最先端のWebマーケティングを発信するメディア

最先端のWebマーケティングを発信するメディア

今こそ始めたい!メールマーケティングとは?メリットや成果の出し方をやさしく解説

最終更新日:
SHARE
FacebookTwitterLineHatenaShare

メールマーケティングを活用したプロモーションをお考えですか?これから導入しようと思っている方も、すでに経験者の方も、まだまだ学ぶべきことがたくさんあると思います。この記事では、今こそメールマーケティングを利用すべき理由、そのメリットとデメリット、最高の成果を出す方法に至るまで、分かりやすく解説。「メールマーケティングってメルマガのことでは?」「今の時代にメールなんて古いのでは?」そんなあなたにこそ読んでほしい内容です。

目次

メールマーケティングとは

メールマーケティングとは、メールによるコミュニケーションを活用したデジタルマーケティングの手法です。集客をはじめ、顧客との関係構築、購買検討の促進、コンバージョンなどを目的として行います。「メールは時代遅れ」と考える人々や「迷惑メール」を連想してしまう人々もいるかもしれませんが、実のところメールというのは今もなお、多くの人々が利用するプラットフォームです。賢く、ポイントを押さえて活用できれば、想像以上の効果を期待できます。

メールマガジンとの違い

「メールマガジン」と「メールマーケティング」の違い

メールマーケティングと従来のメールマガジンには、大きな違いがあります。メールマガジンは、同一の内容を複数のユーザーに配信しますが、メールマーケティングでは、ユーザーの興味・関心、性質などによって、個別の情報を発信します。メールマーケティングは、カスタマージャーニー(顧客が製品・サービスと出合い、そこから購入や契約に至るまでの道筋)に基づき適切なタイミングを見極め、一人ひとりのユーザーに寄り添った内容で心を動かし、行動を促すメールを戦略的に配信するのです。

メールマーケティングは時代遅れ?

SNSやWebサイトなどの隆盛により、ユーザーとの接点が多様化しているなかで、「メールマーケティングは本当に機能するのか?」「メールを送っても読んでもらえないのではないか?」と考える人もいるでしょう。しかし実は、全年代においてメールの利用人口は、今もなお高い傾向にあるのです。

総務省が公表した「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」では、「携帯通話」「固定通話」「ネット通話」「ソーシャルメディア利用」「メール利用」といったコミュニケーション系メディアにおける、年代別の平均利用時間及び行為者率について、比較されています。報告によると、全年代において平日、休日ともに「メールの利用時間」が長い傾向にあるのと分かります。経年では、10~20代の「ソーシャルメディアの利用者」が高い水準で推移していますが、40代から60代では利用者、平均利用時間ともに、「メール利用」が「ソーシャルメディア利用」を上回る傾向が続いているのです。

社内でのやり取りにチャットツールを導入する企業が増えてきましたが、「社外とのやり取りはメールを利用する」「重要な連絡はメールで送る」という企業はいまだに多いのではないでしょうか。少子高齢化で労働人口の平均年齢が上がるなか、ビジネスパーソンを中心に「メールのやり取りの方が慣れていて安心する」という人々はたくさん存在します。メールマーケティングは、全年代に有効であるだけでなく、時代に即したマーケティング手法といえるのです。

出典:「令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」(総務省)

メールマーケティングのメリット

見込み客や潜在顧客に対して魅力的な情報を届け、継続的な関係構築を行うメールマーケティングには、主に4つのメリットがあります。ここで押さえておきましょう。

低コスト

メールマーケティングは、印刷物や郵送物のような他のマーケティング手段に比べて、コストパフォーマンスに優れているとされています。メールマーケティングを行うには、メールリストを作成や配信システムの導入などのコストがかかる場合がありますが、それ以外にはほとんどコストがかかりません。

時間と場所を選ばない

メールマーケティングは、ほぼリアルタイムでの配信が可能であり、ユーザーもインターネットにつながってさえいれば、素早く反応することができます。また、配信先によっては、自動返信機能を使って、24時間以内に返信を返すことができます。24時間365日、ユーザーがどこにたとしてもアプローチ可能なマーケティング手法なのです。

