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Neevaとは?煩わしさを解消する次世代型検索エンジンに迫る

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インターネットの普及により誰もが当たり前に使うようになった検索エンジン。その最大手のGoogleなどを利⽤していて「検索のデータが取られている」と感じたことはありませんか?

例えば、Googleでコーヒーについて多く検索すると、コーヒーに関する広告が表示されやすくなります。これは検索エンジンを通じてユーザーの検索履歴のデータが収集されていることを表しています。

このような仕組みについて、漠然とした不安や煩わしさを覚えたことのある⽅も少なくないでしょう。

この記事ではデータを取られず、広告も表⽰されない検索エンジン「Neeva」について紹介します。

Neevaとは

NeevaとはGoogleで広告部門の幹部を務めていたシュリダール・ラマスワミ氏が「検索結果は広告主ではなく、消費者に焦点を当てるべき」という思想のもと立ち上げた検索エンジンの新事業です。

Neevaのウェブサイトにアクセスすると、最初に目にとまるキャッチコピーにNeevaの特長が端的に紹介されています。

Tired of ads clogging up your search results?
Hate being followed around the web?
Try Neeva right arrow
100% ad-free search engine
Totally private

あなたの検索結果が広告で詰まっているのにうんざりしませんか?
Web中でフォローされるのはお嫌いですか?
今すぐNeevaを試してみてください。
100%広告なし、完全にプライベートな検索エンジンです。

Neeva – Ad-free, private search

Neevaには下記の特徴があります。

全ての機能を使うにはアカウントを取得する必要がある

リリース当初は、Neevaを使うためにアカウントを取得する必要がありました。メールアドレスが必要で、アカウントを作成しなければ検索エンジンはつかえなかったのです。

しかし2022年3月現在は、アカウントなしでも検索ができるようにシステムが変更されています。一方で、後に紹介する機能を開放するにはベーシックプランのアカウントを作成する必要があります。

無料だが有料プランもある

リリース直後は、アカウント作成から最初の3カ月は無料で使え、その後に月額4.95ドルのサブスクリプション制になるシステムでした。しかし2022年3月時点では、全員無料のベーシックプランと有料のプレミアムプランに変更されました。

一般的にウェブコンテンツのサブスクリプションというと動画配信サイトや音楽配信サイトが主流の中インターネットで閲覧できるあらゆるコンテンツは無料でつかえるものと考えている人が多い中、検索を月額課金制にしているのは珍しいと言えます。

検索結果に広告が入らない

Neevaは検索結果に広告を表示させないので、純粋に検索結果だけが表示されます。検索結果の目立つ場所を占める広告がなくなることで、コンテンツのクオリティで評価されたウェブサイトだけが表示されるので快適に使えます。

トラッカーをブロックできる

検索結果に広告がでなくても、閲覧したウェブサイトはユーザーの情報を取得して、分析しています。ユーザーの名前が個別に識別できるほどの情報が抜き取られるわけではありませんが、ビックデータの一部としてマーケティングに活用されているのは確かです。

Neevaの拡張機能を使えば、自分の行動をトラッキングからブロックできるので、プライバシーが守られます。

検索結果の画面をカスタマイズできる

アカウントを作成すれば、検索画面上部のウィジェット(記事が表示されるブロック)を自由に入れ替えることができます。個別のアカウントでログインするため、表示画面も個別に設定可能なのです。

NeevaはTwitterで公式アカウントを運用しています。スタートアップだけに動きが激しく、フォローしておくと課金システム変更など最新情報が取得できるのでおすすめです。

NeevaとGoogleの違い

Neevaの特長はそのままGoogleへのアンチテーゼとなっています。

Googleの場合、アカウントを作らずにつかえます。また無料のアカウントを作成することでGメールやGoogleドキュメントなどのツールが使えるようになったり、YouTubeでチャンネル登録できるようになったりしますが、ユーザーの情報がGoogleに蓄積されていきます。

その情報を基にして、ユーザーの好みにあわせた広告が検索結果に表示されるようになります。広告主はユーザーが検索するキーワードに対して広告(検索連動型広告)を出稿し、広告料をGoogleに支払います。

