常連客とは?増やす方法や来なくなったときの対処法も紹介!
店の売り上げの8割を担うと言われている常連客は、経営安定につながる重要な存在です。しかしどうすれば常連客が増えるのか分からず悩んでいたり、来なくなってしまって困っていたりする人も少なくないでしょう。
そこで、今回は常連客を増やす方法や、常連客が来なくなった時の対処法について詳しく解説します。困った常連客への対処法も紹介するので、常連客に悩まされている人も参考にしてみてください。
これを読めば、常連客を増やし、店の経営を安定させるために今すべきことが分かります。
ー「常連客を増やしたい」というあなたへー
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目次
常連客の重要性とは
店に何度も足を運んでくれる常連客には、店の経営に関わる重要な役割があります。重要と言われる主な理由は、次の3つです。
- 安定的な売上が見込める
- 利益率の向上が見込める
- 口コミや紹介による新規集客が期待できる
つまり常連客が増えれば増えるほど、店の売上が安定し、利益率も向上、さらに新規顧客もどんどん呼ぶことができます。店を長く経営し続けるために非常に重要な存在であると分かるでしょう。
さっそく、3つの重要性について具体的に解説します。
安定的な売上が見込める
常連客が増えると、安定的な売り上げが見込めるようになります。常連客は店に継続的に足を運んでくれるため、一定の売上を保つことができるからです。
また、「パレートの法則」において、売上の8割は、2割の常連客によって作られていると言われています。つまり店の売上の大半を常連客が占めているのです。
常連客が増えれば増えるほど、売上額もどんどん上がっていくでしょう。
またパレートの法則を元に考えると、新規顧客は2割の売上を伸ばすことしかできないことが分かります。8割の売上を担う常連客の確保に力を入れたほうが、売上を効率よく伸ばしていけるのです。
もちろん新規顧客の集客も大切ではありますが、来店してくれた人をどのように常連客にするかの施策は、常に考えておくことが重要だと分かります。
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利益率の向上が見込める
常連客が多いと、利益率の向上が見込めます。
そもそも利益率とは、売上から費用を引いた額のことです。新規顧客を多く集客する場合は宣伝費・広告費がかかるため、費用がかさんでしまい、利益率は下がってしまいます。
しかし常連客に対しては新しい宣伝費をかける必要がないので、費用を最低限に抑えることができるのです。
たとえば「1:5の法則」によると、既存の常連客よりも、新規顧客のほうが5倍のコストがかかるといわれています。つまり常連客は、新規顧客の1/5のコストで集客できます。
利益率が高いということは、費用を差し引いた時に、手元に残るお金が多くなるという意味です。店の経営安定のためには、常連客を増やしていくことが大事だと分かるでしょう。
口コミや紹介による新規集客が期待できる
常連客は、店に新規顧客を連れてきてくれる可能性があります。口コミを広めてくれたり、店舗を身近な人に紹介してくれたりする場合もあるでしょう。常連客が多ければ、店側が費用をかけなくても、新規顧客の集客が期待できるようになるのです。
ほかにも常連客による口コミサイトへの投稿や、ブログ・SNSなどでの紹介も集客に大きな効果を発揮します。こうした口コミの輪が広がっていけば、店に足を運ぶ人がどんどん増え、常連客も増えやすくなるかもしれません。
常連客が良い口コミを数多く投稿してくれれば、インターネットで投稿を見たユーザーの来店にもつながっていくでしょう。常連客の行動が店の集客に直結するため、口コミを投稿できるよう、ポータルサイトやGoogleビジネスプロフィールへの登録を行っておくのがおすすめです。
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常連客を増やす方法
常連客を増やすためには、店に何度も足を運びたいと思ってもらう必要があります。再来店しやすいきっかけ作りも大事でしょう。
常連客を増やす方法として、具体的には次の3つの方法があげられます。
- クーポンを発行して2回目の再訪を促す
- 顧客情報を取得して継続的にコミュニケーションをとる
- 看板メニューや定番のサービスを用意する
上記の方法を実践することで、常連客の増加に対する効果が期待できます。さっそく、それぞれの方法について紹介します。
クーポンを発行して2回目の再訪を促す
常連客になってもらうためには、まず2回目の再訪を促す必要があります。再訪を促すためには、クーポンの発行が非常に効果的です。