正確なターゲティング

メールマーケティングを行うと、顧客データやセグメンテーションを使用して、正確なターゲティングを行うことができます。その結果、ターゲット層に対して効果的で響きやすいメッセージを提供することができ、反応率を高めることが可能です。

結果の追跡と分析のしやすさ

メールマーケティングは、結果を追跡し、分析することが非常に簡単です。メール配信の開封率、クリック率、コンバージョン率、受信者の返信やフィードバックなどを比較的容易に可視化できるため、DCAサイクルを回しやすく、精度の高いマーケティング活動を展開可能です。

高いカスタマイズ性

メールマーケティングは、配信先の情報に基づいて、メールの見出しや内容、配信時間、配信頻度などがパーソナライズされたメッセージを提供することができます。その結果、受信者が企業やブランドに興味を持ち、その後の行動につながることが多いのです。

キャンペーンのスピードと効率

メールマーケティングは、ターゲットを選択して、メッセージを送信するまでの時間が非常に短く、簡単に実行することができます。また、そのスピード感ゆえに、キャンペーンの実施中でも、必要に応じて改善を加えることが可能です。

メールマーケティングのデメリット

メールマーケティングは低コストで始められ、効率よくターゲットユーザーと良好な関係を構築できる半面、押さえていないと成果が出ないどころか、企業イメージやマーケティング活動に悪く働いてしまうデメリットが存在します。効果的なメールマーケティングを始められるよう、デメリットについても深く理解しておきましょう。

スパムフィルターによるフィルタリング

多くのメールプロバイダーは、スパムフィルターを使用して、スパムメールをブロックしています。しかし、これにより、有用なメールもスパム扱いされてしまう場合があるため注意が必要です。

受信者からのブロック

受信者が受信したメールを不要と考えスパムとしてマークしたら、受信者のメールボックスに表示されなくなってしまう場合があります。これは、企業の評判やブランドイメージに悪影響を与える可能性があるということです。ブロックされないためには、メッセージ内容、配信コンテンツの質の向上はちろん、正確なセグメンテーションやターゲティングが必要です。

メールアドレスの購入とリストの品質

メールアドレスを購入し、そのリストを使用する場合、購入したリストには、意図せずにスパムフィルターに引っかかる受信者が含まれる可能性があります。また、購入したリストの品質が低く、正しいターゲットに届かないということもあり得るため、リストは自社で収集した方が良い場合があります。

メールマーケティングの量と質の問題

過剰なメールマーケティングは、受信者に疲れを与え、反感を買う可能性があります。配信頻度には十分な注意が必要です。また、メッセージの品質が低い場合、受信者は企業に対する信頼を失う可能性があります。いわゆる「迷惑メール」というレッテルを貼られてしまうと、その後のメールマーケティングが難航すると考えておきましょう。

メールマーケティングの種類

メールマーケティングには、いくつかの種類や手法があり、用途に合わせた活用が大切です。

メールマガジン

メールマガジンは、製品やサービスに関する情報発信を行い、不特定多数の顧客との関係構築を図るコミュニケーション手法のひとつです。「ユーザーの属性」や「ユーザーがどのような商品やサービスに興味があるか」に関係なく一斉送信するため、ユーザーの行動によって内容が左右されないという特徴があります。ゆえに新サービスの告知など、どのようなユーザーであっても興味を抱くような内容を配信する必要があります。

メール広告

メール広告とは、企業や個人が自社や商品、サービスを宣伝するために、電子メールを使って広告を配信する手法です。一般的には、既存の顧客や潜在的な顧客に向けて、商品やサービスの特典や情報、セール情報などを提供することがほとんどです。

ステップメール

ステップメールは、カスタマージャーニーに沿って、ユーザーが属するシーンに応じたメールを段階的に送る手法です。多くの情報を段階的にユーザーに伝えることができ、ステップを踏んで後押しする仕組みで、成約やリピート利用の獲得につなげられます。

>>ステップメールについて詳しく知る

セグメント(ターゲティング)メール

セグメント(ターゲティング)メールは、配信対象となる見込み顧客の属性(性別・年齢・居住地・事務所の所在地・所属部署・役職・業種)などに応じて、ある程度のセグメントを絞ったうえで、異なるコンテンツを配信します。対象を絞り込むことで精度が高まり、高い反応率を期待できるのです。BtoBで企業の課題を解決するために用いられることの多い手法でありますが、ECサイトなどで顧客の属性に応じた商品やキャンペーンの告知などにも適しています。

