的に揃えていくことで、資金を無駄にすることなく、質の高いサービスを提供し続けることができるでしょう。
⑤集客プランとツールを準備する
テナントと備品が揃ったら、集客の準備も進めましょう。集客プランを決める際には、まずターゲットを明確に定義することが重要です。ターゲットが明確であれば、それに合わせた宣伝方法やプロモーション活動を計画しやすくなります。
たとえば、若い女性を主な顧客とする場合はSNSを活用したマーケティングが効果的です。InstagramやFacebookで施術例の写真や動画を共有し、フォロワーを増やすことを考えていきましょう。
また、集客用のWebサイトも準備が必要です。特にネイルサロンの場合、地域の顧客に見つけてもらうためにはローカルSEO(地域にフォーカスしたSEO対策)が重要です。ただし、ホームページを制作するのかホットペッパービューティーやネイルブックといったポータルサイトだけにするのかを検討する必要があります。
ホームページを用意するのは初期コストが必要ですが、様々なコンテンツを用意できるため、SEOによる見込み客を開拓しやすくなります。
また、ホームページ開設直後は検索エンジンに認識されにくいため、できるだけ早く開設することで事業拡大のチャンスが広がりやすくなります。
それに対してポータルサイトへの掲載は、低コストで始められます。また、検索エンジンで上位表示されやすいため、開設初期化から集客が期待できます。
ただし、ホットペッパービューティーなどの大手サイトは、ほとんどのサロンが登録しているため、埋もれやすいのがデメリットです。
⑥開業届を出す
最後に、税務署に開業届を提出します。この手続きにより、正式にビジネスとして認められます。
また、青色申告も選択することで、最大65万円の特別控除を受けることができたり、最大3年間は赤字を繰越せたりします。
詳しく帳簿をつけたり知識を得ておく必要がありますが、ネイルサロンを開業する場合は非常に大きなメリットを得られます。必要に応じて税理士なども活用しながら、運用していきましょう。
これらのステップを乗り越えることで、ネイルサロンを開業できます。
ネイルサロンの開業は自宅と店舗のどちらにすべき?
ネイルサロンを開業する際、自宅を選ぶか店舗を選ぶかは大きな分岐点です。それぞれにメリットとデメリットが存在するため、どちらを選ぶかは悩ましい問題と言えるでしょう。
そこで、自宅と店舗のそれぞれのメリット・デメリットと気を付けるべき点を解説します。ぜひ、開業場所を選ぶ際の参考としてください。
自宅で開業するメリット・デメリット
自宅で開業するメリットは、初期費用と固定費を大幅に削減できる点にあります。自宅の一部を利用するため、賃貸料や内装にかかる費用が不要または少なくて済みます。
また、通勤時間がないため、プライベートの時間も確保しやすくなるでしょう。家庭と仕事のバランスを取りやすく、小さなお子さんがいる場合でも仕事を続けやすい環境を整えることが可能です。
さらに、自宅サロンは顧客に対してアットホームな雰囲気を提供でき、リラックスして施術を受けてもらえるでしょう。
デメリットとしては、一般的な商業施設と比べて目立ちにくく、新規顧客の獲得が困難になることがあります。また、サロン専用の設備やより専門的な内装を用意するのも難しくなります。
さらにプライバシーの侵害が起こりやすく、仕事と私生活の境界が曖昧になることがあげられるでしょう。
自宅で開業する場合は、こうしたメリット・デメリットを理解して選択することが大切です。
店舗で開業するメリット・デメリット
店舗で開業するメリットは、商業地域に位置することで自然な集客が見込める点です。集客するには、まず認知してもらうことが欠かせません。店舗をもち、人の目に触れる機会を増やすことで、集客の第一歩をクリアできます。
また、内装や設備などを整えることで、ブランドイメージを向上させることもできるでしょう。
一方で、店舗の開業には自宅に比べて大幅に費用が必要となります。敷金・礼金や内装費といった初期費用に加えて、毎月の賃料も必要です。自宅で開業する場合と比べて多くの費用がかかるため、事業計画に十分な資金計画が求められます。
また、適切な物件を見つけることは決して簡単ではありません。人通りが多い場所は賃料が高くなりやすく、競合も増えがちです。
そのため、最適な物件探しに時間がかかったり、理想的な店舗を用意できずに事業計画の変更を余儀なくされる場合もあるでしょう。
ネイルサロンの開業に必要な資金はどれくらい?