たとえば「次回来店で〇%オフ」「次使えるドリンク無料クーポン」など、次に来店したらお得になるというクーポンは使いやすいでしょう。
ポイントカードを発行し、来店するたびにスタンプを押して、5個貯まったら割引が受けられるという仕組みを作るのもおすすめです。2回目以降の来店につながりやすくなるだけではなく、何度も足を運ぶきっかけになるため、常連客になってもらいやすくなります。
とはいえ、クーポン施策には注意が必要です。あなたの提供する商品やサービスが「単なる安売り」として見られてしまうと、ブランド価値を損なうリスクがあります。
また、値引きが定着すると、お客様が通常価格での購入に対して抵抗感を持つようになり、利益率の低下につながることも。そのためクーポンは、一時的な集客やリピート利用を促すためのツールとして活用し、適切なタイミングや頻度で提供することが重要です。
クーポンの配布方法は紙のほか、公式LINEやメルマガでの電子クーポン配布でコストを抑える方法もおすすめです。
顧客情報を取得して継続的にコミュニケーションをとる
顧客にLINE公式アカウントに登録してもらったり、メルマガを購読してもらったりするなど、顧客情報を取得して継続的にコミュニケーションをとる方法も常連客を増やす方法として有効です。
定期的に店の新情報やキャンペーンのお知らせなどを送ることができるため、客に店のことを覚えていてもらいやすくなります。また、クーポン配布もしやすくなるので、再来店のきっかけが作りやすいでしょう。
顧客からのメッセージに反応することができるLINE公式アカウントなら、質問に答えることができたり、予約を受け付けたりすることも可能です。コミュニケーションを取りやすいシステムを構築しておくことで、常連客にもなってもらいやすくなるでしょう。
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看板メニューや定番のサービスを用意する
お店の看板メニューや定番のサービスを用意すると、そのメニューを求めて何度も足を運んでもらいやすくなります。新規顧客の注目を集められるだけではなく、常連客も増やすことができるおすすめの方法です。
看板メニューや定番サービスは、他店にはない特別なものが良いでしょう。ほかの店と同じ内容だと、わざわざ常連になる理由がないからです。
たとえば飲食店なら特別なフードメニューを用意したり、食材にこだわったメニューを作ったりすると目を引きやすいでしょう。SNS映えする見た目にこだわってみるのもおすすめです。
また美容室なら特別なヘッドスパメニュー、エステサロンなら複数のメニューを組み合わせたスペシャルセットなどもあげられます。ほかにも託児サービスやドリンクサービスといった定番サービスも、常連客に喜ばれやすい内容です。
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常連客が来なくなる原因とは
これまで常連客として通ってくれていた人が、急に来なくなるケースもあります。常連客を失ってしまうと売上低下に直結するので、できれば原因を知り、常連客離れを未然に防ぎたいところです。
常連客が来なくなる理由としては、次の3つが考えられます。
- 環境が変化して通いづらくなった
- 接客で不快な思いをした
- 他に通いたいお店ができた
理由を知っておき、常連客離れを防いで、売り上げが低下しないよう行動しましょう。さっそく3つの理由について紹介します。
環境が変化して通いづらくなった
常連客が来なくなる理由として、環境の変化により通いづらくなってしまったことがあげられます。たとえば急な引っ越しで住むエリアが変われば、これまで近所で通いやすかったお店には、どうしても足を運ぶ回数が減ってしまうでしょう。
引っ越しだけではなく、生活の変化も、常連客が離れやすい原因のひとつです。仕事が忙しくなり予約が取りづらくなった、子供が生まれて気軽に足を運べなくなったという可能性があります。
環境の変化で通いづらくなった常連客に対し、無理してでも通って欲しいとお願いするのは難しい問題です。
しかし環境が変わったとしても足を運びたくなるような、自店舗でしか楽しめないメニュー・サービスを用意しておくと、環境の変化に左右されるリスクを減らしやすくなるでしょう。
接客で不快な思いをした
接客で不快な思いをしてしまったというのも、常連客が来なくなる理由のひとつです。常連客だからといって、ついつい配慮のかけた言動をしてしまった可能性があります。
どれだけ長い期間関係を築いてきた常連客だったとしても、店を利用してくれる大事な顧客の一人です。常に礼儀正しく、顧客として大事にする姿勢は忘れてはいけません。