トリガーメール

会員登録や商品購入、メールの開封、リンクへのクリックなど、web上やメール上のユーザーの行動をきっかけ(トリガー)として、フォローアップメールを配信します。ユーザーロイヤリティや購買意欲を高めることができるだけでなく、解約ページを閲覧したユーザーに対して、解約防止のための接触を図ることも可能です。

休眠発掘・掘り起こしメール

休眠発掘・掘り起こしメールとは、一定期間、メール開封などの動きのない休眠顧客に対し、アクションを促すメールです。見出しや内容について、過去に送ったものとは異なる角度からアプローチしていく必要があります。

サンクスメール

サンクスメールとは、「ありがとう」という感謝の気持ちを顧客に伝えるメールです。ネットショップなどのインターネットサービスを利用したときや、Webサイトから資料請求をしたときなどに配信することで、購入内容や登録内容を確認する意味合いもあります。

>>サンクスメールについて詳しく知る

カゴ落ちメール・ウェルカムメール

カゴ落ちメールとは、主にECサイトの利用者に対して「カートに商品が残っている」ということを思い出してもらうために送信するメールです。商品に興味を持っていることは明らかなため、上手く活用すれば購入へとつながります。ウェルカムメールは、主にECサイトの利用者に対して「ようこそ」という歓迎の気持ちを伝えるメールです。サンクスメールと同じく、登録内容を確認する意味合いもあり、ユーザーとの関係値の向上に役立ちます。

>>カゴ落ちメール・ウェルカムメールについて詳しく知る

メールマーケティングにかかる費用

メールマーケティングにかかる費用について、主に3つに分類できます。低コストで始められるからこそ、「継続して運用可能か」という点を押さえておきたいところです。

ツールやシステムの利用料

メールマーケティングでは、大量のメールを高速で確実に配信することが重要です。ツールやシステムの導入は必須といえます。サービスによって料金体系は異なりますが、主に従量課金制や通数無制限といったパターンが多いでしょう。たとえば、毎週1万通を超える送信を検討している場合は、従量課金制では高くつく可能性もあります。想定する通数に応じて、機能やプランを選定しましょう。

顧客リストを作る費用

登録フォームへ誘導する広告、イベント実施費用など、顧客情報を登録してもらうための販促費用が発生する場合があります。WebサイトやSNSで告知し、登録フォームへ誘導する方法であれば、コストカットにつながります。

運用に関わる費用

配信するコンテンツの作成から配信作業、効果検証に至るまで、メールマーケティングの運用には、人件費がかかります。配信する数通や作成するメール数にもよりますが、ツールを導入していて、ある程度の人員がいれば、コンテンツ作成は内製化できます。外部へ委託する必要もないため、運用費を抑えることが可能です。

メールマーケティングの流れ

メールマーケティングでは、配信する前にきちんと方針を立てて計画的な戦略を組むことが重要です。基本的な流れは以下の通りです。一つずつ見ていきましょう。

  1. シナリオ設定
  2. 配信リストの充実
  3. メール作成
  4. 配信時間の設定
  5. 効果測定・仮説検証

シナリオ設定

メールマーケティングで解決したい課題を洗い出し、それを基に具体的な目標設定を行います。「メール経由の商品購入数を月○○件に増やす」などの最終目標となるKGIを設定し、それを達成するためのKPI(メール開封率やCTRなど)を設定できると理想的です。1通のメールで、ユーザーに購買行動を起こしてもらえたら完璧ですが、そう簡単にはいかないものです。ユーザーの購買意欲は、状態や感情、欲求に寄り添ったメールを継続的に受け取ることで、少しずつ高まっていきます。目標となるゴールを設定し、ゴールに向けた段階的かつ中長期的なシナリオを組むことが大切です。

配信リストの充実

メールマーケティングでは、ユーザー数が多ければ多いほど属性を振り分けやすく、精度の高いマーケティングを実現できます。沢山のメールアドレスを獲得し、配信リストを充実させるために、魅力的なアンケートや資料の作成、イベントに参加するなど、登録促進活動も積極的に行いましょう。

