効果の高いエステサロンの集客方法とは？成功するためのポイントを徹底解説

エステサロンは比較的開業しやすいビジネスですが、安定して集客するのが難しいといわれています。

いきなりそんなことを言われると、不安に思われるかもしれませんが、戦略的に新規顧客を集客し、リピーターを確保していく仕組みづくりをしっかり行えば、大手のエステサロンでなくとも、安定した経営は十分に可能です。

この記事では、集客に悩む理由から成功させるためのポイントやアイデア、具体的な方法まで解説しています。効果的に集客し、エステサロンの経営を成功させたい方はぜひ参考にしてください。

エステサロンが集客に悩む理由

「エステサロンの集客は難しい」と感じていませんか？うまく集客ができず悩んでいます。

その大きな原因の一つは、お客様から見て「他店との違い」がわからないことです。特徴がわからなければ、「なぜこのサロンを選ぶべきか？」という理由が見つかりません。

その結果、お客様は安心感のある大手サロンや、多くの人が知っている路面店を選びがちです。

この記事を読んでいるあなたは、おそらく個人や小規模なサロンを経営されていることでしょう。だからこそ、大手とは違う「あなたのサロンだけの明確な売り」を作ることが、集客成功への第一歩となります。

競合と差別化ができていない

集客を成功させるには、競合と明確に差別化された「強み」が不可欠です。お客様は、あなたのお店を選ぶべき明確な理由がなければ、足を運んでくれません。

まずは、あなたのサロンならではの技術や最新機器など、お客様の心を掴む「独自の価値」を徹底的に磨き上げましょう。安易な価格競争は利益を圧迫し、いずれ経営を立ち行かなくします。価格ではなく、価値で勝負することが、安定した経営の鍵です。

チラシやフリーペーパーでの集客は効果が薄い

エステサロンの集客を考えたときに、多くの方がチラシやフリーペーパーの利用を検討するかもしれません。

しかし、スマホが普及したことによって、ユーザーの行動は大きく変わってきました。エステサロンに行きたいと思ったとき、まずインターネットやSNSで調べます。特に若い世代ほど、そうした傾向が強く、チラシやフリーペーパーが刺さるユーザーは40代以降の方だと考えて下さい。

そういった年齢層をターゲットにしているのであれば、チラシやフリーペーパーによる集客宣伝も選択肢に入ります。しかし、20代、30代をターゲットにしているなら、いくら魅力的なクーポンを付けたとしても、効果はかなり限定的だと思って間違いないでしょう。

集客方法を選択するうえで、ターゲットのユーザー行動に合ったものを選ぶことが重要です。

集客効果のあるクーポン広告は高額

最近ではクーポン広告の有料広告を頻繁に活用するお店も増えてきました。

ホットペッパービューティのような圧倒的な集客力のあるものはまだ良いですが、なかには全く集客のできないものも大変多いのが実情です。その理由としては、そのクーポン広告自体の知名度が著しく低いことが挙げられます。

ホットペッパービューティが集客できるクーポンサイトたる一番の理由は、自社の媒体の宣伝費を大きくかけるからです。TVCMを使って宣伝をする美容系のクーポン広告も、ホットペッパービューティくらいなものです。

しかし、その分掲載費が他のクーポン広告と比べて10倍以上、中には月額で100万以上もざらです。そうなると、新規集客からどこまでリピートに繋げられるかが最も重要なポイントとなります。

新規限定の大幅な割引のクーポンを付けてしまうとリピート率が大きく下がり客単価も下がる点に注意し、リピート促進のクーポンに力を入れましょう。

エステサロンの集客を成功させるためのポイント

具体的な集客をしていく前に、まず自社エステサロンの強みと、ターゲットとなるお客様を明確にしておくことが大切です。

また、一度来店頂いたお客様の心をガッツリと掴み、再来店につなげるための仕組みづくりも欠かせません。このような、エステサロンの集客を成功させるために重要となるポイントを見ていきましょう。

集客のポイント1：ターゲットを明確にする

できるだけたくさんのお客様を集客しようとすると、どうしても間口を広くしがちです。しかし、「どんなことでもできます」「誰でもOKです」のようなアプローチをすると、特徴も感じられず、誰も行きたがらないサロンになってしまいます。