そしてたとえ普段対応していないスタッフの行動だったり、新人スタッフの対応だったりしても、たった1回の失敗が店離れにつながる可能性があります。教育が行き届いていない店として、愛想をつかされてしまうかもしれません。
いつでも誰に対しても気持ちの良い接客ができるよう、店舗スタッフ全員で、常に接客ルールの確認を行っておくようにしましょう。こまめな研修でスタッフの質を維持することも大切です。
他に通いたいお店ができた
常連客に他に通いたいお店ができたというのも、店舗から離れていってしまう原因になります。
たとえば自分のカフェにずっと通ってくれている常連客がいたとしましょう。近隣に新しくできたカフェのほうが居心地がよく、通いたいと思えるポイントが複数あった場合、現在通っているカフェから乗り換える可能性は十分にあります。
わざわざ2つのカフェをはしごする理由はないため、現在まで通っていたカフェに通うのはやめてしまうでしょう。
特に、近隣で競合他社が新規オープンした場合は、常連客離れも起きやすくなってしまいます。常連客とはいえ、顧客にはいつでも店舗を自由に選ぶ権利があるからです。自店舗にしかない強みを持っておくよう、常に意識しておくようにしましょう。
常連客が来なくなったときの対処法
常連客が来なくなった場合は、現在の店舗の問題点を把握し、直せる部分があれば早急に対処することが大切です。放っておくと今いる常連客まで離れてしまう可能性があります。
接客に問題があったのなら、スタッフの接客スキルや日ごろの態度をもう一度見直してみましょう。他店に常連客が流れたのなら、自店の差別化ポイントをもう一度明確にすることが大切です。
また、これから紹介する3つの対処法を実践することも大切です。常連客が来なくなったときに試してほしい対処法を紹介します。
満足度アンケートを行う
常連客に満足度アンケートを行い、現在の店舗の改善点を把握するようにしましょう。店側が気付いていないだけで、常連客の中には不満を抱えている人もいるかもしれません。
アンケート方法はメールやLINEなど、匿名で回答しやすいものがおすすめです。アンケートを行うことで新しいキャンペーンを実施した際や、サービスを変更した場合に、新しく生まれてしまった不満へいち早く気付くことができるでしょう。
アンケートの質問は、顧客が答えやすい明確な文章にすることが大切です。また、自由回答よりも選択肢が細かく用意されているほうが答えやすいでしょう。
たとえば「商品の価格はどうでしたか?」に対して「高い・少し高い・ちょうどいい・少し安い・安い」など、細かく選択肢を作るイメージです。
アンケートはすでに店から離れてしまった常連客にもこたえてもらえる可能性があるので、積極的に利用してみましょう。
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定期的に新たなメニューやサービスを開発する
常連客をつなぎとめるためには、新たなメニューやサービスを定期的に開発し、競合他社に差をつけられないよう常に工夫することも大切です。
たとえば新たなメニューやサービスを開発せず、今まで通りのスタイルで経営を続けていったとしましょう。競合他社が近隣にできた場合、そちらの目新しいサービスにつられ、常連客が離れて行ってしまうリスクがあります。
しかし定期的にメニュー開発などを行っていれば、常連客も「いつも通っている店で、次にどんな新しいメニューが出るのかが気になる」と、興味を持ち続けてくれます。競合他社に負けない強みをしっかりと押し出していけば、常連客離れも防げるでしょう。
現状に満足しすぎず、定期的に新しい試みを実践する習慣をつけることが大切です。
顧客の来店頻度をデータで管理できるようにする
常連客が来なくなったら、顧客の来店頻度をデータ管理できるよう、システムを整えてみましょう。
来店頻度を管理することで、「いつから来なくなってしまったのか」「来なくなった日の前に何があったのか」が分かるようになります。
前日の接客に問題はなかったか、最近やり始めたキャンペーン時期と被っていないかなどが把握でき、来なくなった理由が明らかになってくるでしょう。データ管理すれば、すぐに情報を確認できますし、入力も簡単です。
ただし、来店頻度の管理に顧客の個人情報を扱う場合は、データのセキュリティ対策を確実に行うようにしましょう。無料ソフトやアプリを使用する場合は、提供する会社の信頼性を十分チェックし、情報漏洩に気を付けることが大切です。
常連客を増やすことで起きる問題点
常連客が増加すると、売上の安定や利益率の向上につながりますし、新規顧客の集客も行える可能性があります。しかしさまざまなメリットがある一方で、常連客が増えると問題が発生するリスクもあります。
たとえば、次のような問題点です。
- 新規顧客が入りづらい店内の雰囲気になる