メールの作成

「誰に」「何のために」メールを送るのかが曖昧だと、コンテンツの内容も曖昧になってしまい、なかなか成果が上がりません。ユーザーの興味に沿った情報でアクションを起こしてもらうためにも、配信対象と目的は明確にしたうえで、メールの件名や内容を工夫する必要があります。カスタマージャーニーやペルソナを設定して、ユーザーを育成し、次のフェーズへと導くメールを作成することが大切です。

配信時間の設定

配信対象の生活リズムや日々の行動パターンを想定し、メールを配信するタイミングを設定することが肝心です。「ユーザーは何時ごろにメールを確認するのか」「ユーザーに迷惑にならない時間帯はいつなのか」を考え抜かれた、ベストなタイミングでの配信は、開封率に直結します。メール配信日時を予約できるMAツールを活用すれば、工数や配信ミスの削減につながります。

効果測定・仮説検証

MAツールに備わっている分析機能などで、必ず効果測定を行いましょう。設定した目標の達成率や配信数の減数といったデータを分析し、改善点を見つけ出します。メールマーケティングでは、開封率やクリック率といった要素も大事ですが、それ以上にコンバージョン(アクションにどれだけつながっているか)を最も重要視する必要があります。効果測定のなかで、件名や差出人名、配信日時、文頭の文言、文章の長さなどについて、より効果的と考えられる仮説や改善の余地が出てきた場合は、A/Bテストを実施するなどして、検証を繰り返すことが重要です。

メールマーケティングを成功させるポイント

エンタメ系コンテンツを扱う企業にて、メールマーケティングを駆使し、月に1億円以上の売上を達成していた筆者の経験をもとに、独自の観点からメールマーケティング成功の秘訣について紹介します。

迷惑メールにならないようにする

複数のサービスに登録しているユーザーやビジネスパーソンとなると、毎日何通ものメールが受信ボックスに溜まっていきます。総務省が公表する「情報通信白書刊行から50年~ICTとデジタル経済の変遷~」(令和4年版)によると、インターネット利用時に感じる不安の内容として「迷惑メール」と回答した人の割合が「架空請求やインターネットを利用した詐欺」の次に多いことが分かります。メールマーケティングを進めていくうえで、「メールを警戒する人々が一定数存在すること」も忘れてはいけないのです。

  • 他のメールに埋もれてしまう可能性がある
  • 警戒されて読まれない可能性がある

上記2点については、メールマーケティングを成功させるうえでの最低限の心得といえます。 覚えておきましょう。

出典:令和4年版「情報通信白書刊行から50年~ICTとデジタル経済の変遷~」(総務省)

セグメント配信をする

メールマーケティングで成功するには、適切な「セグメント(ユーザーの分類分け)」が必要不可欠です。セグメントとは、共通のニーズ、製品やサービスへの認識の手段、購買行動における過程といった様々な指標で、ユーザーを属性ごとに分類した区分のことです。「セグメントに特化したメールを作成して配信する」と聞くと一見簡単なように思えますが、慣れないうちは非常に難しい作業かと思います。まずは簡単に以下の3ステップを意識してみましょう。

  1. ユーザーのセグメントを分ける
  2. セグメントごとにメールを作成する
  3. セグメントごとに配信時間を決めて配信する

メールマーケティングでは、それぞれのユーザーに適したメールを配信することに意味があります。セグメントは基本的に、「行動変数」「人口動態変数」「地理的変数」「心理的変数」を指標に分類するのが王道です。以下に主な分類方法をまとめましたので、セグメント分けの参考にしてみてください。

行動変数ユーザーが実際に購入する要素(曜日や時間、購買における環境や頻度)
人口動態変数ユーザーの年齢や性別、職業、家族構成など
心理的変数ユーザーの感性に深く関係する要素(価値観やライフスタイル、心理的特徴)
地理的変数ユーザーの住む国や地域・都市の規模、経済発展やその進展度、また人口や気候、文化・生活習慣、宗教、政治など
【セグメントで重要な4つの指標】