つまり、Googleはユーザーに無料でサービスを提供する代わりにさまざまな情報を取得し、お金を出している広告主のコンテンツを効率よく表示させていると言えます。広告主は、使用した広告費をユーザーの購買活動によって回収するのです。

結果としてGoogleの場合、サービス維持のコストを広告主が担っているため、どうしてもその運営は広告主メインとならざるを得ません。

しかしNeevaは、サービス維持のコストをユーザーが月額課金で担うため、広告主の意向を気にする必要がありません。お金を払ってくれるユーザーのプライバシーを守りつつ、ユーザーが快適に使えるよう検索エンジンを運営できるのです。

⽇本でNeevaを利⽤する⽅法

Neevaの日本版トップページ

残念ながら、現時点においては日本からNeevaを使うことはできません。上記の画面が表示されるのでアカウント作成をクリックすると、「Coming soon to your region!(あなたの地域は近日公開!)」と表示され、使えるようになったらメールで連絡する旨が表示されます。

日本版Neevaの情報入力画面

連絡先と名前を登録すると、下記のように「Thank you for being a Neeva early adopter!(早い時期からサービスを使うユーザーになってくれてありがとう!)」と表示されます。

日本版Neevaの情報入力後画面

登録したメールアドレスにも、下記のようにサービス利用のお礼メールが届きます。やはり、日本でのリリースを待つしかないのでしょうか。

Neevaに登録したメールアドレス宛に届くお礼メール

「どうしても今使ってみたい!」という方は、VPN(Virtual Private Network)を利用して、日本にいながらアメリカからのアクセスとしてNeevaに登録する必要があります。

VPNとは、仮想ネットワークと呼ばれ、アクセス元を変更できるソフトです。特定の国からのアクセスをはじくサービスを使う際などに活用されています。無料から有料まで数多くのVPNサービスがあるので、気に入ったものを使ってください。

一例として、ひと月500Mまでは無料で使えるカナダ製VPN「TunnelBear(トンネルベア)」のWindows版で解説します。

https://www.tunnelbear.com/download

上記URLからトンネルベアのアプリをダウンロードし、PCにインストールしましょう。登録にはメールとパスワードが必要です。

「TunnelBear(トンネルベア)」のアカウント作成画面

アプリをインストールしたら、接続したい国を選んでONにすると「トンネリング」が開始されます。下の画像は、日本にいながらアメリカからのアクセスに変更した場合の画像です。

この作業にかかる時間はインストール時間を除いて1分程度。非常に手軽だといえます。

「TunnelBear(トンネルベア)」のトンネリング画面

アメリカからのアクセスに変更した状態でNeevaにアクセスすると、サイトの表示が下の画像のように変化します。日本からアクセスしたときと比べて、検索窓が使えるようになったことがわかります。

この状態であればNeevaを利用することができます。

アメリカ版Neevaのトップページ

以上が、現時点で日本からNeevaを使う方法です。VPNさえ使えば簡単にアクセスできますが、使い方はツールやサービスによってさまざま。直近で日本からNeevaを使う際は、VPN選びとセットで検討してください。

まとめ

広告主ファーストからユーザーファーストへの移行を掲げたNeeva。無料に慣れたユーザーがどこまで検索環境にコストを支払うかが最大の焦点だと言えます。

2022年3月時点においても、動画内広告を削除するためにYouTubeのサブスクリプション「YouTube Premium」に登録しているユーザーが増えていることから、一定数が快適な検索エンジンへの移行を進める可能性は十分にあるのではないでしょうか。

サブスクで快適さを手に入れる流れが検索エンジンにまで波及するか、今後が気になるところです。

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この記事を書いた人

長谷部 耕平
独立8年目になる元・化学系メーカー出身のフリーライターにして登録者2万人超えのおっさんYouTuber。これまでに書いた記事の数は最低でも4,000記事以上。ビジネスからエンタメまで幅広いジャンルで活動中です。

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