- スタッフに対する態度が横柄になる
- 長くいる割に注文が少ない
上記の問題を放置しておくと新規顧客の集客が難しくなったり、結果的に売上の低下につながってしまったりする可能性があります。
それぞれの問題点について解説するので、参考にしてみてください。
新規顧客が入りづらい店内の雰囲気になる
常連客が増えると、新規顧客が入りづらい店内の雰囲気になってしまいます。
たとえば常連客に付きっきりで新規顧客の対応が疎かになると、新規顧客は不快な接客を受けたと感じてしまうでしょう。場合によっては口コミで書かれてしまう可能性もあります。
また常連客と店員で会話が盛り上がり、新規顧客が話しかけづらくなるような雰囲気になる場合もあります。常連客が独自のルールを作ってしまい、新規顧客が居心地の悪さを感じるケースも少なくありません。
そして新規顧客が店内に入りづらくなり、やがて少なくなってしまえば、いざ常連客を失ったときになかなか売り上げを取り戻すのが難しくなってしまうでしょう。
常連客は大事にしたほうが良いのですが、新規顧客が入りやすい雰囲気作りは常に意識しておくことが重要です。
スタッフに対する態度が横柄になる
常連客の態度が、スタッフに対して横柄になってしまうという問題もあげられます。常連客だからといって要望を聞き続けていると、このような問題が起きてしまいやすくなります。
「自分は常連だから何をしても大丈夫」と、常連客自身が勘違いをしてしまうのです。
たとえば「これ取り置きしといて」と、やってもいない取り置きサービスを命じてきたり、飲食店で「オリジナルメニューを作って」と勝手にお願いをしてきたりするケースがあります。スタッフに対して偉そうに振舞い、命令する場合もあるでしょう。
そして、良かれと思って一度でも要望を聞いてしまうと、次から注意するのは難しくなってしまいます。この前は良かったのにどうしてダメになったのかと、常連客の怒りを買ってしまう可能性もゼロではありません。
スタッフへの態度が横柄にならないよう、日ごろから常連客だからといって贔屓(ひいき)しないよう心がけましょう。常連客が要望を伝えてきたら、要望が小さなうちに丁寧に断ることも大切です。
長くいる割に注文が少ない
常連客は店の経営を支えてくれる大事な存在ですが、長くいる割に注文が少ないという常連客も一定数います。
飲食店であればコーヒー1杯で2〜3時間席を独占していたり、アパレルショップであれば、たまに買い物はするものの、おしゃべりしにくるだけという常連客もいたりするでしょう。
その結果、スタッフが常連客につきっきりになってしまい、ほかの接客に影響が出るケースもあります。
しかし混雑時であっても、常連客に退店を促すのは難しいと感じるスタッフが多いはずです。いつも利用してくれる常連客だからこそ、帰ってくださいとは言いにくいでしょう。
この場合はドリンクの単価をあげたり、低価格で購入しやすい商品を充実させてみたりするのがおすすめです。またおしゃべりしに来たとしても、ほかのお客さんが来たらその場を離れるなど、つきっきりにならない工夫も効果があります。
困った常連客の対処法
困った常連客への対処法を間違ってしまうと、お店から離れていってしまったり、常連客の怒りを買って悪い口コミや評判を流されてしまったりする可能性があります。
しかしお店の経営を長く安定させるためにも、困った常連客は放置せず、早めに対処することが大切です。困った常連客に対しては、次のような対処法が効果的です。
- 明確なルールを設ける
- 問題が大きい場合は退店を促す
- 問題が大きくなる前に解消する
上記の3点を意識すれば、困った常連客に上手に対処できるようになるでしょう。さっそくそれぞれの対処法について紹介します。
明確なルールを設ける
常連客が横柄な態度をとったり、勝手な振る舞いをしたりするのを避けるためにも、お店としての明確なルールは必ず設けるようにしましょう。
常連客だからといって贔屓せず、絶対に守るルールを決めておけば、常連客が困った行動をしにくくなります。いつまでも良い常連客でいてくれるようになるでしょう。
たとえば飲食店なら持ち込みは絶対NGにしたり、メニューにないものの注文は受けないようにしたりすることが大切です。また、テーブルの利用時間を1時間だけと定めるのも効果があります。
またスタッフ間で、差し入れは受け取らない・常連客だからといって特別な融通を効かせない・常連客の接客につきっきりにならないなどのルールを決めるのも有効です。明確なルール設定は、店側にも常連客側にもメリットがあるでしょう。
問題が大きい場合は退店を促す
問題が大きくなってしまった場合は、毅然とした態度で退店を促すことも重要です。常連客を贔屓し注意しないまま放置していると、ほかの顧客を失ってしまう可能性があります。