昨今、ユーザーのニーズの多様化に伴い、心理的変数に注目が集まっています。たとえば、アパレル業界では、「高級ブランドを好むユーザー」「ファストファッションを好むユーザー」「流行を好むユーザー」などにセグメントを分類する傾向にあるようです。いきなりセグメントを分けすぎてしまうと管理や配信が大変なため、まずは自社のサービスや商品に合う、最も分かりやすい指標で分けてみましょう。施策を続けていけば、さらに「ログイン日」や「前回のメールを開封した人」といったように、より細かくセグメントを分けることができます。

以下の記事で、より詳しくセグメントについて解説しているので、メールマーケティングを極めたい方は是非ご一読ください。

導入の文章をしっかり書く

メールマーケティングでは、他のメールに埋もれてしまう可能性や、警戒されて読まれない可能性があるため、「件名」と本文の「冒頭3行」が重要です。いくら内容が充実したコンテンツであっても、開封してもらえず、読み進めてもらえなければ意味がありません。まず「件名」で、開封率が決まるといっても過言ではない印象です。以下のような点を意識して件名を作成することで、より良い反応を得られる傾向がありました。

  • 圧倒的な差別化
  • ベネフィットを打ち出す
  • 疑問文にする

圧倒的な差別化には競合調査が必要です。自身が扱うサービスや商品と同じカテゴリを扱う企業のメルマガの件名が、どのような傾向にあるのかを調べましょう。たとえば、「新商品紹介のご連絡」といった件名が多いようなら、件名のなかに新商品の機能や魅力を盛り込むだけで差別化ができます。件名の差別化においては、ベネフィットを打ち出すのも効果的です。ベネフィットとは簡単にいうと「利益」のことです。その商品やサービスが手に入ることによって、ユーザーにどのような利益がもたらせられるのかを、件名に入れ込みましょう。たとえば、「新たなコーヒーの紹介」よりも「○倍の覚醒を促す新たなコーヒー」といったほうが、ユーザーにとっての利益は明らかです。「~倍」や「~以上」といった比較表現を取り入れるのもポイントです。

件名を疑問文にするのも効果的です。もしかすると、この方法が一番導入しやすいかもしれません。ベネフィットと合わせて、「このコーヒーで○倍の元気を手に入れませんか?」というように活用することで、ユーザーの心を動かすことができます。まずは「はい」か「いいえ」で答えられるクローズド・クエスチョンを意識すると、取り入れやすいでしょう。「こういった悩みはありませんか?」と問題提起する手法もありますが、個人的には「営業色」が強い印象です。問題提起する文言を件名に入れて効果的な場合もありましたが、どちらかというと冒頭3行へ入れたほうが、反応が良かったと思います。

本文の「冒頭3行」については、読み進めてもらうための文章がカギを握ります。

  • 問題提起をする
  • 親近感を抱かせる

さまざまな手法がありますが、筆者が一番重要だと考えることは寄り添うこと、つまり「共感」です。新PASONAの法則でいうところの「親近感(Affinity)」でしょう。今現在ユーザーが抱えている悩みや解決したい物事について、「わたしもそうだったのです」「同じような悩みを抱えていました」と親近感を抱かせる文章は、ユーザーの心を動かします。たとえば、勤怠管理システムを紹介するメルマガなら、「手書きの勤怠表では、管理が大変ですよね。わたしたちもエクセルへ記入するのに半日もかかっていたんです。」というような文章で、ユーザーの悩みに寄り添うことが可能です。ここで注意すべきなのは「自分語りをしすぎないこと」です。ユーザーは、あなたのことを沢山知りたいわけではなく、そのサービスや商品で何がどのように解決されるのかを知りたいのです。

せっかくコンテンツを作り、多くの人々へ配信するのであれば、最後まで読んでもらいたいものです。「件名」と「冒頭3行」について、簡単に説明しましたが、いずれにせよメールというのは、「次の文章を読ませるための文章」を心掛けることが大切だと感じます。ユーザーの心を動かし購買へつなげるコピーライティングを実践のなかで学びつつ、身につけていくことをおすすめします。