ネイルサロンの開業を計画する際は、必要な資金を漏れなく正確に把握することが成功の鍵です。ここでは、初期費用と運転資金に分けて必要な費用とその目安を解説します
また、ネイルサロンを開業する際に役立つ助成金についても解説します。うまく活用することで、開業のハードルを下げることができます。
初期費用
ネイルサロンを開業するために必要な費用には、主に以下のような項目があります。
費用の項目 | 費用の目安 |
---|---|
物件の契約(敷金、礼金、数ヶ月の家賃) | 100万円~ |
改装の費用 | 100万円~ |
設備投資 | 50万円〜 |
物件の場所にもよりますが、おおよそ300万円程度は確保しておくと良いでしょう。内装については、居抜き物件を見つけられれば抑えることができるかもしれません。ただし、飲食店などと比べると見つけるのは難しくなります。
自宅で開業する場合は改装費や設備投資が抑えられるため、全体的に低コストで始められます。ただし、それでも特別な空間を演出するためには50万から100万円程度は確保しておくと安心です。
運転資金
ネイルサロンを開業するためには、運転資金も考えなければいけません。これには、家賃や材料費、広告費、人件費などが含まれます。
運転資金はサロンの規模にもよりますが、少なくとも月々数十万円が必要となるでしょう。初期の宣伝活動には特に投資が必要で、インターネット広告や地域へのチラシ配布などが効果的です。
また、初期段階では、顧客が少ないため収入が安定しないことが予想されます。一般的に、単月黒字化の目安は半年程度と言われていますので、少なくとも3〜6ヶ月分の運転資金を確保しておくことが推奨されます。
ネイルサロンの開業に役立つ助成金
ネイルサロンを開業する場合、大きな課題になるのが資金の確保です。ですが、国や地方自治体、さまざまな機関から提供される助成金や補助金を活用することで、開業の負担を軽減できます。
日本政策金融公庫の新規開業資金が代表的ですが、各都道府県や市区町村も様々な支援策を用意しています。さらに、全国商工会連合会が提供する小規模事業者持続化補助金などもあります。これらは、企業やプロジェクトに対して助成金や融資を受けられます。
また、経済産業省が作った女性起業家向けのサポートネットワークである女性向けの起業家支援なども存在します。こちらは、資金の相談だけでなく経営のアドバイスを受けられたり、セミナーを受けられたりします。
助成金や補助金には様々な申請条件があります。ですが、活用することでネイルサロンの開業がより現実的になりますので、各ホームページから要項や条件を確認し、有効に利用しましょう。
ネイルサロンの開業に役立つおすすめの資格3選
ネイルサロンの開業には特別な資格は必要ありません。ですが、あなたの技術力や信頼性を示すのに役立つ資格がいくつか存在します。これらの資格を取得していることで、新たな顧客獲得をサポートしてくれることもあるでしょう。
ここでは、ネイルサロンの開業に特に有効とされる資格を3つ紹介し、それぞれの内容と取得するメリットを詳しく解説します。
JNAジェルネイル技能検定
JNAジェルネイル技能検定は、日本ネイリスト協会が実施している技能検定の一つです。この検定は、ジェルネイルの施術技術を正確に評価し、技能の認定を行うことを目的としています。
検定は初級から上級まであり、各レベルで求められる技術が段階的に高くなります。初級では基本的なジェルの塗布や色の乗せ方が、中級・上級ではより複雑なアートや持ちの良さが求められます。
この資格を持っていると、特にジェルネイルが得意な技術者として市場での差別化を図ることが可能になります。また、資格を持つことで材料の仕入れがしやすくなったり、関連商品の取扱い業者との交渉が有利になることもあるでしょう。
JNAネイルサロン衛生管理士
JNAネイルサロン衛生管理士も、日本ネイリスト協会が提供する資格です。JNAジェルネイル技能検定が技能に特化しているのに対して、ネイルサロンの衛生管理に特化した資格です。
この資格は、サロンで実施されるべき衛生管理の基準を正しく理解し、実践する能力を認定します。ネイルサロンも、道具は消毒されているか、害虫が発生しないように清潔に保たれているかなど、衛生的であることが求められます。
2010年9月には、厚生労働省からもネイルサロンの衛生管理に対して衛生管理の基本方針も発表されています。この資格を取得することで、サロンの衛生管理が徹底されるだけでなく、顧客に対してもそのことをアピールできます。
JNAネイルサロン衛生管理士を取得することで信頼性の向上につながり、特に衛生面で敏感な顧客を引きつけることができるでしょう。
JNECネイリスト技能検定
JNECネイリスト技能検定は、日本ネイリスト検定試験センターが実施している国内で広く認知されている資格です。
この検定では、ネイリストとしての基本的な技術から応用技術まで、幅広い知識や技術が求められます。検定は1級から3級まであり、上級になるほど高度な技術が必要です。
JNECネイリスト技能検定を持っていると、技術力の高さを業界内外に示すことができます。各級の実技採点基準も公開されているので、ぜひ確認してみましょう。
ネイルサロンの開業を成功させるためには?