退店を促す前に、次の行動は必ず行っておきましょう。
- 「できません」「対応しかねます」と要求が小さいうちにはっきり断る
- 「ご遠慮いただけますか?」と柔らかい言葉でお願いする
- 常連だからといって贔屓していないとはっきり態度で提示する
たいていの場合は、上記の3点で行動が改善されます。
しかし上記の3点を行っても問題が改善されない場合は、「申し訳ございませんが、本日はお引き取りください」とはっきり伝えることが大切です。困った常連客1人を放置してしまったばかりに、ほかの常連客が離れ、売り上げの低下につながるリスクもあるでしょう。
問題が大きくなる前に解消する
常連客との問題は、大きくなる前に早めに解消することが大切です。先ほども解説した通り、困った常連客を放置しておけば、お店の経営に大きな影響が出てしまいます。
またいくら困った客とはいえ、大事にしてきた常連客に「帰ってほしい」とお願いするのは心苦しいでしょう。スタッフによっては「できない」と言う人もいるはずです。
こうした結末を避けるためにも、問題は小さなうちに解消しましょう。たとえば一度要求を呑んでしまって困っているときは「最近ルールでお断りすることになってしまったんです」と、優しく伝えれば納得してもらいやすいです。
常連客には些細なことでも伝えにくいかもしれませんが、常連客だからこそ「これまで気づかなくてごめんね」と明るく受け入れてくれる場合もあります。ぜひ勇気を出して、問題を解決していきましょう。
常連客と新規顧客はどちらが大事?
常連客は店の経営安定につながる心強い存在です。しかし新規顧客が入りにくい店の雰囲気ができてしまったり、困った常連客の対応に頭を悩まされたりと、問題点も存在します。
そのため常連客と新規顧客のどちらが大事なのか、頭を悩ませる人も多いでしょう。
結論から言うと、どちらかといえば常連客を大事にすることが大切です。しかし新規顧客の集客も常に意識し続ける必要があります。ここでは常連客を集客する際に心得ておきたいポイントを紹介するので、参考にしてみてください。
なお常連客と新規顧客の集客については「新規顧客の獲得と既存顧客のリピーター育成、売上アップにはどちらが大事?」で詳しく解説しているため、気になる人はあわせて読んでみてください。
常連客はいつか離れると考えて集客を行う
常連客とはいえ、いつまでも店に通い続けてくれるわけではありません。どれだけ店側が心地の良い店舗づくりを心掛けたとしても、環境の変化によって店に来なくなる常連客もいるからです。
そのため、常連客はいつか離れると考え、集客を行うようにしましょう。今いる常連客の存在に満足せず、新しい常連客の獲得に力を入れたり、新規顧客の集客をしっかり行ったりすることが大切です。
たとえ常連客が離れてしまっても、新規顧客が毎月一定数入ってきていれば、売上の低下は避けられます。新規顧客が常連客になるような試みも続けていることで、常連客の数も減らさずにすむでしょう。
常連客がたくさんいるから大丈夫と安心せず、常に積極的な集客を行うようにしてください。
困った常連客はリスクと売上のバランスを考える
困った常連客の対処に悩んだときは、リスクと売上のバランスを考えましょう。
たとえば店に長く通ってくれていて、売上に多く貢献してくれているような常連客は、対処法を間違ってしまうと売上が大きく下がってしまいます。比較的低いリスクで対応できるよう、伝え方に気を付けたり、問題が小さなうちに丁寧にお願いしたりすることが大切です。
あまり売上に貢献しておらず、放置していれば店の経営にも問題が出てしまうような常連客の場合は、多少リスクが高くても、早急に対処することが大切です。
放置すれば売上が下がってしまいますし、新規顧客どころか、今いる大事な常連客も離れてしまう可能性があります。場合によってはきっぱり退店を促すことも考えましょう。
常連客を増やして経営を安定させよう
常連客は店の経営に大きく貢献してくれる存在です。「パレートの法則」によると、2割の常連客が、店の売上の8割を占めるともいわれています。
そのため店の経営を安定させるためには、常連客を増やす試みを積極的に実施することが大切です。クーポンの発行や、継続的なコミュニケーションを実施し、新たな常連客を増やしていきましょう。
しかし、常連客が増えたときには困った問題も起きてしまうリスクがあります。問題行動がエスカレートした場合、店の経営に悪影響を及ぼす可能性もゼロではありません。
困った常連客を生まないためにも、常連客への対応には十分に気を付けましょう。
まずは店の経営安定のために、ぜひ常連客の集客に力を入れてみてください。
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