>>キャッチコピーの作り方を詳しく知る

休眠発掘・掘り起こしメールを忘れない

休眠発掘、掘り起こし、追記、追送、追撃……業界や企業によって呼び名はさまざまですが、「一度メールを送りはしたものの動きのない顧客に対し、再びアクションを促すメールを送ること」の効果は、筆者の経験上かなり大きいといえます。1通目の反応率が悪かったとしても、掘り起こしメールを配信することで、一気に数%~数十%のCV向上を果たす例が何度もありました。ステップメールの途中で開封しなくなってしまったユーザーなどにも有効な場合があります。

メールマーケティングを始めるうえで、多くの人が「1通目のメール作成」に注力すると思います。しかし、実際に完璧なメールを目指して作成し始めると、アプローチ手法や伝えたいことが沢山出てきて、長文になってしまったり、最も伝えたいことが伝わりにくいメールが出来上がってしまったりすることがあります。1通目に多くの情報を盛り込む必要はありません。2通目以降の掘り起こしや追撃に、ある程度の情報は取っておいていいのです。1通のメールで伝えたい「核となるベネフィット」は1つに絞ったほうが得策です。

何度も挑戦する

「このようなメールを作成すれば、必ず成功します」ということはメールマーケティングにおいてありません。しかしながら、ユーザーや反応率を分析しつつ、コンテンツの中身やアプローチする角度を変えていくなど、仮説・検証を繰り返していけば、どこかであなたなりの「勝ち筋」が見えてきます。「このセグメントに、この商品をアピールするなら、こういうメールを作成すればいいんだ」という感覚が生まれてくるのです。

メールマーケティングで最も大切なのは、諦めない姿勢です。諦めずに試行錯誤していけば、新たなアイデアが浮かんでくるかもしれません。1通のメールの反応率で一喜一憂するのではなく、「より良い、より価値のある情報をユーザーに届けよう」という向上心をもって、メールマーケティングに取り組んでほしいと思います。

メールマーケティングに役立つツール

メールマーケティングで成果を上げるなら、メール配信システムマーケティングツールを活用しない手はありません。メールマーケティングに取り組むうえで欠かせない配信システムと、メールマーケティングと非常に相性の良い、MA(マーケティングオートメーション)とCRM(顧客関係管理システム)について紹介します。

メール配信システム

メール配信システムとは、大量のメールを自動で配信するためのツールです。多くの場合、メールマーケティングやニュースレターなど、企業や団体が顧客や購読者などのリストに対してメールを送信するために使用されます。効率的なメールマーケティングを実施するためには、適切なメール配信システムを選定することが重要です。他のマーケティングツールとの連携可否やスパムメール対策が施されているかなど、慎重に比較して導入を検討しましょう。メール配信システムの主な機能と、おすすめのメール配信システムは以下の通りです。

メール配信システムの主な機能

  • メールリスト管理機能
  • メール作成機能
  • スケジューリング機能
  • レポート機能
  • セキュリティ機能
  • テンプレート機能

おすすめのメール配信システム

MA(マーケティングオートメーション)

MA (マーケティングオートメーション) は、マーケティング活動を強力にサポートしてくれるマーケティングツールの一種で、特にメールマーケティングとの相性は抜群です。購買フェーズを引き上げるために、顧客の状況にあわせてマーケティング活動全般を自動化してくれます。主に以下のような機能が搭載されています。

  • 流入経路となるコンテンツ(ランディングページやフォーム)の作成
  • 顧客管理、セグメンテーション
  • スコアリングにもとづくコンテンツの配信
  • 成果分析・フィードバック

MAを活用することで、メールマーケティングとコンテンツマーケティングなどの他のマーケティング施策を組み合わせることが可能で、マーケティング施策全体の効率化につながります。ユーザーがどのようなタイミングでメールを開くのか、何時ごろに開封するのかといったライフサイクル管理もしやすく、トリガーメールやナーチャリングメールの配信に大いに役立つでしょう。

CRM(顧客関係管理システム)

CRM(顧客関係管理システム)は、その名の通り、企業と顧客の関係性を集約、管理するマーケティングツールです。主な機能は以下になります。

  • 名刺管理
  • 人脈管理
  • 商品情報管理
  • リードナーチャリング(見込み顧客の育成)