そのため、ターゲットを絞り込んで、そのターゲットにアプローチすることが大切です。

ターゲットを絞り込むためのペルソナ設定

ターゲットを絞りこむために効果的な方法としてペルソナの設定があります。ペルソナとは、あたかも実在するかのように詳細に設定した架空の顧客像のことです。

・42歳の既婚女性
・中学生の娘が一人
・専業主婦
・比較的時間は自由に使える
・最近ほうれい線が目立ってきたのが悩み

たとえば、上記のようにペルソナを設定してターゲット像を明確にすると、どんなアプローチをすれば効果的なのかもみえてくるでしょう。

ユーザーの胸に響くメッセージを発信できるようになるので、集客にもつながります。

集客のポイント2：自店ならではの特徴をつくる

ターゲットが明確になったら、そのターゲットにアピールできる自店ならではの特徴をつくりましょう。

特徴をつくろうとすると、どうしても「○○式美顔法」「夜9時まで営業」のようにサロンからの押しつけになりがちですが、ユーザー目線で考えることが大切です。

たとえば、「1回の施術でちゃんと実感できる」「夜9時まで営業しているからお仕事帰りでも余裕」のように、ユーザーのメリットとしてアピールできる特徴づくりがポイントになります。

この特徴が明確になると、エステサロンのセールスポイントとして、さまざまな媒体でアピールできるようになるので、広告の費用対効果も高まります。

また、「1回の施術で効果を感じる○○サロン」「仕事帰りでも余裕の○○サロン」のように口コミもされやすくなるので、口コミ効果での集客も期待できるでしょう。

集客のポイント3：再来店を促進する仕組みを作る

お客様を増やそうとすると、既存客よりも新規客の集客に意識がいきがちです。しかし、エステサロンの安定経営につなげるためには、リピーター客を増やすことが最重要課題です。

たとえば、1カ月に5人しか新規客が集客できなくても、全員がリピーターになれば、1年後には60人の顧客を抱えることになります。

また、新規客を1人獲得するためのコストは、既存客に再来店してもらうのに比べて5倍のコストがかかるともいわれています。

リピーター客を増やすことができれば、売り上げを伸ばすことができるだけでなく、利益率を大幅に高めることができるのです。

エステサロンに再来店を促すための仕組みづくり

再来店（リピーター）を促すためには、待っているだけではなく仕組みを作っていくことが必要です。

・カウンセリングの充実
・会計時の次回予約
・来店後のお礼DMの送付
・スタンプカード
・次回使える割引クーポンの配布
・再来店を促すためのメール

上記のような、再来店のキッカケとなる仕組みをいくつか持っておくことで、新規客を高確率でリピーターにしていくことが重要となります。

エステサロンに効果的な集客アイデア

エステサロンの集客を成功させるためには、ターゲットに響くユニークなアイデアが不可欠です。

ただ「お得です」と伝えるだけでなく、お客様の興味を引き、来店したいと思わせる仕掛けを考えましょう。ここでは、集客効果が期待できる3つのアイデアをご紹介します。

限定キャンペーンを実施する

季節やイベントに合わせた「限定キャンペーン」は、新規顧客の獲得に効果を発揮しやすい施策です。

たとえば、夏に向けた痩身キャンペーンや、クリスマス限定の特別フェイシャルコースなど、時期に合わせたメニューを打ち出すことで、「今すぐ行きたい」という来店意欲を高められます。さらに、「先着〇名様限定」「今月だけの特別価格」といった希少性を演出する表現は、心理的な行動喚起につながります。

ただし、割引率を大きくしすぎると「安さ目当て」の来店が増え、通常料金に戻した際のリピート率が下がるリスクがあります。そのため、単に安価に見せるのではなく、「この時期だけの特別感」や「通常メニューにはない付加価値」を打ち出すことが重要です。

また、キャンペーンで獲得した新規顧客を定着させるためには、次回来店につながる仕組みを用意しておくと効果的です。例えば、「次回予約で10％オフ」「紹介で特典プレゼント」など、再訪を促す導線を組み合わせることで、長期的な顧客関係の構築につながります。

地域イベントに参加する

地域のイベントやフリーマーケットにブースを出店することは、サロンの認知度を高める有効な集客手段です。

イベント会場でハンドマッサージやワンポイントメイクといった無料体験を提供すれば、来場者に直接サロンの技術を体感してもらえます。その場で施術の心地よさを知ってもらうことで、興味を持ったお客様が来店につながる可能性が高まります。