ネイルサロンを開業して成功させるためには、ネイルの技術を磨くだけでは足りません。開業後はもちろん、開業前から戦略的なアプローチが必要です。
ここでは、事業を成功に導くために取り組んでおくべき準備や取り組みをご紹介します
まずは認知度を高めていくことが大切
新規開業するネイルサロンにとって、まずは潜在的な顧客にその存在を知ってもらうことが重要です。そして認知度を高めるためには、効果的なマーケティング戦略が重要です。
特に、SNSは低コストで広範囲にわたる顧客にリーチできるため、InstagramやXを活用したプロモーションは積極的に活用していきましょう。また、その際は独自の売りを明確にすることが大切です。
SNSを活用したマーケティングは、多くのネイルサロンが実施しています。その中で自分のネイルサロンを選んでもらうためには、他のネイルサロンにはない売りやブランディングを行うことが求められます。
デザインや技術力などをうまくアピールしながら、まずは知ってもらうことを重視していきましょう。
コンセプトを明確にして選ばれる理由を作る
ネイルサロンとして競争に勝ち抜くためには、他のネイルサロンとは異なる独自のコンセプトを持つことが不可欠です。コンセプトを明確にすることで、顧客があなたのネイルサロンを選ぶ理由が生まれるのです。
コンセプトが明確であればあるほど、特定のニーズに応えるサロンとして顧客の記憶に残りやすくなります。また、そのコンセプトを際立たせるためのストーリーや店舗のデザイン、メッセージも重要です。
たとえば、リラクゼーションをコンセプトにしたサロンでは、施術空間にアロマの香りを取り入れたり、静かな音楽を流したりすることが考えられます。
そして、サロンがどのような価値を顧客に提供できるのかを、SNSや広告、サービス提供の中で効果的に伝えましょう。
技術力以外のスキルも高めていく
ネイルサロンを成功させるためには、技術力の高さはもちろん重要ですが、マネジメントスキルや経営スキルも同様に重要です。
新規の集客だけでは事業の拡大は見込めません。いかにリピートしてもらうかが重要です。そして、顧客がリピートしたいと思うようなサービスを提供するためには、接客スキルを磨くことが必要です。顧客にとって有益な情報を提供したり、話して居心地がいいと感じる接客を心がけたりしながら、リピートを増やしていきましょう。
また、経営スキルには予算管理や在庫管理、スタッフのマネジメントなどが含まれます。これらのスキルを高めるためには、セミナーに参加することや、他の成功しているサロンオーナーとのネットワーキングを通じて学ぶことが有効です。
特に、成功している人の意見は貴重です。メンターを見つけることも、事業の成功に近づける重要な要素と言えます。
まとめ
ネイルサロンの開業は、市場のニーズを理解し、独自のコンセプトを持つことから始まります。綿密な事業計画が、成功への道筋を明確にしてくれるのです。
その上で、適切な立地と魅力的な内装で顧客を引きつけ、高品質なサービスを提供することで、事業を軌道に乗せていきましょう。また、開業に向けた資金はご自身で用意するだけではなく、助成金や融資などもうまく活用することが大切です。
全てを一人でやろうとするのではなく、開業の経験者や専門家の力を借りることも重要です。知識や経験のある人を巻き込みながら、成功を引き寄せていきましょう。
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