顧客の氏名、所属企業、役職、部署など、あらゆる情報を一元化し、それぞれに適切なアクションを打つ土台を築きます。メールマーケティングにおいても、適切なセグメンテーションを行っていくうえで非常に強力なツールになるでしょう。MAが顧客への適切なアクションを自動化するのに長けているのに対し、CRMは顧客と良好な関係性を築き、継続していくことに特化しています。それぞれの特徴を理解し、場合によっては両方のツールを活用することで、より効果的なメールマーケティングを展開していけるはずです。

メールマーケティングの成功事例

実際にメールマーケティングを成功させた企業の事例を3つ紹介します。

大昭和紙工産業株式会社

紙袋や紙加工品の製造および加工を手がける大昭和紙工産業は、顧客からの問い合わせ数が少ないため、受注へつながることも少なく、ナーチャリングや営業のフォローが上手くできていませんでした。これらの課題に対する施策として、メールマーケティングを導入。3カテゴリの中間コンバージョンを作成、サービスごとにニーズを可視化、展示会への集客・お礼メールの配信を行うことで、メルマガの開封率が50%を越え、メルマガ経由問い合わせが増加したのです。

参考:「メルマガ開封率が50%越え!今後はより過去名刺を有効活用したい|大昭和紙工産業株式会社様」(国産マーケティングオートメーション(MA)ツールのBowNow(バウナウ))

コニカミノルタジャパン株式会社

情報機器、医療機器、産業用計測機器など国内での販売・サービス提供を行うコニカミノルタジャパンは、メールマーケティングを本格的に始める以前から、顧客向けのメールを配信していました。しかし、ECサイトやWebページへの流入につながっていない状態が続いていたようです。この課題に対する施策として、メールマーケティングを導入。新規会員向けとトライアル利用者向けに別々のステップメールを配信、直接取引のある顧客向けの配信と販売代理店への配信で、内容を変更するなどの対策を講じました。結果として、当初10%程度だった開封率が18%まで改善するなど、顧客の反応数が向上し、フローも効率化されたのです。

参考:「コニカミノルタジャパン株式会社様の導入事例」(配配メール)

認定NPO法人かものはしプロジェクト

「子どもが売られない世界」を目指して活動する認定NPO法人、かものはしプロジェクト。従来は、イベント来場者と直接コミュニケーションをとることで、会員数を増やしていましたが、それだけでは潜在層へアプローチできない課題がありました。この課題に対する施策として、メールマーケティングを導入。MAツールを活用することで、メールを自動で送れるようになり、作業時間が3分の1に削減。その分の作業時間を、コンテンツの質を高める時間にあてた結果、開封率が4倍、CTRが2倍に向上したといいます。ユーザーのアクションに応じたトリガーメールも駆使し、潜在層を逃さずアプローチできるようになりました。

参考:「Marketoでドナーとの関係を深めながら、生涯寄付単価を引き上げていきたい」(Adobe Experience Cloud)

まとめ

SNSを筆頭に、人々と企業や商品をつなぐチャネルが多様化した現代においても、メールマーケティングは全年代に有効なマーケティング手法です。顧客情報をなるべく多く集め、ニーズや性格、性質などで傾向を分類すること。そして、分類された各層に対して、異なるアプローチをかけることがメールマーケティングでは重要です。

ユーザーの心を動かし、行動させる。そんなメールを作成するためには、ユーザーの視点を忘れてはなりません。「そのユーザーが本当に求めているものは何なのか」を深堀しましょう。1通のメールで結果が出ることは稀です。何度も繰り返し、効果測定・仮説・検証を行うことで初めて、メールマーケティングの勝ち筋が見えてきます。MAツールを活用しつつ、諦めない姿勢で、多くの人々を魅了する情報を届けましょう。

SHARE
FacebookTwitterLineHatenaShare

この記事を書いた人

いけだ
占いライターやエンタメコンテンツ大手のディレクター経験を経て、サングローブへ入社。前職ではメールマーケティングにて、月1億円以上の売上達成に貢献。現在は、SEOとダイレクトマーケティングの間で揺れている。

UPDATE 更新情報

  • ALL
  • ARTICLE
  • MOVIE
  • FEATURE
  • DOCUMENT