さらに、イベント限定の割引チケットや次回利用できるクーポンを配布すれば、イベント後の来店促進にも効果的です。ただし、クーポンのみを目的とした一見客で終わらないように、当日中の次回予約特典や会員登録キャンペーンなどを組み合わせると、リピートにつながりやすくなります。

また、地域イベントへの参加はサロンのブランディングにも有効です。地域とのつながりを深めることで、「身近で信頼できるサロン」としての印象を与え、競合との差別化を実現できます。

異業種とコラボする

ネイルサロンや美容室、フィットネスジムなど、美容意識の高い顧客を抱える異業種と提携することは、集客拡大に有効な方法です。

たとえば「ネイルサロンとエステサロンのコラボキャンペーン」として、双方で使える割引チケットを配布したり、共同でSNSキャンペーンを展開したりすれば、互いの顧客層にアプローチできます。

また、フィットネスジムと連携し、トレーニング後のリカバリー向けにマッサージメニューを提供するなど、サービス同士を補完し合う施策も効果的です。これにより、単独では届きにくかった顧客層にリーチでき、新規集客のチャネルを広げられます。

さらに、異業種コラボはサービスの付加価値を高め、顧客に「ここでしか体験できない特別感」を提供できる点もメリットです。

効果の高いエステサロンの具体的な集客方法

ここからが、エステサロンに対しての具体的な集客方法になります。上記で設定したターゲットに対して、自社サロンのウリをアピールすることで、新規客へとつなげていきます。

費用対効果の高い、Webを利用した集客方法をご紹介します。

WordPressでホームページを作成する

スマホでエステサロンを探したり、予約したりするのがあたりまえになってきているなか、インターネットを使った集客は欠かせません。

その中核となるのが自社のホームページです。ホームページがあれば、SNSやブログなどで情報発信する際にも、スムーズに予約フォームまで誘導することができます。

ホームページの作成にWordPressを使用した方が良い理由

ホームページを作る際には、WordPressというCMSを使って作成するのがおすすめです。

・専門知識がなくてもページの作成・更新ができる
・ブログ機能があるので、情報発信が行いやすい
・SEOに強い（検索結果の上位に表示されやすい）
・拡張機能が充実しているので予約フォームなども簡単に設置できる

上記の項目について、くわしく紹介します。

専門知識がなくてもページの作成・更新ができる

WordPressでホームページを作成すれば、ブラウザの管理画面からページ作成や更新が簡単にできるようになるので、専門知識がなくても使いこなすことができます。

いちいち業者に更新依頼をする必要もないので、ランニングコストを大きく抑えることができるでしょう。

ブログ機能があるので、情報発信が行いやすい

WordPressはブログ機能を備えていますので、いつでも好きなときに情報発信ができるようになります。

たとえば、エステサロンだからこそ発信できる美容法や、セルフケアの方法のような、ユーザーに役立つ記事を継続的に投稿すれば、ホームページへのアクセスも増えてきます。

ファンになる人も増えて、「この人のノウハウはすごい」「このサロンに行ってみたい」と思ってもらえるようになるでしょう。

SEOに強い（検索結果の上位に表示されやすい）

WordPressは「SEOに強い」といわれますが、正確にはSEO対策を行いやすい仕組みが整っているCMSです。記事やページの編集・更新がしやすいため、コンテンツを継続的に改善しやすく、検索結果で上位に表示される可能性を高められます。

さらに、SEO用のプラグインやテーマが豊富に用意されている点も、他のCMSにはない強みです。ただし、最終的な検索順位はコンテンツの質やサイト速度、被リンクなど多くの要因に左右されるため、WordPressを使うだけで上位表示できるわけではありません。

拡張機能が充実しているので予約フォームなども簡単に設置できる

WordPressには、無料で機能を拡張できるプラグインが充実しています。SEO機能を強化するプラグイン、予約フォームを作成するプラグインなども簡単に追加することができます。

MEO対策

MEO（Map Engine Optimization）対策とは、Googleマップ上での検索順位を上げるための施策です。地域に特化した集客に非常に有効で、特に店舗型のビジネスであるエステサロンにとっては、欠かせない集客方法の一つと言えるでしょう。

Googleマップで集客する魅力

スマートフォンで「近くのエステサロン」と検索するユーザーは、来店意欲が高い見込み客といえます。MEO対策によってサロンが検索結果の上位に表示されれば、店舗ページへのアクセスや来店につながる可能性は大きく高まります。

さらに、Googleビジネスプロフィールに登録した店舗情報や口コミ、写真などは、ユーザーにとってそのまま判断材料となり、強力な集客ツールとして機能します。基本的な運用は無料で行えるため、広告費を抑えながら効果的に集客できる点も、MEO対策の大きな魅力です。

ただし、口コミ管理や情報更新など継続的な運用が成果に直結することを忘れないようにしましょう。

Web広告

Web広告は、ターゲット層にピンポイントでアプローチできるため、短期間で集客効果を高めたい場合に有効な方法です。

Web広告の魅力

・地域、年齢、性別、興味などで詳細にセグメントできる
・クリックされなければ費用が発生しない
・広告効果を正確に把握することができる
・低予算から始められる
・費用対効果が高い

Web広告には、検索結果に表示させるリスティング広告やSNSに掲載する広告などがありますが、細かくターゲティングできるのが特徴です。

地域や年齢、性別、興味、キーワードなどで詳細にセグメントできるので、あなたのエステサロンが狙っているターゲットに、ピンポイントでアプローチできます。興味のあるユーザーにだけアプローチできるので、費用対効果が高いのもWeb広告の魅力です。

ほとんどのWeb広告は、クリックされなければ費用が発生しませんので、チラシやフリーペーパーのようなロスがありません。

何回クリックされて、そのうち何人が予約したのかを知ることができるので、広告効果も正確に把握できます。

また、低予算で手軽に始められるのもWeb広告のメリットです。数千円の予算でも始めることができるうえに、やめたいときにはすぐにストップできるので、チラシのように一度に大きな予算は必要ありません。

SNS

SNSは、エステサロンのブランディングやファン作りにおいて非常に重要な役割を果たします。特に美容系サロンと相性の良いSNSをご紹介します。

Instagram

Instagramは、写真や動画でサロンの雰囲気や施術ビフォーアフターを視覚的に伝えられるため、エステサロンと非常に相性が良いです。リール動画で施術の流れを見せたり、ストーリーズで日常を発信したりすることで、お客様に親近感を持ってもらいやすくなります。

X（旧：Twitter）

Xは、リアルタイムな情報発信に向いています。「本日空きが出ました」「今だけ限定クーポン」といった情報を素早く拡散したい場合に有効です。お客様とのコミュニケーションツールとしても活用でき、ファンを増やすことにもつながります。

Facebook

Facebookページを利用すれば、予約ボタンを設置したエステサロンのページを作ることが可能です。継続して情報を発信し、「いいね！」をもらうことで、見込み客とつながることができます。

InstagramやXに比べると年齢層がやや高めです。ターゲットが30代以降の女性の場合は、Facebookで情報発信をすることで、より効率的にアプローチできる可能性があります。

公式LINE（旧：LINE@）

公式LINEは、一度つながったお客様と継続的なコミュニケーションを取れる点が最大の強みです。キャンペーン情報やお得なクーポンを直接配信できるため、再来店を促進するツールとして非常に高い効果を発揮します。

TikTok

TikTokは、若年層に人気のSNSです。短い動画で施術の様子や面白さを伝えることで、これまでリーチできなかった若い世代の顧客層にアプローチできます。新規顧客の獲得窓口として活用してみるのも良いでしょう。

ネット集客は継続が大切

エステサロンのホームページを作成しただけでは、ネット集客はうまくいきません。SNSも、アカウントを開設しただけで、成果につながることはありません。

ネットからの集客に本気で取り組むのであれば、長期的な継続運用が不可欠です。

ホームページの更新はもちろん、ブログ内で美容などに役立つコンテンツを定期的に投稿したり、SNSなどで発信していく必要があります。その結果、ウェブサイトであれば、徐々に検索で上位に表示されるようになったり、SNSであればフォロワーが増えていくようになります。

ネットからの集客は、軌道に乗れば非常に効果の高いものですが、決して楽に、簡単に結果を出せるものではありません。SNSやブログに取り組む際は、そのためのリソースをしっかり用意して、計画的に進めていけるようにしましょう。

ネットを活用してエステサロンを成功させよう！

ターゲットを明確にし、ネットを使って他店にはないメリットを訴求すれば、効果的に集客することができます。その際に重要になるのが情報発信をやり続けることです。

2〜3度やって反応がないからといって、やめてしまわずにホームページやSNSに投稿を続けることが成功するためのポイントです。

そのうえで、しっかりと再来店の仕組み作りをして、エステサロンの安定経営につなげていきましょう。